☆流れ星さんのマイ★ベストレストラン 2011

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流れ星 note 〜北海道版

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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もはや「食べログ」は手放せない存在・・・今年一年はハマりました!

マイベストレストランの選択は悩みました。特に「蕎麦屋さん」は甲乙付け難い店が
ほとんどです。そうなると、とても10軒には収まらないので今回の選択はなるべく
色々なジャンルの店で「一定以上の総合力を持ち、オススメ出来る店の中で応援したい店」
を最優先に順位を決めさせて頂いております。

マイ★ベストレストラン

1位

いずみ食堂 (日高門別 / そば、うどん)

15回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2025/10訪問 2025/10/17

いつまでも咲き続けて欲しい、日高の花

30年以上前から通う蕎麦屋さん。当時から、いずみ食堂はつゆが美味しいと、返しを一升瓶で購入するお客も多かったな。

その間に店舗は改修などを重ねて広くなり、小上がりからテーブル席へ、でも変わらないのはボクが一等席の流れ星シート(A)を含むカウンターなんだ。

実は変わらないようで変わってるいずみの蕎麦、創業者から娘へ、そして弟の社長へ、そして今は第四の変革期を迎えつつあるものの、ある意味で完成系とも言えるフォーメーションが断片的ながらも続いているのは嬉しい限り。

人が変わらない。おばちゃんはお婆さんに、おじさんはお爺さんに、お姉さんはオバサンに、若手はレディへと… 当然若かった私もオジサンに。でも今ここに居るメンバーは少なくとも20年以上は全く変わっていない。

20年位前だっただろうか、当初はやはりあれこれ言われた社長、私も厨房に彼が居ると少しガッカリもした。でも今では社長調理の蕎麦が一番好きだな。そもそもの味を継承する、優しい味わいの姉さん調理、少しメリハリの効いた、弟である社長調理… 微妙な差ではあるが、通えば解る味わいなんだ。ちなみに画像は姉さん調理。

今は更に若い身内がたまに厨房に立ち、うるさい流れ星のダメ出しを喰らっているが、代替わりには付きものの洗礼、めげずに頑張って頂きたい。

日高に咲く、素晴らしき田舎そばの花をを守るように

日高に咲く、たくましき田舎そばの花を更に繋いで

タッチの差で自称・流れ星シートであるA席を逃がす(くっそー)それにしても開店前に30人近い待ちが出来ている!(私は15分前到着で2番目)

カウンターにはご主人や母さん(手打ちそばさくらの社長の母上)もいない。代わりに再三に渡り愛ある喝を送り続けてきた「若」(次世代のご主人か)が厨房に立っていた。

愛想の良さ(調子の良さ)は変わらず、それはまあ良い…が、汗かきなのだろう、額から流れる汗を何度も腕で拭きあげる動きは気になった。暑いならご主人同様タオルを巻くべきだ。以前見られた無駄に腹をパーンと叩く謎のアクションは無くなり安心したが。

さて、肝心の蕎麦、ご主人や母さんが作る最高状態を10としたら、今回の若の蕎麦は6点だ。流石に数年前の返品レベルは脱していたが、やはり汁における種(豚肉)の脂の引き出し方が甘く、ネギの火入れも足りない。切れた蕎麦は若に直接関係ないのがも知れないが目立った。食べ進めるとある程度の脂は広がってきたものの…

料理にはピークを食べ終わりに持ってくる手法もあるが、蕎麦に至っては食べ始めがピークであるべきであり、そこから時間経過でどんどん劣化(延びていく)するデリケートな食べ物。敬愛する春のすけのご主人のように、調理完了からお客の口に蕎麦が入るまでの時間、温度ほかを計算せよとまでは言わないが、果たしてそこがピークなのかを見極めるセンスと経験値は欲しい。

いずみ食堂は分業制で、蕎麦を茹でる係である釜前さんが居るが、味を引き出し、味を決めるのはフロントマンである「若」の役目であるし、そのポジションこそが看板だという意識をしっかりと持って調理して頂きたい。

私はこの三十年で何百回と、こちらの蕎麦を愛と研究心を持って食べてきたので、微妙な変化もハッキリ解る。私のような「うるさ型」も多くいるだろう。

若から納得する蕎麦が出てくるまで、綱引きは続く。

#蕎麦 #そば #蕎麦スタグラム #蕎麦好きな人と繋がりたい #いずみ食堂 #日高グルメ #北海道グルメ
●鴨そば
●たこ飯
●蒸し焼き玉子

もはや安定安心。ホッとするし、体が求める味わいです。
カウンターA席は流れ星シート。勝手に名付けております。今回は開店前に並んでゲット!左横に並んでいたサラリーマンは、スマホで流れ星レビューを読んでおりました(画像あり)…フムフム、大変よろしい(笑)


■ブタ肉山菜そば 1,100円


実は長い長い「いずみ食堂常連人生」で初めて食べるメニュー。お店の公式HPでは…

「鴨肉”系を推す方が多いですが,個人的には田舎丸出しの“ブタ肉”系がイチオシです.
山菜と共にトッピングされる拍子木カットの長薯のしゃくしゃく感も堪らない (o^ ')b」


上記の通り、顔文字入りで紹介されている!

実食すると、5㎜程の厚めにカットされた豚肉がゴロゴロ。適度な歯応えがあり脂身には雑味無し…なるほど、北海道ではカレーやすき焼きにも豚肉のように、こちらの田舎そばには豚肉のコクや風味が良く合うのだ。そして重たさを回避すべく山菜の歯応えや風味も良いシナジー。

美味いなあ!

また迷う選択肢が増えてしまった…
開店前に並ぶも、タッチの差でお気に入りのA席を逃す…今回はカウンターB席だ。くっそー!

調理陣は母さん父さんのご兄弟で最強コンビ。おっと、釜前のおばちゃんは後進に指導しつつホールを行き来している…世代交代か?たまたまか?


●かしわせいろ
●たこ飯(小)



久しぶりに「かしわ」をチョイス。柔らかなかしわは旨味OK、じわりと汁にも脂が溶け出して…GOOD!たこ飯も割と最近のメニューながら生姜も効いてGOOD!


食後、自慢げにある人物に画像をLINEすると…

「ナウ?」と来たので「ナウ…今、スポーツセンター前」と答えると「行こうかな」と。


数分後…

しーししが現れた!流れ星の攻撃!ミス!しーししは身を隠している…

ナント、たまたま仕事関連で近くを通りがかったらしく、しばし駐車場で蕎麦&近況談義だ。超偶然。

あらら、ストレスも溜まるのね。今日は時間が無いらしいので、後日にでも「いずみの蕎麦」を食べてリフレッシュしたらは?と声を掛ける。そしていつの日か、いずみ食堂Tシャツを着て二人で列に並ぼうではないか!(すると蕎麦が割引になるらしい)とお互いに誓った。

すると車を運転し、風のように襟裳方面へと去っていくしーししの姿があった。


平日お昼の開店時には大体20人程が待つ状況…ながら、13時を過ぎる頃には比較的入りやすいが、土日祝はどうかな。

この日はカウンター右端のA席「流れ星シート」はゲットならず、惜しくもB席だ…

厨房では勝手に呼ばせてもらっている「若」が調理をする。相変わらず愛想と威勢は良く口達者だ。鴨せいろは「いずみ食堂」として提供出来るレベルをギリ超えるが、やはり細やかな部分で親方兄弟さんのレベルを越えず。

それは脂の引き出しと汁と麺の繊細なバランス、そして葱の火入れなんだ。何百回と通い続けた常連には解るのです。完成度が高過ぎる蕎麦だけに、そのコンマ0.5の加減で大きく変わる印象度。

厳しく言うが、今回の鴨そばの出来栄えは75点だ。
【2022ゆく年くる年蕎麦レビュー⑥】

https://www.youtube.com/watch?v=R1O3WYsI8Ew&t=98s

又はYouTubeで いずみ食堂2011 で検索


●君を愛してる…そんな一言が飾らずに言えたなら…


某Jアイドルデュオの歌詞にあるが、私はそれを割とサラッと言えるタイプで、「いずみの蕎麦を愛してる」とハッキリ言えるのです。

勝手に名付けたカウンターA席は「流れ星シート」今日は一番乗りでゲット。この席、隅っこで落ち着くという事もあるが、メイン厨房、そして奥の厨房、花番さんらの動き…それらが一番見渡せるシートなのだ。今回はいずみ食堂の様式美、漬物と蒸し焼き玉子を食べながら提供を待つ。


■鴨そば      1,150円
■おにぎり(かつお)200円
■蒸し焼き玉子   50円



唯一無二の孤高な存在、いずみの蕎麦は圧倒的に温蕎麦が推し。基本的には田舎風のアットホーム蕎麦であり、何よりすぐそばの海岸で採れる日高昆布の出汁が最重要、そしてこの汁に最高にマッチする亀節のコクと円やかな返しで味わいは完成するのだが、そこに鴨の脂を効かせるのが「いずみの鴨そば」なのだ。独特の太ねじれ蕎麦と相まって最高の相乗効果、究極のバランス感で丼は完成する。


最高に美味い!君を愛してる。


今回、今さらながら「水」の美味しさに気付き、この店の事情通である弟子筋CCCに語った所、井戸水(海洋深層水)を使用しているとの事…なるほど、これは昆布メインの汁への影響力大だ。


私は30年前に初めて味わい、頻繁に通うようになったのは16年前から…多い時に週5日、毎日。その頃メインで調理していた「母さん」の蕎麦が優しくて安定しており好きだった。当時、交代で調理していた現ご主人が厨房に立っていた時には、失礼ながらガッカリしたものだった。

しかし時は経ち、非常に繊細な次元ながら、味わいのメリハリを利かせる「ご主人の蕎麦」が美味しく感じるようになった。そう、ご主人の次元で蕎麦が完成したのだ。それからは私の体調や気分により、時にご主人の蕎麦を欲し、時に母さんの蕎麦を欲し今に至る。両方、至高のいずみの蕎麦で間違いない。

この日は最近は見かけなった「若」が私の鴨そばを調理した。数年前にガッカリし、その事をレビューしたのだが、今回は少しだけUPしたものの、汁の加減や温度、脂の引き出し、葱の火入れ…やはりまだまだ。それだけご主人兄弟はプロフェッショナルなのだ…逐一味見しながら調理する様を是非見て欲しい。


札幌圏の本格蕎麦屋の職人さえも吹けば飛ぶ…それくらい真剣かつ拘りのルールを持っています。温蕎麦に力を入れたい職人は勉強に行くがよい。メイン・釡前、花番だって…最高だから。


「若」も親方なり、私のようなうるさ型な常連からのプレッシャーに負けず壁を乗り越え、日高の至宝「いずみの蕎麦」を是非しっかりと継承して欲しい。大丈夫、母さんだってご主人だって、そんなプレッシャーを跳ねのけて「達人」になったのだから。
北海道にも観光客が戻って来たからか、平日開店前も20人以上の行列、開店後はすぐに満席となり、すぐに20人以上の待ち客が発生する超人気。梅村さんの北海道100選片手に並んでいる方も居たが、食べログのほうが参考になる事を伝えたいものの勿論遠慮(笑)

今回も導かれるように運よくお気に入りで一番座る確率の高い「カウンターA席・自称流れ星シート」へ(笑)そして今回は趣向を変えたオーダーで挑む。


■かけそば
■カレーライス



シンプルだからこそ解る「いずみ食堂最強の温汁」…厳選の日高昆布と亀節、そして秘伝の返しとの究極のバランス感は幸せの味わい。そしていずみオリジナルの手打ち太波打ち蕎麦が加われば…もう唯一無二、素朴でダイナミックながらも繊細な「田舎の大女優」なのだ。

そしてカレーライスも素朴ながらも間延びしない味わいで美味いのだ。観光客はあまりオーダーしないが隠れた人気メニュー。

奥の奥に出汁も感じる素朴な手作りカレー、このようなカレーに縁遠くなった方は是非、私のオーダースタイルで味わってみると相乗効果もあり、心とお腹はVERY GOOD ‥‥だぜ?



本日は蕎麦気分。こちらはしばらく臨時休業だったが、しーしし氏から再開の報告を受け開店一番乗り。カウンター隅のA席は、30年に渡りお気に入りの自称「流れ星シート」なのだ…今日は即GET。落ち着くう~


■鴨山菜そば 1,200円
■たこめし(小)250円
■蒸し焼き玉子  50円

LINEクーポンで100円引き



厨房には不動のスリートップ、この面子が揃う場合にハズレ無し。そして母さんが居る時は、弟であるご主人も助手に周るのだ(笑)そしてこの両名の蕎麦はほんの微妙に異なる。

若干攻めの味わいのご主人と、バランス良く優しい母さんの味わい。今やどちらも大好きながら、やはりクラシカルで王道的は母さんの味。今日の鴨山菜そばもTHEパーフェクト!タコ飯も美味しかったよ。

そしてリスペクトは、昔から釜前(茹で担当)一筋のおばちゃん。長年に渡り膨大な蕎麦を茹でているので、下手な職人よりも遥かに達人でもうベテラン職人。

大大大満足。ご馳走様でした!
2021年初秋の訪問。通いに通った大好きな蕎麦店。鴨きのこ、タコのかき揚げ、鴨せいろをオーダー。厳選したこだわりの日高昆布と亀節からの「超うまつゆ」とオリジナリティあるネジレ蕎麦は唯一無二の美味さ。鴨使いも流石です。でもここはやはり温蕎麦かなあ。この日はファッションを含めてオーラの違う都会派ゲストでしたから、日高エリアの地元さんはジロジロ… かなり気になっていたのでしょう(笑)


レビュアー「しーしし(CC氏)」の記念すべき1000レビューはここ、いずみ食堂だった。久しぶりに現れた「凄い」と思える蕎麦喰い…とりあえず私の事は師匠と崇めてくれているが、嗜好の方向性は似ており、私が提唱する複数の定規もしっかりと持って蕎麦を計っている。後はもっともっと経験を重ね、その精度を磨くのみ。蕎麦喰いの世界だって、経験を積み重ねた時に初めて見える感覚や視野視点が必ずあるのだ。そして私には無い着眼点やエリアで興味を惹く、蕎麦ファンが増えるようなレビューを今後も展開して欲しい。

いずみ食堂は私にとっても「種物(具のある温かい蕎麦)」に目覚めさせてくれた最初の店であり、初訪問から25年以上、数えきれない程に通っている店だ。いつも暖簾を潜る時にワクワクする貴重な店。

お、今回もカウンター右端の「自称・流れ星シート」であるA席にご案内…持ってるな、オレ。実は今で言う「A席」は私としては最も座っている席。何故か空いている事が多いし快適なのだ。ちなみにCC氏は「C席」か…彼もある意味持ってるな。Cだし、ご主人の目の前だし…

そのご主人が今日は厨房に立っていた。久しぶりだな…でもかなり痩せたな。しかし目配り気配りの細やかさ、そして逐一小皿で汁の味わいを確認するアクションは健在、そしてチャキチャキと無駄なく動く厨房スタッフ、そして花番さん…そう、それ、それが「いずみ食堂」だ!

もう定番、蒸し焼き玉子に塩を振って味わいながら蕎麦の提供を待つ…私は漬物が苦手なのでパス…これは惜しいよな。お、キタっ!最高のシンプルメニュー「鴨そば」一口啜れば‥‥


うーーーまーーーいっ!!!!!


根本は古き時代、田舎の各家庭で作られ生活の糧になってきた蕎麦。昆布と亀節のしっかり出汁、優しい返し、ごん太ながら滑らかな蕎麦、絶妙なる鴨の油加減…そしてそれらを支えているのはこの日高エリアの水。この蕎麦の何が良いか???それは味わいが全てなのだが、それを演出するのは「究極なるバランス感」であり、ご主人が生み出す「加減」なのだ。裏を返せばそのバランスが少しでも崩れたら、途端に魅力は半減してしまう。

「唯一無二の蕎麦」…それは日高エリアの至宝。私はそこまで言い切る。ご主人の蕎麦はその位の完成度とオーラを誇っているのだ。長い年月、途方も無い数量の蕎麦を調理提供し続けてきた「勘」は、私が偉そうに語るべきではない「究極」であろう感覚。まさに職人。

私は圧倒的に「鴨そば(又は鴨きのこ)」がオススメ。その後は「えび天」も良し。そして慣れてきたら「鴨きのこ天」や「とじ」「鴨せいろ」だな…結局は熱い汁。おっと、蒸し焼き玉子も忘れずに。

そして比較的最近からのメニューも余力があれば楽しい。季節の天ぷらやタコ飯、一番のオススメはダイナミックな「タコ天」だ。その場合は「かけ」や「もり」と合せるのがベターだろう。

これほどまでの超人気店になっては、昔のようなカレーライス等の提供なども困難となり、食堂だった頃の理想を継続するのは難しくなったようだが、私にとっては数少ない「神店」 …いつまでもその信者で居たい。

コロナ云々も何のその?相変わらずの満席、並びアリです。田舎は温度差がありますね。今回はカウンターが満席(4席に削減されていて愕然・流れ星シートは確保)だったので、奥広間のテーブル席に案内されました。

おっと!50円~150円の値上がり… スタンダードの鴨そばも遂に1,000円超えかあ… まあ仕方無いかな。よし、今日は単品蕎麦メニューで最高額のメニューに超久しぶりのチャレンジだ。あれ?いつもの店員さんは一人だけで後は見慣れない顔ぶれ。


■鴨きのこ天そば 1,600円(税込み)


提供された時点でハッと直感的に感じたオーラの無さ… むむう?汁が少しだけぬるい。盛り付けも少し雑で、鴨肉の火入れもいつもと異なるような… 微妙なバランスが狂うと、魅力は半減してしまう典型的なパターンだ。僅かな違いもこれだけ通っていれば解る。

そしてこの「鴨きのこ天」は具材が3種、1+1+1=3ではあるが、脂と油の関係性により、各々の魅力や個性をかえって解り辛くしている印象もあるので、鴨なら鴨、天なら天のオーダーが良いだろう。

それでも美味しく完食。そしてお会計で… あれ?今日はいつもの父さんでは無く、若手が調理していた事に気付く。やはり作り手が違っていたのか…どうりで。

シビアな言い方だが、もう少し修行して欲しい。そしていつもの父さんの調理加減(腕前)は神がかっていた事を再認識。どうしたかなあ… 後で信頼できる情報筋にLineを入れておこう。

それでも「私的神店(26年前に種物の魅力に開眼した店)」に変わりはないが、今回の値上げで超えた水準は、初めて食べる方等の印象度には少なからず影響を与えるだろうな。

 

通算で200回以上は通っている私的「神店」。平日11:00開店でも待ち客5組、私は二番手であの席を狙う。「流れ星シート」そう、いつもの席・・・店内を見渡せて、一所懸命動くスタッフさんを眺めるにも最適、尚且つスポーツ新聞を取る、そして今は無くなったがセルフの水を汲むのも便利なのだ。そして扇風機も自在に操る事が出来る特権を有するのだ。

いつの間にか入口が立派な木のドアに変わり、奥の小上がり席はバリアフリーのテーブル席へ…そして厨房奥のスペースも明るいサブ厨房へ… オールドファンとしてはちょっと寂しい気もするが、これだけ大量のお客をさばき、尚且つ膝の悪い方やご老人への配慮をするのならば、それは前向きな進化と言えるだろう。

今回は悠々かつ得意気に「流れ星シート」ゲット!

■鴨せいろ 900円
■蒸し焼きたまご 50円 
■たこめし(小)200円
■からあげ 400円


興奮してオーダーし過ぎてしまった。鴨せいろはいつものクォリティ。ジックリ昆布出汁と穏やかしっかり鰹出汁、ゴボウの風味、そして鴨の脂感濃厚・・・そのまま飲んでも大丈夫ながらもセイロ向けに強い味わい加減に調味された汁が最高!優しくも力強い味わい!そして独特の極太縮れ麵がベストマッチング!もうメロメロなのだ。

たこめしも素朴ながらしっかり田舎味で美味い。蒸し焼きたまごはMY定番、ついつい手が出るんだ。からあげは新メニュー・・・鶏モモジューシーな竜田揚げ風にかえしやや強めの甘酢あんがかかる・・・うーん悪くは無いがこれはお好みでどうぞ的かな。特別感は無し。全部食べてお腹バンバン。

やはり大満足で店を出て、近場の駐車場で小休憩。この店の事情通さんとLINEでやりとりをしていたのだが、「ってか、流れ星シートって、暇なとき母さんが座ってるとこでしょ(笑)」とのコメントが・・・

わー 昔見たなあ・・・よくご存じで(笑) それでも「流れ星シート」と自称します(笑)



誰が何と言おうと私的「神そば」は、こちらの鴨~天ぷら系温そばである。そしてその雰囲気他トータルで「神店」でもある。多い時で週5回は通った店、最近は仕事の配置転換等もあり、訪問が遠ざかっていたが、たまたま日高門別付近で昼食のチャンス、大分戻るような場所だったが、これを逃すまいと店へ向かった。席はやはり満員御礼、そうそう!この活気もいずみ食堂の魅力の一つなのだ。

■かもそば1,000円+たこめし(小)200円

じっくりと昆布出汁の優しさと亀節のメリハリとのハーモニー良し、そこにじわり溶け出した鴨肉の脂が絶妙のアクセント、汁のバランス感は厨房に立つご主人の正に職人技、やはり美味い!そしてこの汁に合った名物ゴリゴリの田舎蕎麦も、見た目よりは優しい食感と味わい、程よく煮込まれた甘い長葱、具材の分量、融合感、蕎麦との相性、それぞれの魅力要素の絶妙なバランス感も抜群、丼そのものが「THEいずみ食堂」なのだ。

たこめしはここ数年前から登場した、日高地方らしい嬉しいわき役。ほっこりと炊きあげられ、タコの出汁感が穏やかに効いて、醤油の風味でアクセント。おこげも香ばしくて嬉しく、ぶつ切りのタコが食感とメリハリに良いアクセント。きちんと味が主張して気取らない雰囲気・・・そう、おばあちゃんが作ってくれたような懐かしい味!この田舎っぽい位置づけこそが「いずみ食堂」らしくてGOOD!お腹に余裕があればマストオーダーだ。

都会の垢ぬけた色白美人、女優的な更科蕎麦も良いけれど、明るくて優しく頼もしい、どこか安らぐ素朴な笑顔が魅力的な田舎娘、そう、いずみの蕎麦もまた人を惹きつけるのだ。
思い出してレビューを更新しました。トップ画像に移動した「鴨そば」は、
日々若干のばらつきがある蕎麦の中で、トップクラスの出来栄えだった時
のものです。美味しそうでしょ(笑)

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【2014/07】

暑い夏は、いずみ食堂といえども「冷たいそば」が食べたくなる。

「納豆そば」

かなりシンプル、そしてワイルド。つゆを猪口に注ぐ前に納豆を
混ぜ混ぜしないと何の魅力もありません(笑) 気をつけて!

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【2014/04】「鴨そば+おにぎり(かつお)」

その後何度か通ったが、うん、蕎麦は元に戻っていた。安心。

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【2014/03】「鴨せいろ」

私は超が付くほどのヘビーユーザーなのだが、こちらいずみ食堂はつゆに若干のブレを
感じる日があれども、蕎麦自体にブレを感じる事はほぼ無かったのだが・・・
今日の蕎麦はいつもと少し違う。少し粉っぽくて色も少し黒い。ん?札幌のさくらに
近い印象かな。微妙なバランスを保つ完成形だと思っているいずみ食堂の蕎麦、これでは
魅力に欠ける。今回は少し気がかりだ。

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【2013/12】

年末はやはり蕎麦ですね(いつもだけど)

一年の締めくくり、仕事納め前日のこの日は、実質最後の「仕事ランチ」。
やはり今年の〆はお気に入りのこの店だ。

この日は体がたまたま「肉っ気」を嫌っていたため、「天とじ」を注文。
植物性の油が昆布出汁豊かな独特のつゆに絡み、柔らかい卵が程よく
全体を包み込む。

やはり美味しい!今年も美味しい蕎麦をありがとう。

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【2013/07】

新メニューの「たこのかき揚げ」を味わいたくて訪問。

パリパリっとした食感の天ぷら、細かい乱切り状のタコが良いアクセント
となっていて美味しいが、個人的には老若男女が楽しめるように、タコは
薄切りのほうが合っているようにも感じた。

天ぷらは揚げ置きなので、やっぱり「蕎麦にIN!」の食べ方がオススメ。
天ぷらはより柔らかくて香ばしく・・そして蕎麦には程よく油が溶け出して
コクがプラス!

「ごぼ天蕎麦」のメニューが増えたような感覚で嬉しい限り。山菜蕎麦や
他のメニューとの組み合わせも楽しいかも。


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【2013/06】

お昼は当然「蕎麦」を注文してしまうが、夕方に小腹が減った際
等にはカレーもGOOD!懐かし系で素朴な味わいは貴重です。

・・・でも器が小洒落たものにチェンジ!この店の雰囲気には合って
いないな。

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【2013/04】

安定の「独自の進化を遂げたガラパゴス系そば」は今回も美味しい。

ところで・・・んん???

「タコのかき揚げ」「ごぼう天」トッピングが増えた!

次回の訪問が楽しみだ(^-^)

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【2013/01】

マヤ文明の暦も何のその!やっぱり地球は動いていた(笑)

今年の仕事始め、ランチは「体調回復後の一杯」。

染みたなあ・・・優しい味わいをありがとう。


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【2012/12】

外回りという職種柄、外食は毎日の日課なのだが、結局今年一年一番通ったのは、
やはりこちら「いずみ食堂」だった。お昼のタイミングで日高町に居る事が多いという
理由もあるが、やはりこちらの蕎麦は魅力的だ。

蕎麦の異端児は、もうすでに他の追随を許さない大御大。

ご主人を含め、スタッフ一人一人が「職人」の領域だ。特に商売気は感じず、その
一生懸命なスタイルと魅力的な蕎麦に「お客がついてくる」ような店であり、
「商売人よりも一職人」そんなスタイルが良く似合う店だ。

ブレの少ない同店でも、やはり日によっては出来栄えに若干の違いが生ずる。

今回の写真は、おそらく夏頃に食べた「鴨そば」。これが今年のベストな一杯。


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【2012/10 定期巡回】

鴨肉の固さや、葱の煮込み具合他、とてもとても狭い範囲で日によって
若干バラつく事はあるが、戦場のような忙しさの中での「味わい安定感」は
流石の一言。

最近は温蕎麦普通盛りと、おにぎりのセットがマイブーム。


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【2012/09/14】

日高地方も残暑が厳しく暑い!ムシムシ・・・

熱い蕎麦はちょっと・・・冷たい蕎麦は先月食べたし・・・ならばカレーかな。
暑くても何故かカレーはOKという、言わば矛盾的発想でもあるのだが、
今回は「大盛り」で(笑)

「カレーライス」 600円 (大盛り+150円)

じゃがいも、豚肉、玉葱、人参・・・いわゆる「北海道のお母ちゃんカレー」。
炊事遠足、収穫祭、学校キャンプ、バザー・・・子供の頃に良く食べたような
ノスタルジック系の味わい。しかしこの手のカレーにありがちな、ソースをかけたく
なるような「間延び感」は無くて美味しいカレーだ。

初めての人には勿論「温かい蕎麦」が圧倒的にオススメだが、ある程度通い慣れた
人には是非試してみて頂きたい味わい。

腹ペコ派には「カレーライス+かけ(もり)そば」、そこまでは・・という人には「カレーライス大盛り」、
少食派には通常の「カレーライス」で!

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【2012/02/27】

本日は初めて「天とじそば」を頂く。

個人的に、いずみ食堂の蕎麦は「最高の昆布出汁」に適度な油感が加わった味わいが最高!だと思っている。それは鴨やかしわ、豚肉、そして天ぷらから出される油感とコク。

ここの天ぷら蕎麦は、天ぷらを味わう・・というよりも丼の一体感を楽しむ感じ。天ぷらの衣がつゆに溶け出し、尚且つ覆いかぶさるようにフワリと・・食べ応えのある卵が「つゆ」をスポイルする事無く穏やかに主張。「蕎麦・つゆ・天ぷら・卵」の「田舎楽団四重奏」を演出する感じ(笑) 気付いた事は「天ぷら」には椎茸が加わる事。田舎っぽいワイルドな蕎麦とも言える「いずみの蕎麦」だが、メニューで微妙にアレンジしているところは流石の一言。

最近は「鴨」一辺倒のオーダースタイルになっていたが、この「天とじ」はかなりオススメ。


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【再訪】

「かけそば」を頂く。

あまりこのメニューを注文する人を見かけ無い。個人的に「いずみ食堂の蕎麦」は、鴨や鶏、天ぷらの適度な脂感とコクが加わってこそ輝くと思っているが、この「かけそば」は基本の一杯。つゆの出汁感を含めた魅力、そしてそのつゆと特徴的な蕎麦との「味わいコントラスト」がダイレクトに伝わってくるようであり、「いずみ食堂の蕎麦の魅力・本質」をより感じ易い一杯とも言える。

やはり初訪問時等には、鴨や天ぷら等の「種もの」をオススメするが、この「かけそば」も訪問回数の多い方には味わってもらいたい。ボリューム的に足りなそうな方には「おにぎり」や「カレー」(その際は蕎麦を小盛り等)との組み合わせも良いだろう。


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【現在月2〜3回訪問】

今回は「鴨とじ」を頂く。メニューには無いが、ここ「いずみ食堂」は割と柔軟にわがままを聞いてくれる。常連でなくともスムーズに対応してくれるはずなので、興味がある方は遠慮無く店員さんに申し出ると良いだろう。

「鴨とじ」1,100円

野趣に富み、豊富な量の鴨肉に、卵のマイルドさが上手く絡んでやはり美味しい!「とじ」では割りと味がぼやける事が多いのだが、歯ごたえのある鴨肉から出される旨みと脂感、そして「いずみ食堂」の代名詞とも言える「昆布出汁の効いた旨いつゆ」とが卵のマイルドさに負ける事無く上手に調和している。とじと言えば「親子」として鶏肉が一般的だが、鴨とじとなると、鶏で言う「親鳥使用の蕎麦」のようにコク・旨みが更に増して、味にはメリハリ派は勿論、穏やか派にも十分満足出来る味わいに仕上がっている。

王道蕎麦とは少し路線が違う「キングオブ食堂起源そば」の味わいは、この「鴨とじ」でも健在。オススメの食べ方です。豚肉でも良いかも。


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いずみの蕎麦…もはや説明は不要だろう。15年以上好きで通っている。今でも週1~2回ペースだ。不揃いで独特の蕎麦…甘めあっさり、蕎麦では珍しい昆布出汁のつゆ…ボリュームは満点だが高めの値段…いずみの蕎麦の要素(パーツ)をそれぞれ別けて考察すると、何故にここまでに人気が?とも思えてしまう。しかし、それらの要素が一つになった時、いずみの蕎麦は輝き始める。…旨いんだ。

ガラパゴス化という表現は失礼かもしれないが、「蕎麦」という広いバックボーンから派生し、独自独自の進化を遂げ、そして現代グルメシーンに花開いた「唯一無二の完成型」だと私は思う。

人によってはあっさりに感じられるつゆは毎日食べても飽きが来ない感じ。そこに鴨・かしわ・天ぷら・豚等の「脂のコク」が加わる味わいが最高に自分好みだ。更にきのこや山菜を加えると、クドさを感じず食感豊かに再進化…素晴らしい。冷たい蕎麦はつるっとあっさり。これも好みが分かれるとは思うが、二日酔い時(笑)や夏場の暑い時等には是非お勧めだ。とてもさっぱりと頂ける。

冷たい蕎麦でも「鴨せいろ」は秀逸。熱く熱く提供されるつゆは「いずみ独特の昆布出汁+鴨の脂感、甘みとコク」がこれまたつるっとあっさりだが主張しまくりの蕎麦に絶妙に絡んで旨い!蕎麦をすすり、蕎麦汁だけを少し口に含んで噛み締めて欲しい。角の無い、濃すぎない絶妙なつゆの味わいと絡んで抜群に旨い。

そして皆さんご存知だとは思うのだが「ゆで玉子(正確には蒸し焼き玉子)」が隠れた人気メニュー。私は必ずこの玉子を味わいながら蕎麦を待つ。とは言っても特に際立った特徴は無いのだが、何故か食べたくなる…もしや昆布出汁が染みている?冗談はさておき、このゆで玉子、やはり店の雰囲気とも絶妙にマッチしているからこそ美味しく感じられるのだろうか…。又、裏メニュー的な「カレーライス」は昔懐かし味。「かけそば+古き良きカレーライス」でノスタルジーに浸る事もお勧めである。

大変な人気店であり、毎日もの凄い数のお客が訪れるが、チームワーク抜群のスタッフは見ていても心地良い。然程待つこと無く蕎麦を頂く事が出来る。

おそらくではあるが、いずみの蕎麦は、水・景色環境・店舗・人、そして営業努力…様々な要素が絡まって出来上がる蕎麦だと思う。味・商品をそのまま他の地域に持っていっても輝かないだろうとも思う。

いつまでもこのエリアの「輝く星」であって欲しいと願ってやまない。

…いつも美味しい蕎麦をありがとうございます。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

大豊寿司 (鵡川 / 寿司、海鮮、天ぷら)

3回

  • 夜の点数: 2.0

    • [ 料理・味 2.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 2.0

    • [ 料理・味 2.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2017/10訪問 2018/11/04

努力する姿勢が見たい

ししゃもの季節。新しいご主人の寿司であり、前マスターの寿司とは全く異なる事をご理解の上で、召し上がって頂きたい。
この店のファンとして、新しいご主人を応援したいので、あえて辛口レビューさせて頂く。前大将が高齢を理由に引退されてから約2年半、町が用意したという新しい職人さんである、現ご主人に引き継がれてから初めての訪問となった。店内は基本的には変わっていなかったが・・・

■並握り 1,000円

基本的にマグロが美味しい店だったが、今回のマグロ自体は同じ味わいで質も上々、懐かしい。ネタの構成やカットの基本的部分は、前大将のスタイルを踏襲しているが、やはり改悪とも捉えられかねない部分も多くあり。まずは全体的なネタのカットが雑である。

決定的に異なり、好みになれないのがシャリ。前大将は、人肌を基本にやや柔らかめで、北海道的に見れば酢も多少効かせた味わいだったが、現在は冷めていて固め、酢味も穏やかである。更には技量的問題か、固く握るので、寿司自体が少々ドライ&ヘビーなのだ。玉子もサンドするスタイルから、一般的なものに変更、ボソボソな食感と雑なカットに不満。巻物も、写真を見れば一目瞭然、実にラフである。一見は変わらないお吸い物も、出汁感が弱まった印象だ。更に言えば、ネタケース内の様子も以前とは異なり殺風景だ。

新しいご主人の接客スタイルは寡黙。悪気や嫌なものは感じないが、もう少し積極性があっても良いだろう。ししゃもの漁期以外に訪問してきたお客がいたが、「漁が無いのです」と説明したのみ。わざわざ足を運んでくれたのだから、どちらから来られたか?等のコミュニケーションをとるなり、ししゃもの天ぷらや焼き物は扱いがあるのだから、それを勧めてみる等の積極性が出来れば欲しい。

前大将は、「寿司職人はカウンター内で踊るもの」等と表現されていたが、たとえ経験不足で綺麗に踊れずとも、積極性というものは、気持ち次第で出せるもの。50年以上握り続けた前大将に、いきなり近づく事は無理な事で、必ずしも「そっくり真似る」事はしなくても良いとは思うが、「大豊寿司」という暖簾を受け継ぎ、この店を愛した顧客やファンがいる以上、守られてきた味わいや技量に敬意を持ち、近づいていこうという姿勢を見せなくてはならない。お客はそれをしっかりと見ているはずだ。幸いな事に、この店に長く勤められている女性パートさんらは変わっていないので、力を借りて頑張って頂きたい。



【2015/03 最終訪問】

職人人生55年 むかわ町の地で36年目

ししゃも寿司を考案、全国にファンを持つ「大豊寿司」の大将(マスター)が3月をもって引退する。

「踊れなくなったから」

「店は役者の舞台と同じ。一生懸命仕事をして、お客さんを満足させられなければ、職人は終わり」

歯切れの良い言葉は高齢を感じさせないが、若い頃はカウンターの客の注文すべて頭に入ったものが、10年ほど前からメモに頼るようになるなど、衰えを感じてきたという。引退は、今年の元日に決意した。

新冠町出身。15歳で千歳市内のすし店へ修業に入り、1979年に妻久子さんの故郷、鵡川町(当時)で開店した。同年から、大量に捕れる地元のシシャモに付加価値を付けようと、シシャモずしを店に出した。ところが、シシャモは生臭く、地元でも生で食べる習慣がなかったため評判は良くなかった。町内の飲食店仲間2人と研究会「三友会」をつくり、生臭さを消す調理法を試行錯誤。「いけるようになるまで15年かかった」と振り返る。その後、10月から11月にかけての漁期になると、町内の複数の飲食店がシシャモずしを提供するようになり、旬の味を求める観光客でまちがにぎわうようになった。

アイデアマンで、地元酪農家のチーズをすしねたに使ったり、町出身の鈴木章北大名誉教授のノーベル化学賞受賞を記念して白身魚のスズキを使った「かっぷりんぐ丼」を当時、メニューに加えるなど、まちをPRした。

店の近くに寮がある鵡川高野球部員を、15歳ですし修業に入った自身と重ね合わせて応援。大会前に景気づけのケーキを差し入れ、過去3度の甲子園出場時には、すしを振る舞って送り出した。

前川さんは「趣味や道楽がないから店を続けて来られたのかも。最後の日まで、お客さんに迷惑をかけず100パーセントの仕事をしたい」と話す。

 
                                    (某地方紙より)

上記が引退の理由なのだが、特に告知をせずに静かに去ろうとする姿勢も、男気溢れるマスターらしい。
むかわの街を寿司で有名にした功労者、そしてその城(店舗)の存在を、町が放っておくはずは無く、
町が外部から招聘した若手寿司職人二名が、現在マスターの元で「即席修行」を行っており、4月(未定)
から営業を引き継ぐようだが、数十年培った経験と勘を超短期間で引き継ぐことはまず無理であり、
お客としては「別の大豊寿司」として、これからも応援したい。(2017年現在は、質、価格を含め、完全なる別物のレベルだと思われます。改善願いたい)


どんな日も、朝早くから店の前を一人で掃除 (清潔感、衛生観念が豊富です。マスターの白衣を見ても解ることでしょう)

店の外にまで強烈に響きわたる「いらっしゃいませ!」の大きな声!(びびるほど・・そして逸話ありw)

せっせせっせ!せっかちに素早く握るリズム感(これ、とても素早いです)

気が遠くなるほど膨大な量を一人で仕込み、一人で握り続けた体力(立派です)

気配り 目配り お客に付かず離れずのさりげない距離感 (男気あります)

何よりも美味しい美味しい握り寿司 (これ本当)


いつも当たり前のようにあった大将の姿を見られなくなる事は寂しい。そして大将の息子ほどに歳が
離れた私が言うのも生意気なのだが、真の職人とは、大将のような人のことを言うのだろうと思う。

連日別れを惜しむ常連客で店は賑わっているが、大将の背中には、どこか「やりきった」と言う清々しさ
が感じ取れる。最後、お別れの時にかけてくれた「仕事人」としての熱いエールは決して忘れまい。


大将、長い間お疲れ様でした。いつも美味しい寿司をありがとう、そしてご馳走さまでした。

むかわ町「大豊寿司」よ、永遠なれ


※3月はししゃも寿司の取り扱いがありません

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【2014/11中旬】

本年度ラストの「ししゃも寿司」をラッキーな事に今年も味わう事が出来ました。
今年のししゃも漁は、天候も荒れた日が多かった事もあって不漁。仕入れ値も高かったそうです。
ありがとう、マスター!

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【2014/08下旬】

一足先に「静内産ししゃも寿司」を味わう。
うーん、上品で繊細な旨み、美味しいな。10月からの「むかわ産ししゃも寿司」の登場が待ち遠しい。

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【2014/07】

今年も入荷しました「支笏湖産チップ(姫鱒)」。トロリとした食感、清らかなる湖が育むその味わいはまさに「神秘的」(ちょっとオーバーかな)。毎年この時期限定の味覚、やはり旨い!

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【2012/12/27】

仕事納めは事務所での食事となるため、実質今年最後の「仕事昼食」は
こちら大豊寿司となった。

いつもは「上生 1,250円」ばかりだが、最後くらいは・・・と「特中 1,800円」
注文。ちなみに更に上の「特上」も2,200円とお得価格だ。

内容は、写真のネタにイカ・サーモン・カニ、そしてお吸い物が付いたが、
頻繁に現れる私には、「気まぐれ握り」のようにサービスしてくれる事が
多いので、写真の内容はあまりアテにしないで頂きたい。(スミマセン)

気軽に楽しめる町の寿司屋さんが「元祖ししゃも寿司」という伝家の宝刀を
手に入れたような存在の店。ネタは新鮮であり、少し柔らかめのシャリが
個人的には好みの店だ。

そして寿司と共にいつも提供してくれるものは「元気」。
「〜から元気をもらう」という表現は使い古された感じではあるが、
いつも大声でテキパキ・キビキビ、はつらつと仕事をこなす大将を見ていると、
「自分は疲れた等、言っていられないな」と思わせられる。

今年もご馳走様でした。そして来年も美味しい寿司と元気をお願い致します。


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【2012/11】

海が異常だ。

1年おきに豊漁/不漁を繰り返すはずの「ししゃも漁」は昨年に続き「不漁」。
よって通常11月10日過ぎには終了する漁も今年は1週間延期との事。

この店を日常利用している私にとって、お客でごった返すこの時期は
「訪問お休み期間」。しかしそろそろ落ち着いた頃だろうと先日訪問。

いつもの「握り」を注文。

するとマスターは「今年最後のししゃも寿司だよ!」と2個混ぜてくれた。
ラッキー!ありがとう。

シーズンラストのししゃもは、やはり遡上直前の魚体。脂っ気は控えめと
なり、その分「身の旨み/締まり」が増した印象だ。これも美味しい。

今年は「不漁」で浜値が高騰、それでも遥か遠方から「ししゃも寿司」を
味わうために来てくれるお客様のために、価格は据え置きで提供し続けた
マスター、今年もお疲れ様でした。

シーズン1日 100〜200客・・・


ししゃも寿司のみの超単純計算で 1日寿司1,500個以上

漁期約1ヶ月間で 寿司450,000個以上・・・

それをたった一人で数十年握り続けているバイタリティには脱帽。

その溢れるばかりの元気は一体どこから来るのだろう。

マスターにとっては若輩者の私が「疲れた疲れた」等とは言っていられ
ない。

むかわ町は静けさを取り戻し、私にとっては「通いやすい大豊寿司」に
戻って嬉しいと思う反面、寂しいな・・・と思う事も事実。

毎年のことだ。・・・時間は流れている。


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【2012/08】

今年も出ました「ししゃも寿司」。大差は無いがやっぱり違う鵡川産ししゃもは10月から漁が解禁。夏のこの時期は道東産、主に静内産のししゃもが食べられます。この時期のししゃもはまだ産卵前、比較的沖に居るので、メスは卵に栄養がとられておらず、オスも身が締まり・・尚且つ脂乗りが良いのが特徴です。秋口のししゃもと比べ、より淡白で程よく主張する「夏ししゃも」の脂感と繊細さを堪能してみては如何でしょうか?ししゃもの仕込みは「経験と感覚」そして長年で培ったノウハウ。ししゃも寿司を扱う店は増えましたが、やはり「元祖」はいまだに質が異なります。お試しあれ!

※ししゃも寿司は漁の状況で提供出来ない場合があります。電話での確認がオススメです。

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【2012/06】

5月末日、いつものランチで寄った際に「マスター、明日から支笏湖のチップ漁が解禁ですね」と問うと・・・「あ、そうだった!」との返答・・・どうやら忘れていたらしい(笑)

そして本日、いつものランチで訪問、チップがメニューにあった(安心)。

日本有数の透明度を誇る支笏湖、貧栄養湖で魚類の生態は未だ解明されていない事が多い。遠い昔、道東の湖から移植されたチップ(姫鱒)は、支笏湖の神秘的でストイックな環境が育むのか、魚体が大変美しく、食味も抜群だ。

一般的な鱒類の味わいなのだが、旨み成分が濃く、身も締まって美味しい!今回も相変わらずせっかちで大雑把系の「大豊寿司らしい」握りなのだが、改めて感じた事はチップの美味しさは勿論、シャリの状態が良い事。勿論好みはあるが、程よく柔らかく穏やかな酢具合・・・地元むかわ産の米を使用したシャリは、握り50年の経験で絶妙な寿司として出来上がる。

この時期ならではの「支笏湖産チップ」、大変魅力的な味わいだと思うので、機会があれば試してみてはいかがだろうか。

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【2012/03】

現在はシューイチペースで通っている。店内を見渡して最近気付いた事…それはシャリに生産者限定の地元むかわ産ななつぼしを使用している事。食味に関してはコシヒカリにはまだまだ及ばない北海道米ではあるが、寿司のシャリとしてはコシヒカリの粘りを嫌う職人が多い事も事実。但しここのマスターの場合は食味を考慮する事は勿論だが、それよりも「むかわ町」を何とかして盛り上げよう!という情熱で北海道米を選択しているような気がする。寿司はたまに大雑把な事もあるのだが、やはり好きな寿司屋さんだ。

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【2012/01】

一月の訪問、いつものように「上握り」を注文すると、マスターが「おせち丼食べな!」と一言。「おせち丼??」と思ったが、言われるがままに注文。マスター曰く「じゃらん」等とのタイアップで年明けすぐにはかなり混雑したらしい。

出されてビックリ!なんじゃこりゃ〜(笑)てんこ盛り!マスターは「正月を意識した!」と豪語。なるほど、紅白(サーモン・白身)、昆布・栗・ししゃも甘露煮・かずのこ(おせち)、車海老も正月っぽいね(笑) このボリュームで1,000円は安い!でも量多過ぎ。頑張って完食すると、「よく食べたな!大抵のお客さんはシャリ残すんだ。」との事…おいおい先に言ってくれ〜!頑張って食べたんだから…(笑)私がいつも大食いな事を解っているマスターなので、さらに少しシャリを多くしてくれたようだったので…かなりキビシカッタ(笑)

味のバランスは度返しの言わば「企画もの」の寿司だったが、正月らしくて、何より豪快でサービス精神旺盛なマスターの人柄が反映されているようで満足!1,000円という価格もめでたしめでたし!この商品は1月17日で終了したが、また何か企みそうな雰囲気だな。

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【2011/11シーズン最終盤】

今年のむかわ町の「ししゃも漁」は終了した。寿司として「むかわ産」を味わえるシーズン最終盤に訪問。混雑を避け平日のAM9:45に入店、もちろん「ししゃも寿司」を頂く。 魚体のサイズに合わせ握りは細め、この頃のししゃもは「より魚感のある味わい」とでも言おうか、身が締まり、味わいがはっきりとして歯ごたえもうっすら感じられる。醤油で頂く事は勿論、手仕込みの「むかわ塩」で頂く繊細風味も良し。早い時間だったせいもあるのか、シャリの具合も最高。シーズン最盛期では難しいかもしれないが、比較的空いている早い時間帯は最も状態の良いししゃも寿司が頂けるようで良い。

ししゃも寿司が初めての場合や、本質を味わいたい場合は「歯ごたえ・味わい」のシーズン末期(むかわ産)、繊細さと初物感を楽しみたい場合は「滑らかでとろけるような食感・脂乗り」の夏場(道東産)がオススメだ。

今シーズンは「ししゃも不漁」だったようで、折角足を運んでくれたお客にししゃも寿司を提供出来ない事も多かったようだが、やはり戦場のような1ヶ月半を一人で握り続けたマスターには「お疲れ様でした、そして今年も美味しい「ししゃも寿司」をご馳走様でした」と言いたい。

※11月以降も「道東産」としてのししゃも寿司や、天ぷら・焼き物等は楽しめるようなので、電話で確認してみる事がオススメです。

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【2011/07】

「今年もまた「ししゃも」がやってきた」

通っている大豊寿司、6月は支笏湖産チップが最高だ。日本有数の透明度を誇る支笏湖のチップは他の物と比べ、色艶・味わい共に群を抜いている。このチップを寿司で頂く事は、毎年この時期ならではの幸せ感。

そして先日、いよいよ店頭に「静内産ししゃも寿司」の看板が!むかわ産のししゃもは漁期は10月からだが、近郊水域の静内(日高)産のししゃもは毎年この時期から水揚げされる。夏場のししゃもは脂乗りも良く、寿司向きとも言える。勿論むかわ産のししゃもを秋に地場で頂くのが最高ではあるが、私としてはこの時期のししゃもも捨てがたい…と言うよりは是非味わいたい魅力でいっぱいなのだ。店も比較的空いているしね(笑)

ししゃも寿司をある程度経験された方への私のおすすめは「上握り1,100円」。マグロ等の質も最高だ。例えばそれに「ししゃも寿司」を2カン(300円)を追加しても1,400円(税別)と比較的リーズナブル。きっと価格以上の満足を得られるであろう。

大将(マスター)は相変わらず元気だ。朝も早くからせっせと店外の掃除。そして場合によっては朝9時前にはすでに暖簾が掲げられていることも(笑)「せっかち」を絵に書いたようなマスターではあるが、仕事をきっちりこなすという点でも「愛すべき・尊敬すべきせっかち」である。寿司も次から次へとあっという間に出されるしね(笑)

大豊寿司は「ししゃも寿司」が注目されがちではあるが、普段の寿司も大変魅力的だ。人肌の温度のシャリは酢の味わい・粘度を含め私好み。何より「ししゃも寿司」の季節、あの戦場のような忙しさを知っている人なら解るとは思うが、あの客数…あの寿司の量を「大将一人」でこなす。おそらく寿司を握った数は、他のどんな板前さんよりも圧倒的に多いのではないだろうか…そんな経験から握られる寿司は自分的に最高の一言。人口の少ないむかわ町という土地柄、ネタの仕入れや回転にご苦労されているとは思うが、そんな条件下でもネタは上々、それ以上。

またあの「戦場のような」・・朝から行列のシーズンがもう少しでやってくる。あの量を一人で握り、そして閉店後・早朝はまた凄い量の仕込み…私を含め「お客」は美味しく味わうだけなのだが、おそらく仕事は半端無い大変さであろう。先日何気ない会話の中で見せてくれた「ペティナイフ状」に改良、研ぎ澄まされた「ししゃも用」の包丁には、ただならぬこだわりを感じた。ししゃもは皮の処理が一番難しいらしい。

たまに「元祖」だとか「どこよりもししゃも寿司が美味い」だとか、私は事実だとは思うのだが、言わば「よいしょ」的な言葉を掛ける事がある。そんな時マスターは決まって、はにかみながら謙遜するだけ…他の寿司を否定する事は全く無く「皆でししゃもを盛り上げられたら…」と言葉少なげにかわすのみ。そんな姿には「貫禄」と「自信」を感じる。

バイタリティは半端無いマスターもややご高齢。無理せずにとは言っても無理なのだが、今年もお体には気を付けて…むかわ町が一番輝く時期を、その愛すべきカリスマ性で乗り切って…そして引っ張っていって欲しい。そして今年も美味しい寿司を食べさせて下さいと願ってやまない。

※漁の状況によって「ししゃも寿司」が提供出来ない日もあります。電話確認がおすすめです。

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【2011/04】

ししゃもの季節が過ぎてもやはり通っている大豊寿司。この店はししゃも寿司以外でも、比較的安価で美味しい寿司を頂ける店なのだ。

最近お昼に良く頂くのは「上握り1,180円」。握り六巻に軍艦2個、そして鉄火巻一本と吸い物が付き、内容・お腹も十分満足。又、腹ペコ時等、少し足りない時には握りの「関さば」をオーダーする。200円と安価であり、味わいも満足。それを足しても自分のランチ予算の上限1,500円にもギリギリおさまる。

そして最近頂いたのは「カップリング丼」。むかわ町出身の偉大なる学者「鈴木教授」のノーベル賞受賞(鈴木カップリング)にあやかって考案されたメニューのようだ。内容は「スズキのオリーブオイル和え(鈴木)」そしてカップリングをイメージしたという「卵の黄身の味噌付け」そして「メデタイ」受賞の「クロダイ」…ベタな洒落と言えばそうかも知れないし、味わいとしては黄身の味噌漬けやスズキを含めたネタ全般が淡白であり「話のネタ」にいかが?程度にも感じたが、アイデアマンのマスターの発想と行動力には脱帽。

ここの寿司は「繊細」というよりも「豪快」という感じであり、定番「ししゃも寿司」他、マスターの威勢の良さとサービス精神が目立ちがちではあるが、寿司を握って50年以上(半世紀以上!)という経歴は素晴らしいし大変貴重だと思う。経験からしか出せない「何か」があるはずだろうし、そしてその何かをはっきり理解出来る位に色々な寿司を食べてみたいと今は思っている。
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ここも好きで通っている店である。給料日等…給料日後等…給料出た後だけ(泣)

言わずと知れた「ししゃも寿司」の元祖、大豊寿司。元気の良いというか元気が良すぎる大将(マスター)の「いらっしゃいませ!!」の怒鳴り声…いやいや掛け声(笑)は、初めて訪れる人はびっくりする程の勢い・声量である。高校野球好きでサービス精神旺盛な大将、人柄も温かい。

毎年10月・・・むかわ地区もししゃも漁が解禁となり、高速道路の開通で少し元気が無くなったむかわ町も束の間の活気を取り戻す。人そして人…全道は勿論、全国からも「ししゃも」を求めお客がこの町に集まってくる。むかわが一番輝くシーズンである。

ししゃも寿司はその昔、獲れすぎて割りと粗末に扱われていたししゃもの有効活用をと、同店の大将が寿司ネタとして活用したのが始まりとされている。知人曰く、昔は「ネコも食べない」程の存在・扱いだったらしいので驚きだ。やがて時は経ち、水産資源の枯渇が顕著になった現在、もはやししゃもは高級魚。グルメ雑誌等のメディア紹介等により、今では漁期ともなればちょっとしたパニックに成る程「ししゃも熱」が過熱していると言っても過言では無いであろう。

ししゃもはデリケートな魚。寿司として扱うには丁寧で繊細な仕込みが必要不可欠との事。そこに何十年にも及ぶ経験と技術・勘が加わり、もはや大豊寿司のししゃも寿司は、他の店では真似をする事が難しい程の完成度を誇っているようだ。1人前、握り6巻とピリ辛に味付けされたししゃもの卵の軍艦2巻、そして吸い物で構成される「ししゃも寿司」は税込み1,050円という価格にも充分満足出来るが、何と言っても美しい艶、口に入れ噛み締めると、淡白であるが上品にししゃもの香りが鼻に抜ける風味にバランスのとれたシャリが絶妙のハーモニーを奏でており秀逸である。一つ、二つとどんどん進む。間、ピリ辛の軍艦も良いアクセントとなっており、商品としての完成度は高い。

10月から始まり11月半ばまで、不定期ではあるが漁が終了し、ししゃも寿司が提供されなくなるまでの大よそ1ヶ月半の大豊寿司は言わば戦場となる。朝からお客が並び、外には行列…でもこのししゃも寿司があれば並ぶも楽し。この時期ならではの雰囲気も味わいたい。

裏技的ではあるが、毎年同店では8月後半から「静内産」のししゃもを使った寿司を提供する。夏場のししゃもは秋口のものに比べ脂乗りが良く、寿司ネタとしてはこちらのほうが向いているとの声も。逆に焼いて食すのであれば脂が多過ぎて寿司には向かないようだ。焼き物ならば魚体も大きく成長した秋口のオスがオススメのようである。夏場のこの時期は比較的というか全く混雑する事無く落ち着いてししゃも寿司を頂ける(悪天候で漁の無い日を除く)ので、私としては9月上旬頃に利用する事が多い。

ししゃも寿司の他、天ぷら等のメニューもお勧めだ。サクッと香ばしく揚げられた天ぷらは、私の同行者も目が無い。寿司よりも天ぷらが好きな位である。

ししゃもの時期以外にも「生ちらし」や「刺身定食」等、割とお得でボリューム満点なメニューや、6月の「支笏湖産チップ」寿司、そして地元牧場から提供される風味豊かなチーズを山わさびで頂く「チーズの握り」等、美味しく楽しいメニューもある。決して高級寿司店のようなプレミアム感は無いが、回転すし店等では味わえない、高いポテンシャルの板前握り寿司をカウンターで気軽に味わえるので、年間通じて利用させて頂いている。

いつまでも元気に、そしてうるさい位のテンションで(笑)…伝統の味わいと人柄の温かさを提供し続けて欲しい…そう願っている。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

艸菴 (円山公園、西18丁目、西28丁目 / そば)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.1
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2013/01訪問 2014/06/11

良いものを良い状態で提供するこだわりとセンスを持ち合わせた蕎麦屋

【2014/01】

念願叶い、ようやく夜に訪問することが出来た。

「お通し」鰊の棒煮、牡蠣、湯葉

まずはワインで乾杯。この店の良い所は、一品一品の使用食材に妥協しない事。
どれもしっとりとして穏やかな味わい。

「板わさ」

蕎麦屋酒の王道メニューは、鎌倉「井上蒲鉾店」から取り寄せたもの。厚みも
江戸前っぽくて良いね。プリッとした食感と淡い旨みは良い酒のアテ。

「ざる豆腐」

佐賀県唐津産の豆腐をオリーブオイルと、こだわりの塩で頂きます。質の良い豆腐
は勿論旨く、オリーブオイルとのハーモニーが斬新な一品。

「銀杏とむかごの素揚げ」

香ばしさとコクが酒に合い、その色の華やかさも楽しい一品。

「カマスの一夜干し」

キュッと締まった身の食感良し、淡白な味わいが口の中に広がる。すだちをキュッと
絞って良いアクセント。このあたりから焼酎を頂くことに。

「玉子焼き」

蕎麦前必須メニュー。こちらは甘く無い玉子焼きで自分好み。ふわりと言うよりは
締まりの良いタイプ。ザクリと粗めの大根おろしも計算されたような名脇役ぶり。

「百合根とエビのかき揚げ」

どのメニューもボリューム感は低いので、お腹にやや物足りなさを感じつつ注文。
柔らかく揚がった食感、個人的にはもう少しメリハリが効いた揚げ具合が好みかな。
こちらもこだわりの塩で頂きます。塩も美味しい。

「もり」「花巻き」

お楽しみの〆は二種類をシェア。王道のもりは、現代風江戸前な雰囲気でやはり良い。
北海道ではあまり見掛けないタイプの蕎麦だ。つゆは幾分、シャープさとキレが
穏やかになったかな。でもやはり美味しく手繰る事が出来た。

花巻も良くまとまった味わいで満足出来るが、細かくちぎって満面に散らした海苔は
風味こそ良いが、つゆに溶け出さないのが個人的には不満。しかし蕎麦は熱い汁(つゆ)
にはやはり負けていない。

品質と味わいには十分。但し、もう少しだけ価格が安いと、もっと気軽に利用出来るかな。
美味しい蕎麦と酒を楽しみながら、ご主人とは少しだけ蕎麦談義に花を咲かす事が出来て、
今回も大満足なひとときを堪能した。

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【2011/10 新蕎麦再訪】

やはり「もり」。色々試したいが、お気に入りの蕎麦屋では
どうしても「もり」が先行・・・でも今回は「旬のおひたし」も追加。

相変わらず自分の好みと「相性ピッタリ」の蕎麦。風味・喉越しバッチリ
、やや残る滑り感は計算かな・・・つゆもOK。すっきり辛口感が良いね!

青南蛮のおひたしは辛味も無く、上品に旨みが出てるタイプ、
ジャコとの味わいコントラストも抜群で満足。

「こだわり」をセンス良くまとめて提供するスタイル・・・やはり良いなあ・・・
今回もご馳走様でした。


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【2011/8】


今回は「かけ」 680円を頂く。


ザクみのある蕎麦は温かいつゆだと柔らかいが、味わいはきちんと
感じられた。つゆは節系は穏やかだが、昆布系がしっかりと主張する
出汁に対してかえしの味はやや抑えめ。じわりと味わう感じ。


写真ではネギがかかっているが、提供時は別途小皿に盛られている。
柑橘の皮片がポツンと浮いて・・ここにも御洒落感があり良い雰囲気。


今回も満足、ご馳走様でした。


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【2011/6】

ぜひ訪れてみたかった蕎麦店。


食べログの事前情報では混雑し待ち時間も覚悟との事
だったが、当日は小雨模様だったせいか、丁度正午の入店
にもかかわらず客は私一人だった。幸運とも言えるのだろうか。


デザイン性に富んだシックな店内、カウンターの奥行は広く計算
されており大変落ち着ける。ジャズの似合う雰囲気。
案内の女性も丁寧で店の雰囲気にマッチして感じが良い。


メニューは冷たい蕎麦は「もり」のみ、その他「かけ」他、
温かい種物が数種、「花まき」や「にしん」、そしてそばがきと、
蕎麦好きが喜びそうなメニューをグッと絞った設定。


「もり」 650円

空いていたせいもあり、さほど待つこと無く蕎麦が提供された。


中細で黒い星がインパクト大。ややしっとりとした
粘りも感じられ喉越しの良い蕎麦。コシは強過ぎず
程よい感じで、冷やされ過ぎず提供されるため風味が
より感じ易いタイプ。
実際風味が強く感じられ大変美味しい。


つゆもこれぞ江戸前・・という感じで本返しが強く主張する
辛口。口の中に本返しの味わいがパッと広がる
感じだが、角々しさも無く、出汁とも良くまとまっており、
熟成・・とは違う気がするが、案外まろやかに仕上がっている。


薬味は青い部分が殆どで極細。これは中々お目に掛からない
タイプで少しずつ箸でつまんで「蕎麦・つゆ」と合わせると美味い。
山葵も上品で良い感じ・・良い仕事。


蕎麦の量はやや少ないが、このレベルの蕎麦でこの価格で
あれば、私としては納得出来る。汁なし(蕎麦のみのおかわり)
が550円という設定もありがたいし、他の本格蕎麦店と比較して
も少し高い程度。


蕎麦湯は白濁系だがサラっとしたタイプ。そして旨い。
表現が難しいが、蕎麦湯にも旨みが感じられるタイプとでも言おうか・・


私は決して蕎麦通ではなく、食べ方も気取らず・・至って普通だと
思うのだが、食べ終える頃、店主が厨房から出てきて

「慣れてますね」と話しかけてくれた。

「いえ。ただ蕎麦が好きなだけで・・」と返したが・・・

もしかしたらこの店の雰囲気と、かなり自分好みの蕎麦が
不思議と私の食べ方も「雰囲気のある」ものにしたのかも
しれないし、又は誰にでもそう話し掛ける「キメ台詞」なの
かもしれない(笑)・・しかし店主は大変感じの良い朗らかな人だった。


私は江戸前至上主義者では無く、むしろ江戸前以外の蕎麦を
全否定するような表現を食べログではチラホラ拝見するので
「江戸前」という言葉に関しては若干の嫌悪感さえ抱いて
いたが・・・


ここ「艸菴 (そうあん)」の蕎麦を頂いて「江戸前」の
美味さ・魅力を改めて感じた。
自分の好みにピタッと合った蕎麦に出会えて嬉しい。

良い素材をより良い状態で・・そしてそれをセンス良く
仕上げる技術・姿勢・・・
そんなこだわりスタンスが伝わってくる心地良いひと時。


以前、蕎麦屋の名称は読みやすく覚えやすいものが一番と
表現した事があった。今もその考えは変わらないが、
ここ「艸菴 (そうあん)」ほど難解かつ象形的な名称ならば
「これもあり」と思えてしまう。


大変魅力的で美味しい蕎麦をご馳走様でした。

  •  この店は夜が真骨頂です
  • (説明なし)
  •  落ち着き空間

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4位

そば切り なかむら (上野幌 / そば)

7回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2021/11訪問 2021/11/24

素晴らしき鴨セイロ。

ふと思いつき、私の神店つながりのハシゴを思いつく。開店と同時に入店、前回気になった部分が概ね改善されていて安心…期待は高まる。こちらはセイロものも大変美味しいので、今回はそれを注文した。


■鴨セイロ 1,400円


少し黒めで良く繋がった細切り。水切り良好、程好く冷たく適度なザラツキ、キュッと締まってシコシコと歯切れの良い「精悍な蕎麦」だ。箸に取れば香ばしい薫り、噛みしめれば蕎麦本来の味わいも演出されている。


…ここ数年、切れていたりバサラとしていたりと波長が合わなかった蕎麦は、良い時期だと言う事もあろうが、この店に通った頃に得た魅力を取り戻していた。


さあ、セイロ汁だ。枯節の綺麗な旨味にムッチリとした返しが融合、塩気よりも旨味で勝負。ジュージューと鴨をソテーした油が程好く浮き心地良いマッタリ感を演出、蕎麦絡みも良く、セイロ汁としての縁取りもしっかりでバランス感に優れる。どんどん続く旨味のリフレイン。柔らかくコクのある鴨肉、ホロホロのつみれは柑橘がフワリ、葱は甘く香ばしい。山椒をかけるとより味わいが引き締まる。


…実に美味い。


結論的にはこの一言に尽きる。さあ、次はご主人の修行先である正直庵へ。


基本的には十年前から大好きな店。しかしながら最近は気になる点もチラホラと。

まずは訪問は年に四回程ではあるが、蕎麦が都度異なるクォリティである事。粉の状態と言うよりも、食感の振れ幅が大きい。今回は茹で足りずか、食感はバサラ。時には切れが目立つ事もあり。

反面、汁は安定して美味く、せいろ汁等もリッチで上品な出汁感は健在、他店からも抜き出るようなクォリティだ。

ただ今回は特に混み合ってはいなかったが、お膳上の配置を含めて雑さが目立ち、お膳から発せられるオーラは感じられず。

蕎麦に関しては、修行先のカラーがしっかりと出ていた昔は安定していたように感じるが、ここ数年は試行錯誤の繰り返しなのだろうか。

そして店内外の随所に綻びも散見される。几帳面さと雑さの混在…これは解る人には解るだろうから割愛するが、比較的高級感のある店舗、イメージだけに目立ちがちだ。

更には今回は開店時刻同時に到着、既に数名の待ち客が居たが、暖簾が掛けられたのは開店時刻から数分後。特に急ぐ様子も無く堂々とされていたが、開店時刻は守るべきだ。

元々職人気質でありながらも、おもてなしをしようと言う気構えはいつも感じられ、お客が居ないタイミングで蕎麦に関する質問をすれば快く熱心に答えてくれるご主人だが、最近は蕎麦、サービス、店舗を含めて少し空回り状態のように感じる。

それは私の感じ方の問題なのか否かは少し後回しにして、おそらく11月後半であろう、新そばの時期に再確認してみたい。



なぜ蕎麦を手繰るのか…それはそこに蕎麦屋があるからさ(笑)

思い立つと行動せずには居られず、妙なところに集中してしまう癖のある私、今回その対象は「鴨せいろ」だった。短いスパンで食べ比べしてみようかと… (翁、なかむら、はな月)


■鴨せいろ 1,400円(税込み)


【蕎麦】
前回感じたしっとり感と少しの切れは無くなり、バサリとして弾力感のあるコシ塩梅、但し風味甘味は前回の方が上だった。そして今回感じたのは、日によるバラつきには2タイプある事。本来は茹で時間の短い、今日のようなバサリ弾力系…そして時に前回のようにしっとり柔らかめで緩いタイプ、この場合は蕎麦の形が異なり、更には粒子も変えてると思われる。経験豊かな職人でも、狙う味香や環境で微調整しているのか、何かまだまだ試行錯誤をしているのか…

【鴨汁】
繊細で華やかでシャープな本枯れ出汁に、じわり深い旨味が支える王道の味わいに、鴨肉をソテーする際の焦げ風味も纏った油がまったりと厚く汁を覆う。この油使いは特徴的で、汁と同化すると言うよりは、各々の旨味が幾重にも重なってドーンと力強く押し寄せてくる感覚。

フランス産鴨肉は身厚なカット。葱と共に油でしっかりソテーされ、柔らかくてフックラしっとりキメ細やか、そして以前はクセの無い感じだったが、しっかりと鴨肉の旨味もしっかりと効いたタイプになっている。しかしながら血の味わいが濃過ぎると言う程では無く食べやすい。そして鴨団子は柑橘の風味を閉じ込めたタイプで、齧ると爽やかな風味が広がる。鴨肉使いと鴨団子に関しては、ご主人の修行先である「正直庵」にかなり近い。

存在感のある蕎麦に、厚めの油と汁の旨味が良く絡まり・・・


結論・・・旨い。そして攻めてます。(ちょっと盛り付けが雑だが)


【流れ星的・鴨せいろの楽しみかた】

蕎麦の楽しみ方にルールは無く自由ですが、私的には…

1.まず蕎麦のみを味わう。次に汁を少し口に含んで、傾向と対策を練る。
2.蕎麦は多く取らず少な目で汁に、せいろ物ならば半分~2/3程浸して勢いよく啜り、適度に噛みしめる。(せいろ汁は蕎麦を温めるものでは無いので、しゃぶしゃぶせず、足早にサッと浸して)
3.途中、時々汁を口に含んでコクと塩気を味わう。
4.鴨肉を齧ったり、鴨団子を齧ったり、葱を絡めたりして変化を。
5.蕎麦が1/3になったら、汁に適宜、山椒を振って味変。
6.この食べ方で適量適切な汁だと、蕎麦を全部手繰った後には1/3~1/4ほど残り、まだ温かい。
7.マイルール、蕎麦は一欠片も残さない。(垂直に箸を立てると簡単につまめる)
8.最後は、旨味が凝縮された汁に蕎麦湯を少しづつ注いで(あまり入れ過ぎないのが好みで、ここで付け合わせの薬味・葱を私は使う。)
9.Feel so good! ご馳走さまでした!(おそらくは結構一般的な食べ方だと思います)



蕎麦の実が落ち着くであろう、この時期の味わいを、この店で是非体験してみたくて定期訪問。前回は少し肩透かしを喰らったが、そのリベンジを果たしてくれるだろうか。


■セイロ蕎麦 800円(税込み)


しっとりとしてモチっと感が増している食感。そして風味も良く、特には甘味がこなれていてかなり旨い。これだ!と思ったが、提供された瞬間に気が付いていた「切れ」がやや多かった。そこが実に惜しいところ。

シャープに広がる本枯れ節と、その土台を支えるは昆布であろう出汁に、熟成された返しが密着して馴染むような汁もやはり美味く、さらした繊細なる長葱、そして大地の甘味と切れ味鋭い辛味のワサビも絶妙だ。

新そば時期の前回訪問時に聞いた、昨年の収穫する区画における蕎麦粉の悪さはどうやら更新克服されたようだ。ご主人が本来狙っていたであろう「味香」にもなっているように思えたが、切れや食感における都度の変異は、もはやベテラン格の職人でも平然と起こり得る、エラーや微妙な変化なのだと認識されられると共に、求道的な蕎麦になればなる程、より繊細でデリケートなものだと改めて感じさせられた。

蕎麦は欠片ひとつ残さず完食。汁を蕎麦湯で割り、長葱を浮かせて味わう。途中ワサビをつまんで幸せな余韻。今回も美味しい蕎麦をご馳走様でした。


1週間前の味わいの記憶をしっかりと持ち、今度こそは新そばをと意気込んで訪問。

バサリ、シコシコと歯切れの良い蕎麦で、弾力系のコシが少し強めに変化、色合いも少しだけ異なる感覚。しかしながら、期待していた新そばの味香は控えめ。何だか肩透かし。

会計時に聞いてみると、詳細は割愛させて頂くが、確かに全面新そばにチェンジされていたのだが、当日、そしてまだもう少しの期間は、ご主人が狙い定める味香では無いとのこと。

使用する蕎麦粉、産地の事、蕎麦に対する思い入れや価値観… 丁度お客が引けた時間だったので、多くの事を聞く事が出来たし語ってくれた。

蕎麦を提供する側の発想は、手繰る側とシンクロする部分もありながら、良い意味で対極の関係性から産まれるものも大切なのだと一考させられるようで、大変為になる話だった。

…そろそろ納得の蕎麦を提供出来る頃だろうか。
こだわり満載のご主人は、新そばに関しても一論持たれており、特に表立ってのPRはしていない。

11月初旬、そろそろかなと思い訪問、もりそばを手繰る。相変わらずタイトな水切り具合は良好で、シャクシャクとしてバサリとした食感の細切り蕎麦は、風味よりも甘味が主張。上品な旨味重視の汁との相性も良好。

しかしながら新そば感は無かったので、会計時に聞いてみると、翌週あたりから…との事。今回はいわゆる「ひねそば」(収穫から時間の経った蕎麦の実、蕎麦粉)だったようだ。それでも美味しかったが、新そばとの違いを体感するチャンス、是非翌週も訪問してみようと感じた。
【2014/11】

新そばを手繰りに再訪問。店の空気感も年々穏やかなものとなり、それに伴い、蕎麦のニュアンスもストイックなイメージから、少し親しみやすい方向にシフトしているように感じた。

現在、蕎麦は摩周産キタワセを使用しているそうだ。

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【2013/11】

年末は蕎麦が食べたいねえ(でも今回のレビューは新そば時期です)

個人的見解として、今年の新そばは何処も(粉やそば)例年に比べて良くない印象。

それでも技量に勝るこちらの蕎麦はやはり美味しかった。

あとは「店の雰囲気」をどう演出するか(これはこの店にとって重要だと思う)で、
この店の印象はもっともっと向上するのでは?

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【2013/03】

「かしわセイロ」 950円

蕎麦は数年前と比べて幾分柔らかめ。どうやらこのスタイルで安定したのだろうか、
それとも時期的な要素もあるのだろうか。しかし相変わらず状態も良く、好みの蕎麦だ。

かしわ蕎麦で感じた「油っこさ」も、今回のつゆには感じず、バランス感がある印象。
コク・旨み・深み、セイロもので頂くつゆとしては「秀逸」であり、こちら「そば切りなかむら」では、
基本の「もり」を筆頭に、「セイロもの」を強くオススメしたい。

スッキリだが割と無機質な店内の雰囲気が「花一輪の接客」で大きく変わり、好感度はアップ。
この店のファンとしては、この雰囲気を大事に維持して頂きたい。

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【2012/11 新蕎麦再訪】

taisyokukanさんの新そばレビューに刺激を受け、早速訪問。14時過ぎともあり、客は1組。
オペレーションもスムーズで、落ち着いて蕎麦を愉しむ事が出来る。

「もり」 800円

相変わらずの「真面目な蕎麦」は、細く流麗。ほんのりとした緑色が新そばらしさを演出する。
風味良し、喉越し良し、言う事無しの出来栄えだ。とても美味しい。

どうやら「ざる」がより質感のあるものに変わった。そして蕎麦の水切りは、タイト⇒標準的
にシフトしている。新そばならではの工夫だろうか。

そして今回気付いた事は、「旨み・香り・深み」の三拍子のバランスに優れたつゆ、節系や
椎茸由来の旨みとは異なる「シャープな旨み」。ビネガーなのか何かは私には解らないが、
こちらにも何か工夫がありそうだ。(但しつゆは元々変わらない味わい)

数ヶ月おきではあるが、訪問の度に「ごくごく繊細/微妙」に印象が変わる蕎麦、やはり
「蕎麦は生きている」という事が実感出来る。まるで四季折々に変化する自然風景のように
食べる側の気持ちを愉しませてくれるかのようだ。

そして厨房は見えない作りの店だが、会計時にはご主人がレジに出てくる事が多い。この辺
にも「真面目な姿勢」が感じられ、いつも満足して店を後にする事が出来る。作り手の顔が
見える事も意外に重要なのだ。


素晴らしい出来栄えの「2012摩周産新そば」、是非試してみて頂きたい。

但し、800円という価格は「価値観」で印象は大きく変わるだろう。私としてはこのクォリティ
ならば、大衆そばの400円にも匹敵するCPのように感じるが、今の世の中800円出せば、
驚くような食事も楽しめる時代。価格に少し驚く人も多いだろう。


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【2012/05/07】

昼に訪問。某書籍掲載で贈られた花が控えめに飾れれていた。混雑・・・という程では
無かったが、やはり満席。新しい客層が増えているようだ。但し並ぶ程では無く、
しばらくは平日のピークタイムを少し外した時間でストレス無く食事を楽しめるかも
しれない。

基本に戻って「もり(大もり)」を頂いた。変わらず「真面目で丁寧な蕎麦」。ストレートかつ
旨みのバランスがとれたつゆも美味しい。一見普通のようで、じっくり味わうと案外個性的
な蕎麦は、ある種「人を選ぶ蕎麦」とも言えなくもないが、やはり蕎麦好きにはかなりオススメ
出来るクォリティだと思う。

当日は「おこわ」を作っていなかった事が残念だったが、Mガイド掲載のムーブメントが一旦
落ち着くまでは仕方ないか。


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【2012/02】

「牡蠣セイロ」1,150円を頂く・・・ソテー感を重視しているような同店、カキも粉をまぶし軽く
ソテーされている。それによる焦げ目が程よいアクセントとなっており、汁も幾分トロリと・・・
そして、もともとコク深い味わいの汁に油感が加わり、尚かつしっかりとしたサイズの滋味深い
牡蠣が5個。これは美味しい。

比較的単価が高めの店だが、この牡蠣セイロに関しては「この価格で良いの?」とさえ思える
ような満足感。蕎麦も相変わらず細切りならではの「風味感」。

最近(いや結構前から)、接客に女性が加わった。テキパキとこなし良い感じだ。
そして何故かいつも気になる事・・・今回も厨房で「おばあちゃん」が一生懸命お仕事をされている
姿を見る事が出来て安心した。店主とのご関係は解らないのだが、頑張っているその姿を見ると
いつもホッと出来るんだよな・・・


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【再訪】

「鴨南蛮」を頂く・・・つみれの入った王道スタイル、やや厚めの鴨肉は、かすかに桃色感の残る
焼き具合と、しっとり感が絶妙だ。焼き目、そして肉のボリュームを含めて満足。
つみれもしっとり系で、つゆの旨み・良さを吸い込むような繊細さがGOOD!。ただし細切り蕎麦が
やはり熱いつゆではやや負けてしまう事と、ソテーされた長葱が少し油っぽかった事は個人的に
マイナス点。鴨肉、つみれ、つゆに溶け込んだ肉の旨み・脂感があるので、出来れば長葱はさっぱりと
頂きたい。つゆは繊細系で優しい味わいだが、じっくりと感じる出汁感がとても良い。

丼トータルとしては、やはり大変満足出来る内容。今回も美味しい蕎麦をご馳走様でした。


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【平成23年8月再訪】

「おろしセイロ」を頂く。基本的に自分好み・・という事も大いにあるが、やはりここの蕎麦は美味い。
辛味大根の質と、それが蕎麦に絡んで醸し出す「味わいの精度」も中々だ。

「摩周そば」・・・この系統・・とは言っても各々の蕎麦店で、各々のこだわりとスタイルがあると思うし、
私自身にも蕎麦の好みには、いくつかの方向性があるのだが、ここ「なかむら」の蕎麦はこだわりに、
更に「+αのこだわり」が上乗せされているようで大変好みである。

静かで、どこか真面目さと、オーバーかも知れないがインテリジェンス感さえも感じさせられるような
店内・雰囲気で良いのだが、更に「活気」というか「気」のようなものがプラスされると自分としては
もっと嬉しいし、より雰囲気が良くなると思う。


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【平成23年4月再訪】

「鴨セイロ」を頂く・・・やはり旨い・・鴨せいろにおいては自分的最高峰の味わい。
まずはつゆが本格上質系。うっすらと柑橘が香り、濃さ・鴨出汁感・繊細さ上品さ・まとまり具合・・・
そして何より深いコク、全てにおいて自分好みのつゆには、いつも脱帽させられる感じであり、
やはり大満足。

今回感じた事は、店主と高齢の女性との二人で昼の営業は切り盛りしている事が多いのだが、
客席が埋まってくるとかなり大変そうだ。商品を作り、会計で手を止められ・・・配膳、注文取り等は
女性が行うが、会計は何故か店主が行うため、商品が提供されるまで待ち時間がかなりかかる
事も多々ある。会計は店員さんに任せる等、役割分担を明確化・効率化したほうが良いのでは
ないだろうか・・・

人員配置は飲食業において大変悩む部分だとは思うが、昼の営業時間のこの店に関しては、
人気度、席数から考えても、若干無理のある状態だと私は思う。

______________________

【平成23年冬 初訪問】

「そば切り」というネーミングに心意気と格調を感じる。歯科技工士から転身したという御主人は、
自分が大好きな蕎麦店「正直庵」で修行されたとの事。摩周産の蕎麦粉、スタイル、味わい、
つゆからも、やはり正直庵の流れを感じる。

とても風味の良い蕎麦である・・と言うかかなり風味が強い。辛めのつゆに少しつけて食べる蕎麦には
「にわか蕎麦マニア」の私の気持ちも十二分に満足させてくれる。ただ蕎麦はやや固め。コシがある・・
というよりは水分気がやや足りない印象だが、これは人それぞれの好みの範疇であろう。

かしわそばも「上品にまとまった味」で美味しい。ただし温かい蕎麦だと個人的に気になった「コシ」は
緩和され、あまり気にならない。蕎麦の風味はマイルドになるが、元々風味が強い蕎麦のため美味しく
食べる事が出来る。限定だという「おもわ」もインパクトこそ無いが中々上品な味付けであり、繊細な
味わいの蕎麦のお供としては、相性を含めて良い組み合わせではないだろうか。

不満点は「量の少なさ」と「強気価格」。これは内容、そして質が関係する問題だと思うし、比較的
北海道は蕎麦の価格に恵まれているとも聞くので、何とも言えない所であるが、平均1,000円近い価格
に、大盛りは+300円・・・これは中々の強気価格・・気軽に味わえる価格帯では無い。

そして数回訪問した程度なのだが、御主人一人で店を切り盛りしている事が多いので提供時間が
遅くなる事や、調理中の会計で手を止められる事等がやや気掛かりな点でもある。

しかし蕎麦に関しては、自分的にかなりの好印象であるため、機会があれば是非再訪したいと
思える蕎麦店である。

  • 鴨セイロ
  • 鴨セイロ
  • 鴨セイロ

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5位

蕎麦喰い処 利めい庵 (真駒内 / そば、天ぷら)

2回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2021/09訪問 2021/10/01

マヨワズイケヨ、イケバワカルサ。

「踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」 

高らかにそう豪語していたが、八年振りの利めい庵、少し迷ってしまった…消沈。気を取り直し車を停め、靴を脱ぎ店内へ。

まとまりのある趣味の空間は落ち着いて静か。庵に籠る感覚がありながらも居心地は良い。変わらないのはご夫妻の朗らかな接客も同様だった。


■ふぐ天せいろ


そう言えば、私のレビュー(意見)に最初に耳を傾けてくれたのはこの店だったな…と回想しながら蕎麦をヒョイと手繰る。

粗挽きで基本は変わらないが八年間の熟練か、よりまとまった印象だ。当時も先鋭的かつキンキンに冷やした蕎麦が素晴らしかったが、今はしっかりと冷たいながらも少し穏やかとなり、ゆえに蕎麦の穀物味と甘味が穏やかに花開くよう。

汁の味わいは、つい語りに夢中となり失念してしまった。そしてふぐ天、サクリ軽やかで淡白な味わいは蕎麦に華やかさを与えつつも邪魔はせず。但し庵での天ぷらは鱧か海老と確信。 


うん、やはり美味しかった。


マヨワズイケヨ、イケバワカルサ


八年後に何が解ったか?

それは私はこの庵と蕎麦が大好きだと言う事さ。

それでいいじゃないか。

いち、にい、さんっ……


【2013/9 新そば巡り】

簡単にはたどり着かない坂道の住宅街の奥、古民家改装で趣味性のある空間、そしてその雰囲気にぴったりと合う、物事の侘寂を知り尽くしたような、まるで「長老」のような風貌の蕎麦が楽しめる静かな店、それが「利めい庵」。季節営業という点も、この店のカリスマ性に一役買っている。

「鱧天せいろ 1,550円」

やはり私はこのメニュー。蕎麦屋では珍しい「鱧」が頂けるセット、もちろん蕎麦は冷たい「もり」だ。
サクリ・フワリ・キュっと締まった身は、塩で良し、天つゆで良し、尚且つ蕎麦の風味を邪魔しない淡白さ。ゴロっとしたポーションでボリューム感も十分だ。

蕎麦は新そばの淡く爽やかな風味を身にまとう。基本はしっとりモチッと、きっちりと冷やされた蕎麦は喉越しもよく、噛み締めると甘味がジワリと口の中に広がる、蕎麦の良いところ取りのような味わい。但し地鶏膳等、温かいつゆと合わせる場合でも、同様に冷たいのはNG。つゆがすぐにぬるくなってしまう。ここまでこだわる店ならば、蕎麦の〆具合にもひと工夫あっても良いのではないだろうか。そのほうが、比較的炒め油がまったりで強めの地鶏汁にも、蕎麦がよりいっそう負けないはずだ。


「水菓子 蕎香 280円」


普段はあまり食べない甘味にも今回はトライ。しっかりとした粒感が印象的でやや甘めの小豆と、しっとりと柔らかくあっさりの練り物との相性・バランス感が良い。お向かいの蕎麦喰いさんも「おいしー☆」との事なので、甘いもの好きにはオススメ出来るメニューだ。このあっさり感は、蕎麦の余韻を邪魔する事はないだろう。


・・・雪が降る頃、この店がまた静かな眠りに入る前に、色彩豊かな紅葉を感じながら蕎麦を頂いてみて欲しい。


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【2011/11再訪】

「地鶏膳 1,550円」を頂く。地鶏せいろに麦とろ飯がセットになった内容だ。

つゆはどちらかと言うと優しい味わい。程よく煮込まれたような柔らかい地鶏、長葱、そして鶏出汁の加わったつゆが「一体感」を醸し出している。
そして今回は蕎麦が更にキリリと冷やされていたが、これは冷え過ぎのような気もした。温かいつゆで冷たい蕎麦を味わう「せいろもの」では、もう少し穏やかな冷やし具合のほうが、ここの蕎麦の風味や魅力、そしてつゆとの一体感を感じ易くて良いかも知れない。

麦とろ飯も美味い。良い長芋、そして良い出汁、良い具合に炊き上がった麦飯・・・自宅以外では蕎麦屋か牛タン屋位でしか「麦とろ飯」を頂く機会は無いが、ここの麦とろ飯は一体感が素晴らしく、蕎麦との相性も抜群。

今回頂いた「地鶏膳」は蕎麦・麦とろ飯・付け合せ含め「滋味感溢れる一膳」という感じで大変満足出来た。接客も相変わらずソフトで丁寧、好印象。今回も美味しい蕎麦と、心地良い時間と空間をありがとうございました。


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長い長い坂道を「この道で良いのか?」と不安に思いながらも車を走らせる・・・あった〜!左手に。何とも嬉しい瞬間だ。

「利めい庵」・・金土日のみの営業、尚且つ冬期間は休業。現れては消える・・まるで蜃気楼のような蕎麦店だ。古民家を改装した店舗は入り口からオーラ満点。暖簾をくぐり、靴を脱いで店内へ上がる。和装の女将が丁寧に、そして笑顔で迎えてくれた。そしてご主人も腰が低くとても感じが良い。

一人なので大テーブルの掘りごたつ席の片隅に座る。見渡すと座敷やテーブル席もあり・・・外観から想像したよりもキャパのある店内。数々の装飾やレイアウトにはご主人のこだわりとセンスが垣間見れるような気がした。

今回の訪問では、先輩蕎麦レビュアー「くのっちょさん」「かつろさん」のレビューをじっくり拝見し、あらかじめ注文は決めていた。

「鱧天せいろ 1,550円」

まずは天ぷら、当日は鱧天3ケ、大葉、アスパラ、おくらの組み合わせ。塩で鱧天をサクッと・・・淡白な鱧の味わいがじわりと口の中に広がる。やや硬めに揚げられた衣の食感も抜群で美味い。続いて天つゆで・・・鱧の味わいに穏やかな味わいのつゆが絡んでこれまた美味い。野菜を含め、天ぷらは満足度が高い。

そして蕎麦・・・これが素晴らしい!赤い星、白い星・・・三番粉までを上手にブレンドしたような、そして粒子の異なる蕎麦粉の割合を工夫したような・・・ザクリ感も心地良い蕎麦は、しっかりとした力強いコシ、そして口の中に広がる豊かな蕎麦の風味が秀逸。
更には「水切り具合」が絶妙。キリっと冷やされ、つゆを甘やかさない程度に、尚且つ喉越しをも重視したような水切り具合・・・さりげなくアピールする「氷」にも計算されたようなこだわりが感じられ、実際蕎麦にも良い効果を与えていると思った。どんな蕎麦でも冷たければベストだとは思わないが、ここの蕎麦にはこの冷たさがピッタリと合っているような気がした。・・・ありそうで中々出会えないタイプの蕎麦にはとても満足出来た。

つゆは鰹風味が前面に出たタイプの中口〜やや辛口スッキリ系で、ここの蕎麦との相性はピッタリ。更に薬味も繊細で良し。蕎麦湯は白濁サラっと系で本格派で旨みあリ。
何だろう・・・おぼん全体が味わいを含め、とてもバランス良くまとまっており・・・価格は少し高いが、それを補う以上の満足感が得られたような気がした。

この店は「蕎麦・店舗・人」それぞれの要素で「生命感」がヒシヒシと伝わってくるようで・・個人的にはとてもオススメであり、「決して外す事」が無いだろうとも思える蕎麦屋さんだ。


「迷わず行けよ 行けば解るさ!」

  • ふぐ天せいろ
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

麺屋 菜々兵衛 本店 (平和 / ラーメン、つけ麺)

2回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2021/12訪問 2021/12/17

人気は継続中。

ご主人が厨房に立たなくなった頃、味わいにブレを感じるようになり足が遠のき早7年、何故かこちらのつけ麺をふと思い出すと、食べたい気持ちが抑えられず急いで訪問だ。

12時到着、平日だが待ち客が3組ほど。まだまだ人気ぶりは健在のようだ。


■つけ麺(200g+煮卵半玉) 選べる麺は熱盛りで


おそらく汁は鶏出汁と煮干し昆布出汁+酸味に背油を浮かせる構成。まったり感と適度な塩分の角で麺に絡みやすく、心地よい酸味の奥に微かな柑橘が現れる。この汁がメリハリ効いて美味いのだ。具材はチャーシューとメンマ。大量仕込みの影響か、かなり柔らかくて少々ダウン。

麺も全粒粉強調に進化。これは味わいこそ強くなったものの、プリプリが強くなりリアリティが低下した印象。


でもやっぱり美味しいつけ麺…とても好みの味わい。但し熱々だったらもっとね。


そう、致命的なのは熱々でなかった事。麺が熱々なので救われたが、冷たい麺ならノックアウトレベル。味わいは大きく変わらないものの、過去画像と比べると海苔の置き方にもやはりセンスの違いも感じられた。

オールドファンとしてはやはり今回も肩透かし。多店舗展開による商売構造の変化における味わいの変遷・工夫は理解したいが、今さらの老婆心ながら、技量は勿論、姿勢を含めた職人の指導が最も大事なのではと思う。


良い料理、味わいは、良い環境と身だしなみ、そして前向きな気持ちから。私がかつてスタッフに言い続けてきた言葉だが、時代は変われど間違いでは無いはずだ。


かつて厨房に立っていたご主人がそうだったように。
【2014/12/11】評価4.8 ⇒ 3.0にダウン

久しぶりの訪問は開店直後。あれ?その動きや対応、キリッとした昔風な白衣姿で大ファンだったご主人の姿は無く、厨房には、くたびれた黒Tシャツの若い職人さん二名が陣取っている。この店のような超人気店となれば、増員も仕方無い事だし、知名度における「作用反作用の法則」のような、何かが変われば大した確認もせず、すぐに「味が落ちた」と吹聴し回るような、お決まり的アンチにもなりたくは無かったのだが・・・

今回は明らかに残念だったので、いち早くレビューして評価を大幅にダウンさせて頂いた。理由はスープがぬるい事が致命的。そうなれば盛り付け、スープの味わい、麺、バランス感・・全ての要素がダメに感じてくる。煮玉子も以前よりも緩くなっていた。決して美味しく無いとは言わないが、圧倒的に美味しいと感じた過去のラーメンと比較すれば雲泥の差、要は料理の印象が「沈んでネガティブ」なのだ。(出来れば過去の写真と見比べて頂きたい)更にこれは気のせいかもしれないが、今回は数時間後にもやたらと喉が渇く。

たまたまご主人が不在だったのだろうか・・やはり料理は人。店を演出するのも人。今回この状態にはがっかりしてしまった。

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【2012/09】

やはり美味い。そして旨い。

それぞれの味わいが抜き出る事なく、最良の状態でバランスを保っている。

角張らないあっさり味でありつつ、深くじんわりと口の中に広がる味わいは

最高だ。

今回は「名古屋コーチン塩」を。個人的に、よりあっさりを求む日には

「名古屋コーチン塩」を。多少油っ気が欲しい日には普通の「醤油」。

よりコッテリを求める日には「鶏白湯」や「つけ麺」がベストかな。


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【再訪】

つけ麺がかなり好み。

流行の魚粉系とは少し異なり、濃厚で適度な酸味と油感、エッジの効いたシャープな味わいな「つけダレ」と、同じくオリジナリティがあり、味わいのくっきりとした麺との相性は抜群。肉厚のチャーシューにメンマ等の具材も豊富、美味い!


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ラーメン店としては今年一番訪問した店。

一通りメニューを試して一番自分好みだったメニューは「醤油」。適度な油感で穏やかながらも出汁の深い味わいが素晴らしい。味玉を加えて完璧!わがままな希望としては「醤油」を白湯やコーチンに使用されているストレート麺で食べてみたい。

基本的にどのメニューも美味しかったのだが、次に良かったのは「つけ麺」。魚粉系が多い中、ここのスープはオリジナリティがあり、基本的に北海道人が好むパンチ力も充分。

盛りつけや細部に至るまで「繊細さ」を感じるラーメン・・・そして他の店には失礼かも知れないが「露店派生系」のような雑な感じのラーメン店も多い中、ここ菜々兵衛の店主の気配り目配り、そして白衣姿には好感とプロ意識を感じる。総合力でも横綱級の名店と言えるだろう。あれこれどうこう言うよりも一言、「美味しい」。

今年は良いラーメンに出会えました。そしてご馳走様でした。


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【再訪多数】

脳が定期的に呼ばれる味わいと表現したが、「呼ばれなくても勝手に脳が指令を出す味わい」に変わった。短期間にラーメン店へこれほど通ったのは初めてだ。

「醤油」

基本あっさりだがロースト感がある醤油の香ばしさに菜々兵衛特有の鶏スープが一体化し抜群に旨い!麺も白系やや縮れで差別化が図られているようだ。

「つけ麺」

鶏白湯ベースをギュッと濃厚にし、尚且つ魚粉系のアクセント、適度な脂感を加えた濃い味。だがクドさや角々しさは一切感じられずトータルバランスが良い。「練りこみ系やや太麺」とも相性バッチリであり、トータルで「完成度」の高いラーメンは圧巻の一言。これは濃い味派も充分満足出来る味わいだ。そして店主が残ったつけ汁にスープを足してくれるサービスは、私が好きな蕎麦で言えば「蕎麦湯」っぽくて、高感度・満足度が更にアップ。

「塩」

あっさりだが物足りなさを感じない、きちんと旨みのとれたスープに満足。基本あっさりのラーメンメニューのなかでもかなりあっさりの部類。頂いた当時は店主に代わりスタッフの女性が盛り付けをしていたが、写真を見れば解るとおり「やや雑」な印象。パーツは同じなので味わいとしてはそれほど遜色無く頂けたが、逆に言えば店主の技量・こだわりは「盛り付け」にも表れている。皆さんの写真を見ても一目瞭然、「綺麗に仕上げる」というこだわりは簡単なようだが大混雑店では中々難しい。しかし流石ベースのしっかりした「料理人」出身の店主、解り辛い細やかな部分でのこだわり・技術・計算が素晴らしい。

「鶏白湯・醤油」

同じく基本あっさりの白湯に醤油味が加わった味わいなのだが、浮いている脂の極め細やかさから解る通り、丼全体が一体化するような技術で仕上げられたラーメンはやっぱり美味い。

「トッピングの煮玉子」

らしさを感じさせる絶妙味・完成度。濃過ぎず~物足りなさも感じず、固すぎず~柔らか過ぎない・・菜々兵衛のあっさりラーメンにピッタリ合った仕上がり。個人的なわがままを言えば追加ではなくレギュラーでトッピングされて欲しい。


ここであくまでも自分的好み(今まで食べたメニューで)を言うと・・・

醤油>つけ麺≧鶏白湯塩≧コーチン醤油>塩≧鶏白湯醤油・・・といったところ。しかしどれも美味しい事は間違いない。


十代~二十代前半の若者には理解出来ない・理解するにはまだ早い、ある程度の味覚を経験したアラウンドサーティ・・それ以上の世代が心底楽しめる・満足出来るラーメンではないだろうか・・・

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【初訪~2回目】

そもそも半透明系の黄色縮れ麺が好きだ。そして割と解り易い醤油味が好きなんだ・・・ラーメンに対してそんな味覚嗜好を持つ私だが、4月・・大人気店「菜々兵衛」に2回訪問。

「鶏白湯~塩」

白いストレート麺に一言で言えば「上品味」な白湯は解説が難しいような繊細系。舌に脳にガツンとくる味では無いが、味の隙間が無い位にキュッと詰まった旨み成分とも言おうか、スープを構成するそれぞれの要素が複雑に・・そしてキメ細やかに一体化しており、一口・・また一口とスープがすすむ。そして長いメンマの穂先は細かく切れ目が入れられ見た目も美しい。全体的に仕事が綺麗で丁寧な印象で白細麺を含め大変バランスがとれたラーメンだと思う。旨い!

「名古屋コーチンあっさり醤油」

スープ以外は鶏白湯と同じ構成・・・ん?長葱が加えられている。このスープもやはり繊細味で、やはり角の無いまろやかな味わいだが物足りなさは一切感じない。あっさりだがしっかり満足出来る、完成度の高いスープ。どちらかと言うと私的にはこちらの方がが好みであり、やはり仕事が丁寧な印象のラーメン。


全体を通して言える事は「繊細・難解・上品・丁寧」で質の高いラーメン。強いインパクトこそ無いが、一口・・また一口と・・・じっくりと舌で・・・そして脳で・・・考えながら味わう・・・そんなタイプのラーメンだろう。


そして「くせになる味わい」とはまさにこの事。繊細さゆえにパッと思い出される味わいでは無いと思うが、じんわりと、そして何故かまた食べたくなり・・・自分の味覚に問われた質問に「回答」を求めるかのごとく、不思議とついつい通ってしまうような大変魅力的なラーメン店だ。

  • つけ麺(200g+煮卵半玉)
  • つけ麺(200g+煮卵半玉)
  • つけ麺(200g+煮卵半玉)

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7位

古祁庵 (円山公園 / そば)

4回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2021/11訪問 2021/11/16

令和三年度新そば。

新そば訪問。店内は撮影禁止、携帯(スマホ)使用禁止が徹底されているので、協力と言う名目で従いつつ提供を待つ。

新そばのはつらつさは無いものの、やはり新しい息吹を感じる香ばしい香り。手繰ればキリリと冷えてフワリの弾力コシ、噛み締めて出る淡い甘味も上品で良い。

水切りが緩いのは従来からだっただろうか… あれこれ考えるも、良い意味で肩の力が抜けたような蕎麦の出来栄えにはやはり納得。

汁も変わらず札幌最高峰の辛口。良し悪しでは無いがその存在感に賛同。但し、この10年でマイナーチェンジされたか、個性がより分かりやすく前面に出るようになったと思う。しっかりと結んでいた紐を解いたような…

食べ終える頃に追加提供される少量の汁が嬉しい。口に含み感じとり、蕎麦湯で割って更に解いてより美味しく。そしてひょいと辛味大根をつまみながら悦に入るのだ。



札幌一辛い汁(つゆ)の「せいろ」を定期定点観測。


■せいろ 900円


蕎麦は相変わらず出来栄え良し。食べ始めは少しマッティで若干だけ固いかな…と思わせつつ、すぐに弾力系の心地良いコシに変化して手繰りやすい。風味甘味に関してはこちらは主張控えめ。おっと、更に直盛りするスタイルだったっけ?これはあまり好きではないな。

汁、ん??気のせいかな?? 少し主張がより強くなったと感じる。本枯れ系の上品出汁は変わらず、返しの割合が増え、半生返しかな…生の要素であるムチっと感がより主張、ゆえに本来強かった熟成感は少しだけ控えめになった感じ。但し、やはりその強さは変わらずに札幌一番。



久しぶりの訪問。時代は進化成長し、写真撮影にも寛大になってきた世の中でも、こちらは初志貫徹で撮影はNG。やはり雰囲気を重視しているのだろう。店内の調度は、部分部分に高級感と重厚さがありつつも、基本的にはリラックス出来る落ち着き空間。ガラス張りの奥に鎮座する電動石臼機の上には、小さなマスコットが一つ乗っていてホッコリ。

■せいろ 900円

小さな星が降るような極細並粉蕎麦。表面は適度にザラリ、モッチリとした食感で、新そばらしい風味は良好だ。汁は道内屈指の江戸前辛汁。熟成感のある返しに、枯節系の華やかでシャープなコクの融合。出汁感に覆いかぶさるような返しの強さかつ徹底した辛さは塩分の角も立つので、蕎麦を3分の1程度浸けてズルズルーっと手繰るのが賢明だろう。主張強い個性派の汁だが、味わいの力点は、やはり蕎麦の引き立て役なのだ。

薬味も蕎麦には余計とされる事もある長葱は無し。伊豆産山葵と辛味大根の状態良し。私は薬味をほぼ使わないが、もしも気分転換を図りたいならば、味の軽い辛味大根から山葵の順番で、適量を蕎麦に乗せて楽しむと良いだろう。

やはり美味い蕎麦だったが、今回感じたのは水の味わい。水切りが多少緩めであり、水道水の味が少し蕎麦の風味を邪魔していたように思う。そして接客も基本的に明るく親切で丁寧だが、やはり今回も割とマイペースな印象も受けた。一人二人の意見に振り回される必要は無いと思うが、三人四人と続く場合は少し気に留めてみても良いのかも知れない。
【8月再訪】

「手挽き粗挽きそば」が当日はあった。ラッキー!しかし今日もお客は私を含め2組・・・うーん・・・

やはり細切りで、艶のある茶褐色の細かい星が散りばめられたような美しい蕎麦は箸でつかむと崩れそうな繊細さ。しかし心地良いコシが十分で、口の中に広がる風味が秀逸だ。これはなかなかお目にかかれないタイプの蕎麦・・とても美味い。

価格は確かに高いイメージはあるが、蕎麦粉の価格、手間暇・・・そしてこの蕎麦の品質、それらを考慮すれば、平凡なサラリーマンの私でも決して高いとは感じない。そもそも蕎麦には「安い」というイメージが定着している(一昔前は特に)感じがあり、安くても本格的な蕎麦を提供してくれる蕎麦店も増えているのは事実で、私自身も安くて美味い蕎麦の大ファンでもあるのだが・・・

しかしながら「趣味蕎麦」と捉え、価値のあるものにはそれなりの価格がある・・的な考え方が出来る「蕎麦好き」が増えてきて欲しいとも思う。勿論、価値や内容に見合わない価格・蕎麦を扱う店は論外なのだが・・・


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是非行ってみたかった蕎麦店に先日初訪問。

人気店ゆえに混雑覚悟で12時過ぎに伺ってみたが客は私一人・・肩透かしをくらった気分だったが、おそらくラッキー。すぐに席に着けるし、おそらく蕎麦の提供も早いだろうしね。

一番の「売り」であろう「粗挽き~」は当日取り扱いが無いとの事・・残念。ならばと基本の並粉と「かつろさん」のレビューで気になっていた「卵焼き~一口」を注文。

「もり」

蕎麦は細めでやや粗挽き感もあり、キリっと冷たく提供される。赤い星が綺麗な蕎麦はもちっとしてやや強めのコシで風味も良し。つゆはかなり辛口。強さは江戸前としては若干穏やかなレベルかとも思うが、熟成感が主張し、何より「鑢で丁寧に磨いたように」角のとれた味わいは秀逸。

「卵焼き~一口」

私を含めた「蕎麦には卵焼き!派」には大変ありがたい設定。200円という手ごろ価格で注文出来る。一切れ・・といえども大人の男で3~4口という中々満足のカット・・和風あんが掛けられた味わいは甘さやや控えめで汁気(出汁感)もあり美味しい。しかし冷たく提供される事が残念。オペレーション的問題なのかもしれないが、一切れと言えども温かい状態で味わいたかった。これに関しては「チン!」でも良いと思うのだが・・・

当日は「写真撮影お断り」という事を気付かずに撮ってしまい・・・やんわりと店員さん((奥さん(?))に指摘された。しかしその言い方も丁寧なものであり、接客術含め大変感じの良いものだった・・・(店員さん、申し訳ありませんでした・・)

イチオシであろう「粗挽き」を味わえなかった事は残念だったが、是非近いうちに再訪し味わいたい・・そして種ものも早く味わいたい・・・何故かって?

蕎麦が美味かったから。

お洒落な店内、感じの良い接客、そして美味い蕎麦・・・総合力で横綱級の店である。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

鮨の東龍 (岩見沢 / 寿司、天ぷら)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2011/10訪問 2016/11/25

ハイレベル寿司店のお得な昼メニュー

岩見沢で初めての昼食となり・・・携帯で食べログ検索!うむむ?上位にはマイレビュアーのsakurasobaさんの評価も高い「寿司店」と「蕎麦店」が登場。うーん・・・どちらも食べたい・・・滅多に来ない岩見沢、ここはどちらも食べてみる事に決定(笑)

「鮨の東龍」、高級感のある大きな店舗・・・地元に愛される人気店のようで駐車場もびっしり。しかし暖簾をくぐるとやはり店内も広く、待つ事無くカウンターに案内された。大将を筆頭に、板前さんや店員さんの接客も穏やか丁寧でとても感じが良い。高級感溢れる店内は、お客の談笑で賑やか。60代の「女子会(笑)」が数えるだけで4組・・・どうりで賑やかな訳だ!昼間から羨ましい(笑)

一通り「昼のメニュー」を見渡す。握りやチラシ・・・1,000円程度のメニューが揃っている。今回はよりその寿司店の技術やスタイルが感じ取れるであろう「握り」1,150円を注文。ネタケースも見ても、新鮮でバリエーション豊富なネタがビッシリ。回転の良さと客の入りが良い事が想像されて期待が持てる。

昼メニューの「握り」1,150円

まずは握りが丁寧で上品。酢飯も絶妙な状態で、ネタはこの価格では十分な種類・品質。・・・旨いなあ!味噌汁も上品で本格派。この内容で1,150円はある意味「驚きのコストパフォーマンス」。地元の方が羨ましい!

あくまでもランチとしてのレビューですが、札幌圏の本格寿司店のランチ価格と比較対照して、もしこの内容で1,000円になれば・・・又は1,150円でも、茶碗蒸し等がプラスされれば・・・そうなれば、札幌圏の並み居る強豪本格寿司店に勝るとも劣らない「かなりハイレベル」で美味しい「ランチ鮨」になると感じました。

今回は大満足!オススメです。


  • 昼のメニュー「握り」1,150円
  • 握りのアップ
  • (説明なし)

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9位

味処てっ平 (苫小牧 / とんかつ、かつ丼)

16回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2025/09訪問 2025/12/05

ヒレ、W赤エビ、アジフライ、野菜

この店のファンが故に、前回は厳しい意見を述べたが、あれから数ヶ月、今回は満足なランチとなった。

まずは新しい年配の男性スタッフ、穏やかで落ち着いた接客にホッとすると共に安心感がある。そのせいか厨房からの掛け声も活き活きしている。


●ミックスフライ定食
 ヒレ、W赤エビ、アジフライ、野菜 1,870円


気になるカツの衣は前回より良くなって、粉雪がサラッと舞っていた。ヒレが少し塩辛い程度で他を含めて味は良い。スパイシーなソースや酸味の効いたタルタルも好み。

米自体は凡庸ながら炊き上がりベスト。新鮮繊細で瑞々しいキャベツ、チープな感じが無くなった漬物や味噌汁、随所にレベルアップを感じると共に、色々と改善工夫をしているのだなと思わされた。

ご時世柄、単価は上がったが、かつ丼やアジフライ定食、カツカレーは税込1,280円と、選べば比較的リーズナブルなランチも有り。

又、その日の直前時間でも1名から食べログ予約が出来て、Tポイントが使えるのはユーザーとして便利で嬉しい。

苫小牧を代表する美味しい店の復権は近そうだ。あと一息頑張って頂きたい。もっと舞え!粉雪。
安くて秀逸なメニュー。
久しぶりのてっ平。今回は情報発信者として敢えてオープンで感想や思いを書かせて頂く。

まずは主役であるとんかつやフライにもっとリアリティを持たせて欲しい。この意味は文末で表現する。

ガーリックパウダーが効きすぎ等のバラツキは無く肉も柔らかかったものの、130g(あったかな)というボリュームは物足りず。キャベツは新鮮かつ繊細で上々。

ご飯はサラッと200g弱程度だと思われ、炊き上がりこそ良かったが、この時期のコシヒカリの粘りや甘味は感じられず。米が変わったのだろうか。

ご飯大盛りは100円。そもそもフライものを食べたい時は老若男女、食欲がよりある時だから、そもそもの分量は少なめでも良いとして、沢山食べたいお客に言わば損をさせないで欲しい。要は原価を度返しするが、大盛りはサービスで良いのでは?今の時代は大盛りより小盛りが多いのだし。

定食の脇を固める味噌汁にも一工夫あると良い。参考までに、先日食べた十勝豚丼いっぴんの味噌汁は有料ながら良かった。ヒントはそこにある。

さて、お昼のとんかつ定食、1,200円に対するコスパとしてのマイナス要素はボリューム以外特に無く美味しかったが、価格以上のプレミアムやサプライズは無い。

お客がリピートする気持ちになるにはクォリティ、ボリューム、価格、気を惹く豊富なメニュー等、何か一つ抜けた要素や強みがなくてはならないのだ。

てっ平ファンとして、地元の食堂として応援したい気持ちを持ちつつ、前経営者のカツやフライを思い出しなから…

「カツやフライにもっともっと粉雪を降らせて欲しい」…私はそう願う。
てっ平に数量限定の「熟成かつ丼」が登場!苫小牧らしい別皿つゆだくスタイルです。


【数量限定・お昼のてっ平】熟成かつ丼 1,180円


熟成かつ(肉)自体が美味しいし、たっぷり卵2個分の火入れ加減も絶妙、つゆもご飯にピッタリなメリハリのある味わいです。一休そばとのコラボ商品なので、繊細な出汁感がGOOD!個人的には返しがもう若干強くても良いと感じつつも、万人に相応しい塩梅での仕上がり。

グリーンピースも色味兼ノスタルジックでイイネ!最初はご飯そのままで、つゆだくだから途中具材や汁をかけて食べるのも良しなフリースタイル!

キャベツをあえて皿に盛るのは、つゆに浸して食べても美味しいから…うん、良いじゃない。

…これ、美味しいからヒットの予感。そしてお値段以上!

定期訪問。

■ミックス定食 ヒレ・海老・鰈・野菜 1,650円

安定の粉雪のような、軽やかでキメ細やかなる揚げあがり。やはり美味いが、ヒレが少し貧弱だったかな。そして意外「(?)にも鰈が旨味もあり良い感じだ。

■お昼のロースかつ膳 1,380円

安定のてっ平。柔らかい肉質と下味、きめ細やかな衣、カラリと軽い揚げ上がり…ご飯のコシヒカリを含めて美味しいです。
やっぱり「てっ平ちゃん」はイイね!


■お昼のロースかつ膳 1,380円


肉にピッタリ付いて離れない粉雪衣で掴みはオッケー!柔らかなロースはコクがあり雑味無し、ただ今回は少し下味が目立ち過ぎちゃったかな。

スパイシーながら適度なフルーティ感のあるソースをメインに、塩や醤油で気分転換しながら、状態の良いコシヒカリを食べ進める。キャベツや味噌汁にも不満無し。


…うん、今回もやっぱり美味しかった。
個人的に応援している店に定期訪問。


■海老ふらい定食 1,320円
◆単品チーズメンチカツ 330円



海老2本を纏めた個性あるフライ。きめ細やかでサクリとした衣、赤エビはコクがあるのでそのままでも美味い。ソース、タルタル、私は醤油も使う。

メンチカツはあっさりタイプ。ミルキーでトロリとしたモッツァレラ系のチーズと肉汁がリッチな味わいを演出。

ボリューム満点のフライ定食、イイね。GoGo!ハヤカワコウヘイ!


チーズメンチカツがアップグレード!

大きさ諸々の感想を伝えていると、早速見直しをしてくれて、更に美味しくなった。

しっかり満足出来る大きさになり、ジューシーさがアップ、更にはチーズの分量も増えてより豪快に!しかしながら味わいのバランスはしっかりと取れており美味しい。

店主のハヤカワコウヘイ氏は、アンケートや実際に聞いたお客の意見を大切にする人物。勿論全て鵜呑みにする事も無く、自分が管理する店として咀嚼しつつ、意見の採用の有無を判断する。

今回は闇雲に原価を上げるのでは無く、調理・仕込する際のムリ・ムダを省いてのアップグレード。メンチカツはより美味しく、そして同社が力を入れる、食材ロスの低減活動にとっても一石二鳥だ。うーんGOOD!

とても美味しくなったが、私としては味わいにもう一捻り!

前向きなチャレンジを進める新生「てっ平」から、また気になるメニューが登場した。


■蝦夷鹿かつ/牛ひれかつ食べ比べ御膳 1,980円


蝦夷鹿肉は、哲学のあるむかわ町のハンターで「むかわのジビエ」代表の本川さんから仕入れている。

分厚くレア気味のカツが2種、ボリューム感も良好でいずれのカツも衣付きが良い。鹿肉はあっさりと柔らかくクセは少ないながらも、しっかりとジビエなりの旨味は感じ取れる。

牛ひれかつもアッサリ、赤肉ひれのシャープな旨味があり、ありがちなトロトロ感はそこそこで、しっかりと牛ひれを噛み味わっている感覚をキープ。

2種のかつは比較的味わいが似ているので、まずは岩塩で、そしてスッキリの醤油系特製たれに山葵を絡めて…2種のかつを2種の味わいでの食べ比べも楽しい。付け合わせのほろ苦いルッコラも良い相性。

2種のカツをお試し感覚で楽しめてしっかりと満足出来るメニュー、苫小牧ではオンリーワンの味わいに要注目だ。うるさ型の私としては、衣の粉雪感向上に注力することを望む。かつての「てっ平」クォリティをキープする感覚よりも、更に上を目指して欲しい。



てっ平と言えば、サクサクのとんかつが1番人気なのだろうが、昔からミックスフライも人気で、エビを3本束ねたようなエビフライは良い個性だ。


◆W赤海老ふらい定食 1,320円


キメの細かい粉雪のように軽やかな衣、サクリと齧り付けば香ばしく、プリプリで締まったエビの旨味がジュワっと口に広がる。

最初は塩で、酸味のあるタルタルをタップリ付けて、ソースをかけて、少しは醤油で、楽しみ方は変幻自在。

美味しい!私は尻尾までパリパリと楽しむ派、このスタイルのフライなら楽しみは3倍。

キャベツは新鮮シャッキリ、ふっくら粘りある艶々コシヒカリと共におかわり自由。

タルタルソースのエビフライって不思議とご飯に合うのです。各種ミックスにも赤海老ふらいがチョイス出来るので是非お試しを。
■お昼のロースかつ膳 1,330円

お求めやすい価格の「お昼のシリーズ」が良いね。聞けばレギュラーのg数と同じロース。柔らかな食感で旨味あるロースを、サクリ軽やかな衣で頂く幸せ。ご飯のコシヒカリもやっぱり良い。道産米もレベルアップしたが、やはり私はコシヒカリフリーク。

あら、海老フライも昔のてっ平タイプ、数本組み合わせ型に戻っていました。食べ易さと口に広がるプリエビ感が、こちらのきめ細かい粉雪のような衣にマッチしている。

ほう、お客様アンケートを参考に、カツカレーには辛口スパイスをつけるようになったとか。そして接客もぎこちなさがありながらも一生懸命。

引き継いだそもそもの良さを守りつつも、色々と試行錯誤しながらどんどん攻める姿勢にも賛同、それは真の老舗(100年)に向かうための必要条件だ。GoGo!てっ平!
揚げ物好きはどんどん集合!苫小牧の揚げ物有名店、経営を引き継ぎ昔の名前で出ています。

新たに加わった、利用し易い「お昼のご膳メニュー」にも要注目。

頑張れ!野菜ソムリエ、ハヤカワコウヘイ!


【期間限定】秋の根菜とひれかつ膳 1,380円


野菜ソムリエが厳選したヒレカツ、蓮根、ゴボウ、ジャガイモ、カボチャ、紅芋… 秋の根菜オールスター、選手のチョイスも面白い。てっ平と言えばの「粉雪のように軽やかな衣」を身に纏ったフライ達はやはり繊細な旨味プラスで美味しい。ヒレとジャガはソース、蓮根やゴボウは醤油、紅芋やカボチャは岩塩で、楽しみ3段活用。粘りと甘味もバッチリな新米茨城コシヒカリとの相性も抜群だね。栄養価だってGOOD。でも今回はゴボウが硬かったのはダメダメ。

苫小牧のイチオシ店です…是非一度。



お得な企画メニュー「じゃらん特典ロースかつ丼」…思わず肉大盛1.5倍アイコンをタッチしてしもた!

聞けば肉自体で200g、ご飯が370g、衣を合わせると650gオーバー!との事。カロリーは恐ろしくて考えません(笑)


◆じゃらん特典ロースかつ丼 1,000円
◆肉1.5倍大盛り 300円


粉雪のようなサクリ軽やかな衣をまとったカツ、今日は揚げ上がりが良くてサクサクと食べられます。そして2種類のタレが面白く、何とか完食するも、40代後半の我々には後半やはりキツかった… 分量と言うよりも揚げ物が。

ちなみに今回は米(ご飯)が美味しかった事をご主人に伝えると、こだわりを持って使用している茨城コシが新米になったとの事。興味がある方は米にも注目して欲しいですね。私も長年真剣に米やご飯を扱ってきました。新そばもそうですが、新米にも注目したいと思います。

こちらはやはりオススメ店!
とんかつを中心とした揚げ物の老舗的大人気店が代替わり‥とは言え、苫小牧市に本社を置く蕎麦チェーンである一休そばグループが運営を引き継ぐ事になった。

さて、てっ平と言えば、まるで粉雪を散らしたような軽やかなる衣のカツやフライが自慢。店内は軽いリニューアルを経て老若男女がより利用しやすくなった。そしてメニューにも変更が施され、苫小牧では初見参であろう「牛カツ」もラインナップに加わった。そして往年の人気メニューであるフライ組み合わせやオリジナリティあるカツ丼も健在だ。


■ひれロース食べ比べ膳(ご飯・キャベツお代わり自由) 1,760円


粉雪は健在で衣付き良好。そしてその軽やかさに合うような、淡麗な旨味かつ上品で甘い脂身のロース、柔らかいヒレと肉質は充分。ソースはフルーティさも見え隠れしつつも基本的にはスパイシー。キャベツや味噌汁を含めて総合的にも満足出来るお膳だ。

但し煩く言うならば、とんかつの判の上下が逆であり、今回は衣が細かくなり過ぎたが故に、揚げ上がりタイミングが過ぎて若干ゴリついていた点が惜しく、やはりこちらではサクリを期待。

そしてメニューの平均価格が上がった点を上手く埋めるのはクォリティ…それは材料原価にあらず、その素材の価値を如何にマックスの状態まで上げるかの調理にかかってくると思う。

それは定食の要である米(白飯)も同様であり、実は定食において白飯が最も重要と言っても過言では無いくらい。白飯が良ければメインの料理もより引き立ち、裏を返せば多少の粗もカバーしてくれる。

苫小牧でカツやフライと言えばやはりここ「味処てっ平」。引き続きその培ったイメージを守るべく、日々精進に期待しながら、私もランチを中心に今後も通うだろう。

苫小牧市は目立たずとも案外美味しい店が多い街だと思う。そんな中でも、ここはもはや大御所中の大御所。市内とんかつ店にも他に美味しい店はあるが、明らかに頭一つ抜けた印象。しかしとんかつ店・・・と言うよりは「フライ専門店」と言った方がしっくりとくるかなあ・・・

食べログでは他のレビュアー様が的確に表現されており、ほぼ同意なのでレビューは簡単に・・・

二十年以上前、十代の頃、ある業種のアルバイトでここ「てっ平」に出入りしていた事がある。その時感じたのは食材へのこだわり。商品おいて重要な要素である食材を納品していたのだが、それは単価の高い種類のものであり、当時食堂ではもっと安いものが多く出ていた事から「こだわりがあるんだなあ」と若いながらも感じていた。

この店の魅力は、油はもちろんだが「良い食材のチョイスと仕込み」に尽きると思う。状態の良い食材が、良い油、良いパン粉で揚げられると・・・てっ平伝統の「粉雪を散らしたような」軽くて旨いフライが出来上がる。

「高級食材を卓越した技術で・・」の様なタイプの店では無く、例えるなら「町のフライ屋さんの横綱(連勝記録更新中)」という感じかなあ。小さな店舗だった旧店舗(火事で消失)の頃から変わらない美味さは健在。一時期ラーメン(こだわり多数)も扱っており、それが中々評判が良かったようで、未だにラーメンを・・と言っているコアなファンも多いとか(笑)

メニュー構成(と言うよりはメニュー表)が幾分解りづらい事と、これだけの客入りで余裕が出たのか、店主の外に出ての一服・・が若干気になるところだが(笑)、このクォリティは間違いなくオススメ。そして「白飯」にも着目してみてね!

  • (説明なし)
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10位

カウタウ (千歳 / ダイニングバー、イタリアン、カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2011/09訪問 2011/11/30

味のメリハリがGOOD!「御洒落ダイニング」

【2011年9月再訪】

大好きなメニュー「オムライス」がこの店にもあった事を思い出し、ランチで訪問。今回はカウンターに初めて座る。広々としたカウンターは男一人でも違和感無くくつろげる。

オムライス(スープ・サラダ・ドリンク付き1,000円)はトロトロ卵系で見た目も綺麗。ライスはこの店の特徴であり魅力でもあるしっかり系の味わい。それにたっぷりとかけられた淡くも深い味わいのデミソースが味わいとして上手に中和するようで美味しい。

系統としては店の雰囲気通り「カフェダイニング系オムライス」で、男性でもボリュームを含め満足出来る内容だ。

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【2011年2月再訪】

かなり久しぶりの訪問となった。「煮込みハンバーグライス」(ランチセット価格1,000円)をオーダー。変わらずメリハリの効いた味わいが美味しい。よりイタリアンテイストの増した洋食プレートと言う感じで、見た目も爽やかで華やかな印象になっている。改めてメニューを見直すと、より「お酒」を意識した構成になっており、ダイニングバー色が強い。

ハンバーグは、もう少しジューシー感と肉の旨みが欲しいと感じたが、それぞれのパーツの調理具合、盛り付けを含めた技術、細かい部分でのこだわりが十分に感じられて、今回も満足して店を後にする事が出来た。

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KOWTOW。パスタがいつも美味しい。 

客観的に見ると味はやや濃い目だが、飲食店においては「やや濃い目」のほうが脳に「印象」として残り、ふとした時に「またあの店で食べたい」と思い出させてくれるので良いと思う。今風でおしゃれな店内は、窮屈感も無く居心地も良い。難点を言えば男一人では入りにくい事と駐車場が無い事。駐車場に関しては近くのパーキングが利用出来るので、さほど苦では無いのだが・・・変な意味では無いが、女性店員が一人でもいると、安心感も出るのではないだろうか。年配者もなんとなく入りにくい雰囲気だ。まあ、狙う客層を絞っているのであれば仕方ない事ではあるが・・・

この店は最近移転しており、現在の場所で3カ所目だろうか。それほど回数は行って無いが、オープン当初、そして役場前の2箇所目、そして現在と、いつも変わらない美味しい味を提供してくれるのでありがたい。

  • 煮込みハンバーグライス
  • カルボナーラ
  • 和風ボンゴレ

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