社内の慰安旅行での出来事。
行先は新潟県。
新潟といえば「酒」と「米」
宴会を盛りあげるためのイベントの1つとして「利き酒大会」なるものをやってみた。
本来、日本酒の利き酒とは。
酒蔵の人が目と鼻と口を使って、その酒が出荷条件を満たしているかどうかを判断すること。
銘柄が何か言い当てることではない。
とはいっても、私の所属している部署は大人しい女性が多いので、普通に宴会を流していてはお通夜のようになってしまうこと必至(笑)
幹事を務めた私は事前に新潟県の銘酒(四合瓶)を5本ほど用意した。
ところが新潟の酒といえば、そのほとんどが淡麗辛口である。
そこで...
「越乃寒梅」
「久保田 百寿」
「八海山」
「上善如水」
「菊水 ふなぐち一番搾り」
新潟を代表する5銘柄を選んだ。
「上善如水」と「菊水」は普段全く日本酒を嗜まない人でも味の違いが比較的分かり易い。
この2本はサービスのつもりだった。
利き酒の手順については詳しく説明しないが、下記の流れ。
1.まず四合瓶からそのまま5種類の酒をお猪口で飲んでもらい味を記憶する
2.次に5本の徳利から注がれる酒を飲み銘柄をその場で言い当てる
口直し用の水も用意。
各組の正誤結果は最後に発表することに。
かくして男女ペア5組による「利き酒大会」が始まった。
なんと、最初の組の20代女子が時間もかけずに5銘柄全てをズバリ言い当てた。
これには主催の私も驚いてしまった。
もしかして簡単すぎたかな(汗)
平静を装い、次の組の利き酒を進める。
ところが私の心配とは裏腹に、その後の4チームは惜しいどころか1~2銘柄しか言い当てることはできなかったのだ。
傾向を見ていると
「越乃寒梅」「久保田」「八海山」
やはり、この3本が特に難しいようだ。
5つの日本酒を立て続けに飲むとなると、複雑すぎて味をいつまでも記憶できないのだ。
特に男性陣は惨憺たる結果。
社内でも屈指の酒豪は揃っていたが、皆バカ舌だった(笑)
必然的に1本間違えれば2本間違えてしまう。
それだけに全問正解した彼女は賞賛に値する。
毎晩晩酌をするとか、飲み会で大酒を食らうとか。
まったくそのようなタイプの女性ではないのだが。
味覚は感性。
センスは磨くことは出来るが、高めることは出来ない。
おそらく彼女の母親は料理上手だったに違いない。
母親が作った美味しい手料理を毎日食べることで、知らぬ間に生来の優れたセンスが磨かれていった。
そんなふうに分析できなくもない。
私は悟った。
キャバ嬢に注ぎ込むのも良いけど、こういう女性にこそ奢り甲斐があるのだと(笑)