4回
2021/03 訪問
京都でヨコメシ、といったら、やっぱりフレンチさん。
京都でごはん、といえば、懐石料理を筆頭にタテメシがポピュラーですが、
千年の都ならではの、はんなりなヨコメシも、風情があります。
グリルフレンチさんは、そんな京洋食の老舗人気店です。
昨年で、創業50年だとうかがいました。
カウンター10席ちょっと+4〜5名さま用のテーブルがひとつだけですが、
席数の割りには広いスペースで、とってもゆったりしています。
ほとんどのお客さまがご近所さんのようで、いつも、ほぼ満席の賑わい。
今回も数日前に予約をお願いしました。
夕方、5時半のおじゃまです。すでに7割方の入り。
コロナ対策の一環で、政府の要請により閉店時間が早められた分、
通常よりも開店時間が前倒しになっていることもあって、
お客さまの入りも早まっているんでしょうね。
「こんばんは〜」
「あ。ふわらさん。おいでやす〜」
「お元気ですか?」
「まぁ。なんとかね〜」
ご主人、ちっと、お疲れな感じが・・・。
こちらのお店に限ったことではなく、飲食店はどちらも疲弊してます。
度重なる緊急事態宣言の発令に伴う営業時間の短縮だけでなく、
アクリル板の設置や店内の換気、お客さまの検温、アルコール消毒やら何やら、
経験したことのない事態が長引いて、疲れがピークになっているようです。
こんなにお客さまがいらしているお店だって、例外ではありません。
物理的なことだけでなく精神的な打撃も大きいってこと、
お役所の魑魅魍魎氏たちは、な〜んにもわかってないんでしょうね。
まずはまずはで、赤ワインをば。
おっ。たけのこが、あるよん。ほたるちゃんも、いるよん。
洋食屋さんですから、たけのこはグリルで。
ほたるちゃんは、春野菜とのサラダでいただくことに・・・。
まずは、たけのこちゃん。
あぁ。い〜い香り。春の野山の香りです。
しゃくしゃく。歯応えが楽しい。
わずかな塩っけが、たけのこの甘さを引き立ててます。
うんまぁ〜い。
さっと湯がいたほたるちゃん+たっぷりの春野菜。
とてもシンプルなフレンチドレッシングが食材の持ち味を活かしてます。
すんごい冷た〜くて、さわやか〜。
ここいらで、赤ワインをおかわり。
「ふわらさん。ゆっくりしてきや〜」
「は〜い」
う〜ん。あとは、どうしよっかなぁ。迷うなぁ。
よし!
メンチかつと白めし、だっ。
うふふふふ。
メンチかつは、小ぶりなのがふたつ。
お肉のい〜い香り。肉汁じゅわっ。細かいパン粉の衣はさっくさく。
デミグラスソースが白めしにあうあう。
ひとくち食べては白めしをぱくっ。どこまでも続く〜。
うまい。うまい。うんまぁ〜い。
でも、おナカがふくらんできて、ひとつは、お持ち帰りに・・・。
いいなぁ。いいお店だなぁ。
次は、いつおじゃまできるかなぁ。
ごちそうさまでした。
2021/03/27 更新
2020/10 訪問
祝!二条城のお膝元で50年。ハイソでカジュアルな洋食の老舗。
ほぼ一年ぶりのおじゃまです。
予約のお願いお電話したのは10日くらい前だったかな。
18時ですんなりOKいただきました。
この時季の暮れ六ツ刻はもうほとんど真っ暗です。
地下鉄東西線の二条城前駅で降りて最寄りの出口から地上へ。
おおお!堀川通りの対面に二条城の白い壁が光ってます。
なんとも幻想的な眺めです。千姫さま〜。
二条城には何度もお訪ねしてはおりまするが、
闇夜に浮かぶお姿を拝見したのはお初でございましたんで、
その浮世離れした美しさに感動です。
後ろ髪ひかれる思いで、いざ出陣〜。
オンタイムでのご到着でございます。
駐車スペースの奥にあるお玄関ドアからお二階へとんとんとん。
こんばんは〜。
予約の旨を告げると、カウンターお席の真ん中あたりへご案内いただきました。
あらまぁ。わらのひと席を残して満席状態です!
さすがは創業50年の貫禄ですね。コロナなんてあっちいけ!だ。
前回は入り口に近いカウンターお席で、大将の立ち位置の前でしたが、
真ん中あたりはご子息氏のテリトリーのようです。
まずはまずはで、ハイボールをば。
んで。前菜盛り合わせをハーフでお願いしました。
ぐびりつつ、メニューとにらめっこしてると、
「ふわらさん。おいでやす。ありがとね。ゆっくりしてって〜」
大将がご挨拶にいらしてくださいました。
わぁ。覚えててくれたんですね。めっちゃ、うれしい!!!
今宵のスターターは、かにサラダ+くもこのフリッター+きずし。
うっひっひ〜。わらの好物ばっかしです!
かにサラダは、こないだよりもかに含有率高しくん。
自家製マヨがまろやかでやさしいお味です。
くもこは、この時季ならではのお楽しみ。
フリットのさくっと衣は天ぷらとは違った軽やかな食感です。
くもこ、あっつあつ。とろんとろん。
京都といえば、き・ず・し。
東京で食べる〆鯖とはちょっと違うんです。
聞いたところによると、〆るとき、砂糖を使うんだとか。
ちゃんと〆っているのに、すごくしっとり。
フレンチさんのはやっぱし横文字な香りがしました。
ハーフといえども食べ応えあり。おざなりではありません。
全部がちゃんとちゃんとのおいしさです。
赤ワインをおかわりしつつ、ふむふむしていると、
「ふわらさん。なんでも好きにやってね。自分のうちだと思って」って、
後ろを通りかかった大将が肩越しにささやいてくれましたよん。
これこれこれ!
これが50年続く、コロナにもマケズの心遣いなんですね〜。
お次はクレソンとマッシュルームのサラダをチョイス。
目の前でお若いコックさんがクレソンの葉っぱをちぎりつつ、
「少なめにしましょうか?」って。
こういうのほんとにうれしくなっちゃいますよね!
クレソンしゃっきり。マッシュルームさわさわ。
フレンチドレッシングはあっさりで、素材そのものが楽しめます。
で。テールシチューを小さめでお願いしました。
あらかじめ煮込んでおいたテールを野菜とともにデミで温めるようです。
うわぁ。あっつあつです。デミのい〜い香り。
テールはやらかくて、骨のとこからほろっと身がはずれます。
デミグラスソースは、焦げたようなちょっと苦味のある奥の深〜い味です。
テール&デミ。最強な組み合わせですね。
お野菜は、ペコロス+にんじん+マッシュルーム。
ちゃんと生のですから、それぞれの持ち味も歯応えもしっかり。
すべてにおいて、一切の手抜きなし。
ああ〜。うまいなぁ〜とるんるんしつつも、おナカがいっぱいに・・・。
ホテルにレンジがあるから朝ごはんにしようと、
お持ち帰りをお願いしちゃいました。
いあいあいあ。大大大満足じゃぁ。
お会計を済ませて帰ろうとしたら、大将が階下まで見送りに・・・。
そんで。な、な、なんと!ハグしてくれました!!!
みんなに自慢しちゃいます!って。
あ〜。いいお店だなぁ。ご近所さんが羨ましい。
ごちそうさまでした!!!
2020/12/22 更新
2019/09 訪問
品格と清潔感あふれる、レストランのお手本おフレンチ。
初めておじゃましたのは、もう10年くらいも前のこと。
昨今のようにスマホで写真撮って、SNSにUPするなんて、なかったなぁ。
二条城からほど近い路地裏にお店はあります。
カウンターが10席ちょい+4名さまテーブルが1席のこじんまりな空間です。
ランチもディナーも、たぶん1回転ですから、予約がベター。
京都には年に何度か詣でてますが、いつもタイミングが悪くて、
ようやっと、10年ぶりのおじゃまとなりました。
予約は12時でお願いしました。
腹ごしらえに、二条城の二の丸御殿を愛で、お庭をぶら〜りぶらり・・・。
大通りを渡って路地裏をてくてく。
あっ、ここだ!
京都の街並みもだいぶん変わってきてしまいましたが、
このあたりはまだのんびり感が残ってますね。
お玄関ドアを、きぃ〜。
あらぁ。なんか空気が清々しいじゃぁあ〜りませんか。
お二階への階段をとんとんとん〜。
こんにちは〜。
ご主人が、にっこにこ笑顔でウエルカム。
カウンターお席の中ほどにご案内くださいました。
変わってないなぁ。お元気そうだし。
平日のランチタイムはランチコースがあります。
前菜+スープ+本日のメイン2種盛にパンかライス、などなど。
3200円と日常のランチとしてはちといいお値段ですが、
ランチでも手抜きなしの手間ひまのかかったお料理ですからお値打ちです。
ですが、わらは、もちのロンで、アラカルトから。
前菜の盛り合わせはハーフOKというので、まずはまずはのチョイス。
そして、まずはまずはのハイボールをば・・・。
真っ白なお皿に、かにサラダ+鯖のマリネ+ほたてのグリルの3種盛りです。
おお!かにサラダはぜひいただきたいと思ってたんで、ラッキー。
ぜんぶぜんぶ、ちゃんとちゃんと、です。
すべてにおいて、仕事の丁寧さと愛情を感じます。
余計なナニかが入っていないので、ストレスなくお腹に入ります。
昨今では多くのレストランで出される、見た目はゴージャスでも、
その実、解凍した冷凍既製品のパックを空けて盛りつけただけという、
カッコだけの薄ら寂しいお皿とは、次元がまったく違いますね。
前菜を楽しみつつ、さて、と・・・。
いんやぁ。まいったなぁ。あれもこれも、ぜんぶ食べたい!
迷いに迷って、え〜っとぉ。
「牛ロースのたたきと、海老フライ1本でも、いいですか?」
「もちろん!」 ご主人、にんまり。
ロースの塊を切り分けて、やってくれましたよん。
たたき、というと、ちょいと厚みのあるお肉の表面を炙ってから薄切りに、
というイメージですが、そこはやっぱり洋食屋さん。
1センチくらいの厚さのお肉を鉄板でささっと焼いて、
おんなじような幅に切ってガロニの添えてあるお皿に盛りつけです。
お醤油ベースのソースをさっとひとまわし。
海老フライは、別皿でタルタルとソースを下敷きに。
グラスの赤ワインをお伴に、しあわせ気分いっぱいでぱくぱく。
たたきと海老フライをちょっとだけ残しておいて、
「あの。白いごはん、ちびっともらえますか?」
いんやぁ。うまかったぁ!
ガス台も調理台も拭きあげられて、整理整頓されてます。
ほんの1週間前にオープンしたみたいに、どこもかしこもぴっかぴかだけど、
それでいて100年前からやられてるような風格があります。
この清潔感たまらないですね、とご主人に言ったら、
すんごく喜んでくださって、飲食店にとって、
清潔感と肩の凝らない緊張感がいちばん大事なことだと思ってるんです、って。
考えてみれば、あたりまえのことだけど、
そのあたりまえのことができてるお店が今の日本にどれだけあるか・・・。
来年で創業50年だそうです。
いつまでも変わらずに健在でいてほしい稀有なお店です。
ごちそうさまでした!
2019/09/14 更新
3年ぶりのおじゃまです。
その間、京都には、な〜んども詣でておりましたが、
なっかなか、足を運べずで・・・。
先日、マイフォロさんのおいしそうなレビューを拝見してしまい、
ああ〜、そろそろ、行かねばなるまいなぁ、と・・・・。
っと思い立ったら、まずは予約です。必須、ですよん。
予約は、17時。
地下鉄東西線の二条城駅で降りたら、美しい二条城をちらりして、
民家の路地をてくてくすること数分のところ。
こんばんは〜。
あっ。ふわらさん、おいでやす〜。おひさしぶりやね〜。
シェフ、覚えててくださいましたよん。きゃっ。
オープンをちょいと過ぎた時間なのに、ほぼ、満席です。
うわぁ、変わらず繁盛してんだなぁ。
カウンターお席の真ん中あたりにご案内いただいて、っと・・・。
まずはのお飲みモノは、赤ワインをグラスで、ね。
メニューとにらめっこしつつ、
前菜盛りハーフ+しらこのオイル焼き+牛ひれかつを、チョイスしました。
フレンチさんのお料理は、王道なニッポンの洋食+α な感じです。
どれも、たいへん、お手間がかかってて、手作りならではの温かみがあります。
前菜盛りのかにサラダも、都度、和えておられるんですよん。
ほたてのグリルも火入れ加減が、すばらしく、
鴨ロースだって、とってもジューシーな仕上がりです。
しらこのオイル焼きも、ぷるんぷるんで、とろ〜りん。
あっつあつで、うまいのなんの。はふっ。
牛ひれかつは、シェフが、つきっきりでクック。
かつといっても、洋食なので、揚げ油にドボン、ではなく、
フライパンで揚げ焼きするんですね。
これを見てるだけで、すんごく、楽しい。
焼き上がったら、油切りしてカットし、デミをさっと。
うわぁ。い〜い匂い!
極細パン粉が、かりっかりで、香ばしい。
お肉は、ミディアムな仕上がりで、肉汁がたっぷし。
ちょいと苦味があって濃厚、なのに、くどさのないデミが、
おいしさをさらに引き立ててるんですよん。
これは、おいしいなぁ。
この日、14席あるカウンターお席の半数は、ご常連のジモティさんたちでした。
メンバーさんどなたかのお誕生日会のようです。
な、な、なんと!わらのお隣には、舞妓さん姿の姫さまが・・・。
これぞ、京都ですなぁ。
お会計を済ませると、シェフ、ふわらさん。また、きてや〜。
はいは〜い。また、おじゃましま〜っす。
ごちそうさまでした!!!