20回
2022/09 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2022.9. 突先
2022.9. 平目
2022.9. 箸休め①バーニャカウダ
2022.9. 春子鯛
2022.9. 鰤
2022.9. 白海老
2022.9. 毛蟹.
2022.9. いくら
2022.9. 柳蛸
2022.9. 鰹
2022.9. 鰆西京漬
2022.9. 北寄貝
2022.9. 鯵
2022.9. 墨烏賊
2022.9. 箸休め②椎茸と舞茸の焼き野菜
2022.9. 中トロ
2022.9. 大トロ
2022.9. 赤身漬け
2022.9. 小鰭
2022.9. 車海老
2022.9. 箸休め③ピーマンの塩昆布和え
2022.9. 河豚昆布〆
2022.9. 牡蠣
2022.9. 〆鯖
2022.9. 金目鯛柚庵漬
2022.9. 雲丹
2022.9. 穴子
2022.9. 玉
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2022/11/08 更新
2022/03 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2022.3.
万花繚乱な美人鮨/はっこく
今夜の献立
突先♡
心掴む佐藤さんの名刺代わりの手巻き。シャリの温度で海苔と鮪の香りが華やぎます。
箸休め①味噌とオリーブのバーニャカウダ
添えてあるこのソースが実に美味しい。無限に野菜を食べられそう。
平目♡
切りつけも厚く、極上のモッチモチ感が味わえ、シャリの酸で甘味の輪郭がはっきりしてきます。
春子鯛♡
黄身酢おぼろで優しく〆られた春子鯛はジューシーで美味しい。口の中での魚の存在感が素晴らしい。
平貝
シャリに柚子の香りをつけて握られる平貝は食感もさることながら、実に香りがいい。
赤貝♡
口に入れるとぬるりとした舌触りがあり、咀嚼すると、一気に香りが立ち上ります。
桜鱒♡
周りを酢で〆ているそうで、それ以外は液体?と思えるほどの口溶け。香りもよく、素晴らしい。
鰯♡
鰯の梅煮をイメージした仕立てで、種とシャリの間に梅肉と大葉を入れています。以前は上に乗せていた梅肉を忍ばせることで、鰯の強烈な脂と香りがダイレクトに感じられ、後から感じる梅肉でとても爽やかに食べられます。
蛍烏賊♡
叩いてなめろうにした蛍烏賊を握っているので、口に入れた瞬間に旨味と香りがドッパーンと弾けるかのよう。
河豚白子♡
焼かれた薄皮を破ると、ジュースとなった白子が溢れます。無垢の甘味と旨味がシャリと混ざり合い、美味しい。
牡丹海老♡
舌に絡みつくような甘味の中で、身がプリプリと弾けます。食べ終えても余韻の長い旨味が広がります。
鰹♡
薬味の葱と生姜の2色が鰹の赤色を引き立ている目にも鮮やかな一貫。直前に皮目を炙ることで香ばしさも生まれており、モチモチとした身の旨味もいい。
鰆西京漬
「はっこく」の特徴的な日本料理の技法を使った種。想像以上にねっとりとした鰆は味噌の濃さに負けるかと思いきや、確りと旨味が溢れてきます。
箸休め②春キャベツと新玉葱の焼き野菜
米油と塩のみですが、素材の旨味と甘味が際立ちます。
えぼ鯛昆布〆♡
あまり見かけない種ですが、れっきとした江戸前の種。確りと脂コントロールされていて、旨味が凝縮しており、最後にふわりと昆布が香ります。
細魚
半身を捩って握った大胆な一貫。モチモチとしており、爽やかな旨味が駆け抜けます。
墨烏賊♡
肉厚で心地よいサクサク食感。塩の仕立てが多いながらも、「はっこく」は醤油と酢橘を使うことで墨烏賊に香りを与えていて美味しい。
中トロ♡
今夜の鮪は京都府舞鶴産。とてもシルキーで旨味が濃厚。香りもぶわっと鼻から抜けます。
大トロ♡
香りは先程よりも少ないながらも口溶けは素晴らしい。溶ける時も甘味を感じ、濃密なジュースを飲んでいるかのようです。
赤身漬け♡
漬けにすることで旨味がギュッと凝縮して、更に美味しい。鮪の供する順番にも職人の個性がありますが、個人的には中トロ→大トロ→赤身漬けが味わいの流れ的に好き。
小肌
皮も柔らかく、口の中をリフレッシュさせるキリッとした味わい。
車海老♡
半生よりも火を入れて人肌まで落ち着かせた車海老。海老味噌は使わずに身の旨味だけで勝負の一貫は、強烈な甘味と香りが美味しい。
箸休め③ピーマンの塩昆布和え♡
「はっこく」の中でも人気の箸休め。ピーマンが実に美味しい。
金目鯛柚庵漬♡
色々な金目鯛の仕立てがありますが、この柚庵漬仕立てが一番好み。
〆鯖♡
鮪にも決して負けないような口溶けの良さと旨味。青魚の香りも素晴らしく、とても美味しい。
雲丹♡
今回は馬糞雲丹。さらりと供していますが、いつも美味しい。海苔と雲丹が瞬時に溶け、香りが立ち上ります。
穴子
醤油を使わずに煮る爽煮という仕立てで、真っ白な穴子。少量の煮つめで、穴子本来の旨味と香りを楽しめます。
玉♡
スペシャリテの表面をキャラメリゼした100%スイーツ仕立ての玉。
オープン当初から続けていた握りのみ30貫というコースを25貫にすることで、より鮨を楽しめるようになった銀座にある「はっこく」。店主の佐藤 博之さんの握る鮨は形も美しく、上品な女性らしい印象を受けます。有名鮪卸問屋「やま幸」の鮪は鉄板の美味しさがある中で、今夜は力強いシャリと共に香りを楽しめる種が多く、肴なし握りのみでも満足度は高かったです。肴<握りという方は是非とも怒涛のごとく供される鮨を堪能していただきたいです。
佐藤さん、今夜もご馳走様でした!次回は是非ともリクエストさせていただきます。
2022.3. 突先
2022.3. 味噌とオリーブのバーニャカウダ
2022.3. 平目
2022.3. 春子鯛
2022.3. 平貝
2022.3. 赤貝
2022.3. 桜鱒
2022.3. 鰯
2022.3. 蛍烏賊
2022.3. 河豚白子
2022.3. 牡丹海老
2022.3. 鰹
2022.3. 鰆西京漬
2022.3. 春キャベツと新玉葱の焼き野菜
2022.3. えぼ鯛昆布〆
2022.3. 細魚
2022.3. 墨烏賊
2022.3. 中トロ
2022.3. 大トロ
2022.3. 赤身漬け
2022.3. 小肌
2022.3. 車海老
2022.3. ピーマン塩昆布和え
2022.3. 金目鯛柚庵漬
2022.3. 〆鯖
2022.3. 雲丹
2022.3. 穴子
2022.3. 玉
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2022/04/21 更新
2021/11 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2021.11.
美人な鮨
料理人の個性が光る肴も捨てがたいですが、やはり私は鮨店に来たら、握りを食べたい。既存の肴→握りや肴と握りを交互に供するお店が多い中で、2018年に肴を出さない握りのみというコース仕立てで鮨業界に一石を投じた「はっこく」へ再訪。店主・佐藤 博之さんが作り出す鮨は、赤酢がガツンと効いた濃旨なシャリに濃厚な種が特徴的。当初は30貫というボリュームのあるコースでしたが、現在は25貫に減らすことで一貫一貫の鮨感をアップさせて、より握りを楽しめるかたちになっています。
今夜の献立
突先♡
佐藤さんの名刺がわりの鮪の頭の部位の『突先』を使った手巻き。事前に人肌にしてあるので、口の中で広がる旨味と香りが素晴らしい。
箸休め①バーニャカウダ
平目
極上のモチモチ感。咀嚼の度に旨味と甘味が溢れます。
春子鯛♡
黄身酢おぼろで締められた春子鯛はふわりとした食感で、ほんのりと甘くジューシー。
いくら♡
いくらを出汁醤油でかき混ぜることで空気が入り、エアリーな感じに。いくらの濃度はあっさり目ですが、美味しい。
秋刀魚♡
フォトジェニックな握りの秋刀魚は臭みなど皆無で、旨味を楽しんだ後に香りがふわりと鼻から抜けます。
赤貝♡
ヒモも一緒に握るスタイルで、香りと食感が段違い。
鰆西京漬♡
実に美味しい。あまり他店では見かけない和食の調理法を施した種は、このお店の良さ。上に乗せた味噌がまたいい仕事をしています。
〆鯖♡
素晴らしい!口に入れた瞬間にとろける鯖は、旨味が爆ぜるよう。
白子♡
海苔の香りに包まれる白子はほんのりと温かく、クリーミーな甘味が広がります。
牡丹海老♡
見た目も美しい牡丹海老はねっとりとした甘味と旨味を舌に絡ませます。
鰹♡
鰹の赤に薬味の黄色と緑が映える一貫。旨味も申し分なく、食べ終えると爽やかな風が吹いたかのよう。
箸休め②蕪と舞茸の焼き野菜
鰤♡
北海道余市産。クセのある鰤ですが、なんと生。しかしながらクセなどはなく、少々歯に当たるくらいの食感でとろけます。
墨烏賊
肉厚ですが、墨烏賊らしくスパッとした歯切れの良さ。塩ではなく、醤油を使うことで香りも楽しめます。
鮪①中トロ♡
青森県三厩産。コクのある旨味で、食べた瞬間から甘味が広がり、食べ終えて広がる香りも美味しい♡
鮪②大トロ♡
同じ魚体。霜降りなので先程よりもコクと甘味があり、とどまるような旨味があります。
鮪③赤身漬け♡
最後は赤身漬け。香りは段違いに素晴らしく、凝縮した旨味と出汁の旨味が合わさって素晴らしい。
小肌
最初はスッキリとした酢の味わい、その後に広がる小肌の旨味が濃厚。
車海老♡
だんだら模様も美しく、人肌温度で香ばしい香りや甘みも映えます。
箸休め③ピーマンの塩昆布和え♡
梭子魚昆布〆♡
ふわりと昆布の香りし、梭子魚はとてもジューシー。好みの脱水加減。
平貝
柚子香る平貝はサクサク食感の後、甘味と香りが華やぎます。
蝦蛄♡♡
宮城県産。とても太く大きな蝦蛄は甲殻類の香りと旨味が素晴らしく、ずっと咀嚼していたくなる美味しさ。
のど黒♡
コレは液体!そう思うほどに口に入れた瞬間になくなります。炙った香りとジューシーな旨味が食べたということを証明するかのよう。
雲丹
濃密で香りもある馬糞雲丹。海苔の香りも良く、一瞬でとけて混ざります。
穴子
白い穴子は見た目よりもずっと味わい深く、とろけ具合も舌に絡みつくよう。
玉♡
スペシャリテの100%スイーツに振り切った『玉』。キャラメリゼの部分がちょっと厚めで嬉しい。
貫数を25貫にしてから2回目の「はっこく」ですが、やはり感じるのは美人な鮨ということ。貫数を減らして以前よりも鮨感がアップしていますが、個人的には佐藤さんのシャリをもっと味わいたいので、更に大きい方が好みかな。顔とも呼べる『突先』と『玉』で心を掴み、3種の『鮪』で印象付け、旬の食材が確りと脇を固めて、箸休めの野菜が彩りを添える。正に堅如磐石な鮨だと思います。
来年からはまた海外イベントにも行かれるそうで、また日本にいらっしゃるタイミングを逃さないようにしなくては。今年も私の世界に感動をありがとうございました!また来年も宜しくお願いします。
2021.11. 突先
2021.11. 箸休め①バーニャカウダ
2021.11. 平目
2021.11. 春子鯛
2021.11. いくら
2021.11. 秋刀魚
2021.11. 赤貝
2021.11. 鰆西京漬け
2021.11. 〆鯖
2021.11. 白子
2021.11. 牡丹海老
2021.11. 鰹
2021.11. 箸休め②蕪と舞茸の焼き野菜
2021.11. 鰤
2021.11. 墨烏賊
2021.11. 中トロ
2021.11. 大トロ
2021.11. 赤身漬け
2021.11. 小肌
2021.11. 車海老
2021.11. 箸休め③ピーマンの塩昆布和え
2021.11. 梭子魚昆布〆
2021.11. 平貝
2021.11. 蝦蛄
2021.11. のど黒
2021.11. 雲丹
2021.11. 穴子
2021.11. 玉
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2022/01/06 更新
2021/05 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2021.5.
上品な美人鮨は更に艶やかに
「実は30貫じゃなくなるんですよ」
そんな情報を広尾にある「寿志團」で得てやってきたのは、銀座にあるフレンドリーな接客と確固とした芯のある鮨を握る鮨職人の佐藤 博之さんの店「はっこく」。オープンからずっと肴は出さずに握りのみ30貫というスタイルでしたが、ついに変わりました。握りのみというコンセプトはそのままに23貫+巻物+玉にしたそうです。その理由とは…。
今夜の握り
突先♡
定番の鮪の頭の部位である突先を使った巻物。初手から心をグッと掴まれる美味しさ。
真子鰈♡
モチモチ感が心地よく、シャリの酸と合わさり旨味がハッキリとします。
春子鯛
舌に当たる黄身酢おぼろの甘味を最初に感じ、その後に春子鯛の旨味がふわりとして、シャリと混ざり合います。
平貝
口に入れると、ふわりと香る柚子。サクサク食感を楽しんでいると、平貝の上品な甘味が溢れます。
箸休め①
バーニャカウダー。野菜自体の味わいが濃くて、ソースも美味しい。
蛍烏賊♡
叩いてなめろう風にしたもの。香ばしい濃厚な味わいもですが、香りが素晴らしい。
えぼ鯛酢〆♡
えぼ鯛の脂を確りとコントロールしており、濃厚なれどシャリとの2種の酸で爽やかな一貫。
鰹♡
モチモチな身と香りが口の中を駆け回ります。特に香りは食べ終えても、まだあるかのような存在感。
煮蛤♡
柔らかく、咀嚼の度に旨味が溢れてきます。煮つめも少量なので、蛤本来の味わいが楽しめます。
牡丹海老♡
持つとドッシリとした重さがあり、口の中でねっとりと甘味を広げながらとろけます。シャリともよく合い、美味しい。
箸休め②
赤満願寺唐辛子・カリフラワー・ヤングコーンを使った焼き野菜。
鯵♡
鹿児島県産。肉厚で食べ応えもあり、薬味に負けない旨味はとても強くて、実に美味しい。
鰆西京漬♡
西京漬にしてから皮目を炙っています。いつもながらに美味しい。最近はどのお店も鰆を供されますが、濃厚な旨味と上品さがあり、一番好み。
墨烏賊
酢橘と醤油が香る墨烏賊はサクッと歯切れで、とろけます。
鮪①中トロ♡
コレは美味しい!口に入れた瞬間にスッととろけ、ぶわっと香り立って余韻が長く続きます。
鮪②中トロ♡♡
宮城県塩竈産240キロ。脂はこちらの方があり、口溶けも秀逸。食べ終えても、旨味と甘味がずっと残ります。
鮪③大トロ♡♡
霜降りの部位。コレは凄い!「鮪、あったよね?」と疑うほどの口溶けで、瞬時になくなります。口の中に残るのは濃密な旨味、最高です。
鮪④赤身漬け♡
ここまで旨味が凝縮するのか!と驚く美味しさ。今夜の鮪もめちゃくちゃ美味しい。
小肌
キリリとした酸に甘味のある旨味、口の中を洗い流す味わい。
車海老♡
半生よりもちょい火入れした車海老は人肌温度で、甘味がグッと引き出されています。シャリに海老味噌を少しつけて握っているので、味わい以上に香りがあります。
箸休め③
みんな大好きなピーマンの塩昆布和え。
鳥貝♡
石川県産。生の鳥貝は海そのものを食べているかのような鮮烈な香りがあります。
金目鯛柚庵漬♡
やはり日本料理の技法を取り入れた種は、実に上品で美味しい。
蝦蛄♡
宮城県産。かなりの大きさの蝦蛄は好みのオス。食べ応えもさることながら、香りが素晴らしい。
白甘鯛昆布〆♡
程よく脱水されて、旨味が凝縮しており、白身ながらも実に味わいが濃い。
雲丹♡
馬糞雲丹。相変わらずしれっと供されますが、タイムラグのないような口溶けに驚き、海苔の香りと雲丹の旨味とのバランスが素晴らしい。
鮟肝(追加)♡
まさか、ここで追加する日が来るとはwうーん、極上の濃密な旨味。
穴子
白く煮上げた穴子は、口溶けよりも本来の味わいや香りも楽しめる仕立て。
玉♡
名物のブリュレのような玉。最後まで美味しい♡
貫数を減らしたことで、シャリも大きくなって鮨感がアップしています。元々、佐藤さんのシャリは好きなので、コレは嬉しいかぎり。
今夜は激旨の鮪を中心として、塩〆・酢〆・昆布〆と確りと仕事を施した白身、「はっこく」ならではの日本料理の技法を取り入れた種、定番の車海老や雲丹などの美味しさがあり、非常に絶妙なバランスのコース仕立てだったと思います。
「鮨は、やはり握り」
そんな思いが伝わってくるような鮨でした。実に美味しかったです。
佐藤さん、ご馳走さまでした。また宜しくお願いします!27830
2021.5. 突先
2021.5 真子鰈
2021.5. 春子鯛
2021.5. 平貝
2021.5. 箸休め①バーニャカウダー
2021.5. 蛍烏賊
2021.5. えぼ鯛酢〆
2021.5. 鰹
2021.5. 煮蛤
2021.5. 牡丹海老
2021.5. 箸休め②焼き野菜
2021.5. 鯵
2021.5. 鰆西京漬
2021.5. 墨烏賊
2021.5. 中トロ
2021.5. 中トロ
2021.5. 大トロ
2021.5. 赤身漬け
2021.5. 小肌
2021.5. 車海老
2021.5. 箸休め③ピーマンの塩昆布和え
2021.5. 鳥貝
2021.5. 金目鯛柚庵漬
2021.5. 蝦蛄
2021.5. 白甘鯛昆布〆
2021.5. 雲丹
2021.5. 鮟肝
2021.5. 穴子
2021.5. 玉
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2021/06/22 更新
2020/11 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2020.11.
緩やかに握られるのは、凛とした美人鮨
漆黒の壁とお店のロゴが描かれた長暖簾を潜り抜けて、顔も見えないほど真っ暗なレセプションを過ぎると、一気に明るくなって障子に囲まれた白繭のようなメインカウンターが現れます。そこでゲストを待つのは、店主の佐藤 博之さん。
ここは銀座にある「はっこく」。エントランスから他店とは一線を画すような雰囲気があり、仕切られた3つのカウンターではそれぞれ違う鮨職人が握るという珍しい造りの鮨店です。今夜もメインカウンターで、佐藤さんに握っていただきます。
今夜の献立
突先♡
佐藤さんの名刺がわりの初手である突先という部位を使った鮪の手巻きは、確りと心掴む美味しさ。
箸休め①蕪と味噌
生の蕪に米油をつけて、味噌で食べる箸休め。この生の蕪が辛くもなく、瑞々しい。
平目
心地よいモチモチ感の後、繊細な旨味が広がってきます。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られた春子鯛は瑞々しく、後味に甘味を感じます。
白子♡
口に入れた瞬間に海苔と同時になくなる白子。絶妙な温度と塩加減、そこから溢れる甘味が素晴らしい。
えぼ鯛酢〆♡
素晴らしい〆方で、脂のコントロールも完璧。後に残るえぼ鯛の甘味が愛しいほど。
鰯♡
珍しくも梅肉を合わせる仕立て。濃厚な鰯の旨味に梅肉と赤酢の酸がバシッと決まる味わい。
鰤♡
生の鰤ですが、驚くほどにクセを感じられずに旨味のみをダイレクトに味わえます。
平貝
柚子香るサクサクの後に甘味広がる美味しさ。
梭子魚昆布〆
昆布〆で脱水もされて、旨味が凝縮しており、昆布の香りがふわっと感じた後に梭子魚の甘味も感じられます。
鰹
ちょこんと上に乗せられた2色の薬味が鰹の赤身によく映えます。脂も確りとあり、炙った皮目の薫香も華やぎます。
箸休め②ナメコと蓮根の焼き野菜
ナメコの香りがガツンときて、印象的。
煮蛤
噛む度に旨味を出す煮蛤は、煮つめで誤魔化すことのない蛤本来の味わいを確りと残した仕立て。
真鯛♡
木の芽香る珍しい真鯛。モチモチとした食感に甘味が溢れ、木の芽の爽やかが駆け抜けます。
牡丹海老♡
口の中が牡丹海老で溢れるような感じ。舌に絡みつくような甘味が素晴らしい。
〆鯖♡
口の温度で一気にとろける鯖は、トゥルトゥル。実に美味しい♡
いくら♡
新しい!いくらをまるで納豆を混ぜるかの如く、泡立つくらいにぐるぐると混ぜて軍艦にします。コレが実に美味しい♡よりエアリーな感じになり、新食感・新発見ないくら。
墨烏賊
醤油の香りが活きているサクサクネットリ墨烏賊。
赤身♡
岩手県宮古産の定置。舌に吸い付くような感じで、食べ終えた後も香りが続くよう。
中トロ
訪れた日はずっと時化だったそうで鮪がなく、夏に捕れた京都府舞鶴産の定置ものを冷凍したもの。コレが夏?と驚くほどに濃厚な旨味。
中トロ♡
そしてまさに本日入荷したという宮城県気仙沼産の167キロ。ドッシリとした旨味があり、ひと口目よりふた口目が実に美味しい♡
大トロ♡
時化前に仕入れた青森県大間産。食べた瞬間にズシッとより重さを感じられる旨味の塊のよう。
箸休め③ピーマンの塩昆布和え
シンプルな仕立てながらも実に美味しい。
赤身漬け♡
宮城県気仙沼産のもの。出汁の旨味が累乗することで、グッとくる美味しさ。
小肌♡
見た目も美しく、ジューシーな旨味が実に美味しい♡
車海老
中に海老味噌を忍ばせた車海老は、身の甘さと味噌の濃密さと香ばしい香りが一体となっています。
秋刀魚♡
格子状に包丁を入れられた映える秋刀魚。旨味と甘味が実に素晴らしく、香りも確りと華やぎます。
鮟肝♡
濃厚な鮟肝にこの濃旨な赤酢シャリが合わないはずがありません。
箸休め④ケールのサラダ はっこくドレッシング
鰆昆布〆
ねっとりととろけながら、ほわんとした甘味が広がります。
牡蠣
今夜の低温調理枠は、牡蠣。蒸し牡蠣を握りで供してくるのは珍しいですが、香りと旨味が素晴らしく、いいマリアージュです。
喉黒
ただトロトロにとけるような喉黒ではなく、確りと味わえる感じ。
香箱蟹♡
今の時期は絶対にあると思っていた蟹枠の種。蟹の身の旨味と卵のプチプチ感が心地よく、口福のひと時。
雲丹♡
馬糞雲丹。1つ1つは小粒なれど、濃密で甘味も素晴らしい。しれっと供されますが、いつも海苔も美味しいし、侮れない一貫です。
穴子♡
好きな腹の部位をいただきました。極上のふわとろ感で舌に絡みつくようであり、香りもあります。
玉♡
表面をカリカリにキャラメリゼされた100%スイーツな玉。
佐藤さんの握りはいつも全体的に上品でありながら、他に負けないような芯の強さを感じられます。まさにこの銀座の地で生き抜く強さを持つ女性のようなイメージ。特に今回はいつもの五色の鮪にも勝るとも劣らないほどに、鰯・〆鯖・秋刀魚の青魚が香り高く素晴らしかったです。
佐藤さん、今回もありがとうございました!次回は真冬くらい?また宜しくお願いします。
2020.11. 突先
2020.11. 蕪と味噌
2020.11. 平目
2020.11. 春子鯛
2020.11. 白子
2020.11. えぼ鯛酢〆
2020.11. 鰯
2020.11. 鰤
2020.11. 平貝
2020.11. 梭子魚昆布〆
2020.11. 鰹
2020.11. ナメコと蓮根の焼き野菜
2020.11. 煮蛤
2020.11. 真鯛
2020.11. 牡丹海老
2020.11. 〆鯖
2020.11. いくら
2020.11. 墨烏賊
2020.11. 赤身
2020.11. 中トロ
2020.11. 中トロ
2020.11. 大トロ
2020.11. ピーマンの塩昆布和え
2020.11. 赤身漬け
2020.11. 小肌
2020.11. 車海老
2020.11. 秋刀魚
2020.11. 鮟肝
2020.11. ケールのサラダ はっこくドレッシング
2020.11. 鰆昆布〆
2020.11. 牡蠣
2020.11. 喉黒
2020.11. 香箱蟹
2020.11. 雲丹
2020.11. 穴子
2020.11. 玉
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2020/12/08 更新
2020/08 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2020.8.
出逢うのは、芯の強さを感じる美人鮨
銀座にある鮨店「はっこく」に定期訪問。たまたま予約した日がNYにある「吉乃 NEW YORK」のポップアップを開催している日だったので、いつもの白繭のメインカウンターではなく、向かって左側のカウンターで店主である佐藤 博之さんに握っていただきました。
今回の献立
突先♡
宮城県塩釜産。心掴まれる初手は、実に美味しい。
箸休め①♡
水茄子とトマトのサラダ。「寿し吉の」定番の玉葱ドレッシングがかけられていて、美味しい。コレは何にでも合いそう。
星鰈
やはり真子鰈とは違う旨味と香り。極上のモチモチ感が心地よい。
春子鯛
瑞々しくジューシーで、甘味を出しながらとろけるのは甘美なひと時。
鱧
焼き霜にした鱧の握りは珍しい。皮目の部位に食感が残っていて、咀嚼することで旨味が溢れてきます。
えぼ鯛酢〆♡
歴とした江戸前の魚であり、酢〆で脂を確りとコントロールしているので、とろける脂の甘味が美味しい。
蒸鮑♡
上に乗せた肝が更に香りを跳ね上げていて、「鮑は香り」ということを教えてくれます。
いくら♡
北海道羅臼産の生いくら。ビジネスクラスの航空便らしいww何の抵抗もなく弾けるいくらはまるで極上のジュース。
梭子魚昆布〆♡
ねっとりと舌に絡みつくようにとろけ、ふわりと鼻から抜ける昆布の香りが愛しい。
牡丹海老
ねっとりとした極上の甘味は舌に絡みつきます。
鰹♡
宮城県気仙沼産。上に乗せられた緑と黄色の薬味と鰹の赤がとても綺麗な鮨。口に入れると、皮目を炙った香りがふわっとしてモチモチ感のある身の旨味が広がります。
煮蛤♡
凄い!こんなにもとろけるような煮蛤は初めてかも。トロトロです。
箸休め②
万願寺とうがらしと黄色ズッキーニの焼き野菜。
鮎魚女♡
握りではまず見かけない種ですが、実に美味しい。旨味・甘味・食感も楽しめ、更に間に忍ばせている木の芽で香りも楽しめます。
真魚鰹♡
西京漬けにした種は、実に上品な味わい。日本料理の技法を用いた仕事は、私の思い描く「はっこく」の鮨そのもの。
〆鯖♡
千葉県竹岡産の真鯖。濃厚な味わいにこのとろけ方、そして香りが華やぎます。
平貝
柚子香る心地よいサクサク食感の後に、平貝の旨味が残ります。
新烏賊
とろけるようなサクサク感は、今だけの儚い食感。
赤身♡
宮城県塩釜産。身が柔らかく香りが強くて、食べ終えた後に酸味がふわっとします。美味しい♡
血合いぎし♡
同じ魚体の中トロ。旨味と香りがドッパーンと口の中で溢れます。
霜降り♡
同じ魚体。余韻も長く、旨味が実に濃い。
箸休め③♡
ピーマンの塩昆布和え。
大トロ♡♡
本当に美味しい鮪。まるで旨味の塊のジュースのよう。
赤身漬け♡
程よく脱水されて、旨味が累乗されていて美味しい。
小肌
心地よい酸味が駆け抜けていき、旨味が最後に留まる感じ。
車海老
綺麗なだんだら模様が浮かび、実に甘味が秀逸。
金目鯛柚庵漬♡
金目鯛は「はっこく」のものが一番の好み。炙るのではなく、柚庵漬のいう仕事が光り輝きます。
鰆昆布〆♡
ふわりと昆布の香りがして、程よく脱水された身がとろけます。
鯵♡
脂のりも素晴らしく、口に入れた瞬間になくなるイリュージョンな鯵。
箸休め④
ケールのサラダ はっこくドレッシングがけ。
蝦蛄♡
甲殻類の複雑な旨味が甘く、実に美味しい♡
のど黒♡
最早、液体と言っても過言ではないのど黒。
毛蟹♡
旨味の強い食材なので、この濃旨なシャリともよく合います。
馬糞雲丹♡
いつもしれっと供されますが、実に美味しい♡味わいも濃く甘味だけでない複雑さがあり、同時にとろける海苔が素晴らしい。
穴子♡
まるで布団のようなモフモフ感。舌に絡みつく旨味と香りが素晴らしい。
玉♡
表面をキャラメリゼした100%スイーツな玉。
毎回感じることですが、佐藤さんの握る鮨はどことなく女性らしさを感じます。味わいの強い赤酢シャリにも関わらず、鮨は綺麗で上品な美人というイメージ。
今夜も五色の鮪をはじめ、美人な鮨たちに出逢えて、幸せでした。
佐藤さん、今夜もありがとうございました!37510
2020.8. 今夜の献立
2020.8. 突先
2020.8. 水茄子とトマトのサラダ
2020.8. 星鰈
2020.8. 春子鯛
2020.8. 鱧
2020.8. えぼ鯛酢〆
2020.8. 蒸鮑
2020.8. いくら
2020.8. 梭子魚昆布〆
2020.8. 牡丹海老
2020.8. 鰹
2020.8. 煮蛤
2020.8. 万願寺とうがらしと黄色ズッキーニの焼き野菜
2020.8. 鮎魚女
2020.8. 真名鰹
2020.8. 〆鯖
2020.8. 平貝
2020.8. 新烏賊
2020.8. 赤身
2020.8. 中トロ
2020.8. 血合いぎし
2020.8. ピーマンの塩昆布和え
2020.8. 大トロ
2020.8. 赤身漬け
2020.8. 小鰭
2020.8. 車海老
2020.8. 金目鯛柚庵漬
2020.8. 鰆昆布〆
2020.8. 鯵
2020.8. ケールのサラダ はっこくドレッシングがけ
2020.8. 蝦蛄
2020.8. のど黒
2020.8. 毛蟹
2020.8. 雲丹
2020.8. 穴子
2020.8. 玉
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2020/10/06 更新
2020/05 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2020.5.
30貫食べ終えて思うのは、上品な香りの美人鮨
コロナ禍の影響で換気を良くする為に、店主の佐藤 博之さんが握る中央の白繭カウンターは戸を全て外して、左右のカウンターも半分くらい戸を外しているので、いつもとガラッと雰囲気が変わった銀座にある「はっこく」が今夜の舞台。
今回の献立
突先♡
心掴む素晴らしい初手は、味わいの濃い鮪の頭の部位である突先を使った手巻き。
箸休め①
新玉葱スライスをポン酢で。
平目
身は柔らかく旨味が溢れる平目。
春子鯛♡
黄身酢おぼろで優しく〆られているので、まだ瑞々しく、表面にある黄身の甘味も美味しい。
とり貝♡
石川県能登産。ピンと立ったとり貝は口に入れた瞬間に香りが立ち、口の中に海が広がるような素晴らしい美味しさ。
蒸鮑♡
驚くのはその香り!上に乗せられた肝だけでなく、ムチムチとした身からも香りが立ち込めます。
毛蟹♡
毛蟹の甘味がシャリの塩気でより際立ち、口の中いっぱいに香りと甘味が華やぎます。
蛍烏賊♡
もう一度蒸し上げて余分な水分を飛ばしてから叩いて、なめろう仕立てにした蛍烏賊。凄い!蛍烏賊を握りの種に確りとしていて、更に香りが素晴らしい。肴よりも好み。
えぼ鯛昆布〆♡
あまり見ない種ですが、実はちゃんとした江戸前の魚。濃厚な脂の後に立ち込める香りもあり、実に美味しい。
牡丹海老
ねっとりと舌に絡みつくようにとろけて、甘味の余韻も長い。
鰹
表面を炙った香りが広がった後に旨味溢れ、脂も程よい。
煮蛤
上には冷やした煮つめを乗せた低温調理の蛤はとても柔らかく、ジューシーな仕上がりです。
箸休め②♡
佐賀県産アスパラガスとビーツの蒸し物。米油と塩だけの味付けなので、素材そのものの甘味が際立ちます。
鮎魚女♡
木の芽の香りが新鮮な鮎魚女は、極上のモチモチ加減。今年も出逢えた!
真名鰹♡
西京漬けにした身質はしっとりとして、ゆっくりゆっくりと溶けていきます。和食の調理を施した種が非常に上品で美味しく、佐藤さんのセンスを感じさせる一貫となっています。
平貝
口に入れた瞬間に香るのは、柚子。咀嚼の度に平貝の甘味が引き出されていきます。
蝦蛄♡
大きな蝦蛄は、私好みのオス。蟹のような旨味があり、香り高くて美味しい。
墨烏賊
香りが弱い墨烏賊は塩ではなく、醤油を使うことで香りを立たせています。心地よいサクサク食感が心地よい。
赤身
今回の鮪は宮城県塩釜産。舌に吸い付くような舌触りで、香りが素晴らしい。
背トロ♡
一瞬留まって溶けていく背トロは、実に濃厚で甘い。食べ終えた後にふわっと香ります。
大トロ♡
次は腹の霜降り。香りは少ない分、実に濃厚な旨味が溢れます。
箸休め③♡
ピーマンの塩昆布和え。ピーマンを待ちわびるお店の1つです。
大トロ♡
砂ずりの大トロ。まるでジュースのような鮪で、口に入れた瞬間に液体に変わる素晴らしさ。
赤身漬け
漬けにすることで脱水されて極上のしっとり感が生まれ、累乗される旨味が
小肌
輝くような小肌は旨味がたっぷり。食べ終えた後に広がる酸が一陣の風のように爽やか。
車海老♡
温度・甘味・香り、全てパーフェクトな車海老。
鰆昆布〆
昆布はふわりする程度で、脱水されて舌に絡みつくようなとろけかた。鰆の甘味もちゃんと残っています。
鯵♡
凄い。身が一瞬でなくなります。脂がありながらも爽やかで、実に美味しい。
箸休め④
ケールを使った胡麻味のドレッシングがかけられた「はっこく」サラダ。
北寄貝
炙っているのに種は温かくない北寄貝。冷やしたものをさっと火を入れているそうで、甘味をより引き出しているのだろうか。
金目鯛柚庵漬♡
やはり「はっこく」の金目鯛は、実に好みの味わい。炙るお店が多い中で、この柚庵漬け仕立ては実に素晴らしい発想力。
五月鱒♡
上に乗せた和がらしがいい仕事をしている鱒。やはり濃厚な種はこのシャリにとてもよく合います。
のど黒♡
トゥルトゥルなのど黒は濃厚な脂と甘味が実に美味しい。
雲丹♡
一粒一粒は小さいながらも、口の中で海苔と同時に溶けて香りたつ雲丹。その後に濃縮した甘味が映えます。
穴子
香ばしさの中に穴子本来の香りが確りとする爽煮の仕立て。
玉♡
キャラメリゼされたスペシャリテの玉は、まるでプリンのよう。
「はっこく」と言えば、やはり有名な鮪卸門屋「やま幸」の鮪を握った五色の鮪がインパクトあります。しかし他の種に目を向けて見ると、江戸前の仕事以外に日本料理の技法を使った種もあり、これがコース内でも実に上品な味わいの鮨となっています。個人的な印象ですが、佐藤さんの握る鮨はガッツリとした男前な鮨というよりか「自分の力で生き抜く芯のある美人な鮨」と食べ終えてから感じます。特に今夜は鮪をはじめとして、とり貝や蒸鮑など非常に香り高い種を楽しめ、良い香りのする美人な鮨に出逢うことができました。
佐藤さん、今回もご馳走さまでした。まだまだ厳しい状況が続くかとは思いますが、お身体には気をつけてください。
次回は真夏。宜しくお願いします。41300
2020.5. 突先
2020.5. 新玉葱スライス
2020.5. 平目
2020.5. 春子鯛
2020.5. とり貝
2020.5. 蒸鮑
2020.5. 毛蟹
2020.5. 蛍烏賊
2020.5. えぼ鯛昆布〆
2020.5. 牡丹海老
2020.5. 鰹
2020.5. 煮蛤
2020.5. アスパラガスとビーツの蒸し物
2020.5. 鮎魚女
2020.5. 真名鰹
2020.5. 平貝
2020.5. 蝦蛄
2020.5. 墨烏賊
2020.5. 赤身
2020.5. 背トロ
2020.5. 大トロ
2020.5. ピーマンの塩昆布和え
2020.5. 大トロ
2020.5. 赤身漬け
2020.5. 小肌
2020.5. 車海老
2020.5. 鰆昆布〆
2020.5. 鯵
2020.5. ケールのサラダ
2020.5. 北寄貝
2020.5. 金目鯛柚庵漬
2020.5. 五月鱒
2020.5. のど黒
2020.5. 雲丹
2020.5. 穴子
2020.5. 玉
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2020/06/30 更新
2020/05 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2020.5.
銀座にある「はっこく」でも、ついにテイクアウトが始まりました。
最近よく見る「ばらちらし」や「太巻き」ではなく、コースの初手の心掴むあの手巻きです。
・突先4本 5000円
・手巻きセット 2800円
突先、穴きゅう、干瓢と三つ葉、アジフライと大葉
しかもこの手巻き、よく考えられています。海苔がまるでコンビニのように別になっていて、食べる直前で巻くスタイルなのでパリパリです。
シャリもこのテイクアウト用に開発したものだそうで、お店で食べるよりもシャリが多くなっているので、塩を控えめにして砂糖を少々入れているそうです。コースと同じくらいのシャリのボリュームだそうで、4本と言えどお腹いっぱいになりますよ。
今回は、お店で食べたら怒られそうな「突先4本」セットを注文です。「はっこく」の余韻を家でも楽しめるなんて幸せだ!
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2020/05/24 更新
2020/02 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2020.2.
白繭に包まれる。
ゆったりと流れる時間の中で味わう一貫毎のスペシャリテ。
世界で握っている鮨職人の佐藤 博之さんのお店である「はっこく」には3つのカウンターがあり、鮨店としては異例の造り。それぞれに独立したカウンターとして機能しつつも、貸し切りなどで全ての敷居を取り去った時はまさに息を飲む光景が広がります。通常営業はそれぞれを仕切って個室カウンターになり、いつも佐藤さんがいらっしゃるのは中央カウンター。個人的には白繭のカウンターといつも思っています。
今回の献立
突先♡
海苔と同じ速度でとろける鮪。旨味は濃く、初手から心掴まれる一貫です。
箸休め①
菜の花の昆布〆。
平目
青森県産。身も厚く、極上のモチモチ感が楽しめます。咀嚼していると、奥から甘味が引き出されくるので、いつまでも噛んでいたくなるほど。
春子鯛
フワッとした食感で、黄身酢おぼろで程よく脱水した旨味が美味しい。
白子♡
河豚の白子の純粋無垢で濃厚な旨味は、赤酢シャリにも実によく合います。ハートマークがとてもキュート。
葡萄海老
北海道産。濃密な甘味と舌に絡むようなねっとり感がたまらない。
赤貝♡
愛媛県産。食感は普通?ですが、血止めをしているそうで、非常に香りが強い。それは口に入れた瞬間から強烈に香ります。
えぼ鯛昆布〆
実は江戸前の魚のえぼ鯛。昆布の香りがふわりとして、食べ終えると残る甘味が愛しい。
金目鯛柚庵漬♡
金目鯛の握りとしては炙る仕立てが多い中で、この柚庵漬が抜群に好み。
〆鯖♡
この鯖は固形ではなく、液体のよう。口の中で、瞬時にデュルデュルにとろけていきます。
細魚
三重県産。大きく食べ応えもあり、薬味の爽やかが駆け抜けてモチモチとした食感が楽しい。赤酢シャリにも負けない旨味。
煮蛤
より蛤の旨味が分かるようになっています。
箸休め②
ビーツと白菜の蒸し物。
九絵
山椒の葉を忍ばせて、香りも楽しめる仕立て。モチモチよりも更にモッチモチした身から出る旨味と食感フェチにはたまらない一貫。
鰤♡
新潟県佐渡産。鰤って意外とクセがある魚なのに、驚くほどにそのクセがありません。ただ残るのは濃厚な旨味のみ。
真名鰹♡
初の一貫。真名鰹を西京味噌に漬けて、皮目だけを炙って握ったもの。コレは美味しい。合わないわけがない仕立てですが、それを形にしてくるのはさすがです。
平貝
ふわりと柚子が香り、小気味よくサクサクと歯音を立てて、味わうのは平貝の甘味。
墨烏賊
塩で仕立てるお店が多い中で、「はっこく」は醤油と酢橘。醤油で切られたところが浮き出て見た目も美しく、醤油の香りもします。
赤身
京都舞鶴産40キロ。香り、強い!なんて力強い香りなんでしょう!
中トロ♡
同じ魚体。香りは弱くなりましたが、旨味がグンッと増した感じ。食べ終えても、こってりとした味わいが喉に残ります。
血合いぎし♡
素晴らしい!先程までいただいた鮪の良いところを集めたような味わいで、香りも強くて旨味も濃厚。口溶けも素晴らしい。
箸休め③
ピーマンの塩昆布和え。
霜降り♡
まるで鮪のジュースを飲んでいるかのような口溶けの良さは驚くほど。
赤身漬け
出汁醤油で旨味が増した赤身はギュッと凝縮していて、〆の鮪としては相応しい味わい。
小肌
キリリとした旨味の小肌は食べ終えると、酢の爽やかと甘味が残ります。
車海老
綺麗なだんだら模様の車海老は、甘味と香ばしさが絶妙。温度も好みで、実に美味しい。
北寄貝
炙ることで焼き目の香ばしさがプラスされると同時に苦味も加わってしまう。しかしながら、甘味は確りと感じられます。
鮟肝♡
強い旨味の塊の鮟肝は、この赤酢シャリに抜群に合います。
鰹
和歌山県産。脂は薄いながらも鰹らしい旨味があり、炙った焼き目の香ばしい香りもいい。
鰆昆布〆♡
身は柔らかく、昆布は微かに香る程度。鰆のほんわかとした甘くが感じられて、実に好み。
箸休め④
ケールと京れんそうのサラダ。
毛蟹♡
味噌は入っておらず、身の甘味のみで勝負。
のど黒
身は昆布〆、皮目は炙って脂を引き出し、溶けるのではなく、確りと止まります。
雲丹
今回は北紫雲丹。海苔なしで供するお店も多くなってきましたが、口の中で雲丹と海苔が瞬時に溶けるのは驚きます。
穴子
醤油を使わずに焚いていて、煮つめも少量なので、穴子本来の味わいがする一貫。
玉♡
表面をキャラメリゼされた玉は、まるでクレームブリュレのよう。
30貫という量ですがハズレなど一切なく、一貫一貫が研ぎ澄まされていて、味わいは洗練されてとても上品な鮨です。輝くような五色の鮪は同じ魚体でもこれほどに違う味わいに驚かされ、柚子庵漬や西京漬など日本料理の技法を使った仕立ても素晴らしい。佐藤さんは鮨に関しては、自らあまり多くを語らない方ですが、鮨自身が雄弁なので琴線に触れたならば、色々と質問すると答えて下さいます。特に一通り握り終わった後がゆっくりと話せるチャンスですよー。
今回もご馳走さまでした!36300
2020.2. 突先
2020.2. 菜の花の昆布〆
2020.2. 平目
2020.2. 春子鯛
2020.2. 白子
2020.2. 葡萄海老
2020.2. 赤貝
2020.2. えぼ鯛昆布〆
2020.2. 金目鯛柚庵漬
2020.2. 〆鯖
2020.2. 細魚
2020.2. 煮蛤
2020.2. ビーツと白菜の蒸し物
2020.2. 九絵
2020.2. 鰤
2020.2. 真名鰹
2020.2. 平貝
2020.2. 墨烏賊
2020.2. 赤身
2020.2. 中トロ
2020.2. 血合いぎし
2020.2. ピーマンの塩昆布和え
2020.2. 霜降り
2020.2. 赤身漬け
2020.2. 小肌
2020.2. 車海老
2020.2. 北寄貝
2020.2. 鮟肝
2020.2. 鰹
2020.2. 鰆昆布〆
2020.2. ケールと京れんそうのサラダ
2020.2. 毛蟹
2020.2. のど黒
2020.2. 雲丹
2020.2. 穴子
2020.2. 玉
記事URL:http://lovehappydays.blog54.fc2.com/blog-entry-2349.html
2020/03/21 更新
2019/11 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2019.11.
世界を飛び回って、独特の濃旨の赤酢シャリと自然体の接客で多くのゲストを魅了している鮨職人の佐藤 博之さんに会いに銀座にある「はっこく」へ定期訪問です。ついに3つのカウンターが稼働しており、それぞれのカウンターでは日本語や英語が飛び交い、1つのお店でありながらも異なったお店であるような雰囲気もあります。今夜も佐藤さんが待ち構える白繭のメインカウンターへ。
今夜の献立
突先♡
名刺代わりに手渡される鮪の頭の部位である突先を使った手巻き。脳が揺れるほどの美味しさ♡
箸休め①
ビーツのポン酢ジュレかけ。
平目
モチモチとした平目の食感とその甘味。そして赤酢がガツンと効いた濃旨なシャリの相乗効果が素晴らしい。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られた春子鯛はフワフワ。ジューシーな旨味と甘味が美味しい。
白子♡
濃厚でクリーミーな白子は、実にこの赤酢シャリによく合います。出来るならば、丼で食べたい逸品です。
えぼ鯛昆布〆♡
実は江戸前の魚のえぼ鯛。昆布〆なので、ふわりと香る昆布と程よい脱水でしっとりと旨味が凝縮しています。
牡丹海老
ねっとりと甘味を讃えながら溶けてゆく牡丹海老。口の中で、甘味と酸味が混ざり合うのが確りと感じられます。
金目鯛柚庵漬♡
他店ではあまり見かけない仕立てで、金目鯛の脂を確りと御していることで生まれる金目鯛の旨味。食べ終えても続く余韻の長い一貫。
〆鯖♡
やはり鯖は、素晴らしい。口の中の温度で、鯖が蘇るように一気に迸る旨味。たまらない!
煮蛤
ライトな色合いから想像出来ないほどに旨味溢れる煮蛤。柔らかで美味しい。
箸休め②
姫人参とブロッコリーのグリル。
鮎魚女♡
木の芽香る極上のモチモチ食感。まだ鮎魚女の握りはここでしか出逢ったこたがないですが、実に素晴らしい種だと思います。
鰯♡
骨切りをして握られる独特の鰯。味わいも独創的で、鰯の梅煮をイメージしたという上に乗せられた梅肉がいい仕事をしています。
鰤♡
凄い。口に入れた瞬間になくなります。そしてなくなると、旨味と香りが口いっぱいに広がり余韻が続きます。生の鰤だそうですが、クセが全くありません。
平貝
ふわりと香る柚子が印象的な平貝。サクサクたした食感の心地よさもいい。
蝦蛄♡
甘く煮付けられた蝦蛄は、実に好み。この時期だとあまり出逢えないですが、大好きなので食べられることは幸せです。
墨烏賊
極厚でもサクサクで、トロリととろける墨烏賊。塩ではなく、醤油とその香りで食べさせるのが佐藤流。
いくら♡
解して塩水でチャチャっとあらっただけですよーと説明されるいくら。いくらの旨味がダイレクトに感じられ、いい塩梅の塩気が素晴らしい。
赤身♡
青森県三厩産。ガツンとくる旨味と香り。口の中での存在感も素晴らしい。
中トロ♡
北海道噴火湾産定着の40キロの3柵目。口溶けもよく、食べ終えて残る香りも甘く感じられます。
中トロ♡
青森県大間産。濃密で味わいの濃いインパクトの高い鮪。鮪の美味しい季節が到来した!という感じです。
大トロ♡♡
先程いただいた北海道噴火湾産の砂ずり。脂は薄めですが、とてもシルキーで旨味の強い味わいです。
箸休め③
ピーマンの塩昆布和え。
赤身漬け♡
出汁醤油の旨味で累乗された鮪は、実に素晴らしい。
小肌
小肌の甘味を感じた後、酢の酸味、そしてシャリと混ざりあった旨味が感じられます。
車海老
手にすると伝わるのは、仄かな熱。その熱は口に入れると、甘味に変わります。パーフェクトな車海老です。
鮟肝♡
実に美味しい。鮟肝も水分を極力抜いているようで、旨味のみがガツンときます。
鰹
2種の薬味が彩る鰹は一瞬止まり、一気にとろけます。そしてふわりと薫香が鼻から抜けていくのが心地よい。
鰆昆布〆♡
ねっとりとねっとりとした鰆は昆布を強く感じないですが、脱水されていて旨味が凝縮。ここまで旨味の強い鰆は、なかなか出逢えない。
箸休め④
ケールとクレソンのサラダ。
牡蠣
低温調理された牡蠣は、火が通っていながらも生の香りが活きており、上にかけられた赤酢つめがいいアクセント。
香箱蟹♡
やっぱりあった!旬の香箱蟹。プチプチと弾ける卵の食感が楽しく、蟹の旨味が口の中で爆発します。
のど黒
身は昆布〆、皮目は炙って脂を引き出してから握られています。舌に残るような脂の濃さは、白身のトロと言われる所以です。
雲丹♡
甘く濃密な味わいで、実に美味しい馬糞雲丹。雲丹と同じ速さでスッと溶ける海苔も素晴らしい。
穴子
白く炊かれた穴子は香りもあり、穴子本来の味わいも感じられます。
玉♡
まるでクレームブリュレのような鮨店としては珍しい玉。大好きです♡
鮨に関してあまりご自身から語らない緩い雰囲気の佐藤さんに代わり、一貫一貫が雄弁にその確固たる美味しさを語ってくれます。いつもながらに、その姿勢が好きです。カウンターのお店は料理の美味しさも大切ですが、やはりそのカウンターに立つ方の人柄も私にとっては大切な要素なのです。
佐藤さん、今回も素晴らしかったです。また次回も宜しくお願いします。36300
2019.11. 本日の献立
2019.11. 突先
2019.11. ビーツのジュレぽん酢かけ
2019.11. 平目
2019.11. 春子鯛
2019.11. 白子
2019.11. えぼ鯛昆布〆
2019.11. 牡丹海老
2019.11. 金目鯛幽庵漬
2019.11. 〆鯖
2019.11. 煮蛤
2019.11. 姫人参とブロッコリーのグリル
2019.11. 鮎女魚
2019.11. 鰯
2019.11. 鰤
2019.11. 平貝
2019.11. 蝦蛄
2019.11. 墨烏賊
2019.11. いくら
2019.11. 赤身
2019.11. 中トロ
2019.11. 中トロ
2019.11. 大トロ
2019.11. ピーマンの塩昆布和え
2019.11. 赤身漬け
2019.11. 小鰭
2019.11. 車海老
2019.11. 鮟肝
2019.11. 鰹
2019.11. 鰆昆布〆
2019.11. ケールとクレソンのサラダ
2019.11. 牡蠣
2019.11. 香箱蟹
2019.11. のど黒
2019.11. 馬糞雲丹
2019.11. 穴子
2019.11. 玉
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2019/12/12 更新
2019/08 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2019.8.
期間限定でバンコクに出店している兼ね合いや鮨ワールドツアーなどで、毎月のように海外を飛び回ってらっしゃる佐藤 博之さんの鮨を食べに銀座にある「はっこく」へ再訪。何回も訪れる度に感じていますが、漆黒のエントランスから真白なカウンターへと移動する瞬間が好き。今夜も緩い雰囲気の中、佐藤さんの鮨を堪能させていただきます。
今夜の献立
突先♡
旨味の強い頭の部位を手巻きにした佐藤さんの名刺代わり。ふわりと巻かれているので、口の中で海苔・鮪・シャリの一体感が早い。
箸休め①
ビーツのジュレぽん酢。
平目
極上のモチモチ感と噛み続けていると溢れる旨味は、特徴的なこの赤酢シャリにもよく合っています。
春子鯛
身も厚くて、〆ているのを忘れるくらいにとてもジューシーで、瑞々しくフワフワな春子鯛。
黒鮑♡
千葉県館山産。酒だけを使って蒸しているそうで、シャリとの間に肝ペーストを挟んで握っています。口に入れると、まず香りが凄い。今期1番の香りかも。
鯵♡
銀皮も美しく、迸るような脂を楽しんだ後に薬味の鮮烈さが走る鯵。光物の美味しい季節。
鰆昆布〆
ふわりとする昆布の旨み。鰆の脂はとても上品で、実に美味しい。
牡丹海老♡
極太の牡丹海老はねっとりと舌に絡みつくようなとろけ具合で、官能的。
金目鯛幽庵漬♡
確りと脂をコントロールされていて、旨味をじっくりと味わうタイプの金目鯛。
箸休め②
ズッキーニとジャンボナメコの米油焼き。
煮蛤♡
ライトな色合いですが、非常に柔らかく旨味もたっぷり。
鮎魚女♡
まだこのお店でしか握りは出逢ったことのない鮎魚女。確りとした食感を楽しんでいると、ふわりと香る木の芽が印象的な一貫。
鰹♡
口に入れると、炙った薫香が香り、モチモチとした食感が楽しめます。そして、じゅわりと旨味が溢れる素晴らしい味わい。
稚鰤♡
佐藤さんもあまり使わないという稚鰤。今年は非常に鰤がいいそうで、この稚鰤も素晴らしい味わい。口に入れた瞬間にとろけ、香りも立ちます。
いくら
皮も薄くて、スーッと消えるような生いくら。食べ終えると、口に残るのは海苔の香りといくらの旨味。
白烏賊
見た目も美しい白烏賊。サクッとした歯切れの後に甘味が広がります。
赤身♡
宮城県塩釜産132キロ巻網。舌に吸い付くような食感で、香りが抜群。その香りは食べ終えても尚、続くようで素晴らしい味わい。
中トロ
同じ魚体のもの。瑞々しく、ジューシーな鮪で、口溶けも香りもいい。
中トロ♡
今度は水分が少なく、旨味がギュッと凝縮した中トロ。香りは先のほどのものよりかは劣るけど、こちらの方が好き。
箸休め③
ピーマンの塩昆布和え。
霜降♡
濃厚でコッテリとした鮪。後に残る旨味も素晴らしい。
赤身漬け♡
出汁醤油の旨味が染み込み、本来の鮪の旨味を累乗させる赤身漬け。切りつけも厚くて、食べ応えも◎。
小肌
キリリと〆していて、旨味も十分にある小肌。この時期だと新子もあるでしょうが、やはり美味しさでは小肌がいい。
車海老
食感・甘味・温度、全てが好みの味わい。
時知
もっと脂があるかと思っていましたが、脱水しているのか、かなりしっとりとした舌触り。その分、旨味が凝縮していて美味しい。
鰯♡
骨切りしているので、口溶けは素晴らしい。一瞬でなくなるような鰯は、食べ応えた後に香りでもその存在感を感じられます。
平貝
青柚子が香り立つ、サクサク食感の平貝。シャリと一体化するうちに平貝の甘味も映えてきます。
真蛸
旨味溢れる真蛸。鮨店の蛸は、やはり侮れない。
箸休め④
ケールとクレソンのサラダ。特製の胡麻ドレッシングが美味しい。
鱚昆布〆
煌めくように美しく、ふわりとする昆布の旨味が印象的な鱚。
牡蠣
北海道昆布森産。低温調理された牡蠣は香りも生きていて、味わいも牡蠣らしさが残っています。
毛蟹♡
毛蟹の甘味と香りを十分に楽しめる握り。肴でも毛蟹はいいけど、シャリとの相性が素晴らしい。
のど黒♡
皮目は軽く炙って、身は昆布〆で脱水しているので、旨味が凝縮しています。
雲丹
海苔と同時に溶ける雲丹は一体化が素晴らしく、食べ終えて鼻から抜ける香りが印象的。
穴子
ねっとりと絡みつくような感じではなくて、フカフカな布団のような穴子。爽煮なので、穴子本来の味も楽しめます。
椀物
少量ながらも、美味しい味噌汁。
玉
表面をキャラメリゼした100%スイーツな玉。
まるでジェットコースターのような緩急ある握りの数々。同じ魚体でも部位によって、異なる味わいの五色の鮪。見た目も美しい白烏賊や鰯。香り華やぐ蒸鮑と鮎魚女。まるで五感で味わえる鮨のテーマパークのよう。30貫は食べられないという声もよく聞きますが、全くそんなことはないので、特に握りが好きな方は是非味わっていただきたいお店です。
佐藤さん、今夜も私の世界に感動をありがとうございます。次回は晩秋〜初冬、宜しくお願いします。36540
2019.8. 本日の献立
2019.8. 突先
2019.8. ビーツのジュレぽん酢
2019.8. 平目
2019.8. 春子鯛
2019.8. 蒸鮑
2019.8. 鯵
2019.8. 鰆昆布〆
2019.8. 牡丹海老
2019.8. 金目鯛幽庵漬
2019.8. ズッキーニとジャンボナメコの米油焼き
2019.8. 煮蛤
2019.8. 鮎魚女
2019.8. 鰹
2019.8. 稚鰤
2019.8. いくら
2019.8. 白烏賊
2019.8. 赤身
2019.8. 中トロ
2019.8. 中トロ
2019.8. ピーマンの塩昆布和え
2019.8. 霜降
2019.8. 赤身漬け
2019.8. 小肌
2019.8. 車海老
2019.8. 時知
2019.8. 鰯
2019.8. 平貝
2019.8. 真蛸
2019.8. ケールとクレソンのサラダ
2019.8. 鱚昆布〆
2019.8. 牡蠣
2019.8. 毛蟹
2019.8. のど黒
2019.8. 雲丹
2019.8. 穴子
2019.8. 味噌汁
2019.8. 玉
記事URL:http://lovehappydays.blog54.fc2.com/blog-entry-2275.html
2019/10/03 更新
2019/05 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2019.5.
鮨店ではカウンターに立つ人で大きく雰囲気が変わります。自分の握りを誇示するようなギラついた方もいれば、無愛想な職人肌の方もいらっしゃる。好みの問題なので、どれがいいとは言えませんが、「はっこく」の佐藤博之さんの雰囲気は緩い。
「シャリの上に魚を乗せるだけですから」
勿論、そんなことはない。シャリのバランス、それにあった種の仕込みなどに向ける情熱は表に出すことなく、1つ1つの握りに込められていると思います。聞けば答えて下さいますが、自らは鮨に関しては多くを語らない佐藤さん。佐藤さんの握りが食べたいと同時に逢いたいと思われる方も多いと思います。
今夜の献立
突先♡
名刺がわりの鮪の突先という頭の部位を使った手巻き。いつもながらに、素晴らしい美味しさ。
箸休め①
ビーツのジュレぽん酢。
平目
極上のモチモチ感から生まれる甘味。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られているのが分からないほどに瑞々しい。
蒸鮑♡
シャリとの間に裏漉した肝を入れていて、口に入れた瞬間の旨味と香りがいい。
鯵
迸るような鯵の旨味を味わうと、薬味の爽やかな香りがふわりと鼻から抜けていきます。
鰆昆布〆
昆布の旨味がプラスされた鰆。ふんわりとした鰆の甘味も活きていて、美味しい。
蛍烏賊♡
蛍烏賊のなめろうを使った握り。コレは、鮨店で食べる蛍烏賊の最上の使い方かも。
牡丹海老
舌にまとわりつくような牡丹海老のねっとりとした甘味。濃旨な赤酢シャリにも好相性。
金目鯛柚庵漬
暴れるような金目鯛の脂とクセを確りとコントロールされていて、実に素晴らしい。
煮蛤♡
ギュッと詰まった旨味が噛み締める度に口の中で溢れます。
箸休め②
特注のバーミキュラの鋳物に入った焼物。今回はホワイトアスパラガスと芽キャベツ。
鮎魚女♡
モチモチした食感を楽しんでいると、ふわりと香る山椒の香り。なかなか握りでは出逢えませんが、素晴らしい味わい。
鰹
皮目を炙ることで、鰹の旨味に香りを上乗せしています。上に乗せた2色の薬味も綺麗。
青柳♡
花の香りを彷彿させるような、これぞまさに江戸前の種。ヒモの部位もシャリとの間に入れているので、一貫で全てを味わえる素晴らしさ。
えぼ鯛酢〆
あまり知られていませんが、えぼ鯛も江戸前の種。酢〆は初めてですが、この時期らしく爽やかな味わい。
墨烏賊
塩で味わうお店が多い中で、ここで味わうべきは煮切り醤油の香り。
赤身♡
今夜の鮪は、千葉勝浦産。舌に吸い付くようで、香りが素晴らしい。
中トロ
口に入れると、ふっと溶けるようになくなります。食べたことを実感するのは、最後に残る鮪の香り。
分かれ身♡♡
鮪の希少部位の分かれ身。赤身と中トロの間のような素晴らしい味わい。口溶けと香りが秀逸。
蛇腹♡
ただただ濃厚。脂っこいというわけではなく、旨味が濃厚。
箸休め③
ピーマンの塩昆布和え。
赤身漬け♡
旨味が凝縮しており、最後に残していくような香りが素晴らしい。
小肌♡
江戸前のもの。小肌自体が非常に脂があって、美味しい。
車海老♡
温度・甘味・香ばしさ・食感、全てが完璧。
平貝
サクサク食感の柚子香る平貝。
真蛸♡
まさかの桜煮。噛み締める度に、甘味のある真蛸の旨味が溢れてきます。
箸休め④
ケールとクレソンのサラダ。
蝦蛄♡
石川県七尾産。海老と蟹の旨味が合わさったような蝦蛄。身も太くて、旨味も確りで美味しい。
鱚昆布〆
キラキラと輝くような身も厚く、確りとした存在感。ふわりとする昆布の旨味と香りが楽しめます。
桜鱒♡
低温調理をした桜鱒を赤酢のつめで。前回も仰け反った種ですが、今回も凄かった。口に入れた瞬間になくなり、赤酢のつめのアクセントも素晴らしい。
毛蟹♡
毛蟹の旨味と甘味、このシャリに合わないはずがない。
のど黒♡
火入れすることで、蘇るような脂。濃厚な種は、やはりこのシャリによく合います。
雲丹♡♡
見た目の華やかさはないですが、口の中で瞬時に溶ける海苔と雲丹の一体感が素晴らしい。
味噌汁
濃厚な旨味が特徴的な味噌汁。
穴子
とろりとした香りも楽しめる爽煮の穴子。
玉♡
表面をキャラメリゼしたプリンのような100%スイーツの玉。大好きです♡
約2時間、テンポよく供される怒涛の握りラッシュに心地よく打ちのめされました。鮨店の醍醐味である握りを存分に堪能でき、コースの合間に供される野菜もいいアクセントになっています。
今夜は特に佐藤さんの握る姿だけでなく、白黒刀で切りつけるのも多く見ることが出来て、実に魅せられました。極上の空間で握られるのは鮨だけではなく、きっと食べ手の心も確りと握られているのだと思います。
佐藤さん、今夜もご馳走さまでした。次回も楽しみにしています。35640
2019.5. 今夜の献立
2019.5. 突先
2019.5. ビーツのジュレぽん酢
2019.4. 平目
2019.5. 春子鯛
2019.5. 蒸鮑
2019.5. 鯵
2019.5. 鰆昆布〆
2019.5. 蛍烏賊
2019.5. 牡丹海老
2019.5. 金目鯛柚庵漬
2019.5. 煮蛤
2019.5. 特注のバーミキュラの鋳物
2019.5. ホワイトアスパラガスと芽キャベツ
2019.5. 鮎魚女
2019.5. 鰹
2019.5. 青柳
2019.5. えぼ鯛酢〆
2019.5. 墨烏賊
2019.5. 赤身
2019.5. 中トロ
2019.5. 分かれ身
2019.5. 大トロ
2019.5. ピーマンの塩昆布和え
2019.5. 赤身漬け
2019.5. 小肌
2019.5. 車海老
2019.5. 平貝
2019.5. 真蛸
2019.5. ケールとクレソンのサラダ
2019.5. 蝦蛄
2019.5. 鱚昆布〆
2019.5. 桜鱒
2019.5. 毛蟹
2019.5. のど黒
2019.5. 雲丹
2019.5. 味噌汁
2019.5. 穴子
2019.5. 玉
握るのは、鮨と人の心
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2019/06/16 更新
2019/03 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2019.3.
光と影。
職人と客。
相反する存在でありながらも、お互いを支え合う存在になりたい。
そんな思いを表現しているような静寂に包まれる漆黒のウェイティングルーム。白繭に包まれているかのような真白なカウンター。
「はっこく」
店主は佐藤博之さん。国内にとどまらず、海外でも多くの人々を魅了し、世界で鮨を握る鮨職人です。…こういうとプレッシャーを感じるかもしれませんが、お店の雰囲気は驚くほどにかなり緩い。それは佐藤さんの人柄の為でしょう。今夜も緩りと楽しみます。
本日の献立
突先♡
佐藤さんの名刺とも言える旨味の強い『突先』という頭の部位を使った手巻き鮨。コレで心を掴まれる方も多いはず。
箸休め①
玉葱ポン酢。瑞々しくて、玉葱の辛さなどは皆無です。
平目
モチモチ食感の奥にある平目の甘みと濃旨な赤酢シャリを味わう種です。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆た春子鯛はふわりと柔らかく、口に入れると瑞々しいフレッシュ感があります。
牡丹海老♡
ねっとりととろける牡丹海老に、この赤酢シャリがこんなにも合うとは!
鰤
クセのある鰤ですが、見た目から炙ったりはしていなさそう。しかし食べると、クセなどはなく鰤の旨味やこってりとした脂を感じます。漬けかな?
〆鯖♡
コレはヤバい!口の中に入れると、鯖が蘇るかのよう。舌の上で暴れまわるような濃厚な脂の旨味が素晴らしい。
青柳♡
これぞ江戸前の春の鮨種。小柱は使うお店は多いですが、なかなか青柳を使うお店が少ない中で、「やはり江戸前なので、使っていきたい」と仰る佐藤さん。シャキシャキとした食感に、まるで花のような香り。大好きです。
白子♡
白子は白子でも河豚の白子。佐藤さんも「コレ、デカいな」と呟くほどに、本当にかなりの大きさ。握りなので勿論シャリはありますが、ほぼ白子。焼いた香ばしさと無垢な白子の甘味が広がります。
鰹
薫香がふわりと香り、旨味と薬味の爽やかが映えます。
箸休め②
米油を敷いた上には、リコピン人参「こいくれない」と芽キャベツの焼物。金時人参と西洋人参を掛け合わせたというこの「こいくれない」、人参じゃないみたいに強烈な甘味とサクサクとした食感が未体験の味わい。
そして、注目すべきはこの「はっこく」のロゴ入りバーミキュラ。なんと20個しか作っていないそうで、しかもこの料理の為だけに作ったとか!販売すれば、買うのにw
煮蛤
低温調理をした蛤は色合いはライトですが、旨味は抜群で、香りも確りと残っています。
鮎魚女♡
去年、とても人気のあった鮎女魚は始まったばかりらしい。歯を跳ね返すようなモチモチとした身の食感に、木の芽の香りがとても印象的。椀物として使う和食店は多いでしょうが、握りは珍しい。
細魚
こちらは同じ香りを楽しむ握り。薬味の爽やかな香りが駆け抜け、細魚の味わいは最後に確り残ります。
北寄貝
軽く炙ることで香ばしさが生まれ、北寄貝の甘味が一段と強く感じられます。
金目鯛柚庵漬
この金目鯛も炙ったりするお店が多いですが、「はっこく」では柚庵漬に。醤油・酒・味醂に柚子の香りをつけたものに漬け込む和食の調理法は、鮨にもよく合います。
墨烏賊
酢橘と塩で供するお店が多い中で、あえて酢橘と醤油の味わい。サクサク食感の墨烏賊の甘みの中で、醤油の香りが華やぎます。
箸休め③
1番人気のピーマンの塩昆布和え。シンプルな料理なれど、病みつきになる美味しさ。無限に食べれます。
赤身
「はっこく」の主役である鮪は、5貫連続で供されます。まずは能登産の赤身。吸い付くような身は香り高い。
血合いぎし♡
仙崎産。
これはヤバいです。やま幸の山口社長のお墨付きの鮪だそうで、舌に乗せた瞬間のとろけ具合と後からくる香りが抜群です。
蛇腹♡
能登産。
これも凄い。大トロなのでとろけ具合はハンパないですが、その味わいが濃い。食べ終えた後の余韻もずっと楽しめます。
霜降り
長崎産。
鮪の味わいは濃くないですが、とろけ具合はまるで鮪のジュースのよう。
赤身漬け
最後は、赤身漬け。フィナーレに相応しい。
小肌♡
口の中を洗い流すかのような小肌は、旨味が強くて美味しい。
車海老
完全に火が通る寸前の火入れ。香ばしさと甘みが完璧です。
鮟肝♡
鮟肝ご飯の握り版。不味いわけがない。かなり濃厚な握りになるのでボリュームをコントロールして、全体の流れのアクセント的な感じにしてます。
箸休め④
ケールとクレソンのはっこくドレッシングかけ。やっぱり美味しいこのドレッシング。早く販売しないかなw
鰆昆布〆
程よく脱水された鰆は旨味と甘味がギュッと凝縮していて、実に美味しい。
鯵♡
半身の中心部だけを使って握っているので、旨味と脂がドッパーンって感じ。銀皮と身と薬味の色合いがとても美しいにぎり。
平貝
サクサクした食感を楽しんだ後にふわりと柚子が香ります。
渡蟹
なんとも珍しい渡蟹の握り。位置付けとしては以前にあった毛蟹のポジションなので、蟹枠らしい。身と一緒に子も混ぜてあり、味わいと香りが素晴らしかったです。
桜鱒♡♡
そして、この桜鱒が今回1番驚いた種。これは以前いただいた『太刀魚』や『牡蠣』と同じような低温調理をした種。上に塗った赤酢のツメの香りを楽しみ、口に入れると火入れしたしっとりさがある中でもフレッシュ感がある不思議な感覚。
雲丹
雲丹は甘くとろけますが、それと同時にくらいに溶けるのが海苔。甘みの雲丹と香りの海苔のマリアージュが楽しめます。
のど黒♡
皮目を炙ることで滴るような脂が蘇り、口の中で迸る。終わりなのに、こんなにも攻めてくる一貫です。
椀物
濃厚なアラ汁。個人的にはもうちょい量が欲しいです。バランス的には丁度いいけど。
穴子
炙ることで香ばしさと口に入れた瞬間のパリッとした食感がプラスされて、穴子らしく舌に絡みつくようにとろけます。
玉♡
スペシャリテのキャラメリゼした玉。鮨店としては珍しい100%スイーツ寄りの玉ですが、最後の最後まで気分をアゲてくれる味わいです。
「一応、鮪捌けるんですよ」と滅多に見られない佐藤さんが鮪を柵取りするところも見れ、同席された方の要望で仕切りを全部外した状態のお店も体感出来たので、素晴らしい夜になりました。仕切りを外して3つのカウンターを同時に見れる「はっこく」は、全く違うお店のような印象で圧巻。いつかは体験してみたいです。
佐藤さん、スタッフの方々ありがとうございました。次回は初夏。また宜しくお願いします。38016
佐藤さんの鮪柵取り
2019.3. 本日の献立
2019.3. 突先
2019.3. 玉葱ポン酢
2019.3. 平目
2019.3. 春子鯛
2019.3. 牡丹海老
2019.3. 鰤
2019.3. 〆鯖
2019.3. 青柳
2019.3. 白子
2019.3. 鰹
2019.3. 特注のバーミキュラ
2019.3. グリル野菜
2019.3. 煮蛤
2019.3. 鮎魚女
2019.3. 細魚
2019.3. 北寄貝
2019.3. 金目鯛柚庵漬
2019.3. 墨烏賊
2019.3. ピーマンの塩昆布和え
2019.3. 赤身
2019.3. 血合いぎし
2019.3. 蛇腹
2019.3. 霜降り
2019.3. 赤身漬け
2019.3. 小鰭
2019.3. 車海老
2019.3. 鮟肝
2019.3. ケールとクレソンのはっこくドレッシングかけ
2019.3. 鰆昆布〆
2019.3. 鯵
2019.3. 平貝
2019.3. 渡蟹
2019.3. 桜鱒
2019.3. 雲丹
2019.3. のど黒
2019.3. 味噌汁
2019.3. 穴子
2019.3. 玉
記事URL:http://lovehappydays.blog54.fc2.com/blog-entry-2201.html
2019/04/11 更新
2018/12 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.12.
今年最後の鮨は、銀座にある「はっこく」。今夜も漆黒のエントランスから、店主・佐藤 博之さんが待つ真白なメインカウンターへ。プレオープンの1月にお誘いを受けてから、イベントも含めて今回で7回目。佐藤さんが握るメインカウンターは予約困難と言われる中で、毎回握って下さることは有難いことです。
今夜の献立
突先 ♡
佐藤さんの名刺がわりの巻物。突先とは、旨味の強い鮪の頭の部位。まずはコレで悶絶して下さい。
平目
モチモチとした食感を楽しんでいると、濃旨味な赤酢シャリを包むように甘みも出てきます。
箸休め①
オニオンスライス。
春子鯛 ♡
黄身酢おぼろで〆た春子鯛は瑞々しくも、ジューシーな仕上がり。
牡丹海老
「鮨とかみ」時代から知っている方は、まずこの種で赤酢シャリの可能性を知ります。ねっとりと舌に絡みつくような甘さがよく合います。
鰤幽庵漬 ♡
生で食べるには、何らかの仕事を施さないとクセのある鰤。漬けや炙ったりするお店も多いですが、この幽庵漬けが一番美味しいかも。
〆鯖 ♡
やはり脂がのっている種に、この赤酢シャリはとてもよく合います。
白子
クリーミーでありながらも、さらりとした白子。海苔の香りもいい。
蝦蛄
子なしの大きな蝦蛄。握りには子なしの方が私は好き。見た目がダメという方もいますが、甲殻類を彷彿とさせる味わいがたまらない。
鰹 ♡
握る佐藤さんの手もギラギラするほどの脂が乗った鰹。薬味の葱と生姜をも跳ね返すほどのインパクトがあります。
鱚昆布〆
鱚の味わいを最初に感じて、後から昆布のふわりとした香りに包まれます。
煮蛤
低温調理された蛤は、見た目以上に味わいが濃い。柔らかな仕上がりで、噛むたびに旨味が溢れてくるので、ずっと噛んでたくなります。
箸休め②
蕪と蓮根の温野菜。
鮎魚女 ♡
夏頃から産地を変えることで、ずっとオンメニューしている人気の種。モチモチとした食感と目が醒めるような木の芽の香りは、他の鮨には見られません。
梭子魚 ♡
塩で〆て、旨味をぎゅっと閉じ込めた梭子魚の皮目を軽く炙って。想像よりもずっとジューシーで、香りもたって美味しい。
北寄貝
ザクザクと音がするような歯応えのある厚みで、ワタの甘みが後から押し寄せます。
いくら
柚子と海苔が香るねっとりとした濃厚な仕上がり。
墨烏賊 ♡
酢橘と煮切りの香りを纏う墨烏賊は肉厚で、極上のサクサク感。
箸休め③
ピーマンの塩昆布和え。
赤身 ♡
宮城県気仙沼産。食べ終えた後に鼻から抜ける香りが素晴らしい。
中トロ ♡
青森県龍飛岬産。シルキーな口溶けで、香りも華やぎます。
中トロ ♡♡
宮城県気仙沼産。先程のものよりは熟成期間が長いそうで、シルキーな中にも甘みを強く感じます。
大トロ ♡
青森県龍飛岬産。蛇腹の部位で濃厚な脂が楽しめます。
赤身漬け ♡
赤身の香りに煮切りに入っている昆布の旨みが加わり、鮪の旨みが累乗されます。
小鰭
肉厚で食べ応えもあり、口の中を拭ってくれるような味わい。
車海老
完全に火入れされる数秒前くらいの仕上がり。綺麗な段だら模様に甘みが映えます。
鮟肝 ♡
鮟肝ご飯の握り版。マズいわけがない。
箸休め④
クレソンとケール はっこくドレッシングかけ
鰆昆布〆 ♡
水分の多い魚ですが、程よい脱水と旨味を加えられる昆布〆はぴったり。
平貝
サクサク感の中で、柚子の香りが華やぎます。
香箱蟹 ♡
時期的な種としての香箱蟹。身の甘さと内子と外子のプチプチ感がシャリと混ざって、実に美味しい。出来ることならば、小丼でいただきたい(笑)
牡蠣 ♡
今回は『太刀魚』ではなく、季節の『牡蠣』を低温調理で。殻に対して身が大粒で、強い甘味と濃厚でコクのある味わいが特徴という釧路町の東側で厚岸湾の端に位置する仙鳳趾産の牡蠣を使っているそう。
この『牡蠣』が今夜一番驚いた種。香りは生っぽいのに、口当たりはぬめっとしていて、ミルキーな味わい。出逢ったことのない味わいです。
雲丹
使う雲丹は香りよりも旨味が強い蝦夷馬糞雲丹。香りの北紫雲丹よりも、旨味重視という選択ですね。
のど黒
身は昆布〆して、皮目は軽く炙って握られます。ギラついた脂ではなく、上品な味わい。
穴子
爽煮した美しい白さのある穴子はホクホク感ととろけ感もあり、香りも残ります。
椀物
味噌汁。個人的には、もっとこの味噌汁に拘って欲しい。鮨店の汁物は楽しみなので。
玉 ♡
名物とも言える表面をキャラメリゼした完全スイーツ寄りのプリン形の玉。
今回の訪問日の直近でミシュランの発表があり、「はっこく」としては残念な結果になりました。あえてその話題には触れないようにしていたのですが、自ら自虐ネタとして話題に出してくるところが、佐藤さんらしい。
一昔前の鮨店といえば、つまみとお酒を楽しんでから握りをほんの少しだけというスタンスがあった中で、「はっこく」の握りのみという構成は、鮨という日本の食文化の再確認に一石を投じたと思います。実際には女性や御年配の方でも食べれる量なのですが、30貫という貫数から足が向かない方も多いのが事実。来年からはランチも復活して、佐藤さんや斎藤さんだけでなく、若い人にも色々な経験を積ませたいと仰る。まだまだ進化の可能性を秘めたこの鮨店の行く末をずっと見ていたいと思います。35450
2018.12. 本日の献立
2018.12. 突先
2018.12. 平目
2018.12. 箸休め① オニオンスライス
2018.12. 春子鯛
2018.12. 牡丹海老
2018.12. 鰤幽庵漬
2018.12. 〆鯖
2018.12. 白子
2018.12. 蝦蛄
2018.12. 鰹
2018.12. 鱚昆布〆
2018.12. 煮蛤
2018.12. 箸休め② 蕪と蓮根の温野菜
2018.12. 鮎女魚
2018.12. 梭子魚
2018.12. 北寄貝
2018.12. いくら
2018.12. 墨烏賊
2018.12. 箸休め③ ピーマンの塩昆布和え
2018.12. 宮城県気仙沼産 赤身
2018.12. 青森県龍飛岬産 中トロ
2018.12. 宮城県気仙沼産 中トロ
2018.12. 青森県龍飛岬産 大トロ
2018.12. 赤身漬け
2018.12. 小鰭
2018.12. 車海老
2018.12. 鮟肝
2018.12. 箸休め④ クレソンとケール はっこくドレッシングかけ
2018.12. 鰆昆布〆
2018.12. 平貝
2018.12. 香箱蟹
2018.12. 牡蠣
2018.12. 雲丹
2018.12. のど黒
2018.12. 穴子
2018.12. 味噌汁
2018.12. 玉
思いの全てを内に秘め、握るのは人の心
記事URL:http://lovehappydays.blog54.fc2.com/blog-entry-2153.html
2018/12/31 更新
2018/09 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.9.
エレベーターを降りると広がる漆黒の空間が印象的な鮨店、銀座にある「はっこく」へ再訪。今夜も店主の佐藤 博之さんが待つ障子に包まれた白繭のようなメインカウンターへ。
でも今夜は妙に静かな感じ。尋ねてみると、今日はイベントのケータリングで斎藤さんやMadsさんもおらず、今夜の「はっこく」は佐藤さんのカウンターのみ6席×2回転の12席のみのスペシャルな夜。そんな夜にまさかの2名のノーショー。最近とても多いそうで、レアな佐藤さんのカウンターなのに、食材諸々と勿体無い。
今夜の献立
突先 ♡
佐藤さんの名刺がわりの品。香り・食感・口溶けのいい海苔と旨味の強い突先の味わいが素晴らしい。
箸休めの野菜 ①
九条葱のお浸し。
平目
旨味のある赤酢シャリとモチモチ食感の平目の甘さが混ざりあいます。
春子鯛
皮目も柔らかく、黄味酢おぼろの甘さも印象的な鮨。
牡丹海老 ♡
ねっとりととろける牡丹海老の官能的な甘さは、赤酢シャリの可能性を教えてくれました。
鰤 ♡
やはり脂の強い種は、このシャリによく合います。
鰹
薫香と濃縮した味わいが印象的。つまみでは他店でもよく供されますが、握りの方が好き。
蒸鮑 ♡
モチっとした食感の中で、華やぐ鮑の香り。それを追いかけてくるような肝の香りも素晴らしい。
鱚昆布〆
銀色に輝く格子状に包丁を入れられた皮目に煮切りが入って、何とも映える種です。
いくら
はしりのいくら。小粒ながらも美味しい。
鮟肝 ♡
最近よく出逢える種。濃厚で甘みが強く、実に美味しい。
箸休めの野菜 ②
茄子と満願寺とうがらしの揚げ野菜。
煮蛤 ♡
低温調理された蛤は柔らかく、ジューシーな仕上がり。
鮎魚女 ♡
そろそろ時期も終わりらしいですが、まだ状態がいいらしいです。甘味が広がった後に、鮮烈な木の芽の香りが鼻を抜けていきます。
蝦蛄 ♡
今夜の蝦蛄は、とても素晴らしい。肉厚であり、甲殻類のような味わいがとても良い。
秋刀魚 ♡
今年の秋刀魚は非常に良いそうで、長く楽しめるらしい。輝く銀皮と身の赤が非常に映えます。
墨烏賊
塩で供されるお店が多い中で、「はっこく」では煮切りと酢橘で。醤油の香りが素晴らしい。
赤身
怒涛の鮪5連弾。佐藤さんと別の話をしていたので、産地などの詳しいことは不明。今夜の鮪はどれも分かりやすい口溶けというよりは、香りが良かったです。
中トロ
中トロ
大トロ ♡
赤身漬け
即席な漬けではなくて、柵で漬けていたみたい。
箸休めの野菜 ③
ピーマンの塩昆布和え。
小肌
綺麗な皮目。ジューシーというよりか、口の中をリセットする感じ。
車海老
温い温度の中で甘さと香ばしさが口いっぱいに広がります。
鰯 ♡
白い部分は脂で、とても脂が乗っていることがよく分かります。上には練り梅が乗せられており、ここでしか味わえない鰯となってます。
真蛸
高級鮨店ではあまり供されない真蛸の握り。「蛸をナメるな」と言わんばかりのジューシーな味わい。
鰆昆布〆 ♡
昆布〆で脱水した鰆は、甘さが凝縮していてかなりインパクトがあります。
平貝
サクサクの食感の中で、柚子の香りが映えます。
毛蟹
身はほぐしてあるので、シャリと瞬時に混ざり合って甘みが広がります。
箸休めの野菜 ④
ケールとクレソン はっこくドレッシングがけ。
太刀魚 ♡
低温調理された独特の太刀魚。上には赤酢のツメが塗られています。何度か食べていますが、今夜のものが肉厚で脂がのっていて一番美味しかったです。
雲丹
味わいは濃く、海苔と同時に溶け合う理想的な軍艦の雲丹でした。
のど黒
身の部分は昆布〆にして、皮目は炙ることで脂が溶け出している白身のトロです。
椀物
出汁の効いた味噌汁。
穴子
醤油を使わない爽煮で仕上げられており、穴子という魚の香りが確りとします。
玉 ♡
表面をキャラメリゼした100%スイーツの玉。
約2時間半、今回も無事に完食。佐藤さんが以前に勤めていらした「鮨とかみ」の時は、赤酢シャリと鮪が目当てというのが多々ありました。しかしながら「はっこく」に関しては、赤酢シャリと様々な種が作り出す「鮨」が楽しみで仕方ないです。一見の方にも話しかけて下さる佐藤さんの接客は、銀座の鮨と言えどもその敷居の高さを感じさせない雰囲気がありますので、握りが好きな方には一度は行っていただきたいお店です。
次回は真冬かな?佐藤さん、ありがとうございました。また宜しくお願いします。35640
2018.9. 今夜の献立
2018.9. 突先
2018.9. 九条葱のお浸し
2018.9. 平目
2018.9. 春子鯛
2018.9. 牡丹海老
2018.9. 鰤
2018.9. 鰹
2018.9. 蒸鮑
2018.9. 鱚昆布〆
2018.9. いくら
2018.9. 鮟肝
2018.9. 茄子と満願寺とうがらしの揚げ野菜
2018.9. 煮蛤
2018.9. 鮎魚女
2018.9. 蝦蛄
2018.9. 秋刀魚
2018.9. 墨烏賊
2018.9. 赤身
2018.9. 中トロ
2018.9. 中トロ
2018.9. 大トロ
2018.9. 赤身漬け
2018.9. ピーマンの塩昆布和え
2018.9. 小肌
2018.9. 車海老
2018.9. 鰯
2018.9. 真蛸
2018.9. 鰆昆布〆
2018.9. 平貝
2018.9. 毛蟹
2018.9. ケールとクレソン はっこくドレッシングがけ
2018.9. 太刀魚
2018.9. 雲丹
2018.9. のど黒
2018.9. 椀物
2018.9. 穴子
2018.9. 玉
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2018/10/13 更新
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.8.
本日の「はっこく」。いや、今日はアルファベットで「Hakkoku」と表記したい。というのも、今日握って下さるのは佐藤さんでもなければ、斎藤さんでもない。デンマークから来ているMadsさんだから。
9月いっぱいで、デンマークに帰ってしまうというMadsさんの努力の成果を皆さんに見て頂くということで、9/26までMadsカウンターが出来ています。言わば、卒業試験みたいな感じ?幸運なことに、参加させて頂く機会を得たので、やってきました。
普段もうランチはもうやっていないそうですが、訪問日はお盆前の最後の営業日ということで3つのカウンターはフル稼働。Madsさんがいらっしゃるのは左カウンターなので、初めての空間です。Madsさんの緊張を解すかのように佐藤さんが挨拶がてら来て下さり、幕が上がります。
本日の献立
突先 ♡
真子鰈
春子鯛
九条葱のお浸し
時鮭 ♡
牡丹海老 ♡
鰹
蒸鮑
蝦蛄
鱚昆布〆
鱧 ♡
鮟肝 ♡♡
煮蛤 ♡
鮎魚女 ♡
揚げ野菜
鯵
穴子(塩)
槍烏賊♡
赤身漬け
赤身
ピーマンの塩昆布和え
中トロ
中トロ
大トロ
新子
車海老
平貝
毛蟹♡
真蛸
ケールとトウモロコシはっこくドレッシング
鰆♡
鰯♡
蝦夷馬糞海胆
のど黒
穴子(ツメ)
味噌汁
玉♡
所作や握りの完成度はまだまだなのかもしれませんが、真摯に鮨に向き合う姿は実に誠実であり、真っ直ぐな思いが伝わってきます。デンマークで開業するにあたっては素材も変われば、魚の〆方だってきっと違うだろうし、赤酢の鮨が受け入れられるまでは大変な苦労もあると思います。それらを乗り切って数年後、またこの「はっこく」で凱旋コラボ的なイベントで成長した姿を見たいと密かに思っています。19602
2018.8. 本日の献立
2018.8. 突先
2018.8. 真子鰈
2018.8. 春子鯛
2018.8. 九条葱のお浸し
2018.8. 時鮭
2018.8. 牡丹海老
2018.8. 鰹
2018.8. 蒸鮑
2018.8. 蝦蛄
2018.8. 鱚昆布〆
2018.8. 鱧
2018.8. 鮟肝
2018.8. 煮蛤
2018.8. 鮎魚女
2018.8. 揚げ野菜
2018.8. 鯵
2018.8. 穴子
2018.8 槍烏賊
2018.8. 赤身漬け
2018.8. 赤身
2018.. ピーマンの塩昆布和え
2018.8. 中トロ
2018.8. 中トロ
2018.8. 大トロ
2018.8. 新子
2018.8. 車海老
2018.8. 平貝
2018.8. 毛蟹
2018.8. 真蛸
2018.8. ケールとトウモロコシ はっこくオリジナルドレッシング
2018.8. 鰆
2018.8. 鰯
2018.8. 蝦夷馬糞海胆
2018.8. のど黒
2018.8. 穴子
2018.8. 味噌汁
2018.8. 玉
Mads Battefeldさん
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2018/08/22 更新
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.6.
先月に引き続き、今月も訪問となる銀座にある鮨店「はっこく」。2018年も残すところ半分となりましたが、この年を代表する鮨店としては間違いありません。3つのカウンターがフル稼動するのは来年の今くらいだそうなので、未だにお店の真の姿は見えないといった感じでしょうか。
今夜も漆黒のエントランスから、佐藤博之さんが待つ真白のカウンターで、握りの劇場を楽しみます。
今夜の献立
突先 ♡
鮪の頭に近い突先という筋が多いけど、旨味の強い部位を使った手巻き鮨。佐藤さんの名刺がわりのスペシャリテ。
真子鰈
肉厚でモチモチとした食感を楽しんでいると、鰈の甘味が赤酢のシャリと混ざり合います。
箸休め①
新玉葱のポン酢和え。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られた春子鯛はまだ瑞々しく、口の中で感じるふわふわ感が素晴らしい。
伊佐木 ♡
夏を告げる魚の伊佐木。身の固さはなく、とろりと舌の上で脂を感じます。
皐月鱒 ♡
醤油漬けされた鱒は、伊佐木を超えるとろけ具合。食べ終えた後に、ふわりと鱒の香りが鼻から抜けていきます。
牡丹海老
ねっとりとした牡丹海老の甘さと赤酢のシャリとのマリアージュは、秀逸。
鰹 ♡
つまみとしてはよく食べますが、握ることを考えて薫香はつけていません。握る前に軽く皮目を炙ってから、握られます。美味しい。
鱚昆布〆
輝くような身に格子状の飾り包丁を入れられ、そこに煮切りが塗られると、なんともインスタ映えする鮨に。ややしっかり目に昆布〆されています。
真蛸 ♡
初の種。噛み締める度に、蛸から旨味が溢れ出してシャリと混ざり合います。口の中で完成する蛸飯のような鮨です。
蝦蛄 ♡
前回に引き続き、食べられた蝦蛄。甲殻類にも似た旨味と甘さは、このシャリと合わないはずがありません。
箸休め② ♡
ピーマンの塩昆布和え。「はっこく」で1番人気というこの料理。ピーマンの苦味などは全くなくて、確かに美味しい。
鯵
銀皮も美しい鯵。程よい脂と生姜の爽やかさが、口いっぱいに広がります。
鳥貝
珍しく裏返しで握られた鳥貝。ワタの部分がダイレクトに舌に当たるので、ワタの甘さを存分に感じられます。
毛蟹 ♡
よくある種ですが、実に美味しい。瞬時に口の中で、毛蟹の濃厚な味がシャリと混ざり合い、説明不要の美味しさが広がります。
煮蛤 ♡
低温調理された蛤は、実に柔らかくて噛みしめる度に蛤の旨味が溢れ出します。「鮨とかみ」時代から大好きな種です。
鮟肝 ♡♡
予め鮟肝は崩されているので、口に入れた瞬間に混ざり合い、鮟肝ご飯が完成します。濃厚な種は、実にこのシャリとよく合って美味しい。
鱧
この時期らしい種です。しかしこのシャリと合うのか?と思っていましたが、炙られた皮目からじゅわりと溢れる脂もあって、なるほど美味しい。
墨烏賊
塩で供するお店が多いですが、ここでは醤油。なので、醤油の香りもサクサク食感と共に楽しめます。
鮪 赤身
鮪 中トロ
鮪 漬け
鮪 大トロ
今回は、島根県産の180キロもの。さすがにこの時期の鮪はライトな感じ。珍しいのは、クラシックな湯霜の漬けでしょうか。佐藤さんのは初めて食べました。この時期ならではなのかな?香りも活きていて、美味しい。
箸休め③
ヤングコーンとカリフラワーのグリル。このヤングコーンは、髭ごと食べるのがポイントです。甘みもあって、美味しい。
小鰭
見た目も美しい小鰭は絶妙な〆具合で、好み。
車海老
ブレのない安定した美味しさ。温度も甘さもちょうどいい。
えぼ鯛昆布〆 ♡
あまり見かけない鮨種ですが、れっきとした江戸前の種。水分の多い魚なので、昆布〆すると抜群に美味しくなります。
平貝
柚子香るサクサク食感の平貝。シャリも小さめなので、平貝で包むような感じもいい。
鰯 ♡♡
すごいトロトロの鰯は、上に乗せられた梅が脂っこいはずの鰯を爽やかにしています。
金目鯛 ♡
前回に引き続き、幽庵漬けにされています。程よくコントロールされた脂が素晴らしい。
太刀魚 ♡
このお店のスペシャリテと言っても過言ではない種。低温調理をして、上に赤酢のつめを塗って供されます。焼いたものと一線を画すようなしっとり感は、唯一無二の味わいです。
蝦夷馬糞海胆
スッと溶ける海苔に、甘く濃厚な海胆がたまりません。
のど黒 ♡
身の部分は昆布〆に、皮目を炙ることで脂が滴ります。特に今夜のは身も厚くて、食べ応えがありました。
穴子
羽田沖の江戸前だそう。とろけるというよりかは、ホクホクとした感じ。
箸休め④
ケールとブラウンマッシュルームのサラダ。かけられているのは、「はっこく」オリジナルドレッシング。
玉
〆の玉も佐藤さんのスペシャリテ。鮨店では珍しく、表面をキャラメリゼした完璧にデザート寄りの玉です。
味噌汁
「鮨とかみ」時代よりは攻めていませんが、美味しい味噌汁です。
約3時間の怒涛の握りの数々は、いつ食べても圧巻と言わざるを得ません。総額的には高額となりますが、銀座でこれだけの種数を食べることはまず出来ないし、30貫という数から見てもいいCPだと思います。
鮪がこの時期らしいライトな感じだったのが少々残念なとこですが、他の種で補っても余りある美味しさでした。白眉的な種としては、『鮟肝』や『鰯』でしょうか。『鰯』に関しては何度かいただいていますが、今夜のは実に素晴らしい美味しさでした。
佐藤さん、今夜もありがとうございました。また宜しくお願い致します。38610。
2018.6. 本日の献立
2018.6. 突先
2018.6. 真子鰈
2018.6. 箸休め① 新玉葱のポン酢和え
2018.6. 春子鯛
2018.6. 伊佐木
2018.6. 皐月鱒
2018.6. 牡丹海老
2018.6. 鰹
2018.6. 鱚昆布〆
2018.6. 真蛸
2018.6. 蝦蛄
2018.6. 箸休め② ピーマンの塩昆布和え
2018.6. 鯵
2018.6. 鳥貝
2018.6. 毛蟹
2018.6. 煮蛤
2018.6. 鮟肝
2018.6. 鱧
2018.6. 墨烏賊
2018.6. 赤身
2018.6. 中トロ
2018.6. クラシックな漬け
2018.6. 大トロ
2018.6. 箸休め③ ヤングコーンとカリフラワーのグリル
2018.6. 小鰭
2018.6. 車海老
2018.6. えぼ鯛昆布〆
2018.6. 平貝
2018.6. 鰯
2018.6. 金目鯛
2018.6. 太刀魚
2018.6. 蝦夷馬糞海胆
2018.6. のど黒
2018.6. 穴子
2018.6. 箸休め④ ケールとブラウンマッシュルームのサラダ
2018.6. 玉
2018.6. 味噌汁
記事URL:http://lovehappydays.blog54.fc2.com/blog-entry-2098.html
2018/07/02 更新
2018/05 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.5.
「赤…赤酢…身体が…赤酢を欲している…」
そんな思いが通じたのか、銀座の「はっこく」でキャンセルが出たと聞いて連絡してみると、OKってことで再訪。
元「鮨とかみ」店主の佐藤 博之さんが創り出す「鮨のグランメゾン」的なお店であり、つまみなしの握り30貫という構成は話題を呼び、早くも予約困難店となっています。
3つあるカウンターは未だにフル稼働はしておらず、来年からする予定だそう。たまに全ての襖を取って貸し切り状態の店内をネットで見ることがありますが、まさに「鮨のグランメゾン」と称するに相応しい圧巻の空間が広がっています。いつかはそんなシチュエーションで味わってみたい。
本日も漆黒の入口から、佐藤さんの待つ繭のような真白のメインカウンターに案内され、怒涛のステージの幕開けです。
本日の献立
突先 ♡
このお店というか佐藤さんの名刺がわりの鮨。味が濃くとろけるような味わいは、いつもながらに渾身のパンチを受けたかのような衝撃があります。
平目
モチモチとした食感を楽しんでいると、身から溢れる甘さが濃旨なシャリと混ざり合います。
箸休め①
新玉葱のポン酢かけ。
春子鯛
〆てあるのにもかかわらず、フレッシュ感が残り、皮目も柔らかくフワフワです。
細魚
上に乗ってある薬味で、かなり清涼感のある細魚。
伊佐木 ♡
夏の訪れを告げる魚。白身ながらも、口に入れた途端に溢れ出す甘みのある脂は素晴らしい。
青柳 ♡
江戸前の代表的な種ですが、あまり他店では見かけません。ですが、この独特の香りは他の貝では味わえません。
鰹
鮨にするということで、あえて薫香は付けずに仕上げた鰹。握る前に皮目だけを炙り、表面に焦げ目をつけています。食べ終えると、ふわりと鰹の香りが鼻に抜けていきます。
桜鱒 ♡
握る前に軽く漬けにしています。鮪とも違うとろけ方は、この時期だけのお楽しみです。
箸休め②
ホワイトアスパラガス。
葡萄海老 ♡
とろりと舌に絡みつくような食感と甘さは、このシャリの汎用性を感じさせます。
煮蛤
低温調理を施された蛤はライトな色ですが、噛み締める度に溢れるジュースがたまりません。
九絵昆布〆
意外と確りと昆布〆されており、昆布の香りと味わいに支配されます。
鮎魚女
こちらは種とシャリの間に忍ばされた山椒が香り高く、前後で食感と香りの違いを楽しむ鮨に。
鯵
小ぶりな鯵ですが、フワフワすぎて口に入れた瞬間に消える鯵です。
蝦蛄 ♡
お店で蒸したという蝦蛄。素晴らしいの一言で、実に味わい深く、甲殻類を思わせる後味すらも愛おしい。
箸休め③
雪下人参と万願寺とうがらしのグリル
墨烏賊
醤油の香りを大切にしたサクサク食感。
赤身
本日の鮪は、千葉の延縄のものだそう。切りつけは薄いですが、身が大きくシャリも小さめなので、鮪で包むような握り。赤身は香り高く、鼻に抜ける香りでさえ美味しい。
トロ
同じ魚体、同じ柵での食べ比べ。
トロ
こちらの方がカマ寄りかな?私は好みでした。
大トロ
この時期なので濃厚とはいかないですが、さらりととろけて後味も爽やか。
小肌
余分な脂を落としたかのような輝く小鰭は、第2章の幕開けを告げます。
箸休め④
生椎茸とケールはっこくオリジナルマヨネーズソースかけ
車海老 ♡
いつ食べてもブレのない素晴らしい温度管理です。
えぼ鯛昆布〆 ♡
江戸前の魚ですが、鮨で握っているお店は少ないのでは?水分の多い魚なので、昆布〆すると素晴らしい味わいになります。
蝦蛄爪 ♡
あるのが分かったので、お願いして出していただきました。レアな蝦蛄爪。小さな爪の1つ1つが確りと味があり、濃厚な軍艦になりました。
平貝
サクサクとした食感の中で、柚子の香りがふわりと香る。
毛蟹 ♡
濃厚な毛蟹の旨さにシャリが追いかけてくるような旨さの連鎖が止まらない。美味しい♡
鰊 ♡
上には練り梅を乗せた前回の『鰯』の上位互換的な種。小骨の多い魚ですが、確りと骨抜きされており、当たることなく口溶けを邪魔しません。
金目鯛
金目鯛は幽庵漬けにすることで、ギラギラな脂は確りとコントロールされています。やはり脂のある種は、このシャリにはピッタリ。そして、私も大好きです。
箸休め⑤
クレソンのおかか醤油和え
太刀魚 ♡
最近では他店でも太刀魚の握りを味わえることが多くなってきましたが、低温調理をして赤酢のツメを塗った独創的な鮨はここだけ。前回いただいた時よりも、ずっと美味しい。
海松貝
今夜は鳥貝に縁がなかったのが残念ですが、海松貝のサクサク食感と甘さも好きなのでいい。
蝦夷馬糞海胆 ♡
よく紫海胆を食べることが多いですが、味わいから言えば赤海胆の方がいい。特に今回のは濃厚すぎるくらいに濃厚でした。
のど黒
身の方がを昆布〆に、皮目を軽く炙り身と皮の間にある脂を目覚めさせのど黒。程よい脂が前後との緩急を感じさせます。
味噌汁
豆板醤入りではないけれど、濃厚な味噌汁。
穴子 ♡
大好きな腹の部位。今回は江戸前の羽田沖のものだそう。舌に絡みつくようなねっとり感は、たまりません。
玉 ♡
スペシャリテと言っても過言ではない佐藤さんの玉。キャラメリゼされた玉は、完全にプリンです。
今回も素晴らしい握りの数々でした。中でも『蝦蛄』と『蝦蛄爪』は元々好きというのもありますが、別格に美味しかったです。これからの種なので、もう一度くらいは出逢えるといいな。
食べたいと思った時に食べられて良かったです。佐藤さん、ありがとうございました。また宜しくお願いします。
2018.5. 本日の献立
2018.5. 突先
2018.5. 平目
2018.5. 新玉葱のポン酢かけ
2018.5. 春子鯛
2018.5. 細魚
2018.5. 伊佐木
2018.5. 青栁
2018.5. 鰹
2018.5. 桜鱒
2018.5. ホワイトアスパラガス
2018.5. 葡萄海老
2018.5. 煮蛤
2018.5. 九絵昆布〆
2018.5. 鮎魚女
2018.5. 鯵
2018.5. 蝦蛄
2018.5. 雪下人参と万願寺とうがらしのグリル
2018.5. 墨烏賊
2018.5. 赤身
2018.5. トロ
2018.5. トロ
2018.5. 大トロ
2018.5. 小鰭
2018.5. 生椎茸とケールはっこくオリジナルマヨネーズソースかけ
2018.5. 車海老
2018.5. えぼ鯛昆布〆
2018.5. 蝦蛄爪
2018.5. 平貝
2018.5. 毛蟹
2018.. 鰊
2018.5. 金目鯛
2018.5. クレソンのおかか醤油和え
2018.5. 太刀魚
2018.5. 海松貝
2018.5. 蝦夷馬糞海胆
2018.5. のど黑
2018.5. 味噌汁
2018.5. 穴子
2018.5. 玉
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2018/05/20 更新
2018/03 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.3.
正式オープンから1か月が過ぎて、各グルメ雑誌などにも掲載されるようになり、ますます予約困難となっている銀座にある鮨の新星「はっこく」へ再訪。プレオープン時には工事中だったエントランスも確りと出来ており、漆黒の壁に白く浮かび上がる「はっこく」の文字とロゴがデザインされた暖簾も下げられています。
3つあるカウンターはまだ全てが稼働していないそうで、通常はメインと右側にあるL字のみみたい。今回も店主の佐藤博之さんがいらっしゃるメインカウンターでいただきます。
エレベーターからカウンターまでは漆黒の空間が広がっているのに対して、和紙で包まれているようなカウンターの中は真白。「はっこく」=「白黒」という店名の表現は、こんなところにも表れているかのようです。
プレオープン時にはなかったガリ入れや指拭きも確りとあり、新潟漆器職人の真田桃子さんの付け台と並ぶと、かなりスタイリッシュ。ちなみにこの指拭きを固定しているもの、買えば2万くらいだそう。大黒屋の五角利久箸といい、さりげなく高価なものが置いてあるので、色々と聞いてみると新たな発見が出来ると思います。佐藤さんの新しい包丁にも注目ですよ。
今夜の献立
突先 ♡
まず供されるのは、鮪の突先という部位の手巻き。佐藤さんの名刺がわりとも言うべき極上の逸品。
平目
モチモチとした食感を楽しみつつ、旨味の強い独特の赤酢シャリを味わいます。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆た軽めの具合で、瑞々しいフレッシュ感があります。
箸休め①
玉葱スライスにポン酢をかけたもの。
細魚
閂と呼ばれる極太の細魚。細魚の甘み、シャリの旨味、薬味の清涼感が口の中を駆け抜けていきます。
鰤 ♡
実はクセのある鰤も確りと処理をしており、極上の口溶けだけを残してあります。この時期の鉄板の美味しさ!
平貝
厚めに切られた平貝はサクサク食感の中で、柚子がふわりと香ります。
牡丹海老 ♡
「鮨 とかみ」時代にはあえて出さなかった生の種。ですが、ねっとりととろけていく牡丹海老とこの赤酢シャリとのマリアージュは極上。
箸休め②
インゲン。
白子 ♡
前回は真鱈の白子でしたが、今回は河豚の白子。口の中で弾けるクリーミーな白子と赤酢シャリの相性は確認済みですが、何度食べても美味しい。巻き方も独特で、注目です。
鱚昆布〆
格子状に切られた鱚に煮切りが塗られると、その格子模様が浮かび上がり、なんともフォトジェニック。昆布の味がギュッと濃縮した味わい。
〆鯖 ♡
鮨店の〆鯖は、私の中の鉄板の種。とろける種から溢れてくる脂は、実に美味しい。この赤酢シャリが、それを更に加速させて行きます。
青柳
昔からある江戸前の種。下処理が大変だそうで、やめようと思ったこともあるそうですが、この独特の香りがなんともいえない。是非とも続けて出して欲しい。
車海老
火入れ、甘み、車海老の香ばしい味わい。どれも完璧。
九絵
平目がモチモチならば、この九絵はモッチリ。軽く火入れすることで、甘みをグッと引き出した九絵と赤酢シャリとのマリアージュを楽しめる種です。
鰆
魚へんに春と書く鰆ですが、実は冬が美味しい。軽く漬けにして、上に辛子を塗って供されます。「はっこく」の鰆は、実に攻めの種。
箸休め③
1番人気というピーマンの塩昆布和え。
小鰭
この小鰭を食べることで、次の王者の降臨の為、口の中のリセットを行います。
赤身
やはり使っているのは、定着の鮪だそうで、「これが赤身?」というような口溶けと圧倒的な香りが広がります。漬けではない赤身は久しぶり。
中トロ ♡
口に入れた途端になくなる口溶けの良さ。そして、鼻から抜けていく香り。赤身と同じ魚体だそうで、先程の赤身にコクが加えられた感じ。鮪は美味しい!
霜降り ♡
よりシルキーに、より香り高く。言葉はいらない。この画だけで十分でしょう?
カマトロ ミルフィーユ ♡
自信のある鮪だからこそ、たくさん食べてもらいたいという思いから、鮪は4連にしたそうです。カマトロ近くの部位を何枚か重ねて握られており、絶対的王者の前に傅く美味しさです。
墨烏賊
塩が多い中で、煮切りと酢橘で。醤油の香りが華やぎます。
煮蛤 ♡
ライトな感じですが、低温調理で確りとジューシー。ずっと噛み続けたい。
鰹
血生臭など、微塵もなく、ただただ鰹の旨味だけが濃縮された鮨。
えぼ鯛昆布〆 ♡
あまり他店では見かけませんが、えぼ鯛もれっきとした江戸前の魚。干物でも脂があるえぼ鯛、なら生ならば…。もう分かりますよね?
鰯
これも独自の発想の鮨。上に乗せられた練り梅は、鰯の梅煮からのオマージュ。後味がとても爽やかです。
海松貝
ザクッザクッという音を楽しんだら、広がる甘み。貝好きにも、「はっこく」は素晴らしい!
箸休め④
千切りキャベツとケール「はっこく」オリジナル胡麻ドレッシングかけ。商品化希望(笑)
金目鯛
脂が多すぎて、使いづらいという金目鯛もこの赤酢シャリがちゃんと受け止めています。やはり濃厚な種には、抜群の相性です。
太刀魚
プレオープン時には、まだ完成していなかったという種。他店でも太刀魚の握りはいただきましたが、つまみよりも握りの方から好み。「はっこく」では低温調理を施しており、しっとりした口当たりで、上から赤酢ツメを塗ることで、旨味と爽やかがプラスされています。
赤貝 ♡
剥きたての赤貝は、香りがよくて大好き。この赤貝も肉厚で◎
蝦夷馬糞海胆
北海道浜中産 平井水産の馬糞海胆。馬糞海胆は濃厚な甘みが特徴的ですが、これは香りもいい。
のど黒
皮目を炙り、身の方は昆布〆。モッチリと昆布が香り、皮目の脂がとろけて、白身の王者が降臨です。
穴子
ツメを少量にすることで、穴子本来の味わいも楽しめる鮨。
玉 ♡
表面をキャラメリゼしたプリンのような玉は、佐藤さんのスペシャリテ。
味噌汁
蕪の味噌汁。プレオープン時にはなかったですが、お客さんのリクエストで提供するようになったそうです。
今回も怒涛のような30貫は、あっという間でした。まだ一斉スタートという形は取っていないので、中盤までほぼ佐藤さんを独占して握っていただき、贅沢な時間を過ごせました。
極上な時間をありがとうございました。また宜しくお願いします。
2018.3. 本日の献立
2018.3. 突先
2018.3. 鮃
2018.3. 春子鯛
2018.3. 箸休め① 玉葱
2018.3. 細魚
2018.3. 鰤
2018.3. 平貝
2018.3. 牡丹海老
2018.3. 箸休め② インゲン
2018.3. 白子
2018.3. 鱚昆布〆
2018.3. 〆鯖
2018.3. 青柳
2018.3. 車海老
2018.3. 九絵
2018.3. 鰆
2018.3. 箸休め③ ピーマンの塩昆布和え
2018.3. 小鰭
2018.3. 赤身
2018.3. 中トロ
2018.3. 霜降り
20108.3. カマトロ ミルフィーユ
2018.3. 墨烏賊
2018.3. 煮蛤
2018.3. 鰹
2018.3. えぼ鯛昆布〆
2018.3. 鰯
2018.3. 海松貝
2018.3. 箸休め④ 千切りキャベツとケール「はっこく」オリジナル胡麻ドレッシングかけ
2018.3. 金目鯛
2018.3. 太刀魚
2018.3. 赤貝
2018.3. 蝦夷馬糞海胆
2018.3. のど黒
2018.3. 穴子
2018.3. 玉
2018.3. 蕪の味噌汁
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2018/03/20 更新
2018/01 訪問
いまひとたびの 逢うこともがな ~はっこく~
2018.1.
都内の鮨で、2015年は「鮨 あらい」。2016年は「東麻布 天本」。それぞれオープンした年に一世を風靡し、今や確固たる名店になった鮨店です。そして、2018年はまだ始まったばかりですが、この年を代表するであろう鮨店が生まれました。
「はっこく」
店主は、銀座「鮨 とかみ」の2代目店主であった佐藤 博之さん。2017年3月に「鮨 とかみ」を退職されて、満を持しての独立です。店名の「はっこく」とは、漢字で書くと「白黒」。「白と黒」「光と闇」、相反する物でありながらも必ず存在し、お互いを支え合う。お店で例えるならば、「料理人と客」といった感じでしょうか。人との繋がりを大切にする思いが込められた店名だと思います。
他店と一線を画す店内は、なんとカウンターが3つあります。向かって右側はL字カウンター、左側は未だ工事中で、今回は中央のメインカウンターへ案内されました。障子で囲まれた繭のような店内には、杉の一枚板のカウンターが光り輝き、ゆったりとした6席がゲストを待ち構えています。ナプキンの上には今夜の献立表があり、『つまみなし、握りのみ全33貫』がこの「はっこく」のコースとなるそうです。
今夜の献立
突先
佐藤さんの名刺がわりとして供される手巻き寿司。美味しさは言わずもがな。
平目
厚めな切りつけは、モチモチとした食感が印象的。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られており、とろけるようにシャリと混ざり合います。
九絵
しゃぶしゃぶをしていることで、甘味が引き出されています。
鰹
皮目を炙っており、身のモチモチ感と薬味の鮮烈感が印象的。
鰤
意外と生ではクセのある魚ですが、一切そんなことは感じさせません。
うるいと京ほうれん草のお浸し
箸休め的な?料理も美味しいですが、驚いたのはこの箸。「大黒屋江戸木箸」の「五角箸利休」というそうで、鮨なのであまり箸は使わないのですが…素晴らしい。何、この感覚!箸の概念が変わります。っていうか、欲しい!
小鰭
キリッとした味わいの小鰭。口の中をリセットとして、主役を待ちわびます。
赤身
大間 150キロ。食べ終えると、鮪のいい香りが鼻から抜けます。
中トロ
霜降りの部位。これが中トロ?と思わせるほどの美味しさ。銀座でありながらも、この切りつけの厚さ。最高です。
大トロ
中トロと近い部位だそうですが、味わいは全く違います。こちらの方がよりシルキー。味わいは言葉を超えます。
墨烏賊
肉厚な身は酢橘と煮切り醤油で。塩ではないのが、ポイント。
牡丹海老
「鮨 とかみ」では、使わなかった種。そこには「江戸前とは、何かしら仕事を施したもの」という佐藤さんの矜持があったからだそう。ですが、生でも美味しいものあると考えを切り替えた新たな種は勿論、美味しい。
車海老
大きさ、温度、極上の味わい。
ピーマンの昆布〆
供されると、鮮烈なピーマンの香り。切る前に洗い、切ってから洗わない。これだけでこんなにも香りが残るらしい。でも食べると、ピーマンっぽくない。
北紫雲丹
北紫雲丹の良さは、香りだと思っています。海苔がないと、それが良く分かりますね。
蝦夷馬糞雲丹
こちらは濃厚な甘味。海苔と雲丹が瞬時に溶け合います。
赤貝
赤貝は剥きたてなので、香りが素晴らしい。この香りこそが、この貝の命。
海松貝
肉厚なので、サックサク。甘味も素晴らしく、貝類が豊富なとこも実にいい。
鯛昆布〆
献立表には鱚昆布〆でしたが、本当は鯛。フワリとした昆布の旨みが、鯛の旨みを加速させます。
鰆
最近、お気に入りの種ですが、食べたことのない味わい。漬けにされており、上から辛子を塗ることで、口の中でのファーストインパクトがすごい。鰆って、ほわんとしたイメージだったのですが、なんて攻撃的なのでしょう。
のど黒
白身のフィナーレ。極上!
細魚
美しい。間に紫蘇を入れており、爽やかな一貫です。
ケールとロマネスコのサラダ
どうやら箸休め?には、野菜を入れてくるみたい。
鯵
綺麗な鞍がけの上には、薬味。切りつけの厚くで、口の中での鯵の存在感がすごい。
鰯
上には梅肉が乗せてあり、味わったことのない鰯。濃厚な鰯の脂が爽やかです。
小柱
大星の小柱。食感と香りが映えます。
青柳
江戸前の代表格ですが、最近はあまり見かけなくなりました。独特の香りがいいです。
梭子魚昆布〆
実はこれも江戸前の種。でも水分の多い魚なので昆布〆にすると、実に美味しい。
〆鯖
濃厚でありながらも、さらりとした脂の鯖。脂のある種は、このシャリにとても合います。
白子
献立表を見た時から気になっていた種。焼くのかな?湯引きかな?と思っていたら、湯引きでした。口の中で白子のジュースがシャリと混ざり合い、意外と赤酢のよく合います。
北寄貝
片側を軽く炙り、裏返して握っています。こっちの方が甘みをより感じますよね。
平貝
これも厚〜い。サクサク食感がこの貝の特徴で、柚子の香りがいい仕事してます。
煮蛤
とても柔らかな煮蛤。噛み締めると、旨みがどんどん溢れてきます。
穴子
大好きな腹の部位。「鮨 とかみ」では塩と煮つめの2種でしたが、煮つめのみ。煮つめは少量なので、穴子の味わいも分かります。
玉
いよいよ最後。玉は、あの玉。
約4時間、怒涛の33貫。佐藤さんもかなりお疲れでした。まさか本当にみんな33貫食べるとは思ってなかったそうで、これからどうしようかなー?なんてことをおっしゃってました(笑)いやいや、供されたら食べるでしょ!
将来的には3つあるカウンターをフルに使って営業されるそうなので、佐藤さんが立つメインカウンターの6席はプラチナシート確実。とりあえず、次回の予約も出来たので、この「鮨のグランメゾン」を楽しみたいと思います。
2018.1. 本日の献立
2018.1. ガリと「大黒屋江戸木箸」の五角箸利休
2018.1. 突先
2018.1. 平目
2018.1. 春子鯛
2018.1. 九絵
2018.1. 鰹
2018.1. 鰤
2018.1. うるいと京ほうれん草のお浸し
2018.1. 小鰭
2018.1. 赤身
2018.1. 中トロ
2018.1. 大トロ
2018.1. 墨烏賊
2018.1. 牡丹海老
2018.1. 車海老
2018.1. ピーマンの昆布〆
2018.1. 北紫雲丹
2018.1. 蝦夷馬糞雲丹
2018.1. 赤貝
2018.1. 海松貝
2018.1. 鯛昆布〆
2018.1. 鰆
2018.1. のど黒
2018.1. 細魚
2018.1. ケールとロマネスコのサラダ
2018.1. 鯵
2018.1. 鰯
2018.1 小柱
2018.1. 青栁
2018.1. 梭子魚昆布〆
2018.1. 〆鯖
2018.1. 白子
2018.1. 北寄貝
2018.1. 平貝
2018.1. 煮蛤
2018.1. 穴子
2018.1. 玉
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2018/01/17 更新
2022.9.
握るのは力強き鮨と食べ手の心/はっこく
今夜の献立
突先♡
初手は佐藤さんのシャリと鮪の素晴らしさをダイレクトに感じられる心掴む手巻き。ガツンとくるシャリと鮪の旨味がたまらない。
平目
モチモチとした食感を楽しんでいると溢れる甘味。
箸休め①バーニャカウダ
カブ・コリンキー・オクラ・紅芯大根・水茄子。2種類の味噌とオリーブオイルで作られた自家製ソースが美味しい。
春子鯛
黄身酢おぼろで〆られた春子鯛は瑞々しくジューシー。食べ終えると、甘味が広がります。
鰤♡
北海道釧路産の背の部位。生の仕立てですが、クセもなくてさらりとした脂が美味しい。
白海老
富山産。シャリの塩味でより白海老の甘味が際立ちます。
毛蟹♡
北海道噴火湾産。毛蟹の旨味が食べた瞬間にグッときて、コレもシャリの塩味でより甘味の輪郭がはっきりとします。
いくら♡
口に入れた瞬間に液体に変わるようないくら。柚子も振っていないので、純粋で濃密ないくらの旨味が楽しめます。
柳蛸♡
初のなる種。間には梅肉と大葉を刻んだものを入れており、かなり爽やかで蛸も柔らかい。
鰹♡
鰹の赤に緑と黄色の薬味が美しい一貫。モチモチとした身に皮目を炙った香ばしい香りが印象的。
鰆西京漬♡
「はっこく」の中でもこの日本料理の技術を取り入れた種は、お気に入りの一貫。西京漬にすることで、鰆の旨味が味噌の甘味で累乗するような味わい。
北寄貝
軽く炙った仕立て。甘味はより感じますが、炙ることでできる焦げの苦味がやはり気になります。
鯵
身も厚く、食べた瞬間に存在感を感じる鯵。程よい脂乗りで薬味の爽やかさもあって、爽快な味わい。
墨烏賊♡
醤油の香りと酢橘の酸味で食べる墨烏賊。この醤油の香りが実にいいアクセント。
箸休め②椎茸と舞茸の焼き野菜
「はっこく」のロゴを付けた特注のバーミキュラに入れられた米油で焼いた焼き野菜。今夜は椎茸と舞茸。シンプルな味付けなので、香りが映えます。
中トロ♡
京都府舞鶴産のいい時のを冷凍していたもの。「冷凍なの?」と思うかもですが、香りもあって実に美味しい。
大トロ♡
青森県大間産。コクのある旨味と甘味が食べた瞬間にガツンときます。
赤身漬け♡
青森県大間産。漬けにすることで、旨味が凝縮することがよく分かる味わい。舌触りもシルキーな感じで良い。
小肌
グッとくる酸味と、それを味わっていると小肌の旨味が追いかけるように後から溢れてきます。食べ終えた後は、実に爽やか。
車海老♡
茹でたての車海老は甘味が素晴らしい。咀嚼の度に香りも爆ぜて美味しい。
箸休め③ピーマンの塩昆布和え♡
オープンからずっと供している名物的な存在。ピーマンは生ですが、香りはありつつも苦味などは皆無で美味しい。
河豚昆布〆♡
「河豚の女王」と称される真河豚を使った昆布〆。小気味良い食感があり、咀嚼の度に昆布の香りと真河豚の甘味が溢れてきます。
牡蠣♡
北海道昆布森産。どっしりとした旨味のある牡蠣は意外にもこのシャリによく合っており、美味しい。
〆鯖♡
口の中の温度でじんわりととろける鯖。シャリと一体になることで生まれる旨味が素晴らしい。
金目鯛柚庵漬♡
コレも日本料理の技術を取り入れており、数ある金目鯛の仕立ての中ではこの柚庵漬が一番好み。
雲丹♡
さらりと供される雲丹は、いつもながらに美味しい。濃厚でクリーミーな甘味があり、海苔の香りも映えて美味しい。
穴子
爽煮にされた穴子は真白で、煮つめも少量なので、穴子本来の香りと味わいを強く感じられます。
玉♡
最後はスペシャリテと呼ぶべき、表面をキャラメリゼした玉。100%スイーツ寄りの味わいですが、実に美味しい。
銀座にある「はっこく」は握りに特化した鮨店で、職人が異なる3つのカウンターで繰り広げられる怒涛の25貫の握りは鮨好きの心を掴みます。店主・佐藤 博之さんは多くのメディアに露出したり、海外での活躍も多いので、映えるようなエンターテイメント性を期待するかもしれませんが、意外にもそんなことは皆無で黙々と握る姿に熱い気概を感じられる鮨職人です。
佐藤さんの鮨の魅力は、なんといっても有名鮪卸問屋「やま幸」から仕入れる鮪とそれに合わせた力強い赤酢のシャリ。全25貫の中でも鮪を使った4種がやはり光り輝き、何よりも美味しい。そして、私が気に入っているのが西京漬や柚庵漬などの日本料理の技術で仕込んだ種。他店ではあまり見ることない仕立てで、シャリにも負けない力強い味わいがあります。これから寒くなるにつれて、力強いシャリにビジっと合う濃厚な味わいの食材が増え、「はっこく」の魅力も更に増すはず。心掴む佐藤さんの鮨をまた食べさせてください。