彼は…
福岡に来る時には、いつも飛行機で玄海灘を上から眺めるのが好きでした。
そして、福岡の市街地の上空すれすれを通るのも好きだったようで
「おぉ!こりゃあ香港みたい! いや、香港はもっと低いかな。」
などと、それこそ子供のようにはしゃいでいました。
特に夜に着く時などは「うん、さすがは100万都市。夜景がヤケにキレイだ。」
「・・・」私はいつも無視して寝たふりをしていました。
彼は、嘘がつけないタイプで
あるとき、
「ねぇねぇ、そういえば香港みたいって言ってたけど、香港、いつ頃行ったの?」
と聞くと
「ん?香港? 行ったコトなんか無いでぇ~。」
(ブチッ)
私は、飛行機の中でのハナシが、クチから出任せだったことを知り、
思い切りドツいて「蹴り」を入れてあげたことも…
そんなことも、良い思い出となりつつあります。
あの、アホでイイ加減でグータラでちょっとエロくてどんクサくて、でも嘘が付けないのでナゼか憎めなかったあのヒトは、
もう居ない…
だって…
タヌキになってタヌキ星に行ってしまったのだから…
・・・・
(こちらは地球星での会話)
「あ、それでレビューがなかなか進まないのねぇ。納得。」
「宇宙間通信でレビューアップしてはるから、半年遅れになるんやて。」
「へぇ~。そうなんですかぁ…」
「早く戻って来られるとイイのにね。」
「そやな。」