後輩に石巻に連れて行ってもらった。
ベガルタ仙台レディースの試合を見に。
試合場は石巻総合運動公園内で、津波で被害を受けたフットボール場が回復していないため、
その隣のふれあいグラウンドでの試合だった。
観客用の席は何もないので基本的に立ち見だし、ピッチの芝もけっこう長い。
なでしこリーグの2部で無料の試合ではあったが、この状態での試合は珍しいと思う。
観客にとっては選手が近くてとても良かったが。
仙台の相手は静岡産業大学磐田ボニータ。
磐田は完全にアウェーであり、大学生なのでサポーターは全く見えなかったが、
仙台サポからブーイングされることもなかった。
試合が始まり、キックオフからしばらくは磐田のペース。
中盤のプレスも早く、前線にボールが繋がるのでシュートも何本か打つ。
点が入ってもおかしくないようなシュートもあり、
ゲームの立ち上がりとしては最高と言えるくらいの流れに。
…だったのだが、仙台がサイドにボールを散らしてからその流れが変わる。
代表ではサイドバックの鮫島選手だが、ベガルタでのポジションは左サイドハーフ。
足下に来たボールを、フェイントなどではなくボールタッチの多さとタイミングだけで
普通に危なげなく前に運ぶ。
反対側の右サイドハーフは、前のスペースへのスルーパスによってスピードで攻め続け、
磐田の中盤はディフェンスに追われて攻撃に参加ができなくなった。
男子なら相手に怪我をさせるようなハードなタックルもあるが、
女子では故意的なファウルでプレーを止めたり、ということはあまりないので
得点のチャンスはいい流れのまま見られる。
磐田はキャプテンのセンターバックを中心に必死に守るが、
仙台は比較的手薄なサイドの攻撃を徹底し、相手の陣営の深いところからえぐって
決定的な場面を何度も作っていた。
…のだが、センターに折り返したボールのシュートをなぜかミートできない。
何度も何度も同じようなチャンスが訪れるのだが、結局、最後までその形では得点できなかった。
最終的に、前半にループっぽいミドルで1点。
そして、後半にコーナーからのヘッドで2点を加え、3-0で仙台の勝利。
得点はもっとあってもおかしくなかったが、
決定的なシュートチャンスが多くて見ている人には喜ばれると思う。
試合中にカメラを構えてファインダー越しに試合を見ていたら、
展開やゴールシーンなどは全くわからなくなったが楽しかった。