久しぶりに、なでしこリーグの観戦に行った。1部の試合を見るのは初めて。
カードは仙台対神戸。場所は利府町の宮城スタジアムである。
仙台のメンバーだが、代表の鮫島選手は怪我のようでベンチ外。
ゲームキャプテンは、去年、2部のリーグでMVPの伊藤選手が務める。
だが、開始14分。伊藤選手は神戸のディフェンダーと接触し、負傷交代となる。
開始早々、エースでもあるキャプテンが怪我で退場となればチームは動揺するし、監督のプランも大幅に狂う。
女子サッカーではハードなタックルはそんなにないと思っていたが、やはりプロ契約の選手は当たりも厳しい。
ただでさえタレントが多くて中盤を支配するINAC神戸だが、システムは4-3-3で、
両サイドにウイングがいるのにサイドバックも上がって攻撃参加をする。
そんなこともあり、前半、神戸は川澄選手のクロスをフリーでトラップした田中陽子選手が先取点を。
そして、チ・ソヨン選手がヘッドとミドルで2点を加えて3-0。前半だけで勝負はほとんど決まっていた。
仙台はワントップにロングボールを当ててカウンターを狙うが、スピードや高さでもなかなか勝てず、
ディフェンスで精一杯のハーフはフォローが遅れてシュートまでいくことができない。
それほど一方的な内容だったと思う。
結果的に、5-1で神戸の勝利。
個人的には同じ東北の仙台を応援したいのだが、やはりA代表やスター選手の多い神戸は完全に別格に見えた。
試合終了後、チームのバスの付近に行って場所を確保し、帰る選手の出待ちをする。
仙台の選手には、大敗したゲームだったために声をかけるのを遠慮した。
ということで神戸の選手を待ったが、出てくるまでが長く、1時間も待った。
が、待つだけの価値はあったと思う。
代表のほとんどの選手はどうやって帰ったのか見ることもできなかったが、
若手の選手はファンにしっかり対応してくれた。
その中でも田中陽子選手は人気があり、サインや握手にも全て対応をする。
神戸の選手なのに、仙台のユニホームにサインを求められても書いてくれていた。
自分の左側にいた人も握手を求め、その人の前まで田中選手が来てくれたとき、
こんなチャンスは滅多にないと思って、自分も右手を思いっきり前に出して要求した。
すると、田中選手は驚いて、とっさに俺に左手を出してくれたのだが、
このままでは握れないと判断したようで、切り返して右で俺のを先に握ってくれた。
選手に触れたのなんて初めてだ。
これがチケット代に関係なく無料というのは本当にすごいと思う。
自分にとっては、試合を観戦するよりも、出待ちができるかどうかの方が重要だと思った。