ボナペチーノさんが投稿した鰻 にしはら(大阪/谷町四丁目)の口コミ詳細

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うなぎコンサルタントの鰻屋訪問記<毎年100軒以上訪問、累計全国600軒以上>

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鰻 にしはら谷町四丁目、天満橋、堺筋本町/うなぎ、丼

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥4,000~¥4,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク -
1回目

2016/02 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

年間100食;鰻マーケッター訪問記<大阪:鰻にしはら>新店ながら関西屈指の名店

2016年2月訪問:

大阪、谷町四丁目駅と天満橋駅の中間あたりに店を構える。表通りではなく、少し道を入っていった中大江公園の前にある。

店主は西原剛さん、浜松で修行をして、約1年半前にこちらに店を構えた。見たところ40歳前後に見える。中に入ると、小料理屋か小さな寿司屋かというように小綺麗にした内装だ。カウンターが約6席、4人掛けのテーブル席が一つと、一度に入れる人数も限られている。

6時過ぎに予約をしたのだが、テーブル席、カウンター席とも、私以外のところにも予約が入っているような状況で、人気のほどがうかがえた。私は7時過ぎには退店したのだが、その段階でまだ予約客席が空いていたのを見ると、どんどん詰め込んでいくよりは、一つ一つ、一人一人のお客さんを大事にし、鰻を提供されているのだということがわかるだろう。

今回の注文は、私がレビューの基準にしている「鰻重」と「肝焼き」ではなく「うな丼」と「肝焼き」。そして「かみしも盛」をセットでつけた。「鰻重」はメニューになかったため「うな丼(中)3300円」(1匹)を注文した。うな丼は大が1匹半で4700円、小が半匹で1900円だ。

注文後まもなく、骨せんべいとお茶が出てきた。骨せんべいは、揚げがカラッとしながら固すぎず、フワッとしながらも香ばしい香りが特徴だ。塩もサラッとついている程度で、いくらでも食べられるのではないかという印象を受けた。とても美味しい。

その後。かみしも盛が出てくる。かみしも盛とは、かぶと焼き、むこう骨焼、ヒレ巻、うなぎみその4つのセットだ。これで500円はあり得ない金額で、お店の経営をこちらが心配してしまうほどの大放出だ。

まず「ヒレ巻」を食べる。とにかく滋味がすごい。香ばしく、噛めば噛むほどじわじわと出てくる。苦味も、臭みもまったくなく、美味しい。ヒレもそうだが、「にしはら」さんの料理全体に言えることは、とにかく丁寧な仕事をしているということだ。最初に述べたように、席数が少ないこともそうだが、一つ一つに丁寧に向きあっていることがすべてから感じられるのだ。

次に「むこう骨焼」。骨の感触を残しながらも、骨が気になったり、刺さったりするようなことはまったくない。「ヒレ巻」同様、噛めば噛むほど滋味深く、鰻本来の味やパワーを余すことなく伝えてくれる。串に薄くからまりついているのだが、こんな薄いにも限らず、口の中での味の広がり方は驚くほど広い。

「かぶと焼」。「かぶと焼」や「肝焼き」などは店によって、味だけでなく調理レベルもかなり異なる。言わば、店のレベルがどの程度なのかを図るわかりやすバロメーターである。蒲焼は一定以上のレベルになると、人それぞれの好みが関わり「とても好き」とか「好き」が分かれるが「かぶと焼き」や「肝焼き」はもっとシビアにレベルが分かれる。「かぶと焼き」はうなぎの頭のこと。三角形の頭からかぶりつくと、またこれも美味しいのだ。柔らかいが、歯ごたえはあり、噛めば噛むほど、いろいろな味がしてくる。骨、身など、かぶとに包含された中身の味の違いが、それぞれに飛び出してくる。味は少し濃いめだ。私は基本的には、鰻を食べる際にはアルコールは飲まないが、日本酒やビールと一緒に食べてもベストマッチだろう。

「うなぎみそ」は味噌のしょっぱさや濃厚な味わいがうなぎのエッセンスが入ることで、若干酸味を感じるような爽やかなものに変わっているように感じた。箸休めとしては、なかなか良い。そして、日本酒を飲む人にとっては、良き酒の友にもなるだろう。

そして「肝焼き」。プリプリとしながら、タレで焼かれた照りが美しい。大きさ自体は小田原の名店「友栄」さんよりは小さいが、肝焼き全体の雰囲気は「友栄」さんに似ている。私の中で、肝焼きの名店ナンバーワンは「友栄」さんであり、鰻好きで「友栄」さんに行くことがあれば「鰻重」に加えて、絶対に食べて欲しいものではあるので、「にしはら」さんの肝焼きも見た瞬間に期待せざるを得なかった。一口食べると、臭みはまったくなく、プリッとした歯ごたえがとても心地よい。苦味を少し残しながらも、肝らしいまったりとした味わいがとてもふくよかだ。臭みをなくしながらも、鰻の肝本来の苦味を残し、かつ味わいを広げる丁寧な仕事。素晴らしい肝焼きがここにもあった。テーブル上にある山椒の粒を削り出して、肝焼きにかけると、これまた抜群だ。食べているうちに体全体が熱くなってくる。全体的なボリュームも多く、満足度はかなり高い。

いよいよ「うな丼(中)」の登場だ。来店してから約35分。注文してから腹を割き、串を刺し、調理を始める。35分という時間は、どうやっても必要な時間だ。運ばれてきてまず感じたことは、鰻がふっくらしているという点だ。「にしはら」さんは、関東風の鰻、つまり蒸しが調理の基本なのだが、その蒸しが素晴らしい状態で行われていることは、運ばれてきた鰻のふっくらさから、よくわかった。やや抑えめながら美しい照り。平たい器にご飯が盛られ、その上に蒲焼がある。この見た目のバランスも良い。

一口食べて、驚いた。とにかくやさしい味なのだ。すべてが丁寧なのは何度もご説明している通りだが、ここで感じたやさしさの根幹は身の脂だ。肉厚ながら、脂がやわらかく、ジューシー。特筆すべきは、脂が質の良い甘さであることだ。鰻の身の脂が本来持つ甘さ。関西風の焼きで、脂を凝縮して身の旨みを届ける方法もあるが、関東風の鰻でここまで脂を蒲焼に閉じ込めて甘さを引き出す店はそれほど多くない。身の柔らかさで行けば、おそらく全国1位であろう関東を代表する名店「尾花」さんほどではないが、柔からさを残しながら甘みを引き出すという点においては「尾花」さんよりも上かもしれない。もちろん、その日の鰻の産地や状態にもよるので一概には言えないが、それほど高いポテンシャルを感じた。

タレについて。鰻重や鰻丼というと、タレの香ばしさが好きな人が多い。東京の老舗であれば辛口のタレ、九州であれば甘口のタレなどあり、タレだけでご飯が食べられるという人も少なくない。好みは人それぞれだが、私はタレも重要だが、タレが鰻そのものの味を引き立てられるかが本当に重要なものだと思っている。私が考える名店は、門外不出や伝統のタレは持っているが、それだけを売りにするのではなく、タレがありながら鰻の魅力をいかに引き出すかに注力している店だ。「にしはら」さんは調理中はタレの香りも席まで漂ってくるが、鰻丼が運ばれてきた時には、その香りはフワッと香る感じで、強烈に打ち出してくるものではない。サラッとしているのだ。つまり、タレでがつんと食べさせるのではなく、先ほどの脂の甘みを始め鰻本来の味を引き出すためにタレにサポートさせているというような印象なのだ。ふわふわ、やわらかな食感も含め、食べている時に幸福感が口の中に広がっていく鰻丼だ。ご飯とのバランスも良い。ご飯には全体的にタレが薄めにかかっている。それを蒲焼とともにスプーンでいただく。

ちなみに店主が浜松で修行をされていたことと、脂のまったり感が強かったので、浜松・愛知の鰻かと思いきや、宮崎の鰻を採用。だから、脂のまったりとした旨みがありながら、宮崎や鹿児島の鰻に代表される弾力感が残されていたと納得。

付け合わせは肝吸いと漬物。漬物は浅漬け。山芋があるのが珍しく、嬉しい。肝吸いの味はやや濃いめ。肝はやはり臭みがなく、丁寧な味わいだ。

リピートの可能性:
「吉寅」さん、「鰻家(旧:うりずん)」さんと大阪にも鰻の名店はある。その中に一気に割って入った「にしはら」さん。コストパフォーマンスもかなり高く、リピートは必至だ。開店から1年半なので、まだ有名店ではないかもしれないが、このまま順調に行けば、日本でもトップ10に入る評価がレビューサイトなどでされても全く不思議ではない店だ。このような素晴らしい店を開いていただいて、店主には本当に感謝したい。いつも大阪に行く際には「吉寅」さんか「鰻家」のどちらかを昼に、「鰻の寝床」は夜の2次会あたりに、そして次の日の昼は、新しくできた店や定期的に訪れる店を再訪するのがパターンだ。ただ今回、超新星である「にしはら」さんが出現したことで「吉寅」さんと「鰻家」さんに並ぶ、嬉しい悩みの種が増えた。

その後:
2017年9月まで約5回訪問。食は個人の好みで、店の評価も変わるが、この時点で大阪の鰻屋では一番好きな鰻屋。また関東風の鰻重という意味でも、日本でトップ3にはいる素晴らしいもの。評価を上げて更新

  • 山椒

  • 骨せんべい

  • かみしも盛

  • ひれ巻とむこう骨巻

  • かぶと焼き

  • うなぎみそ

  • 肝焼き

  • うな丼(中)

  • うな丼(中)

  • うな丼(中)肝吸い・お新香付

2017/10/20 更新

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