3回
2020/02 訪問
孤高のランチ~何度でも、逢いたくて…~
2020.2. 黒トリュフのピューレをかけた温度玉子
2020.2. オマール海老とホワイトアスパラガス アメリケーヌソース
2020.2. 滋賀県産 猪のロースト
2020.2. 仔羊のパイ包み焼き"マリアカラス"
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2020/04/18 更新
2017/04 訪問
孤高のランチ~何度でも、逢いたくて…~
2017.4.
桜舞い散り、初夏の薫りもし始めた頃、「Chez Inno」の扉を開きます。今回も事前にお願いして1人ランチで、ディナーメニューをちょっと変更してオーダーです。
実食
黒トリュフのピューレをかけた温度玉子
小さな器から立ち込める圧倒的な存在感のトリュフの香り。濃厚でありながらも、中に忍ばせたポーチドエッグが絶妙に絡み、絶品です。
手長海老と帆立のすり身を挟んだ筍のガレット仕立て
手長海老・オマール海老・タラバガニの3種より今回は手長海老を選び、供されたのがこの料理です。
溜息しか出ない。それほどに美味しい。手長海老と帆立のすり身を柔らかい筍の穂先でガレット状にしてあり、筍の食感の中でそれぞれのすり身の甘さがはえます。そして、やはりソースが絶品。添えられたホワイトアスパラや春のコゴミ、蕗の薹のフリットなども脇役にしておくには勿体無いくらいの美味しさになります。
舌平目のブレゼ“アルベール風”
スペシャリテの1つ。目の前にすると、バターの香りがすごい。フワフワの舌平目の表面だけに細かいパン粉の焼き色があり、ベルモットで蒸し焼きにしているそう。この皿もソースが絶品。ソース・アルベールというシャンピニオンとエシャロットにベルモット、フュメドポワソンを加えたもので、マキシムの支配人の名前から由来しているそうです。作り方を拝見したことがありますが、たっぷりのお酒と上質なフュメドポワソンが美味さの秘訣らしい。
牛フィレとフォワグラのロッシーニ好み
デフォルトのフォワグラ料理をメインのロッシーニに変更!これも溜息しか出ない。柔らかい牛フィレは上質なものと直ぐに分かり、濃厚なフォワグラに負けない奥行きのあるソース・ペリグーが素晴らしい。このソースだけでもパンが何枚でも食べられます。たっぷりのソースで食べる、まさに「ソースが命」の王道フレンチを実感できる一皿です。
仔羊のパイ包み焼き“マリアカラス風”
この料理に逢いに来たと言っても過言ではありません。間違えなく、このお店のスペシャリテ中のスペシャリテ。さっくりとしたパイに包まれた柔らかな仔羊。その中にはフォワグラと刻んだトリュフという素材からして素晴らしい料理。ソースもポートワイン・マディラワイン・ブランデー・フォンドボー・トリュフ・バターなどから作られるソース・ペリグーは、パイ生地に染み込ませて余すことなく堪能できます。ロッシーニのそれに比べると、こちらの方が多少軽やかかな。
本日のデザート
せとかをカモミールシロップでコンポートしたものとフロマージュブラン。
鮮烈なせとかの甘さの後を追いかけてくるかのようなカモミールの苦みが口の中をリセットしてくれます。
ワゴンより
・抹茶ケーキ♡
・カスタードプリン♡
・日向夏のタルト中にはマスカルポーネチーズ
・清見オレンジのムース
・オペラショコラ
・パリブレスト中にはイチゴとピスタチオのクリーム
2年ぶりの「Chez Inno」の料理はどれも美味しく、やはり王道フレンチは好みということを実感させてくれます。どの料理にも共通することは、美味しいと実感してからの滞空時間が長く、溜息と共に現実に戻ってくる感じがします。フレンチを語れるほど食べ歩いてはいませんが、素材の持ち味を活かす料理が増えている中でも未だに支持され続けるのは、シンプルにただ美味しいからなのだと感じました。何度でも何度でも、また食べたいと思える料理の数々をありがとうございます。
次回はいつ頃に行くか未定ですが、支配人から通年メニュー以外もリクエストしていいと言われたので、是非『あの料理』を食べたいです。
2017.4. 黒トリュフのピューレをかけた温度玉子
2017.4. 手長海老と帆立のすり身を挟んだ筍のガレット仕立て
2017.4. 舌平目のブレゼ “アルベール風”
2017.4. 牛フィレとフォワグラのロッシーニ好み
2017.4. 仔羊のパイ包み焼き“マリア カラス風”
2017.4. 本日のデザート
2017.4. ワゴンより
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2017/05/17 更新
2015/01 訪問
孤高のランチ~逢いたくて…~
2015.1.
「逢いたい人は、数えるほど。逢いたい料理は、数えられぬほど」
ずっと逢いたいと思い焦がれていた料理があります。
『マリアカラス』。
ご存知の方も多いでしょう、この料理。フランスのオペラ歌手の名前を冠するこの料理は、「Chez Inno」のオーナーである井上 旭シェフのスペシャリテであり、このお店を代表する料理。そして、この料理を考案した当時はよい食材がなかったそうで、それでも本場フランスに負けないほどの料理を!という井上シェフのプライドとロマンが凝縮された一皿だそうです。
そんな料理を食べたい!と思いながらも、「一人で食べ歩く」という拘りが邪魔をして、なかなか行くことができずorz しかし今回は、特別にという御厚意で初訪問することができました。
「Chez Inno」。
1984年創業の「ソースのスペシャリスト」と言われる井上 旭シェフがオーナーの老舗フレンチ。
入口を彩るステンドガラス、陽光の射し込むメインダイニングはグランメゾンの風格を感じさながらも、どこかアットホームな温かさに溢れています。
オーダーは味見も兼ねて、10800円のランチコースで、メインを『マリアカラス』に変えて頂きました。
実食
『カリフラワーのピューレ コンソメジュレかけ』
アミューズは、カリフラワーのピューレにコンソメジュレをかけたもの。
カリフラワーのピューレは濃厚で、コンソメジュレと共に口に入れれば、中でカリフラワーの冷製スープが出来上がるかのようです。
『オマール海老のガトー仕立て コート・ドール風』
2種ある前菜の中から、選びました。
手前から生雲丹と白ワインのソース・トマトソース・キノコソースで彩られ、上部にはタラバガニのカクテルとアボカドピューレが添えられいます。
オマール海老が惜しげもなくたっぷりと詰められており、その名の通りケーキのように野菜と海老の旨味が凝縮されています。それぞれのソースで食べてもまた混ぜても、素晴らしく美味しい。特に雲丹ソースは意外にもあっさりとしており、たっぷりとつけても楽しめました。
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『鴨のフォワグラと胸肉の燻製の取合せ』
赤い煌めきはポートワインゼリー、黒い斑点はバルサミコ。
フォワグラは極濃厚、胸肉には凝縮したような甘みがあります。個別に、一緒に食べても余韻を残すような旨さが広がります。
『舌平目のブレゼ ロワイヤルソース』
蒸し煮にした舌平目を、ベルモットを煮詰めた中にトマトとバジルを入れた軽い酸味のあるソースでいただきます。
少しパン粉を付けた焦げ目が、気にならないほどに繊細な口当たり。舌平目のポーションはかなり大きいけど、「魚を食べる」というよりも「ソースを食べる」という感じで美味しい。
『仔羊のパイ包み焼き マリアカラス風』
提供された時に心の中で、「やっと逢えたね…」と呟いたほどの料理。フォアグラとトリュフと共にパイで包んだ仔羊は綺麗なロゼ色、ビロードのようなソースはジャン・トロワグロから習得したペリグー。お皿が纏う香りさえも、美味しい。
ナイフを入れるだけで、肉汁が溢れ出す仔羊は、素晴しく柔らかい。パイはパリッとした感じではなく、しっとりとして肉の旨さを吸い込んでいるよう。ソースは濃厚で言葉が出ないに美味しく、今までの中で一番かも。肉・パイ・ソースが織りなす三重奏は、絶品という言葉が相応しい。ポーションもかなり大きく、ソースもたっぷりと添えられているので、満足度も高いです。期待を上回る美味しさでした。
『デセール』
ワゴンから数種ある中から、選びます。「お好きなだけ〜」と言われるので、「じゃ、全部!」と言いたいところですが、さすがに食べられず。く、悔しい。
『シュークリーム』『ガトーショコラ』『フルーツタルト』をセレクト。この中では『フルーツタルト』が、お気に入り。タルト生地が厚くて、まるでスポンジをぎゅっとした感じかな。
飲み物は紅茶にしたのですが、そのカップが可愛かったなぁ。レイノー社のALBAシリーズだそうですが、桃色の花びらが舞っているような絵柄で。
グランメゾンというと、敷居が高くて緊張しますが、このお店のスタッフの方は皆フレンドリーで、純粋に楽しむことができました。井上シェフも、何度もダイニングにいらして、お客さんと談笑されてましたし。客とお店の距離が近い感じがします。
「レストランには、感動があること」
井上シェフの信念の1つだそう。店造りや料理は間違えなく、感動はあります。そして、人が作り出す雰囲気も、決してマニュアル的ではないサービスが素晴しかったです。期待と不安でレストランの扉を開け、帰る際には感動を持ち帰れる。そんな美味しさと感動に溢れたレストランでした。
2013.5.
「東京グランメゾン♡チャリティーカレー」の全店制覇を目指し、次に訪れたのが、京橋にある「シェ・イノ」です。このお店ももちろん超有名店で、なんといっても『マリアカラス』という『仔羊のパイ包み焼き』が後世にも遺したいメニューとして、多くのメディアに取り上げられています。私も食べてみたいのですが、なかなか行く機会がなく、そもそも1人で行けるのか?という疑問を抱きながら、今日に至ってる感じです。
店舗は明治製菓ビルの1Fにあり、ザッと100人くらいの行列でしょうか。並ぶこと小一時間で、店内へ。すぐにバースペース現れますが、椅子などは店外出されており、バックバーを見ながら、席の順番を待ちます。お店の雰囲気としては、「アピシウス」に比べると、1Fということもあり、明るい感じで、ステンドグラスがとてもキレイな扉が印象的です。
こちらでいただけるのが、『イカ墨カレー』。このチャリティーイベントでは、肉系のカレーが多かった「シェ・イノ」としては、珍しいシーフードカレーとなります。
実食。
イカ墨ということで、想像通りの漆黒のルウ。味わいは、少々しょっぱいけど、エビの風味が効いたスパイシーなソースのようです。ルウの中に浮かぶのは、イカの食感を少し残したフワフワのクネル、付け合わせの湯むきされたトマトの清涼感が、このカレーによくあいます。『イカ墨カレー』というよりは、『ライスイカ墨ソースかけ』という感じ。さすがはソースが絶品と言われるだけあって、これも美味しい。
まだ見ぬ『マリアカラス』の期待が、更に膨らむとともに行きたい気持ちが高まるのです。
アップ♡
2015.1. カリフラワーのピューレ コンソメジュレかけ
2015.1. オマール海老のガトー仕立て コート・ドール風
2015.1. 鴨のフォワグラと胸肉の燻製の取合せ
2015.1. 舌平目のブレゼ ロワイヤルソース
2015.1. 仔羊のパイ包み焼き マリアカラス風
2015.1. デセール
2013.5. イカ墨カレー
テーブルセット
チケットです
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2015/01/21 更新
2020.2.
今回は久しぶりにグランメゾンでの1人ランチ。舞台は現代の伝説的料理人の1人である井上旭さんが1984年にオープンした老舗フレンチレストラン「Chez Inno」。料理長の古賀純二さんを中心にして作り出す皿は、日本でも屈指の正統派フランス料理であり、このお店の絶対的スペシャリテの『仔羊のパイ包み焼き"マリアカラス"』は死ぬまでには必ず食べるべき料理と言えるでしょう。平日のランチのみですが、1人でも対応して下さるので、優雅な時間の始まりです。
お決まりとなっている通年メニューの他に、実はアラカルトで季節メニューも豊富にあり、今回はご提案していただいたメニューの中からアラカルトで注文することにしました。
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Menu du jour
黒トリュフのピューレをかけた温度玉子
卵形の器の中には温度玉子と牛蒡のピューレ、その上から黒トリュフのピューレをかけたアミューズ。想像よりも牛蒡の味わいと香りがして、確りとかき混ぜることで最後まで楽しめます。温度玉子も卵黄だけならば、もっと濃厚で美味しいと思うのだけど。
オマール海老とホワイトアスパラガス アメリケーヌソース♡
本日届いたばかりというホワイトアスパラガスを使った一皿。皮を剥き、スチームをかけたアスパラガスをヴルーテソースで、贅沢に丸々一尾グリルしたオマール海老はアメリケーヌソースでいただきます。
まるでトウモロコシのような甘さのホワイトアスパラガスは、実に瑞々しくジューシーで美味しい。そして、オマール海老。絶妙な火入れでプリプリ感に甘さが溜息の出るくらいに素晴らしい美味しさ。
滋賀県産 猪のロースト
ジビエもあるとのことで、数種類あったものの中から猪を選択。猪の部位はロースで、ソースはそのジュとエシャロットを入れたちょっと酸味のあるもの。
柔らかなロースながらもいい確りとした噛み応えがあり、咀嚼する度に旨味が溢れてきます。猪自体は実に美味しいですが、ソースがあまり好みではなく、他のジビエはどうだったのだろうと後悔?興味?が残りました。
仔羊のパイ包み焼き"マリアカラス"♡
やっぱり来たら食べたいスペシャリテの『マリアカラス』。相変わらずに食べた瞬間に美味しさが身体を駆け抜けていきます。フォークを刺す度、ナイフで切る度に肉が蘇るようで、こんなにもジューシーでこんなにも柔らかいことに驚きます。古典的にソースもたっぷりとかけられており、嬉しいかぎり。
…でも途中から飽きちゃう。「美人は3日で飽きる」と言われているけど、正にそんな感じ。決して不味くはないけど、ファーストインパクトの味わいの感動が持続しないのよねー。
サービスは心地よく、料理の説明も丁寧。でも絶対的スペシャリテの『マリアカラス』に何となく古めかしさが感じてしまい、100%の満足感が得られなかったです。未食の料理も多数あり、季節毎のメニューも気になりますが、再訪はどうだろうか。