2回
2017/11 訪問
神楽坂のナンバーワンフレンチ
北海道白糖町茶路産仔羊 1頭買いのシンタマ アンディーブのソテー フランス産ジャガイモ ラットのピュレ
トマトのコンソメジュレ ラタトゥイユとトマトのエスプーマ
北海道産サーモン 桜チップの燻製 ビーツソース ディル ホワイトクリームチーズのパンナコッタ
山口県産マナガツオの西京焼き 茄子 味噌とコリアンダーのブールブラン
大山鶏のガランティーヌ 紅葉のコラーゲン キャビア スティックセニョール ニンジン ニンニクのピュレ敷き
オマール海老とサマートリュフ 63.5℃で90分の半熟玉子 オマール海老の殻と身のソース
北海道白糖町茶路産仔羊 1頭買いのシンタマ アンディーブのソテー フランス産ジャガイモ ラットのピュレ
自家製パン
ヨーグルトのソルベ メロンとメロンソーダ
ショコラムース ブラックチェリー
プチフール フロランタン メレンゲ
インテリア
2017/11/27 更新
2014/08 訪問
牛込神楽坂の王道フレンチ
神楽坂に開業して今年で20周年を迎えた老舗中の老舗。フレンチ激戦区でトップの座を守り続け、ミシュランの星を維持し続ける王道フレンチ。シェフのこだわりは、クラシックとはあくまで進化し続けることにあると最近マスコミでも語っていた。店の小屋裏部屋に寝泊りし、家に帰る時間を惜しんで料理のことだけを考え続けるシェフ。今や神楽坂に留まらず、東京、日本のフレンチを支える存在と言っても過言ではない。料理はどれもクラシックの範疇にありながら、どこか新しさが漂う他に無い仕上がり。素材のパフォーマンスを最大限に活かしつつ、少しづつ進化し続けることにこだわった、シェフの思いを楽しめる店となっている。
今回はフランス産、仔鳩のロティが素晴らしかった。赤身を帯びた胸肉の柔らかさと、鳩らしくない肉そのものの濃厚でしっかりとした味わいの組合せ。まさに素材が活かされた典型パターン。首や腿肉との食べ比べも楽しく、鳩肉のジュのソースが堪らなく美味しい。合わせるピノノワールの雄、マゾワイエールシャンベルタンと奏でる協奏曲は、心を芯から振るわせる料理の力を感じさせてくれる。
夏らしいガスパチョからのスタートも楽しい。甘みのあるトマトの味わいが季節感を漂わせる。軽い酸味漂うシャンパーニュに合うことこの上ない。白ワインに合わせるのは、ぷりっとしたツブ貝。冬瓜との組合せが夏らしさを演出し、白ワイン煮のしみじみとした味わいが、どんなワインにでも合いそうな軽快な仕上がりで素晴らしい。
セップ茸は初物。もう秋の香りを漂わせる。まるで日本料理のような旬の走り、盛り、名残りの競演。これぞ日本の心を持ったフレンチの真髄。トリップのガランティーヌは始めて見る代物。あっさりした味わいと、ぷりぷりの食感のコントラストが見事に共鳴する。淡路産のグジもクラシックとは言え、その火入れは完璧に近いふわふわ感。流行の焼き加減をいかにも簡単にこなしているように見える。豆のソースの緑色が鮮やか。
ワインは在庫の幅広さが20年間の歴史を垣間見せている。高評価で有名なジョスマイヤーが日本向けに造る蓮と言う名のワイン。言われなければシャルドネと勘違いする芳醇な香りと滑らかな舌触り。アルザスのピノグリとはとても思えない面白さ。最後の鳩にはマゾワイエールシャンベルタン。嬉し過ぎて言葉も出ない。料理に合わせ次々に最高のマリアージュを演出するシェフソムリエ兼メートルドテルが、笑顔の可愛らしい女性であることにも驚かされる。
場所は都営大江戸線の牛込神楽坂駅。大久保通りの一番新宿寄りに出て新宿方面へ歩いて1分。牛込北町の信号を左へ曲がり、細工町と納戸町の間、2本目の路地を右に入る昔からの神楽坂の住宅街。交差点からさらに1分。牛込第3中学校の手前、右手に在る1戸建フレンチ。女性スタッフがドアを開けて向かい入れてくれる。1階はオープンキッチン。シェフが微笑んで会釈する。こんなに人懐っこい、優しいシェフであったかと驚く腰の低さ。2階がメインダイニング。比較的コンパクトな白い空間が流行のフレンチの元祖であることを匂わせている。
コースはお任せの1本のみと言う潔さとこだわりが素晴らしい。3年前からは東日本大震災の復興のために一部の土曜日のみランチを始め、売上から義援金を送り続けているシェフ。7年連続でミシュランの2つ星を取り続ける実力と評価の背景には、国を思い、人を思うシェフの、見た目からはちょっと想像できない優しい心を感じることができる。シェフと心を一つにするスタッフたちを含め、日本におけるあるべきフレンチの姿を一生懸命追い続ける店。食事をすると、心が洗われ癒される店でもある。
≪今回の料理≫
シェフお任せコース 12960円 別途サービス料10%
アミューズ ガスパチョ
オードブル ツブ貝と冬瓜の白ワイン煮込み サマートリュフ
オードブル セップ茸のソテー 生クリームのエスプーマ仕立て
オードブル トリップのガランティーヌ
ポアソン 淡路産グジのポワレ エンドウマメのソース
ヴィアンド フランス産仔鳩のロティ 胸肉 首 腿肉
パン ミニバケットとプレーンパン
アヴァンデセール 無花果のコンポート
グランデセール チョコレートアイスクリーム
プチフール 5種類のミニャルデューズ
カフェ エスプレッソダブル
フロマージュ
ACQUA PARADISO 1000円/1本
≪今回のワイン≫
NM CHAMPAGNE BRUT Daniel Dumont 1490円/90mlグラス
2011 Fleur de Lotus ALSACE 蓮 JOSMEYER 1280円/120mlグラス
2009 Beaune Clos Des Monsniered CHATEAU DE LA VELLE 1280円/120mlグラス
2012 La Lune La Ferme de la Sansonniere 1280円/120mlグラス
2010 Chablis Premier Cru FOURCHAUME CHATEAU DE MALIGNY 1280円/120mlグラス
2011 CHEVERN Y Les Ardilles Herve VILLEMADE 1400円/120mlグラス
2001 MAZOYERES-CHAMBERTIN GRAND CRU CAMUS PERE & FILS 1400円/120mlグラス
別途サービス料10%
ヴィアンド フランス産仔鳩のロティ 胸肉 首 腿肉
オードブル ツブ貝と冬瓜の白ワイン煮込み サマートリュフ
オードブル セップ茸のソテー 生クリームのエスプーマ仕立て
ポアソン 淡路産グジのポワレ エンドウマメのソース
2014/09/15 更新
今や神楽坂フレンチの代名詞となっているシェフの店。日本のフレンチを牽引してきたベテランシェフの中では若手だったシェフも、そろそろ名実ともにベテランの大物シェフ筆頭クラスとなっている。アスリートのように料理と真摯に向き合うシェフの料理は微塵の隙もない完成度。じっくり時間を掛けて丁寧に丁寧に作られた料理の数々は、ブルゴーニュやボルドーのワインと共に、じっくりと時間を掛けて味わいたい。
今回のヴィアンドはシェフ得意のジビエではなく仔羊。北海道の茶路からこのシンタマを取るために1頭丸ごと仕入れたとのこと。シンタマの中心、シンシンが柔らかく、目に見えないくらいのうっすらとしたサシと赤身部分のバランスが素晴らしい。このシンシンのために買った1頭の肉をふんだんに使った羊肉のジュのソースも素材の味わいを引き出している。こんなに美味しい仔羊にはそうは巡り合うことはできない。
お任せコースはトマトのコンソメジュレから始まる。どれだけ手間を掛けたのかというような透き通るトマトコンソメ。これだけで満足できてしまう。細かく切られた野菜がラタトゥイユとなっている。オードブル1皿目はサーモンの燻製。軽い桜チップの香りがシャルドネを飲みたくさせる。マナガツオの西京焼きは西京味噌とコリアンダーのバランスが驚きのコンビネーション。ブールブランソースはシェフの真骨頂でもある。
大仙鶏のガランティーヌの表面は紅葉から取ったコラーゲンで覆われている。さっぱりした鶏肉と紅葉にはキャビアがワンポイント。添えられたスティックセニョールのほろ苦さも良く合っている。ポアソンのオマール海老にはオマールの殻の香り漂うソースが美味しく絡む。添えられた半熟玉子はシェフの長年のノウハウである63.5℃90分の火入れ。これが最高の半熟玉子の条件らしい。アヴァンデセールのメロン、グランデセールのショコラとブラックチェリーまで息をも付かせぬ完全無欠の構成。
乾杯のシャンパーニュはダニエルデュモン。クラシックなシャンパーニュらしい造りが、基本のしっかりとしたオリジナルフレンチにぴったり。桜チップの燻製にはアンリブルジョワのサンセール。西京焼きにはサヴィニーのピノノワール。軽い赤が何とマナガツオと合うことか。そしてオマール海老にシモンビーズのサヴィニー、シャルドネ。〆の赤はシンタマのシンシンに2002年のサンテミリオン。熟成したタンニンの具合がシンシンに染み渡るマリアージュ。
場所は都営大江戸線の牛込神楽坂駅。大久保通りの一番新宿寄りに出て新宿方面へ歩いて直ぐの牛込北町交差点。信号を左へ曲がり細工町と納戸町の間、2本目の路地を右に入る。古くからの神楽坂の住宅街にある中学校の手前右手に静かに佇んでいる。1階がオープンキッチン。カウンターの中からはシェフが微笑んで会釈してくれる。こんなに人懐っこい、優しいシェフであったかと驚く腰の低さ。2階がメインダイニング。比較的コンパクトな白い空間が流行のフレンチの元祖らしい雰囲気。
ミシェラン東京初版以来、2つ星を取り続けるシェフの実力は誰もが認めるもの。日本の食材を愛し、客に寄り添い、喜んでくれる客のためにオリジナルなフレンチを追及する徹底した姿勢に感動できる。合わせるワインはシャンパーニュ、ブルゴーニュ、ボルドーを厳選。料理とワインのコストパフォーマンスは他の店にはない驚異のレベルを実現している。神楽坂という伝統と新しさ、日本とフランスが同居する地で、いつまでもトップを走り続けて欲しいと願わずにはいられない店となっている。
シェフのお任せコース 15000円
アミューズ トマトのコンソメジュレ
ラタトゥイユとトマトのエスプーマ
オードブル 北海道産サーモン
桜チップの燻製 ビーツソース ディル
ホワイトクリームチーズのパンナコッタ
オードブル 山口県産マナガツオの西京焼き
茄子 味噌とコリアンダーのブールブラン
オードブル 大山鶏のガランティーヌ
紅葉のコラーゲン キャビア
スティックセニョール ニンジン
ニンニクのピュレ敷き
ポアソン オマール海老とサマートリュフ
63.5℃で90分の半熟玉子
オマール海老の殻と身のソース
ヴィアンド 北海道白糖町茶路産仔羊
1頭買いのシンタマ アンディーブのソテー
フランス産ジャガイモ ラットのピュレ
アヴァンデセール ヨーグルトのソルベ
メロンとメロンソーダ
グランデセール ショコラムース
ブラックチェリー
カフェ エスプレッソ
プティフール フロランタン メレンゲ
NM CHAMPAGNE BRUT Daniel Dumont
1380円/120mlグラス
2014 SANCERRE La Bourgeoise
HENRI BOURGEOIS 1280円/120mlグラス
2007 Savigny-les-Beaune 1er Cru
Aux Serpentieres Jean Michel GIBOULOT
1400円/120mlグラス
2014 Savigny-les-Beaune Simon Bize
1280円/120mlグラス
2002 Chateau Soutard SAINT-EMILION
1400円/120mlグラス
別途消費税・サービス料10%