1回
2012/12 訪問
自給自足率約99%!!築300年の百姓屋敷で頂く豪華な自然食
①おひつに入った自家製米
ご飯のおとも
②自家製こんにゃくともろみ味噌
③自家製奈良漬
④牛乳を沸騰した時に出るチーズの様な固形物と葉物和え
⑤平飼い鶏の有精卵で作った半熟玉子焼き
⑥蕪の酢漬け 柚子風味
⑦青菜の浅漬け
⑧漬物6種
⑨自家製ソーセージともろきゅう
⑩自家製米のおこげだけ作ったおにぎり
⑪かぼちゃのクリームサラダ・ブロッコリーとなめ茸・人参と自家製玉子のマヨネーズ
⑫里芋・小松菜・椎茸の旨煮
⑬自家製味噌を使った味噌汁
⑭こちらで平飼いしている鶏のつくね
⑮春菊・ごぼう・人参の天ぷら
⑯紫芋巾着と甘夏の砂糖漬け
じろえむさんの航空写真
2012/12/09 更新
世の中にはまだまだいろんなお店があるものです。
こちらのお店は、築300年の農家で畑・田んぼ・酪農を営み、自ら手塩にかけて育てた米・鶏・玉子・野菜・味噌などを使った自然食を提供していただけるとの事。
調味料の一部を除くほとんど全ての食材が自家製で、自給自足率は約99%というから驚きです。
場所は千葉県の南房総市、房総半島の突端にある館山からちょっと北に進んだところにあります。
インターを降りて、田舎道を進んでいくと、ほんとにこの先に家があるのか?!と思う程田んぼに囲まれたワイルドな田舎道が続きます。
しばらく進むと、茅葺き屋根の大きなお屋敷が現れました。
車を降りると、虫や鶏の鳴き声以外の音が全然しません。
車の音、電車の音、飛行機の音、工事の音、その他生活音など、普通の住宅街や町に住んでいると必ずなんらかの騒音が聞こえますが、田舎の音の無さに不思議な感覚を覚えました。
門の近くで店主に遭遇し、お屋敷に招き入れていただき、まず感じたのは天井が低いこと。
はぁ~、昔の家ってこういう造りをしてるんですねぇ。
通された客間にはいったい何十年前の物かと思うような古書が並んでおり、床の間にはこれまた古そうな掛け軸や様々な置物が目に入ってきました。
電話で予約をしたときにコースは1575円~3150円までの525円きざみとの事でしたので、あらかじめ3150円を選択しておりました。
じろえむおまかせ御膳3150円
①おひつに入った自家製米
古そうな丸いおひつに炊き立てのお米が入って出てきました。こちらにお邪魔する前の道に田んぼがたくさんありましたが、米は自家製。粒が立っていますね~。これと一緒に何を食べさせていただけるんでしょう?楽しみであります。
②自家製こんにゃくともろみ味噌
自ら栽培されたこんにゃくいもを、こちらでこんにゃくにした完全自家製であります。既製品と比較してちょっとザラッとした粗目の食感ですね。弾力もとても良く、自家製のもろみ味噌を合わせていただきました。
③自家製奈良漬
味が濃いめの自家製奈良漬。当然ですが、ご飯に会いますねぇ。
④牛乳を沸騰した時に出るチーズの様な固形物と葉物和え
仔牛が小さい頃に出た牛乳だけは、沸騰するとこのような固形物が出来上がるそうです。白和えともちょっと違い、食感が固めのポロポロした豆腐っぽいですが、やはり乳の香りがするという不思議な食べ物。チーズの様なこってり感はそれほど感じられません。
⑤平飼い鶏の有精卵で作った半熟玉子焼き
きっちりと火を通しきらずに作った、真ん中がトロトロの半熟玉子。この原料の玉子はこちらの母屋からちょっと山に入った、養鶏場で平飼いした有精卵を使用しています。砂糖でちょっと甘くしてあります。ご飯が進みすぎて、ちょっとペース配分を考えなければ、、、(笑)
⑥自家製蕪の酢漬け 柚子風味
この蕪も自家製かと思われます。柚子風味が爽やかですね。
⑦自家製青菜の浅漬け
田舎風というと、濃い味を想像しますが、こちらは薄味の浅漬けなんですね。
⑧自家製漬物6種
生姜・キュウリ・ナス・もろみ味噌などを異なる味付けで作った自家製漬物。6種類もあると飽きさせませんね。
⑨自家製ソーセージともろきゅう
当然原料もこちらの養鶏場で育てた鶏肉を使用し、こちらでソーセージまで作ってしまっております。周りに香草をまぶして香りづけし、もろきゅうを合わせることによってさっぱりといただけます。
⑩自家製米のおこげだけで作ったおにぎり
もうこの時点でご飯2杯目に入っているところに、こんな美味しそうなおにぎりが!!ちょっとお腹が持ちますでしょうか。おひつのお米を炊いたときに出たおこげを使ったおにぎり。茶色くておいしそう!!醤油の味付けで香ばしくて最高ですね。
⑪自家製かぼちゃのサラダ・ブロッコリーとなめ茸・人参と自家製玉子のマヨネーズ
ちょっと洋風な一品。マヨネーズはこちらの養鶏場の玉子を「松田のマヨネーズ」さんへ、送って特注で作っていただいているそうです。そのマヨネーズを使用したカボチャサラダ。食べてみて明確な違いは分かりませんが、それを聞くと特別美味しい感じがしてくるから不思議です。
⑫自家製里芋・小松菜・椎茸の旨煮
少しトロみを付けた味付けで、里芋と小松菜とシイタケを煮たもの。椎茸の出汁が里芋と小松菜に絡んで、美味。
⑬自家製味噌を使った味噌汁
温かいですねぇ。やっぱりご飯とみそ汁、日本人の心を感じました。
⑭こちらで平飼いしている鶏のつくね
まだ出てきますか!!もうそろそろ腹10分目なんですけど。出来立てのアツアツつくねですから、参りました<m(__)m> しかもちょっと小さ目のハンバーグくらいの大きさはありますよ!!刻みネギ味噌が添えられているので、ご飯にベストマッチですね。
⑮自家製春菊・ごぼう・人参の天ぷら
もう、ちょっとお腹が限界かも。これも自家製野菜を使った天ぷら。でも揚げたてでぴちぴちとしたまま出てきますから、食べちゃいますよね。もろみ味噌と塩が添えられて、2種類の味を楽しめます。
⑯自家製紫芋巾着と甘夏の砂糖漬け
紫芋を巾着にした甘さ控えめのデザート。甘夏の皮を砂糖漬けにした物で上品に香りを付けています。
全体を通して:
いや~、凄い量でした!!自家製の美味しいお米を、自家製野菜などの素材をいかしたお料理でいかに美味しく食べさせるか、そんなコースでした。そんなコースを田んぼや畑に囲まれた築300年の百姓屋敷でいただいたんですから、美味しくない訳がありません。和食の原点は、もしかしたらこういう感じなんでしょうか。あくまで主役はご飯。しかもこんなに全てが手作りなのにこの値段は信じられません。素晴らしいコストパフォーマンスでありました。このお屋敷の歴史や、お料理一つ一つを丁寧に教えていただいた奥様の素晴らしいホスピタリティにも大変満足。春になったらまた春らしい食材が食べられるんでしょうね。楽しみであります。
総合:4.3
料理・味:4.0
サービス:4.5
雰囲気:4.5
コストパフォーマンス:4.5