KKohadaさんのマイ★ベストレストラン 2013

【平成25年8月】

約10カ月ぶりのすし匠さんです。言わずと知れた四谷の名店ですね。
お昼の営業にお邪魔するのは1年半ぶりくらいだと思います。
念のため電話を入れてから向かいましたが、思った通り満席で、
ほんの少しだけ時間をずらして無事入店することが出来ました。

先ずは蜆のお椀です。何とも滋味深い美味しさでした。漬物もいつもながら良いお味です。
そして、ばらちらし（1,500円）が出来上がりました。
写真には写っていませんが、私の大好きな小肌も入っていました。

食後のアイスクリームはトマトでした。
初めて頂きましたが美味しいものなのですね。
塩を少々使うと更にお味が引き立つように感じられます。

こちらには開店当初からお邪魔していますので、中澤親方とは顔なじみなのですが、
相変わらずの素晴らしい完成度に改めて感心させられてしまいました。

当店のばらちらしは主な具に味が付けてありますので、
お醤油は使わずにそのまま頂きます。
実に均衡のとれたこの丼は江戸前鮨の宝石箱といったところでしょうか。
煮蛤が入っているのは初めて頂きましたが、ひと味違ってこれもまた良いものです。

昨年秋に開店した新宿駅前のお弟子さんのお店は、
夜の営業に一度お邪魔しましたが、ランチタイムのばらちらしが復活して、
こちらはこちらで好評のようですね。そのうち覗ってみたいと思っています。

予約が取りにくくて有名になってしまったため、ちょっと足が遠退いてしまいましたが、
久しぶりに夜の営業にもお邪魔して、大将の興味深いお話を伺いながら、
お酒を呼ぶ魔法のお寿司を頂いてみたいものです。


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【平成24年10月】

顔なじみのすし匠さんです。前回は確か二月頃にランチをいただきました。
当店は言わずと知れた超繁盛店でなかなか予約が取れない状況が続いています。
何度電話しても満席のためタイミングがつかめず、
この度の夜の訪問は４～５年ぶりとなってしまいました。

実を言うとこの日は、知人のご夫妻と私ども夫婦の４人でお邪魔することになったものでして、
席は一か月半くらい前から予約を入れておいたのでした。

いつものように海ブドウと若布がセットされます。ポン酢で頂くと爽やかな美味しさでいいものですね。

とりあえずクラシックラガーで乾杯です。
一品目は江戸前の蛤でした。小粒ですがふっくらとして美味しさは◎

続いて、九州のアラ、烏賊の印籠詰めを一口、〆秋刀魚の磯辺巻き、サゴチ（成魚は鰆）
壱岐の赤海胆昆は昆布出汁に入っています。

九州の白鱚は木の芽寿司になっていました。素晴らしい香りです。

鯖の薬味は、左が少し当ったアサツキに生姜が入ったもので、右は和芥子です。
真ダコはもともと塩分が強いので塩のつけ過ぎに注意です。
茹で方が違うのでしょうか非常に豊かな香りに包まれていました。

既に日本酒に切り替わっていたのですが、初めて頂いたものをひとつだけＵＰしておきます。
出来の良いお酒で驚きました。吟醸酒フリークの嫁も喜んでいましたね^^

巻海老の黄身酢朧和えは赤シャリです。ふわっとした香りが本来の江戸前寿司を思わせます。
焼き白子です。冬の走りですね。

大間の中トロも赤シャリです。力のある魚には粕酢のシャリがよく合います。

五日間熟成した鰤のづけを頂き、厚岸の煮牡蠣はうま味がジュワっと湧き出て来ました。
鰤とサゴチの皮は皮と言っても身がたくさん付いていて良い肴になります。

続いて、浜中の馬糞、山の芋磯辺巻き、縞海老の炙り、螺貝は山葵と藻塩胡椒で頂きました。
お味は淡白ですが、香りに個性がありますので、こういう食べ方は美味しさを引き出します。

先程の縞海老の頭とツブレバーを頂きました。
つぶ貝は雌雄異体ですが、雌雄転換のタイミングに肝が特別美味しくなるのだそうです。
なんと、これがその品なのでした。焼いたものに七味唐辛子が少々でアクセントが付いています。

鮪の鰭下は十日間熟成。和芥子が非常に良く合います。
古来の江戸前寿司は山葵でなく芥子を使っていた時期があったそうですが、
熟成ネタとの相性は最高です。温故知新ですね。

いちご煮の茶碗蒸を頂きました。東北（特に八戸、階上）の郷土料理として知られるいちご煮は
海胆と鮑を海水の塩味で煮て食べた漁師料理が始まりとのことですが、
それを茶碗蒸にアレンジし生筋子とクエも加わった豪華版なのです。
あまりの美味しさに皆歓喜していました。

十日間スーパーエイジングトロのづけを頂いた後は小メロンの漬け物で口直しです。
オカカと良く合いますね。

美味しいお魚はエイジングをかけると次元の異なる素晴らしさを楽しむことが出来ますが、
美しいご婦人方には是非ともアンチエイジングを試みて頂きたいものです。

近年最高のコハダを頂きました。言葉がありません。
江戸前のナカズミがここまで美味しくなるのですね。
〆方の浅い今どきのやり方ではなくがっちり〆て寝かせた本物です。
かと言ってしょっぱかったり酸っぱかったりする訳ではありません。
この上なく素晴らしい塩梅に仕上がっていました。生きてて良かった（笑）

盃一杯程度のおつゆは蜆です。身は入っていません。
これでもかというくらいにコハク酸を味わいました。滋味深い美味しさです。

生蝦蛄の炙りは九州です。生で流通しているのは知っていましたが、
炙りは初めて頂きました。鮮度が良いのでしょうか、とてつもない美味しさでした。

山葵のビシッと効いた干瓢巻は本来四切れですがお隣さんと半分ずつにしました。
ここで里牛蒡のたまり漬けはグッドタイミングです。

美味しい冷酒を色々と数えきれないくらい頂いた後に凄いのが現れましたよ。
以前、東村山の政寿しさんで頂いた『匠』と同じ仕込みのお酒を長期熟成させたものなのです。
もともと強烈なお味なのですが、更に凄いことになっていました（笑）
よく出来た紹興酒のような感じでしたよ。
黙って出されたらこれを日本酒とは思いませんでしょうね。

デザートのアイスは色々な種類がありますが、わたしは山葵と南高梅を頂きました。
普段、あまり甘いものは頂かないのですが、こちらに来るとアイスクリームも楽しみでしてね。

四谷の巨匠のお寿司は相変わらずの素晴らしさでした。寿司業界で巨匠と呼ばれる方たちの間では、
ぎりぎり四十代の中澤氏はまだ若手の部類に入りますでしょうか。

併しながら、江戸前寿司の伝統的な技術にここまで力を注ぐ人は稀な存在でありましょう。
当店の技法を創作寿司だと思っている輩が少なくありませんが、
それはとんでもない勘違いです。語弊があるといけませんが、
ある意味、日本一古い仕事をしている職人さんかもしれません。

スタイルは少々異なりますが、鈴木民部氏亡き後、江戸前寿司の技を後世に継承する
貴重な存在であることは間違いありません。

伝統的な技術を身に付けた上で、常に工夫を凝らすことを忘れない
中澤氏の仕事は今も尚進化し続けています。
お邪魔する度に必ず何か新しい感動を与えてくれる素敵なお寿司屋さんなのでした。

エリカさんはこの度が初めてでした。通りがかりでたまたま目に付いたのですが、
予備知識無しで思い切って飛び込んでみました。

頂いたものは次の通りです。
　・エルディンガー黒
　・オードブル（かぼちゃのキッシュ・レバーソーセージ・バジルとオニオンのチーズ）
　・エルディンガー白
　・ハンガリアングーラッシュ
　・レーベンブロイの生　350mlを数杯
　・ロールモップ（この日はサンマ。通常はニシン）
　・ポークソーセージパイ皮包み焼き
　・ジャーマンポテト
　・デザート（フレンチトースト、アイスクリーム乗せ）
　・アイスピーチティー
　・ウンダ―ベルク水割り

飲み物もお料理もすべて本物です。こんなお店が池袋にあったとは全く気が付きませんでした。
食事でも飲み直しでも、どちらの利用でも大丈夫だと思います。

予備知識無しでぶらっと入ってみたのですが、良いお店を見つけてしまいました。
今後は仕事帰りにでもお邪魔してみたいと思います。大変美味しく頂きました。ごちそうさまでした。