KKohadaさんが投稿した寿司處 金兵衛(東京/新橋)の口コミ詳細

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寿司處 金兵衛新橋、内幸町、汐留/寿司、日本料理、海鮮

1

  • 夜の点数:4.1

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 3.0
1回目

2013/09 訪問

  • 夜の点数:4.1

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

新橋の老舗江戸前鮨店が新装開店

これは昨年9月の記録ですが、約20年ぶりの寿司處 金兵衛さんです。
以前お伺いした時は老舗らしき古びた門構えでしたが、約一年半の新築工事を終え、
昨年四月に営業再開となったのでした。   
新橋経済新聞にこの度のリニューアルオープンのことが載っていました。
今どきのモダンなネタケースですね。氷で冷やしているので乾燥しにくいのです。
以前のお店の時は確かネタの並んでいないシンプルなカウンターだったと思います。

◆麦酒
 好み一番搾りがありましたので、まずは瓶ビールを頂きました。

◆お通し
 青柳の饅でした。通常とはちょっと異なる味わいを感じ、
 しばらく考えていたら練り胡麻の風味であることに気が付きまして、
 若旦那にその旨を質問してみたところ、味噌の調合に関しては把握されていなかったようで、
 奥の調理場で控えている職人さんに確認してくださいました。
 やはり思った通り胡麻だったのですが、こういう変化球は楽しいものですね。
 味噌と胡麻は大変調和がとれており、一段階上位の美味しさであったと思います。

◆お造り
 小肌・鮪・星鰈です。いつもは握りでしか頂かないコハダですが、おつまみもなかなかいいものです。
 マグロは大間でした。国内最高品質のものが上がる名産地ですね。
 白身は夏が旬の星鰈です。大旦那が仰るには秋になっても良い品が出回るのだとか。
 ちょっと身が新鮮過ぎましたが、それでも素晴らしい美味しさを感じました。
 四日くらい寝かせて握りで頂いたら最高に美味しいのでしょうね。

◆小鰭(一回目)
 この度は江戸前です。三番瀬の品でした。そりゃあもう旨いのなんのって神がかり的でしたね。
 江戸前鮨の代表格であるコハダであっても、今や旅物が主流となってしまいました。
 そこに来てこんな素晴らしい品に出会えるなんて、この上ない幸せだと思います。
 因みに『三番瀬』は『サンバンゼ』と発音します。

◆新烏賊
 一杯で二貫分の大きさです。口の中で自然に消滅してしまう柔らかさは格別でありました。
 夏の風物詩を初秋に味わえるのも大変幸せなことかと思います。

◆冷酒
 銘柄は小田原屋さんの『底抜け』。新潟のすっきりしたお酒で幾らでも飲めてしまうのです。
 後が大変かもしれません。

◆鰺と鰯
 アジは江戸前でイワシは岸和田です。どちらも最上級の美味しさでした。

◆赤貝と鳥貝
 閖上の赤貝は格別の美味しさでした。単に名産地と言うだけでなく、
 その中でも上等の品を寄って仕入れていらっしゃるのではないかと想像します。
 北海道のトリ貝は普通のボイルですが、甘みのある上級品かと思います。

◆蛸と海胆
 久里浜のタコはお塩で頂きました。適度な歯ごたえと独特の香りがいいですね。
 利尻の馬糞海胆はうま味が濃厚でした。ハイシーズンは既に去ってしまいましたが、
 それでもここまで良い品があるのですね。

◆煮蛤と穴子
 外房のハマは銀座界隈でよくみられる加熱し過ぎない調理法です。
 身が硬くならないため握り鮨に向いています。
 半生のような状態で地に漬け込んでじっくりと味を含ませるのです。
 羽田のアナゴはやっぱりいいものですね。とろける口当たりもそうですが、
 他の産地には無い良い香りを感じます。

◆中トロと巻海老
 大間の最盛期は概ね師走近くになってからでして、この品はまだ夏の鮪の様な味わいでした。
 国産マグロは季節の変化が著しく、一年を通して異った様子を楽しむことが出来ます。
 海老はやっぱりこれが最高ですね。本物は本当に美味しい!

◆小鰭(二回目)
 本当に最高のコハダなのです。新子が終わってこはだになったばかりの大きさです。
 ちょっと分かりにくいのですが、先程のものもネタが二枚付いています。
 この味わいは何物にも替え難い美味しさです。

◆づけ
 香りの良い大間のマグロはづけになっても負けません。
 むしろ、この方が生よりも美味しく感じるように思います。
 質の悪い鮪もそれはそれでづけにすると味が良くなります。
 品質を問わず、マグロを美味しく頂く方法なのかもしれませんね。

◆河童巻と鉄火巻
 少し調子に乗って食べ過ぎました。そろそろ満腹に近い状態だったと思います。

◆お椀
 味噌椀をお願いしたら、この日はネギマのお澄ましでした。
 脂の乗ったマグロと白髪ねぎは相性抜群です。味付けは濃い口醤油でした。
 江戸前料理の味わいです。

◆小鰭(三回目)
 それにしても美味しいコハダです。本当に感心します。
 コハダ自体は決して高級な素材ではありませんので、
 高級店も大衆店も大差のない品を仕入れています。
 ところが、大衆店ではなかなか美味しいこはだに出会いません。
 お寿司屋さんのお勘定は単に仕入れ値に連動しているのではなく、
 技術に対してお支払いしている部分も少なくない様に思います。
 コハダはその典型例でしょうかね。

◆玉
 若旦那にお伺いしたところ、当店の玉はシャリを付けないでそのまま召し上がって頂きたい、
 とのことでした。それを目の当たりにして、一口味わった瞬間に意味が分かりました。
 これは完全にデザートです。瑞々しいカステラといった印象でしょうか。
 芝エビ入りの美味しさとふっくらとした口当たりに、
 しっかりとした甘味は最高の調和をおりなしていました。


当店はリニューアルオープンをきっかけに店主の座を若旦那に譲ったのだそうです。
とは言え大旦那も付け場に一緒に立っていらっしゃるので、若も心強いのではないかと思います。

昔食べた美味しいお店を思い出してふらっと向かってみたら、建物が新しくなっていて、
しかも入口の向きまで変わっていたものですから一瞬たじろいでしまいました。
店名は変わりありませんでしたが、ちょっと自信が無くなり、
お店の前から電話を入れて確認しちゃいました(笑)

銀座界隈では超有名店が鎬を削り、新勢力も次々と現れて、あたかも寿司屋天国と化しています。
そんな中でひっそりと営業している当店は知る人ぞ知る隠れた名店ですね。
テレビや雑誌で取り上げられてガチャガチャしているお店よりもこちらのような環境の方が
落ち着いて美味しいものを味わえるのではないでしょうか。

本物だけで作られた偽りの無い美味しさに接すると心が清らかになるような気がします。
偽物だらけの食品業界及び外食産業のそれは、今や歯止めの掛けられない状況に陥ってしまいました。
いつまで本物を食べられるのか非常に不安に思います。
昔ながらの全うな仕事をしているお店は大切にしなければいけません。
大変美味しく頂きました。またそのうちお邪魔してみると思います。ごちそうさまでした。


  • 瓶麦酒

  • ネタケース

  • ネタケース

  • お通し 青柳の饅 胡麻風味

  • お造り 鮪・小肌・星鰈

  • 小肌 三番瀬

  • 新烏賊

  • 冷酒 底抜け(小田原屋)

  • 鯵 江戸前

  • 鰯 岸和田

  • 赤貝 閖上

  • 鳥貝 北海道

  • 蛸 久里浜

  • 海胆 利尻

  • 煮蛤 外房

  • 穴子 羽田

  • 鮪中トロ 大間

  • 巻海老 

  • 小肌 三番瀬

  • づけ 大間

  • 河童巻

  • 干瓢巻

  • ネギマのおつゆ

  • ネギマの具

  • 小肌 三番瀬

  • 玉 カステラ風

2014/03/22 更新

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