21回
2017/01 訪問
逢へりし君に 恋ひにてし~日本橋蛎殻町 すぎた~
2017.1. 海老芋のきぬかつぎ
2017.1. 穴子の茶碗蒸し
2017.1. 閂
2017.1. 蛸の柔らか煮
2017.1. 白子の焼物
2017.1. 牡蠣の味噌漬け
2017.1. 鮟肝の煮付け
2017.1. 赤ムツの焼物
握りへ
2017.1. 小鰭
2017.1. 赤身の漬け
2017.1. 縞海老
2017.1. 鰆
2017.1. 墨烏賊
2017.1. 中トロ
2017.1. 鯵
2017.1. 鰤
2017.1. 車海老
2017.1. 紫海胆
2017.1. 煮蛤
2017.1. 〆鯖
2017.1. 穴子
2017.1. 玉
2017.1. 椀物
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2017/02/11 更新
2017.1.
難攻不落の予約困難店であろうと、兎に角行動しないと始まらない。そして、叫ぶのだ。
「私は、ここにいる!」と。
年が明けて、一斉にどのお店も予約合戦が始まります。1月の予約は既に終わっているので、2月以降の予約を取るのに食べ歩きを趣味としている方は忙しかったと思います。私もその一人であり、きっと予約は出来ないと思いつつも、電話をした鮨店があります。
「日本橋蛎殻町 すぎた」
旧店舗名は「日本橋橘町 都寿司」といい、2015年秋に移転と共に店名も改められました。予約開始日に電話をかけても全くかからず、午後になって問い合わせをしてみると、予約の受付は終了したがキャンセル待ちができるとのこと。ダメもとで2月の曜日限定でお願いして、電話を切りました。
2週間後、突然の電話。
「2月というお話だったのですが、もし宜しければ2日後なんですが、いかがですか?」という「日本橋蛎殻町 すぎた」からの嬉しいお誘い。勿論、断る理由などなく、やっと名店の扉を開くことができました。
開店時間ぴったりに出された長く白い暖簾をくぐり、名前を告げると女将さんから来店のお礼を言われました。「お礼を言いたいのは、こちらです」とご挨拶を交わして、奥にある凛としたカウンターへ。
案内されたのはちょうど真ん中の席で、程なくして親方の杉田 孝明さんが「いらっしゃいまし」とご挨拶。穏やかな声と優しい笑顔の親方で、張り詰めた空気が一気に変わった気がしました。昼夜と共に摘みと握りのコースのみだそうで、楽しみです。
本日の献立
海老芋のきぬかつぎ
穴子の茶碗蒸し♡
対馬産の穴子。穴子は柔らかく煮あげた後、炙ってから入れているそう。穴子の甘さを味わえる出汁の味付けが美味しい。
閂
程よく脱水されて、モチモチとした食感の中で甘さがはえる。
蛸の柔らか煮
醤油の味わいは最初だけ。噛み締めていくたびに、蛸本来のジューシーさが溢れてくる。
白子の焼物
甘い。とろける。素晴らしい。
牡蠣の味噌漬け♡
酒蒸しにしてから、10日ほど漬け込んだもの。お酒のアテとしては、サイコー。
鮟肝の煮付け♡
甘い煮付け。素晴らしい美味しさ。
赤ムツの焼物♡
何故か、私だけ。大きく切りつけられているので、食べ応えもあり、上品。
まだ摘みはあるようですが、握りへ。
小鰭♡♡♡
柔らかな〆具合。凄くジューシーな小鰭は、今までで1番かも。
赤身漬け♡
切りつけは厚めなので、口の中にたっぷりと鮪を味わえます。香りもいい。確認はしていないのですが、某雑誌によると、使う部位は背の一番天辺の部位である天端(てんぱ)と呼ばれる筋の殆どない身らしいです。
縞海老
程よく脱水されて、甘みが凝縮しています。
鰆♡
お米屋さんから藁を仕入れて、藁焼きしている寒鰆。身が詰まっていて、美味しい。
墨烏賊
サクサクとした食感の中に、飛散するシャリ。
中トロ♡
青森県三厩産。凄く厚く切りつけられているので、鮪が溢れてきそうです。
鯵♡♡
肉厚の部分だけを一人半身で握られます。味が凝縮して、食べ応えもあって美味しい。
鰤♡
炙って、漬けにしてあるみたい。独特の癖もなく、濃厚な脂だけを味わえます。
車海老
絶妙な温度ですが、強烈な甘さは感じられず。でも食べ応えはあり。
紫海胆♡♡
海苔は使わずに、握りで供されます。海胆の多いこと♡
「あとは穴子と玉ですが、他に食べますか?」
「食べていない種はありますか?」
「金目鯛、煮蛤、赤貝、〆鯖、蝦夷馬糞海胆…あとは…」
「ち、ちょっと待って。いっぱいありますね」
「笑」
そんなやり取りの後、2貫を追加。
煮蛤(追加)♡
浅めの漬け込みかと思いましたが、しっかりとした味わいがあり、柔らかい。
〆鯖(追加)♡♡♡
抜群に美味しい。口の温度で、目覚めたかのような脂がほとばしります。
穴子♡
塩か煮つめかを選ぶことができます。私は煮つめで。約束された幸せがここにあります。
玉
鮨店らしい玉。海老の香りが鼻を抜けて、美味しい。
椀物
浅利汁。
シャリは赤酢も使っているみたいで、ほんのりと色気のある色が付いていて、硬め。どの握りにも感じたことですが、シャリに対して種は凄く厚く大きいので、「魚を食べてるぅ」というテンションになります。江戸前らしい仕事を施している種は本当に美味しく、特に酢〆している『小鰭』や『〆鯖』は、白眉の美味しさでした。摘みも正統派で全てが美味しく、品数の多いので、お酒が好きな方はたまらないのではないでしょうか。写真は撮りませんでしたが、『帆立の磯辺巻き』も美味しかったなぁ。
お一人様ということで、次回の予約もちゃっかり取ってしまいましたので、通う鮨店が増えました(笑)次回は、なんと真夏!親方の笑顔にまた会う日が、今から楽しみです。
ご馳走様でした。