『換骨奪胎されたクスクス』TAKENOKOさんの日記

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TAKENOKO (40代前半・男性・東京都) 認証済

日記詳細

本稿は筆者のシカダのレビューの参考文献であり、
また、宇田川悟氏が味の素食の文化センターの編集する雑誌「Vesta 2005年夏 vol.59」に投稿した論文を編纂したものである。

宇田川悟(2005)「地中海を越えたクスクス」Vesta 2005年夏 vol.59,p10-13


その点を考慮の上、ご笑覧頂ければ幸甚に存じます。
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本稿のテーマは、コレ!
クスクスってフレンチのイメージありますよね?それはなぜか?

さて本題。
1.クスクスって何か?
宇田川氏の定義によれば、クスクスとはマグレブ版のカレーライスに似たようなもの、
畢竟、蒸した挽き割り小麦がライスの役割をして、それに羊肉や野菜を煮込んだシチューを上から掛けて食べるものである。

元来、フランスの植民地で会ったマグレブ三国の主食がクスクスなのである。

クスクスという名前の由来は、諸説有るが、
1)有力説は、挽き割り小麦を蒸すための穴あき小鉢を意味するアラビア語から由来である説
2)蒸しているときの音をオノマトペで表現した説もあり


2.クスクスの歴史
クスクスがフランスに伝来されたのは、1830年。
時の王、シャルル10世がアルジェリア征服した際に伝播されたものようだ。

ただ前稿(以下URL)で明記したとおり、
ただ伝来されたクスクスがマグレブ諸国のそれより、フランスのクスクスの方が遙かに美味しい。

貼付された写真をご笑覧いただきたい。
1枚目はマグレブのもの、2.3.4枚目はフレンチのものである。
遙かに後者の方が美味しそうである。

・ Bistroひつじやの拙筆
http://u.tabelog.com/000433561/r/rvwdtl/4750507/

クスクスが現地のモノを巧く換骨奪胎出来たのには、ある人たちの存在がある。
それは、ピエ・ノワール(ピノノワールではない(笑))。

アルジェリア現地で権力を振るい、
現地人を搾取して社会的地位と莫大な財産を築いたフランス人のことを指す言葉である。

同国が独立した1962年。
着の身着のまま本国に帰還したピエ・ノワール達はフランス人の舌とセンスと技をもってして、
クスクスをフレンチの料理の1つとして昇華させた。

今では、フランスではクスクス専門店がミシュランの一つ星を取得した店もある。


おまけ.美味しいクスクスの条件
1)スムールの品質
挽き割りの小麦の質、蒸し方、手による丁寧なもみほぐし方が肝要

2)肉の風味
肉の風味を引き出すために野菜、スパイスと組み合わせの方が肝要
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