nao...さんが投稿したくろ﨑(東京/表参道)の口コミ詳細

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Delicious Days!~孤高の食べ歩き~

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くろ﨑表参道、外苑前、乃木坂/寿司

4

  • 夜の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク -
4回目

2023/05 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

いづれの日まで吾恋ひ居らむ ~くろ﨑~

2023.5.
いづれの日まで吾恋ひ居らむ/くろ﨑

金目鯛のしゃぶしゃぶ♡
金目鯛を厚く切りつけて、しゃぶしゃぶしてポン酢とかんずりで。
金目鯛の旨味と甘味がダイレクトに味わえ、かんずりの辛味がいいアクセントになっています。いつもながらに美味しい。

鳥貝 & 北寄貝♡
鳥貝は軽く炙っており、口に入れると炭の香りがふわりとして、鳥貝の甘味が広がります。そして北寄貝は貝の出汁をかけて火入れしているそうで、びっしりとついたワタが絶妙に甘く美味しい。

メヒカリ♡
とても軽い食感ですが、旨味と甘味が小さな身からは想像できないほどに溢れます。

縞鯵♡
口に入れた瞬間に身がとろりとし、シャリの酸と塩でより旨味の輪郭が際立ちます。

皮剥♡♡
身と肝に違う仕事を施し、身の旨味の後を追いかけるように肝の旨味がグッときます。「くろ﨑」で必食の一貫。

蛍烏賊♡
上は藁で燻したもの、下には叩いて裏漉しして酒を入れて火を入れたもの。
蛍烏賊はプリプリとした食感と薫香が鼻を抜け、ペーストのは旨味のインパクトが凄すぎる。最高のアテです。

小鰭♡
皮目も柔らかく、咀嚼の度に酸と旨味が同時に溢れてきます。

車海老♡
ちょっと温度は高め。プリプリとした身は厚くて食べ応え抜群で、甘味と香りも映えます。小鰭の酸が口の中に残っているうちに食べることで、より甘味を感じられます。

伊勢海老の茶碗蒸し♡
今回は蓋を開けると、伊勢海老の身がドーンと鎮座しており、ブリブリの身は美味しい以外の言葉がありません。卵液にも伊勢海老の殻や頭から取った出汁を入れており、まさに伊勢海老を味わうけしからん茶碗蒸し。

鯵♡
塩で脱水させているそうで、旨味が凝縮しており、口に入れた瞬間から爆ぜるような美味しさ。

北紫海胆♡
北海道噴火湾産。海苔の香りが映え、海胆の甘味や微かなほろ苦さがオトナの味わい。

蛇腹漬け♡
今回の鮪は宮城県塩竈産。「くろ﨑」の鮪は全て漬けにすることで脱水させており、旨味の凝縮が凄い。シャリも鮪のタイミングで切り立てを用意しているそうで、まだカドが立つ酸でより鮪の甘味が引き立ちます。

赤身漬け♡
魚体変わって、青森県下前産の釣り。脂は薄めながらもコクが強くて味わい深い。食べ終えて口の中に残る香りと酸味が心地よい。

霜降り漬け♡
鮪3連弾の最後は霜降りの部位。旨味溢れる鮪と酸が立つシャリのマリアージュが実に素晴らしい。

車海老の頭
先程の車海老の頭を焼いたもの。握りでは使わない海老味噌がここで活きます。

干瓢巻き♡
古典的な干瓢巻きをデフォルトコースに組み込んでいるのが、この「くろ﨑」の粋なところ。貴重な無漂白の干瓢はほんのりと温かく、海苔は香り高く、口の中で瞬時に溶けて一体化します。

浅蜊・蜆・蛤・北寄貝の出汁♡
旨味が実に濃くて、家に常備しておきたい美味しさ。

海松貝のハカマ(追加)♡♡
海松貝の水管ではなく、その根元の部位。ザクザクとした食感のイメージが強い海松貝を払拭するようなとろりとした舌触りと激甘なワタが印象的。

蝦蛄(追加)♡♡
江戸前の漬け込みという仕事を施した蝦蛄は咀嚼すると、身がしまっているのがよく分かる確りとした食感。香りも立ち、蟹のような旨味が広がります。

穴子(追加)♡
長崎県対馬産。肉厚なことにも驚きましたが、1番は香り。口の中で溶けて、ぶわーっと立つ香りが凄い。

玉♡
カステラとプリンの二層から成るハイブリッドタイプ。味の決め手は黒糖焼酎。

表参道にある「くろ﨑」に再訪。店主・黒﨑 一希さんが「これから先、何十年もここで握る」という決意を表したお店で、建築家・石井秀樹さんと左官師・久住有生さんが手掛けた洗練された空間です。
供されるものはまさしくピンの食材であり、江戸前鮨の仕事を土台としながらも独自のセンスで施す仕事がより食材を輝かせていると思います。肴は確りと飲ませ、鮨は確りと食べさせる絶妙なバランスで、どの季節に訪れてもハズレのない美味しさが「くろ﨑」にはあります。


今夜出逢ったお酒

賀茂金秀 辛口 夏純

天美 特別純米

ゆきの美人 完全発酵

flamingo orange

  • 2023.5. 金目鯛のしゃぶしゃぶ

  • 2023.5. 鳥貝 & 北寄貝

  • 2023.5. メヒカリ

  • 2023.5. 縞鰺

  • 2023.5. 皮剥

  • 2023.5. 蛍烏賊

  • 2023.5. 小鰭

  • 2023.5. 車海老

  • 2023.5. 伊勢海老の茶碗蒸し

  • 2023.5. 鯵

  • 2023.5. 馬糞海胆

  • 2023.5. 中トロ漬け

  • 2023.5. 赤身漬け

  • 2023.5. 大トロ漬け

  • 2023.5. 車海老の頭

  • 2023.5. 干瓢巻き

  • 2023.5. 浅蜊・蜆・蛤・北寄貝の出汁

  • 2023.5. 海松貝のハカマ

  • 2023.5. 蝦蛄

  • 2023.5. 穴子

  • 2023.5. 玉

  • 2023.5. 賀茂金秀 辛口 夏純

  • 2023.5. 天美 特別純米

  • 2023.5. ゆきの美人 完全発酵

  • 2023.5. flamingo orange

2023/06/27 更新

3回目

2022/11 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

いづれの日まで吾恋ひ居らむ ~くろ﨑~

2022.11.
いづれの日まで吾恋ひ居らむ/くろ崎

鱈の白子の擦り流し♡
大量の浅蜊・蜆・蛤から出汁を取り、そこに裏漉しした白子を加えたもの。
ひと口で貝の旨味がガツンときて、白子のクリーミーな味わいが後を追いかけてくるかのように続きます。初手から心掴む美味しさ。

灸鰹♡
漬けにして旨味を凝縮させた灸鰹は、もっちりとして甘味と旨味が映えます。特に旨味が非常に濃い。

虎河豚の唐揚げ♡
大きく切りつけた虎河豚をカラリと揚げたもの。
大きいので、箸で半分に割ると…溢れる旨味が凄い。食べ応えのある大きさで、食べた!という満足度も高め。

九絵の西京焼きの磯辺巻き♡♡
4キロくらいの九絵を塩で脱水させてから自家製味噌で寝かせたものを炭火焼きで。
コレは凄い!ここまで厚く大きな切りつけの九絵はなかなか出逢えない。旨味と味噌の甘味が口の中で合わさり、そこに海苔の香りが華やぐ。最高のアテ。

鰯巻き♡♡
脂が乗って真っ白な鰯をガリ・浅葱・大葉・茗荷・山葵と共に海苔で巻いたもの。
鰯の脂が薬味の酸味で見事に爽やかとなっており、最高の味わい。

皮剥♡
熊本県天草産の天然もの。身と肝をそれぞれ寝かせることで生まれる凝縮された旨味が一貫の鮨となって、口の中で爆ぜます。ねっとりとした旨味の後に甘味が広がり、余韻の長い一貫。

赤貝♡♡
山口県産。肉厚の赤貝はヒモと一緒に握る仕立て。口の中に入れた瞬間に鼻から抜ける香りにまず驚き、咀嚼するとザクッとした噛み応えの後にまた香りが華やぎます。

鰆♡
炭火で炙った鰆を地芥子で。皮目はパリッとしており、身はトロリととろけるよう。ほわんっとした鰆の甘味が活きており、美味しい。

虎河豚の煮凝り
プルプルとした煮凝りは少し固め。それを口に入れると、一気に液体に変わり、旨味が蘇ります。

小鰭♡
佐賀県唐津産。ガツンとくる酸味の後に小鰭の甘味がきて、また最後に酸味が広がり旨味が残ります。咀嚼毎に変わる味わいが何とも素晴らしい。

車海老♡
山口県宇部産の天然もの。口の中に酸が残っているうちに供される車海老は、より甘味を感じられる鉄板の流れ。一縷のブレもないプリプリの車海老は味・甘味・温度・香りがパーフェクト。

間人蟹(雌)の茶碗蒸し♡♡
兵庫県間人漁港から直送の活けのもの。内子と外子の香りを玉子で閉じ込めたというイメージの茶碗蒸しで、旨味と香りが段違いで凄い。「くろ﨑」の茶碗蒸しには毎回驚かされます。

北紫雲丹♡
青森県八戸産。余分な水分が一滴も感じられないほどの濃密な旨味。そして香りが素晴らしい。

秋刀魚♡
皮目だけを炙った秋刀魚を特製肝ソースで。
口の中で完成する焼き秋刀魚定食といった感じで、肝の旨味と仄かな苦味がとてもいいアクセントになっています。

大トロ漬け♡
青森県八戸産。「くろ﨑」の鮪は全て漬けにしてから供されるのが最大の特徴でしょう。味付けではなく、脱水の為の漬けなので食べた瞬間に旨味と甘味がグッときます。

中トロ漬け♡
青森県大間産。大トロでは甘味を存分に感じ、中トロ(血合いぎし)では香りも感じられます。

赤身漬け♡
大トロと同じ魚体。コレはモッチリとして旨味の塊のよう。

車海老の味噌
先程の車海老の頭を焼いたもの。香ばしさも海老味噌の旨味が映えます。

喉黒♡♡
長崎県対馬産の釣り。大胆に切りつけた喉黒を皮目だけを炙ってから、酒に浸した状態で蒸したものをシャリに乗せて。
余分な脂を落としていますが、口に入れた瞬間に液体に変わる喉黒は脂だけではなく、旨味も甘味も確りと味わえます。

浅蜊・蜆・蛤の出汁♡
一番最初に供されたスープのベースとなっているもの。
やはり貝の旨味が凄い。家に常備しておきたい美味しさ。

干瓢巻き♡
「くろ﨑」の〆といったら、やはりこの干瓢巻き。熱々の無漂白の干瓢と香り高い海苔は、江戸前の華。

穴子(追加)♡
宮城県産。焼く仕立ての穴子は肉厚でふわふわ。香りもあって美味しい。

玉♡
黒糖と黒糖焼酎が味の決め手の玉は、プリンとカステラのハイブリッドタイプ。

渋谷から表参道に移転した「くろ﨑」に再訪。地下2階にある店内は煌びやかな調度品などは一切なく、日本を代表する左官師・久住 有生さんが手がけた空間が広がる鮨店です。シンプルなデザインだからこその醸し出す高級感があり、「何十年先もずっとここで握っていたい」という店主・黒﨑 一希さんの強い拘りを感じられます。
「くろ﨑」では刺身は一切なく、ひと仕事施された肴が供される中で、今夜は九絵と鰯が特に輝いていました。九絵を齧り付いて食べるという経験は今までなく、美味しいだけでなく心響くひと品だったと思います。鮨はまるでアトラクションのように香り・旨味・酸味・温度の緩急があり、供される度に楽しみが溢れ、何よりハズレなく美味しかったです。

黒﨑親方、今回もありがとうございました!また初春に伺わせていただきます。46100

今夜出逢えたお酒

篠峯 どぶろく 生12

山の壽 純米辛口 THE KAN

自然郷 馥郁純米

  • 2022.11. 鱈の白子の擦り流しc

  • 2022.11. 灸鰹

  • 2022.11. 虎河豚の唐揚げ

  • 2022.11. 九絵の西京焼きの磯辺巻き

  • 2022.11. 鰯巻き

  • 2022.11. 皮剥

  • 2022.11. 赤貝

  • 2022.11. 鰆

  • 2022.11. 虎河豚の煮凝り

  • 2022.11. 小鰭

  • 2022.11. 車海老

  • 2022.11. 間人蟹(雌)の茶碗蒸し

  • 2022.11. 北紫雲丹

  • 2022.11. 秋刀魚

  • 2022.11. 大トロ漬け

  • 2022.11. 中トロ漬け

  • 2022.11. 赤身漬け

  • 2022.11. 車海老の頭

  • 2022.11. 喉黒

  • 2022.11. 浅蜊・蜆・蛤の出汁

  • 2022.11. 干瓢巻き

  • 2022.11. 穴子

  • 2022.11. 玉

  • 2022.11. 篠峯 どぶろく 生12

  • 2022.11. 山の壽 純米辛口 THE KAN

  • 2022.11. 自然郷 馥郁純米

2022/12/27 更新

2回目

2022/08 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

いづれの日まで吾恋ひ居らむ ~くろ﨑~

2022.8.
いづれの日まで吾恋ひ居らむ/くろ﨑

今夜の献立

鮎女魚の唐揚げ♡
初手はなんと唐揚げ。大きく切りつけられた鮎女魚はカリッとした食感の後に旨味が溢れます。旨味の余韻も長く楽しめます。

太刀魚の酒蒸し
熊本県熊川の海苔を乗せて。
定番の酒のみで蒸し上げる太刀魚もバージョンアップ。川で取れた海苔なので、磯の香りというよりかお茶の葉のような香りがします。個人的には以前の方が太刀魚の純粋な味わいを楽しめて好きかも。そして、今回のは温度が低いかな。

真名鰹の磯辺巻き♡♡
大好きな真名鰹でこういう食べ方は新しい。真名鰹も大きく食べ応えがあり、調味料の甘味の中で旨味が爆ぜます。

鰯巻き♡
海苔で鰯・茗荷・芽葱・ガリを巻いたもの。断面も美しい鰯巻きは鰯の旨味が全面に出されており、醤油の塗られていないのでガリの酸味で食べさせるような味わい。

鮑の塩蒸し♡
ムッチリとした鮑は香りも旨味も咀嚼の度に弾けるようで、実に美味しい。下にある肝ソースは旨味と香りをブーストするようで、最後にシャリを入れて全てを楽しめる仕立ても素晴らしい。

春子鯛♡
千葉県富津産。握る直前に皮を湯霜しているそうで、皮目のゼラチン質がとろけて、ふわりとした食感で旨味が溢れます。

新烏賊と赤雲丹♡♡
鹿児島県出水産の新烏賊と鹿児島県藍島産の赤雲丹を合わせた一貫。新烏賊の儚いような柔らかさの中で、赤雲丹の旨味がグッときて、実に美味しい。

海鰻のタレ焼き♡
神奈川県小柴産の珍しい海鰻を使ったタレ焼き。皮目がバリって焼かれており、余計な脂も確りと落とされているので旨味だけをダイレクトに感じられます。

新子
熊本県天草産の3枚付け。爽やかな酢の酸味がガツンときて、口の中にある鰻の脂を洗い流すような一貫。

車海老♡
大分県姫島産の天然もの。口の中に酸味が残っているうちに車海老を供する黒﨑親方の仕立てに唸る一貫。より車海老の甘味を感じられ、食べ応えのある大きさと確りとした食感も素晴らしい。

渡蟹の茶碗蒸し♡
器の中はほぼ渡蟹というボリュームで、旨味の強い渡蟹が実に美味しい。

新烏賊の下足♡
茹でたてで塩加減も絶妙。

海松貝♡
愛知県産。見た目よりもずっと柔らかく、香りもあって甘みが強い。素晴らしい味わい。

蛇腹漬け♡
はしりの青森県大間産。「くろ﨑」の鮪は全て漬けにしてから握られます。味を入れるのではなく、脱水の為だそうで、脂がとろけるのではなく旨味がギュッと凝縮しているのがよく分かります。

赤身漬け♡
漬けで脱水しているので、香りはさほどしないながらも旨味は素晴らしく、甘味すらも感じられます。

血合いぎし漬け♡
3種の鮪の中ではやはり1番バランスが良く、実に好みの味わい。トロリとした口溶けの中で旨味が強く、美味しい。

車海老の頭
香ばしく、旨味溢れるひと品。

穴子♡
神奈川県横須賀産。身は確りとしており、穴子本来の香りも感じられます。

干瓢巻き♡
「くろ﨑」の〆は、新店舗になっても変わらずにこの干瓢巻き。海苔の香りと山葵の鮮烈さ、そして無漂白の干瓢甘辛さが心響く味わい。

浅蜊・蜆・蛤・海松貝のヒモの出汁
濃度の割には塩分は低く、自宅に常備しておきたい味わい。

新いくら(追加)♡
北海道羅臼産。水分が一切ない旨味の塊のような味わい。

平貝(追加)♡
間に海苔を忍ばせる仕立てで、この海苔が実にいい仕事をしており、私は好き。

海松貝のハカマ(追加)♡♡
なかなか出逢えない海松貝の水管以外の部位。びっしりと付いたトロリととろけるワタの甘味が官能的で、全く別物。

赤雲丹(追加)♡♡
兵庫県淡路島由良産。柑橘類のような爽やかな甘味があり、赤雲丹の中で特に好き。

玉♡
黒糖焼酎がコクの決め手の玉は、カステラとプリンの二層仕立て。

渋谷から南青山に移転した「くろ﨑」は住宅地の真新しいビルの地下2階にあり、以前の店舗とは全くの別物。階下に降りると、異世界に迷い込んだかのような和モダンの空間が広がります。建築家・石井 秀樹さんとカリスマ左官職人・久住 章さんが手がけた店内は「50、60になっても握っていたいと思える空間」という店主・黒﨑 一希さんの思いの結晶と呼べる店舗です。
今夜は新子や新烏賊をはじめとする夏らしい食材が彩り、実に美味しかったです。個人的に『海鰻のタレ焼き』→『新子』→『車海老』という濃厚な海鰻の脂を新子の酸味で洗い流し、口の中に酸味がある内に『車海老』の甘味を際立たせるという一連の流れがとても良く計算されていると感じました。白眉なひと品は、やはり『烏賊雲丹』と『本海松貝のハカマ』と『由良の赤雲丹』でしょうか。どちらもあまり見かけない鮨ですが、この一貫には心打つ美味しさがあります。鮪の漬けでも分かるように脂の多い食材は余分な脂を取り除き、旨味を閉じ込める一仕事を施しており、黒﨑親方のセンスの良さを感じさせ、私をはじめとする多くの方の心を掴んで離しません。

黒﨑親方、今夜もたくさんありがとうございました。また初冬の食材を楽しみにしています。47800

  • 2022.8. 鮎女魚の唐揚げ

  • 2022.8. 太刀魚の酒蒸し

  • 2022.8. 真名鰹の磯辺巻き

  • 2022.8. 鰯巻き

  • 2022.8. 鮑の塩蒸し

  • 2022.8. 春子鯛

  • 2022.8. 新烏賊と赤雲丹

  • 2022.8. 海鰻のタレ焼き

  • 2022.8. 新子

  • 2022.8. 車海老

  • 2022.8. 渡蟹の茶碗蒸し

  • 2022.8. 新烏賊の下足

  • 2022.8. 海松貝

  • 2022.8. 蛇腹漬け

  • 2022.8. 赤身漬け

  • 2022.8. 血合いぎし漬け

  • 2022.8. 車海老の頭

  • 2022.8. 穴子

  • 2022.8. 干瓢巻き

  • 2022.8. 浅蜊・蜆・蛤・海松貝のヒモの出汁

  • 2022.8. 新いくら

  • 2022.8. 平貝

  • 2022.8. 海松貝のハカマ

  • 2022.8. 赤雲丹

  • 2022.8. 玉

2022/09/22 更新

1回目

2022/04 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.9
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

逢はむ日をその日と知らず常闇に いづれの日まで吾恋ひ居らむ ~くろ﨑~

2022.4.
何十年後にもそこにある真髄/くろ﨑

「何十年後も握っていたいと思う空間と伝統的な鮨。そこにある変わらない真髄」

そんなことを熱く語るのは、渋谷から南青山に移転した「くろ﨑」の店主・黒﨑 一希さん。住宅街の建ち並ぶ中に真新しい無機質なビルの地下2階に新しい店舗はあり、エレベーターで階下に降りると「ここはどこ?」というような錯覚を覚えるほどの極上の空間が現れます。旧店舗がモダンな数寄屋造りに対して、新店舗はカリスマ左官士の久住章さんが手掛けた銀河みたい塗り壁が印象的で、木と石が織り成すシンプルを極めたかのような空間。席側だけが暗く、料理が供されるカウンターや黒﨑さんが立たれる付け場は明るいという拘りの照明にも注目です。

金目鯛のしゃぶしゃぶ♡
軽くしゃぶしゃぶにした金目鯛は余分な脂が抜けており、とても切りつけが分厚いので口の中での存在感が凄い。

太刀魚の酒蒸し♡
太刀魚を塩と酒だけで蒸したもの。身はホロホロとして、皮と身の境目にある脂がトロリとして美味しい。

鮑の塩蒸し♡
福岡県産の小型の鮑を塩と酒のみで蒸したもの。この時期は成長期である小型の鮑の方が香りがいいとのことで使い出したそうで、口に入れるとムチムチとした食感の中で咀嚼の度に香りが爆ぜるよう。

子持ち槍烏賊♡
ここまで大きな子持ち槍烏賊は見たことがありません。胴体の中に2杯分の卵と下足も入れており、トロトロの卵の中で感じる儚い食感が素晴らしい。残った烏賊の身で出汁を取った濃厚な烏賊の煮つめの中で、柚子の香りが映えます。

〆鯖♡
ここでくる〆鯖の握り。〆鯖の濃厚な味わいを楽しんでいると、追いかけるようにグッとくるシャリの旨味が実に美味しい。

北寄貝♡♡
味わったことのないようなとろける北寄貝。北寄貝が死なない程度に3種の貝から取った出汁をかけて裏側を火入れして、更に握る直前に炭で炙っているそうです。付いてる肝を食べて欲しいと言われるだけあって、甘味が口の中を駆け巡るようで素晴らしい。

虎河豚の唐揚げ♡
とてもジューシーで、虎河豚そのものの旨味が強い。鮨店で供される揚げ物は実に美味しい。

虎河豚の煮凝り
口に入れると、体温でとろけて上品な旨味が広がります。お酒によく合ういい肴。

蛍烏賊♡
水揚げしてすぐにスチームにかけたという富山県産の蛍烏賊。ただ炙っただけという蛍烏賊はワタがトロトロとして、旨味と香ばしさが口いっぱいに広がります。

小鰭♡
小鰭の旨味のアタックの後、グッとくる酸が口を洗い流します。

車海老♡
小鰭の酸味の後に車海老を出すことで、より車海老の甘味を感じさせる仕立てもよく考えられており、大きな車海老が純粋に美味しい。

伊勢海老の茶碗蒸し♡
蓋を開けると、コレを茶碗蒸しと呼んじゃうの?と言うほどの見た目と味わいの伊勢海老感が凄い。

真子鰈♡
コースの中盤に白身という驚き。ガラスのような身とシャリの間にえんがわを忍ばせており、旨味を過剰させています。酢橘の爽やかな酸味が心地よい。

馬糞雲丹♡
北海道浜中産。瞬時にとける海苔にも驚きますが、余分な水分がないような雲丹の旨味と甘味に驚きます。

大トロ♡
静岡県沼津産釣りの141キロ。全ての鮪は脱水の為に漬けにしており、ジュースのように溶けるのではなく、ただただ旨味が濃縮して美味しい。

赤身♡♡
魚体変わって、宮城県気仙沼産大目の125キロ。ゼリーのように舌に吸い付くようで、口に入れた瞬間に華やぐ香りが素晴らしい。

中トロ♡♡
大トロと同じ魚体。大トロよりも旨味が更に濃縮して香り高く、シャリとの一体感が異次元のような感覚。

車海老の頭
カリッと焼かれた先程の車海老の頭。香ばしく海老味噌もついており、いい肴です。

喉黒♡
皮目を炭火焼きしてから、酒をかけて蒸す喉黒は脂っぽくなく、確りと魚の旨味を味わえます。計算された水分量がものをいう焼魚系の握りは心打つ美味しさ。

干瓢巻き♡
アツアツの干瓢を香り高い海苔で食べる。いつもながらに美味しく、モダンと思われがちな仕立てをキリッと〆る江戸前の矜持を感じられる一貫です。

蜆・蛤・北寄貝の出汁
濃度、塩分共にとても美味しい。

穴子(追加)♡
珍しい兵庫県淡路産の穴子。小型でも丸々と太っており、舌に絡みつくようにとろける感じではなく、香り高い。穴子という魚を味わえる感じ。

トロたく巻(追加)♡
中トロ・大トロを挽いて作られたトロたくは、まさに鮪のジュースのよう。

玉♡
カステラとプリンを合わせたようなハイブリッド玉。黒糖焼酎のコクがちょっとオトナな味わい。

江波冨士子さんの可愛いグラスを始めとして、全ての器も新調しており、細部にも黒﨑親方の拘りが込められた新店舗を存分に堪能させていただきました。座る場所によって見方も変わるらしい久住章さんの塗り壁がキラキラと輝き、まるで宇宙を背に握っているような黒﨑親方の姿がとても印象的でした。肝心の鮨ですが…九州地方を主とした食材は極上のものばかりで、唸るしかない味わい。酸の効いた鮨の後により甘味を感じるように『車海老』や『雲丹』を供する計算された仕立ても実に素晴らしい。私は毎月ではなく数ヶ月に一度くらいの訪問ですが、訪れる度に感じるクオリティの高さには驚くばかりです。

次回は夏頃。新店舗での夏の食材が楽しみです。

  • 2022.4. 金目鯛のしゃぶしゃぶ

  • 2022.4. 太刀魚の酒蒸し

  • 2022.4. 鮑の塩蒸し

  • 2022.4. 子持ち槍烏賊

  • 2022.4. 〆鯖

  • 2022.4. 北寄貝

  • 2022.4. 虎河豚の唐揚げ

  • 2022.4. 虎河豚の煮凝り

  • 2022.4. 蛍烏賊

  • 2022.4. 小鰭

  • 2022.4. 車海老

  • 2022.4. 伊勢海老の茶碗蒸し

  • 2022.4. 真子鰈

  • 2022.4. 馬糞雲丹

  • 2022.4. 大トロ

  • 2022.4. 赤身

  • 2022.4. 中トロ

  • 2022.4. 車海老の頭

  • 2022.4. 喉黒

  • 2022.4. 干瓢巻き

  • 2022.4. 蜆・蛤・北寄貝の出汁

  • 2022.4. 穴子

  • 2022.4. トロたく巻

  • 2022.4. 玉

2022/05/24 更新

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