2回
2015/06 訪問
再訪確実。通いたいお店。食空間として理想的だと思う。
新宿から北参道に移転しました。新宿のお店は歌舞伎町の雑居ビルの中にあり、周囲の環境はあまりよくなかったですが、この新しいお店は北参道の落ち着いた場所にあります。
以前よりもずっと雰囲気がよくなりました。
お店は1階がキッチンで2階がダイニングスペースになっています。東京メトロ北参道駅からが最も近いですが、千駄ヶ谷駅や原宿駅からも徒歩10分程度の距離にあります。
料理のレベル、辻大輔シェフの人柄、スタッフのみなさん、どれをとっても食を楽しむ空間として非常に優れています。
今回6月にランチタイムに訪問しました。
ランチは4000円(税込)のみ。すべてお任せメニューですが、ランチメニューは月替わりでお店のホームページに掲載されているので、苦手な食材が多い方は事前にチェックするとよいでしょう。
もちろん、苦手な食材は予約のときに伝えれば変更してくれるので、予約のときにしっかりと自分と同行者の苦手なものを伝えることが、こういったレストランを楽しむ最大のコツだと思います。
Entrata
ビーツのスープ
良質のオリーブオイル香るスープ。「暑い季節になりましたので熱々の状態から少し冷ました状態」で出していただきました。
Antipasto Misto
前菜の盛り合わせ
天使海老、生ハム、サラミ、フォアグラ、イサキのカルパッチョ、タコ、豚肉と麦のリゾット、フロマージュテットとアスパラソバージュ、ヤングコーン
この一皿だけで私は満足できました。フォアグラは蜂蜜がかけてあります。イサキのカルパッチョはフェンネル(ういきょう)と一緒に提供されます。タコはタコのゼラチン質を使って固めてあるのですが、タコの旨みが凝縮されています。
バラ肉の豚肉もおいしいのですが、麦のリゾットも抜群の味。フロマージュテット(お店の方の説明の名前はイタリア語だったので名前を失念。フレンチのフォロマージュテットです)は豚肉のゼラチン質を使って固めてあるのでがこれもおいしい。
Pasta Secca
イワシのスパゲッティ
南イタリアの料理らしく、パン粉がかかったパスタ。イタリア南部ではチーズの代わりにパン粉を使うことがあり(貧しい時代の名残なのですが)、このお店はオリジナルでパン粉にオレンジの香りを纏わせています。
Pasta Fresca
じゃがいものラビオリ ジェノバソース
さわやかな夏らしいメニュー。
Ribollita
リボッリータ
このお店独自に進化させたリボッリータ。野菜の水分だけを使った野菜の煮込みにパンを加えて一晩寝かしてあるそうです。
塩分が控え目なとても優しい料理です。このお店のスペシャルテの1つです。
Secondo
地鶏のカチャトーラ
カチョトーラという比較的地味な料理を鶏肉を焼いたりして、このお店独自に発展させています。このお店のすごいところは発展させつつも、料理の基本に忠実であるということ。トマトとアンチョビのソース、ミモザにはトリュフの香り。言葉では上手に説明できないのですが料理の楽しさを味わえる逸品。
Dolce
ペペローにのドルチェ
パプリカを使った大胆なプリンなのですが、驚きの組み合わせの妙です。パティシエの方の発想力もすごいと思いますが、お店のメニューはスタッフみなさんで考えるそうです。
Caffe
小菓子とコーヒー
カプチーノのラテアートはトロロと犬でした。
ワインはグラスで1000円〜。ビールはグラスで800円でした。
グラスなど非常に細かいところまでチェックをしていて、料理に対するとても真摯な姿勢を感じることができました。
シェフやスタッフの会話も楽しく、これからも私はこのお店に通い続けることは間違いないです。
スタッフの一部を時給900円くらいのバイトを使えば経費削減になるのに、そういった安易な方法を取らずに、プロで固めるところが、このお店のしっかりしたポリシーを感じます。
ビーツのスープ 2015.6ランチメニューより。
前菜の盛り合わせ 2015.6ランチメニューより。
イワシのスパゲティ 2015.6ランチメニューより。
じゃがいものラビオリ ジェノバソース 2015.6ランチメニューより。
リボッリータ 2015.6ランチメニューより。このお店の定番メニュー。
地鶏のカチャトーラ 2015.6ランチメニューより。
ペペローニのドルチェ 2015.6ランチメニューより。
小菓子
カプチーノ
カプチーノ
グラスワイン、ビール
パン
2015/06/21 更新
北参道駅(東京メトロ副都心線)から徒歩5分ほどの場所にあるイタリアン。食べログの点数は3.76(2025.4現在)で、食べログの「百名店2025」に選出されています。日本の食材を上手に組み入れたイタリアンは素晴らしいの一言。ランチなら価格も比較的リーズナブル。雰囲気もよく、サービスも完璧。今回は北参道に移転してから10年目ということで「(平日限定)10周年記念ランチ」4400円(サービス料が加算されるので、実際は4840円)のコースを楽しんできました。
小さな前菜たち
ボルロッティの小さなスープ(うずら豆と牛蒡を使ったスープ)、チーズのオーブン焼き(シンプルでめちゃくちゃ美味しい)、ごぼうパルサミコ、モルタディラ(ボローニャの伝統ソーセージ)、蕗味噌のライスコロッケ、ルビーキウイとクリームチーズと山椒ビスケット、黒米のチップスカポナータ、ひよこ豆のコロネ
プレゼンの上手さもありますが、どれも非常に美味しい。味がどれも優しいのが特徴。蕗味噌やごぼう、山椒などイタリアンでは使われない食材が使われていますが、どれもピッタリと味が決まっています。
前菜
マグロ 春キャベツ、ガスパチョ
シェフが目の前でガスパチョのソースを入れてくれます。さまざまな味が融合された「料理」。キハダマグロは全く癖がなく、ガスパチョソースと合います。ガスパチョも上品な仕上がり。
ハンバーガー
このお店の自慢の一品。メンチカツを使ったハンバーガーなのですが、これも上品で優しい味。
パスタ
スパゲッティーニ ラグー
肉の使われていないパスタでチーズとオレガノを使用しています。優しい味のパスタ。
パン
おからを使ったフォカッチャと天然酵母を使ったクランベリー、クルミ、レーズンの入ったライ麦のパン。
ドルチェ
デリツィア・アル・リモーネ
イタリア南部のレモンを使ったドルチェです。
カプチーノ
ラテアートが素敵です。見た目だけでなく、クリーミーなミルクの泡もいい感じです。
ドリンクはスパークリングワインが1500円(サービス料込みで1650円)、イタリアビール1000円(サービス料込みで1100円)。これもさりげなく、注ぎ方が丁寧で美味しい。
これだけちゃんとした料理を食べることができて、4840円なのですから、本当に素晴らしいお店だと思います。最近はレストランの価格が上昇していますが、この金額で大丈夫なの?と心配になるほど。スタッフも全員料理のことがわかっていて(当たり前ですが、最近は経費削減でスタッフは全くの素人というお店が少なくないですよね)、素敵なランチタイムを過ごすことができました。