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アンダープレート
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アペリティフはキール
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アミューズブーシュ
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グリーンハートをモチーフにしているらしい
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カニの肉がぎっしち&トマトのジュレ
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飯田橋のEpi-ciel のパン
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カルピスバター
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秋野菜と茸のスープ コンソメのフランと共に
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舞茸の味がアクセント
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和もち豚のたん舌と栗の赤ワイン煮込み
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Upしてみた
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ネクタリンのクレームブリュレ
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【2012年9月ランチ訪問】
いきなりですが、60年代以降のフランス料理のトレンドをまとめると、以下のような感じだと思います(注1)
(1)1960年ヌーベルキュイジーヌ
概要:素材を活かした料理
旗手:ポール・ボキューズ
(2)1980年キュイジーヌモデルヌ
概要:伝統的なフレンチと革新的なフレンチを融合させた料理
旗手:ジョエル・ロブション 、 アラン・デュカス 、 ピエール・ガニェール
(3)1990年脱フランス料理
概要:「分子ガストロノミー」を代表する従来のフレンチ料理を脱した料理
旗手:アドリア・フェランなど
(4)2010年地域のフランス料理
概要:フレンチの流れを組んだ、その土地発のフレンチ
旗手:レネレゼッピ、アレックススアタラ、ナリサワ
ミシュランを見ていると、(3)(4)の流れを組むフレンチが星を取りやすい傾向が垣間見えますが、
Restaurant Senは、いわゆるキュイジーヌモデルヌ、即ち、伝統的ならがも古さを感じさせない、とても美味しいフレンチでした。
同店のオーナーシェフは、近い将来、きっと有名なシェフになられるのではないでしょうか。
次回帰国時に、ディナーで訪問したいと思います!!
実は、このRestaurant Sen、先日のオフ会於ヴァンドレーヴでご一緒させていただいたパティシエさんからご紹介いただいたお店で、
フランス修業時代の同期の方がオーナーシェフをやられています(注2)
修業時代から、同期の中でもずば抜けていたと言うお話をお聞きし、先日の超短期帰国した際に、
念願かなって訪問することができました。
いつものように、訪問前に、先行レビューを一通り押さえておきましょう。
<お店のポイント(n=17、20129月23日現在)>
・ ランチのコースは2つ(参照:http://restaurant-sen.jp/lunch)
・ 料理がおいしい(特にオードブルやポタージュへの記述が多い)
・ シェフがひとりで作られているので、料理が出てくるのに、少し時間がかかる(僕は余り気になりませんでしたが)
・ 日曜もあいている
・ 個室が無料で利用できる
・ 靖国神社南門の交差点から一本入った、チュニジア大使館の隣(地図:http://restaurant-sen.jp/access)
・ シェフが最後まで見送ってくださったのが、とても印象的。
→ここまで丁寧なあいさつを受けたのは、ビオディナミコ以来かも
・ 以前はサービスの方の評判は芳しくなかった(先行レビューによれば・・・)
→今月よりサービスの方が変わったそうです!!
→もっと料理に関する説明が欲しかったですが(私だけか?)、とても丁寧ね心地よいサービスだと思いました。
さて、食べたものをご紹介しますー。
<ムニュ ヴィタリテ>
同コースは、アミューズ、スープ、魚or肉、デセールのプリフィックスとなっています。
・ アミューズブーシュ(4.2/5.0)
ヨーロッパの「緑のハート」と呼ばれるルクセンブルクをイメージした一品。
これは筆者の仮説ですが、この品は「一見可愛いね」で通り過ぎてしまいそうですが、
ちょっとした遊び心溢れたアミューズだと思います。
まずは、皆さんが思うように、植木鉢の上にある植物のように見えますよね。(参照:写真3.4枚目)
丸山シェフは、この品を「子葉」をモチーフにしていて、子葉は植物の最初の形態を見せているのではないでしょうか。
というのは、アミューズは、コースの最初の皿ですので、子葉をモチーフにアミューズを提供しているのではないでしょうか。
そして、子葉を手に取ると、緑のハートが手元に。
おそらく、二段階で客を楽しまそうとしたシェフの遊び心が溢れた品だと筆者は勝手に思っています。
さて、味はというと、特製の緑色の最中の中には、蟹の実がギッシリ、そしてトマトのジュレの酸味がアクセントとなっており、
視覚、味覚を十二分に楽しませてくれる一品でした。
・ 秋野菜と茸のスープ コンソメのフランと共に(4.5/5.0)
元来、オードブルの後に提供されていたスープは、
消費者の軽い料理を求める嗜好の変遷に伴い、濃厚で一杯でお腹が満たされるものは徐々に敬遠されていくように
なったことは、人口に膾炙されたことかと思います。
同店のスープは、非常に濃厚でお腹がいっぱいになれる一品です。
(この辺からも、クラシカルなフレンチだなーと思ったり)
スープは熱々で、一口飲むと、舞茸の味が非常に口の中に広がってきます。
具材は、さつまいも、舞茸、ビーツ、きぬさや、コンソメのフラン。
同品だけで、お腹いっぱいになれそうな一品。
個人的には、本日一番のお気に入り。
・ 和もち豚のたん舌と栗の赤ワイン煮込み(4.2/5.0)(注3)
通常、ラグーは煮崩れを防ぐため、肉の表面を焼いていると思うのですが、
同品は、(たぶん)焼きを入れてないと思います。
ラグーというより、ポシェに近いのでは?と勝手に・・・妄想をしているのですが、どうなんでしょう?
そのせいか、たん舌にナイフを入れると、ホロっと崩れるくらいのソースが沁み渡っており、とても美味しい。
思わずお皿に残ったソースをバゲット拭って食べたほどでした(笑)
また、ガルニチュールは、アスパラ、人参、ヤングコーン、アーティチョーク、栗。
アーティチョークは軽く揚げられており、また、栗は絶妙な甘さが引き出されていました。
この栗の甘さは、デセールに使えるんじゃないかというくらいの甘さ。
・ 自家製デザートの盛り合わせ(3.5/5.0)
この日は、ネクタリンのクレームブリュレでした。
クラシカルなフレンチを出すお店なので、ダム・ジャンヌのような、「これでもかー!!」というくらいの
甘さが前面に出たデセールかと思いきや、日本人好みの甘さがそこそこ抑えられた一品。
美味しいと思いますが、スープ・メインの感動に比べると、やや劣るかな??
・ コーヒー(3.2/5.0)
コーヒーも普通の印象。
飲み終わると、サービスの方がすかさず、お代わりを持ってきてくださいました。
・ バゲット(3.8/5.0)
バゲットが美味しくて、2回ほどお代わりを持ってきていただきました(笑)。
ちなみに、Epi-ciel 飯田橋店のモノを使われているそうです。
<総括>
料理だけでなく、店内雰囲気も清潔感のある素敵なレストランでした(料理は言わずもがな絶品也)
記念日、女子会、接待にも使えると思います(前述の通り、個室利用料掛からないしね)。
今後に期待したいお店です。
今後の展望で唯一気になったのは、スペシャリテの存在ではないでしょうか。
タテル ヨシノ 芝で知られる吉野建氏の自伝に以下のような一説があります。
アスリートでスターと呼ばれる人たちには必ずといってよいほど得意技があります。
それは好調な時には、不調な時にはピンチを救ってくれる一発逆転の必殺技となります。
~中略~
スターシェフと呼ばれる人たちにもそれは当てはまります。
「全てが必殺技」というロブションのような特別な存在は別として、ポワンにおける
「フォアグラのテリーヌブリオッシュ包み」、ボキューズにおける~中略~
それらは皆スペシャリテと呼ばれ、料理人の必殺技であり代名詞なのです(注4)
素人が生意気なことを申し上げると、丸山シェフのスペシャリテの誕生が更なるお店の発展につながる気がします。
次回帰国時にまた訪問したいと思います!!
ちなみに、9/25-10/7までダイナースレストランウィークでランチは2,010円(税込)、
ディナーは5,000円(税込)で食べることができるそうです(注5)。
<注>
1.何かのTV番組でやっていたのを適当にメモっただけなので、一部に誤りがあるかもしれません。
2.オーナーシェフの丸山氏は辻調理師専門学校(フランス留学コースエスコフィエ校)を首席でご卒業されています。
(私の職場に、某大学を首席で卒業している上司がいますが、首席って凄いよね。。。)
その後、アランシャペルで修業をされ、モナリザ 丸の内店料理長、ピエール・ガニェール等を経て、独立。
ミシュランガイド ボンヌ・プティット・ターブル2010に掲載
<参照URL>http://restaurant-sen.jp/chef
3.たん下(別名:タンカルビ)はたんの根元の部分で、とても柔らかい。
<参照URL>http://www.fuji-shoku.co.jp/meat.html
4.吉野(2001)p63
5.<参照URL>http://restaurant-sen.jp/archives/1362
<参考資料>
安藤裕康 ほか(2009)『基礎からわかるフランス料理』柴田書店
斉須政雄(2002)『調理場という戦場』朝日出版社
吉野建(2001)『星をつかむ料理人』新潮社
辻調グループフランス校ブログ<http://tsuji.fr/blog/sotugyo/restaurant_sen.html>(2012年9月23日アクセス)
ルクセンブルクの暮らし<http://goo.gl/DZ7a1>(2012年9月23日アクセス)