三河一色産をはじめ、日本全国の名の通ったブランド鰻の市場相場と
専門店の価格を比較して、その専門店が安いか高いかの判断規準について
まとめてみました。
焼津共水のような独自ルートを持つブランドは別として、
どこのブランドもだいたい相場は同じような価格帯だそうです。
平成27年夏、6~8月の市場相場を馴染みの専門店数軒で聞き取った結果
が以下の通りです。(もちろん日によって多少の変動ありますが・・・)
<三河一色産 活鰻>
5Pサイズ(5匹で1㎏)1匹 1200円
4Pサイズ(4匹で1㎏)1匹 1500円
<専門店の最安値価格相場>鰻丼(上)の場合
5Pサイズ1匹使い 2400円
4Pサイズ1匹使い 3000円
※ ほとんど儲けあるかないかのボーダーライン
もうお気づきかと思いますが、仕入れ価格の倍の値段が商品提供価格
ボーダーというのが相場だそうです。
炭代もけっこう高いそうです。人件費や光熱費、鰻以外の原材料費を
含めると、この価格での儲けはほとんど無いとのことでした。
4Pを使う専門店は、高級店の一部なので、一般的な専門店がよく
使用する鰻は5Pサイズです。
5Pとして1匹使いであればこの2400円からどれだけ付加されるかが
判断の目安となります。まとめると
2/3使いが多い並丼だと・・・1600円
1匹使い(たいていは上丼) 2400円
1半特上で・・・・・・・・・・・・・・・・・3600円 がボーダーライン
ブランド品として市場に出回らない4P以上で皮の固い鰻が
2400円といのは、それより小さい4Pサイズ3000円を大幅に下回ります。
もしこれが本当にブランド鰻使用であれば、売れば売れるだけ
赤字が増すことになります。
故に、2400円特大鰻丼の鰻は、ブランド鰻では無いということになります。
但し、鰻専門店でない料理・居酒屋がサービスメニューとして鰻の
長焼きを提供することがありますが、これは赤字覚悟の提供なので
こういう鰻を狙うのも一つの手です。
喜安なんかは典型、5P1匹長焼きを2000円で提供
しています。これは、儲け無し。他の料理で利益を上げています。