9回
2025/08 訪問
涼しさを感じる始まりから、心温まる締めご飯まで──築地「櫻木」で味わう夏の贅沢コース
《再訪》
カウンターに座れば、いつも通りのリラックスした雰囲気。大将とのやり取りを楽しみながら、季節の味覚に舌鼓を打ちます。食材の持ち味を最大限に引き出す丁寧な仕事と、接客はいつもながら心地よく、今回も素晴らしいひとときとなりました。
料理27,500円
以下、素人の簡単な説明と感想
・能登岩もずくと鮑・トマトの冷製仕立て
能登産の岩もずくに千葉の鮑とトマトを合わせ、涼やかなひと皿。もずくのシャキシャキとした食感と鮑の弾力感、トマトの酸味が絶妙で、真夏の暑さの中にスッと染み入るような清涼感があります。
・佐島蛸の塩焼きと夏野菜の冷やし鉢
塩で香ばしく焼いた佐島産の蛸はしっかりとした歯ごたえ。噛むたびに旨みがにじみ出ます。ズッキーニとオクラをあしらった冷やし鉢は、夏野菜の瑞々しさと蛸の力強さが絶妙にバランスしていて、暑い季節にぴったりの仕立てです。
・白甘鯛の焼き霜椀 鰹出汁仕立て
焼いた白甘鯛を、直前にすった鰹で出汁を取った澄んだ出汁に浮かべたお椀。皮面の香ばしさと、身の甘さが鰹の一番出汁に溶け合い、口に含むごとに広がる心地よいです。
・本あらと車海老のお造り
脂ののった本あらはねっとりとした舌触りで、上品な甘み、車海老はぷりっとした弾力で、どちらも仕事が丁寧で、どちらも美味しいです。
・鰹のたたき 香味野菜と粒マスタード添え
櫻木さん定番で、藁焼きにした鰹をマスタードと頂く一皿。夏らしいフレッシュな鰹の旨味を楽しめます。
・焼き帆立と湯葉のとうもろこしすり流し
とうもろこしの甘みがとても印象的なすり流しに、焼き目が香ばしい帆立をとろける湯葉と添えた温物。味付けはシンプルでとうもろこしの持つ甘さに驚かされました。
・琵琶湖産稚鮎の唐揚げ
琵琶湖の小さな稚鮎を丸ごと揚げて。パリッとした香ばしさの中に、ほんのりとした苦味と清流の香り。お酒が欲しくなる一皿
・賀茂茄子のまる炊き 白味噌がけ
とろとろに炊いた賀茂茄子に、甘めの白味噌と柑橘の香り。絹さやのシャキッとした歯ごたえがアクセントになっています。シンプルな料理ですが、火入れの巧みさを感じました。
・宮崎牛サーロインの小鍋仕立て
ほどよく霜が入った宮崎牛のサーロインを、出汁で軽くしゃぶしゃぶに。脂がくどくなく、薬味野菜が清涼感を添えて、重たさを一切感じさせない肉料理でした。スープまで完食。
・土鍋ご飯
鰻丼、白米、卵かけご飯の三種で楽しみました。
まずは、鰻の土鍋ご飯。炊きたての土鍋ご飯に香ばしく焼き上げた鰻の蒲焼をたっぷりのせた櫻木名物。タレの甘辛さと鰻の香りが白米にしみ込み、とても美味しいです。
続いては、白米を香の物で。茄子、蕪、野沢菜、沢庵など、季節の漬物と白米を食べると、シンプルですが、日本に生まれて良かったなと、しみじみと思えます。
最後は、削りたて鰹節と卵の卵かけご飯。目の前で削られた鰹節はふわっと香り立ち、生卵とともにご飯にのせていて、食べ応え満点。
・甘味
ココナッツミルクとバニラアイスを合わせた爽やかな夏のデザート。パイナップルとパッションフルーツが入っていて、南国果実の甘酸っぱさが口に広がります
2025/09/08 更新
2025/04 訪問
築地の隠れ家で味わう、春の滋味と魚の妙
何度も足を運んでいます。カウンターに座れば、いつも通りのリラックスした雰囲気。大将とのやり取りを楽しみながら、季節の味覚に舌鼓を打ちます。
店主・櫻木出さんが手がける春のおまかせコース(27,000円・税込/サービス料なし)は、魚介を中心に、旬の食材を丁寧に引き出した料理が並びます。今回は春の食材。
平貝・ホタルイカ・春の山菜の盛り合わせに始まり、藁で燻したメジマグロや鰆の米粉揚げ、蛤とえんどう豆の椀物など、香りや食感を大切にした構成。真子の筍は、明石の真鯛・若布とともに仕立てた椀物と、締めの筍と鶏の炊き込みご飯で登場し、その甘みと香りを二度楽しめました。
筍はブランドでなくても十分に美味しい野菜ですが、日本料理屋で特別に育てられた筍のたまに食べるのは贅沢ですね。
食事は白米や卵かけご飯も選べ、最後まで満足感のある流れ。口直しのフルーツトマトのお浸し、デザートのアイスクリームまで、余韻を大切にする構成です。
冬は鰹の藁焼き、春から初夏はメジマグロなど、季節で主役が変わるのも魅力のひとつ。最寄りは築地駅、銀座・東銀座からも徒歩圏内。櫻木さんの穏やかな人柄も心地よく、最近では中国・香港・台湾からの訪問客も増加しているようです。
また近いうちに再訪しましょう
ごちそうさまでした。
2025/06/09 更新
2023/05 訪問
穏やかな人柄と丁寧な料理、築地の櫻木
何度も足を運んでいます。料理の素晴らしさはもちろんのこと、私がこの店に通い続ける理由のひとつが、亭主・櫻木さんの人柄です。物腰柔らかで、控えめながらも料理と真摯に向き合う姿勢が印象的。和やかな雰囲気でカウンターに立ち、同業の料理人からも慕われているのがよくわかります。
この日は、季節のコースをいただきました。最初に供されたのは車海老のちまき寿司。笹の香りがふわりと漂い、もち米に包まれたぷりっとした海老の旨みが広がります。続く鰻のあんかけは、柔らかく蒸された鰻に上品なとろみ餡がかかり、ご飯が恋しくなるほどの味わい。
お椀は蟹の出汁がじんわり染み込んだ澄まし仕立て。ひと口目で、丁寧にひかれた出汁の深みが伝わってきます。イカと鰹の藁焼きはお造りで。藁焼きの香ばしさと鰹のしっとり感、イカの瑞々しい甘みが、それぞれの個性を引き立て合っています。
揚げ物にはあいなめ。カラッと揚げられた白身は軽やかで、大根おろしを添えることで油のコクをうまく中和。うすい豆の一品は、春らしい優しい甘さと食感が印象的でした。
口直しとして登場したのがフルーツトマト。ぎゅっと甘さが凝縮された味わいで、ここで一度舌がリセットされます。その後の牛肉しゃぶしゃぶの旨みが際立つ、見事な構成です。しゃぶしゃぶは脂の乗った牛肉を出汁でさっと火入れし、肉の質の良さがダイレクトに伝わってきました。
締めには土鍋ごはんと、さっぱりとしたアイスクリーム。最後まで一切の抜かりなく、余韻まで丁寧に設計されたコースでした。
素材の良さを生かす確かな技術と、誠実な人柄がにじむ仕事ぶり。何度も通いたくなるお店です。
2025/05/10 更新
2023/01 訪問
冬の味覚を堪能
ジワジワ人気上昇中の築地の櫻木さん
カウンターに座ると、目の前で繰り広げられる職人技に心が躍ります。大将・櫻木さんとのやり取りも心地よく、この店ならではのライブ感を楽しめます
冬は真鯛と鰹のお造り。真鯛はぷりぷりとした食感で、噛むたびに旨みが広がります。藁で炙った鰹は脂がしっかりのっていて、冬ならではの濃厚な味わい。
車海老、モロコ、牡蠣もそれぞれ持ち味が活かされ、素材の良さが光ります。特に牡蠣はクリーミーで余韻が長く、冬の醍醐味を実感。
牛肉は軽くしゃぶしゃぶされ、しっとりとした口当たりに。焼き魚や漬物と合わせていただく白米も相変わらず美味しく、思わずおかわりしてしまいます
2025/04/12 更新
2022/11 訪問
目利きで集めた魚介類中心に楽しめる日本料理屋
2022/11訪問
8月オープンの日本料理のお店です
銀座からも歩けると思いますが、最寄り駅は日比谷線の築地駅です。
仕入れ業者任せの日本料理屋が多い中、亭主の櫻木さんは豊洲市場に自ら出向いて、魚を仕入れています。
コースは多皿ですが、目利きで集めた魚介類を中心とした食材で、丁寧に作られていて、美味しいです。定番の鰹の炙りは非常に美味しいです。(鰹がないシーズンはメジ鮪)
人柄も良く、料理人の方の人望も厚いので、横の繋がりで紹介を受けたお客さんが今は多いようです。
私も通っているお店の方から紹介を受けましたが、自信を持ってオススメできます。
2023/04/17 更新
2022/10 訪問
目利きで集めた魚介類中心の日本料理屋
10月アーカイブ
8月オープンの日本料理のお店です
銀座からも歩けると思いますが、最寄り駅は日比谷線の築地駅です。
仕入れ業者任せの日本料理屋が多い中、亭主の櫻木さんは豊洲市場に自ら出向いて、魚を仕入れています。
コースは多皿ですが、目利きで集めた魚介類を中心とした食材で、丁寧に作られていて、美味しいです。定番の鰹の炙りは非常に美味しいです。(鰹がないシーズンはメジ鮪)
人柄も良く、料理人の方の人望も厚いので、横の繋がりで紹介を受けたお客さんが今は多いようです。
私も通っているお店の方から紹介を受けましたが、自信を持ってオススメできます。
良いお店なので、ジワジワ人気が広がっていくと思います。
2023/03/11 更新
2022/09 訪問
築地の日本料理屋 櫻木さん
9月アーカイブ
8月オープンの日本料理のお店です
銀座からも歩けると思いますが、最寄り駅は日比谷線の築地駅です。
仕入れ業者任せの日本料理屋が多い中、亭主の櫻木さんは豊洲市場に自ら出向いて、魚を仕入れています。
コースは多皿ですが、目利きで集めた魚介類を中心とした食材で、丁寧に作られていて、美味しいです。定番の鰹の炙りは非常に美味しいです。(鰹がないシーズンはメジ鮪)
人柄も良く、料理人の方の人望も厚いので、横の繋がりで紹介を受けたお客さんが今は多いようです。
私も通っているお店の方から紹介を受けましたが、自信を持ってオススメできます。
良いお店なので、ジワジワ人気が広がっていくと思います。
2023/01/23 更新
《再訪》
定期的に通っているお店です。料理が素晴らしいのはもちろんですが、通い続ける理由のひとつは、やっぱり亭主・櫻木さんの人柄。物腰がやわらかく、控えめなのに、料理には真っすぐで誠実。カウンター越しの会話も穏やかで、同業の料理人にも慕われているのが伝わってきます。
今回は秋(10月下旬)のおまかせコース(27,500円・税込/サービス料なし)
・毛ガニの玉地寄せ
・余市のあん肝 一番出汁仕立て
・クエと松茸のお椀
・赤二見の鯛
・鰹(千葉・房州)
・鰆の炭焼き
・菊菜のおひたし
・天然きのことスッポン鍋
・鰯の炭焼き
・ご飯(白米・香の物・味噌汁)
・栗とアイスクリーム
以下、簡単な料理説明
・毛ガニの玉地寄せ
なめらかな玉地の上に、毛ガニの甘みたっぷりの身をのせた一品。出汁がやさしく広がり、上にのった生姜が全体を引き締めてくれます。寒い日だったので、身体が温まりました。
・余市のあん肝 一番出汁仕立て
余市産のあん肝は臭みがなく、とろっとした食感。一番出汁の澄んだ旨みと、とんぶりのプチプチ感が心地よく、酢橘を絞るとさらに上品になります。
・クエと松茸のお椀
湯気とともに香り立つ秋の香。出汁は澄んでいてやさしく、クエはふっくら、松茸は香りが良く食感も楽しいです。
・真鯛(明石二見)
鮮度が抜群で、関西で言う生きの良さを感じる歯ごたえ。噛むほどに旨みが広がります。
・鰹(千葉・房州)
櫻木さんの定番。脂のりのいい房州の鰹を炙りで。おろしポン酢と薬味でさっぱり、粒マスタードの酸味が合います。
・鰆の炭焼き
軽めに白味噌に漬けてから炭火で焼き、途中で味噌をぬって再度焼くという手間のかけ方。外は香ばしく中は柔らかくてとても美味しいです。いちじくや銀杏、胡麻の香りが秋らしいですね。
・菊菜のおひたし
ほどよい酸味が心地よい箸休め。
・天然きのことスッポン鍋
まず登場したのは籠いっぱいの天然きのこ。香りの立つきのこをスッポンの出汁で。出汁が物凄く濃厚で、身体も温まりました。
・真鰯の炭焼き
大ぶりの真鰯を一本焼きで。皮はパリッと香ばしく、身はふっくら。脂の甘みと白米の相性が最高。骨も頭もバリバリ食べました。
・ご飯セット(白米・香の物・味噌汁)
つやつやの白米をご飯の供に食べると、ご飯が止まりません。鰹節、鶏そぼろ、生卵も選択できます。今回は真鰯と白米の相性が良くて、白米だけにしました。
・栗のデザート
ふわっと削られた栗の粉が雪のように積もる。黒蜜とクリームの層がやさしく、甘さ控えめです。