3回
2024/02 訪問
冬のエゾシカ
再訪。
冬の間に再訪しておかなければ。そう言いながら数ヶ月
経過し、そろそろ限界の時期に。
誕生日にムスメが何かご馳走してくれるというので
相談の上ラチュレに決定(尚、アルコールはワタシ持ち)
2階席。個室に3卓あるうちの1卓。
早い段階で室田シェフがいらしてお料理のざっくりした
説明とアレルギー等の確認があります。
【ランチスペシャルコース】8,400円×2
国産スパークリングワインカキツバタ 1,500円×2
Chardonnay(マコンヴィラージュ) 2,000円
ジンファンデル(KENWOOD) 1,600円
シラー(ドメーヌデリゼ) 1,800円
◯ ブータンノワール
鹿の血のブータンノワールをラングドシャにIN。
中にリンゴジャムを忍ばせて。前回のマカロンより
力強い感じ。ラングドシャの儚い食感とレバーの
ようなねっとりした中身が相性良し。
◯菊芋のポタージュ
トッピングは揚げ菊芋と黒オリーブ。
粘度低めのポタージュで、優しく沁みる味わい。
あまりあれこれ加えていないのか、菊芋の香りが
しっかりあり揚げ菊芋もアクセント。
◯帆立グリル
百合根ソース、アーモンド、晩白柚、カカオのチュー
ルを添えて。
帆立グリル特有の芳ばしい香りと帆立の甘みが良。
カカオのチュールの甘苦さも意外と箸休め的に良。
アーモンドがかなり効いていて、折角の百合根ソース
の存在感が薄くなってたのが少し残念。
◯鹿と穴熊と熊とイノシシのパテアンクルート
パテのパイ包み焼き。
ジュレの部分は鹿、中心はフォアグラと何か(失念)。
ジビエ集合体ですが「コレが熊か!」というのはなく
獣感は全く無い。美味しい。
フォアグラのほうが野生的な感じすらあり、
鹿のジュレがとても好みでした。
添えてあるのは柿、紅大根、林檎のジャム。
◯ウスバハギ シラス出汁のスープ仕立てに銀杏、舞茸
ウスバハギの柔らか過ぎず、弾力あり過ぎずで具合が
良い。火入れ程度が良いのでしょう。
身の薄い場所が若干塩がキツめだったものの、厚い
部分については問題無し。ハギって旨みの強い魚なの
ですねー。シラス出汁も他の野菜や香草の力もあって
臭みなく。
◯蝦夷鹿内腿のソテー 赤ワインと黒胡椒のソース
添え物にさつまいもチップ、カボチャ、じゃがいも、
蓮根と甘いものがずらり。他に芽キャベツ的な風味の
苦味のある野菜(何だか不明)。
このお皿、本当に美味しゅうございました。
鹿の火入れがすごく良いし、まぁ肉の処理が良いので
しょう、「フレンチの肉ソテーは今後鹿と鴨だけでいい」
と思いました(笑)柔らかくギュッと旨みが強い。
脂っぽさは無くて赤身の旨みを感じるのに邪魔無く。
鹿についてはジビエと言えども夏の旨さがあるという
話(脂がより少なく赤身のかみごたえ強め)。
ソースがシンプルなのも鹿の旨みが際立つ要素かも。
甘い野菜も感動的に鹿との相性良しで完璧!
◯デセール霜柱
蕗のとうジュレ 土佐文旦 生姜エスプーマ
蕗のとうの皮
仕上げにパウダー状にした雪に見立てたフロマージュ
ブラン
昨年春に食べたデセールと同じ蕗のとう。
今年はブラッシュアップされて生姜がプラス。
このさっぱりとしたデセールは味もさる事ながら
雪の下から蕗のとうが現れる様の表現も素晴らしい。
◯紅茶とプチガトー(MONICAのマドレーヌ)
このお値段でこれだけ楽しめるのは有り難いです。
満足満足。
冬の間に青首も食べたかったのだけれども、無理だった
なぁ。蝦夷鹿が感動的に美味しかったから良いけどね。
接客も、もう少しゆっくり説明して下さると嬉しいけど
(忙しいのでしょう)色々質問しやすいのは良いところ。
次はまた別の季節(秋?)にでも、またお邪魔します。
ブータンノワール
菊芋のポタージュ
パン、とても美味しい。中がしっとり。これは是非ともMONICAで販売して欲しいっっ!
帆立のグリル 百合根ソース
パテアンクルート
ウスバハギ
蝦夷鹿内腿のグリル
デセール 霜柱
紅茶
マドレーヌ、MONICAのやつですね
2024/02/29 更新
2023/04 訪問
MONICAのカウンターで。
日本橋コレドのラーメン屋を予定していたところ、
諸般の事情により断念し直ぐにコチラを予約。
はい、あまりに違い過ぎるというツッコミが聞こえますね。
運良く翌日ランチに空きがあったので念願のラチュレ訪問に
なった。
当日電車の遅延はあるわ、渋谷駅周りはインバウンドだらけ
だわで宮益坂をダッシュしてギリ到着。
足の指、ヒビ入っている人間のやることではない。
店に着いたところで別の入り口のほう、ということに。
そういえば外に「新店舗入り口」の地図があったが、
たぶんあれはMONICAのことでは?
直ぐにシェフ自ら案内して下さり(広いカウンターの席と
言われた)着いた先はMONICA。
???
この日MONICAはお休み。
なんと普段パン買う時に支払をするカウンターが本日の席。
調理場見学出来てまさにオープンキッチンの状態で
ワタシ的には当たり席でございました。
《ランチスペシャルコース》 7800円
まず席にはガラスケースに入った野の花が。
久々のフレンチなので「イマドキの店ってこうなの⁈」と
思いながら鑑賞。気分も上がるしこういう演出は良いなぁ。
その後シェフから今日のお料理の説明が軽くあり、
アレルギー等の確認あり。当然と言えば当然なんだけど
こういうことしない店は意外とある。
◯鹿のマカロン
ブーダンノワール(仏の鹿の血のソーセージ)と似た
鹿の血を使ったペーストを、卵白を使わずにこちらも
鹿の血を使って作ったマカロン。
初っ端からスゴいの来た。
マカロンの甘さが濃厚な鹿ペーストと相性良し。
やっぱり鹿って甘めのものが合うのねー、うん。
◯タルト
ヤリイカ、ピゼリ(イタリアのグリンピースの小さいもの)
チーズ、たぶんディル。
タルトが薄々なのでひと口で。
どこか遠くに五香粉のような香りが残り、美味しい。
記憶に残りそうな味わい。
◯鰹
タタキのように周りを焼いた鰹に菜の花。
上に長芋、花紫蘇等。
トマト(青トマト?)と何だったかのソース。
◯根セロリと鹿テリーヌ
根セロリのマリネの中に
鹿のテリーヌ、胡桃、林檎。リンゴ酢のソース。
根っこに木の実に果実と鹿。
おはなしの中の森のイメージ。
林檎の甘さと胡桃の香りに根セロリの食感で
めちゃくちゃ好きな味。いやーウマイウマイ。
◯ヒラメのポアレ
身の厚いヒラメにオマール等の甲殻類出汁のソース。
ソースに筍と桜海老。つけ合わせにマッシュポテト。
ヒラメの皮がパリッパリで理想的な焼け方で、身は
ふわふわというよりも「ややしっかり」。
魚の味そのものが濃厚なので良き。
ジュドオマールは大好きなので嬉しいなぁ、これ。
桜海老も負けてないのね。
つけ合わせのマッシュポテトが想像を超えてて
思わず笑ってしまった。甘くてなめらか。
おそらく今まで食べたポテトで一番美味しい。
◯岩手高原豚のグリル
サーヴされてきた時の香りといったら!
ビジュアルも直球ですね、これ。
どこからどう見ても火の入り具合が完璧。
キメの細かい豚で脂っぽくない。この脂は香りと甘さ。
これを表現するには美味しいという形容詞しか無いの
かしら。
肉の下にベイクドされた筍とポテト、椎茸。
マッシュルームではなくて椎茸で正解ね、これは。
筍もけっこうパンチが効いていて旨し!
マデラ酒ソースがたいそう合いまする。
◯デセール
雪溶けをイメージ。
想像の斜め上いくやつ、来た。
サワーポメロに蕗のとうのジュレ、
上にリコッタ(だったと思う)のエスプーマ。
メレンゲの板と飴がプラス。
蕗のとうのジュレってコチラで戴かなければ
一生食べないであろう食べ物。柔らかさが絶妙。
サワーポメロが遠くに苦味がある果物のせいか
蕗のとうと全く違和感無し。
リコッタと特に飴(甘さ担当)が良き仕事。
肉の後のさっぱりとした味わい。めっちゃ好きだ、これ。
◯紅茶
◯猪の脂のフィナンシェ
周りがカリッと中はしっとり。
猪かどうかはわからないが甘さも味も濃いので
このサイズがジャスト。
しっかり卵白の香りもあって◯。
この他にグラスで泡ロゼと、カオール赤を。
お値段は適正価格かと思います、たぶん。
いやー、とっても楽しく美味しくいただきました。
やっぱり肉です。ジビエですものね、そりゃ。
全体の中では鰹がやや弱かったように思いますが、
ヤリイカのタルトとヒラメは良かったので
魚全部がどうのというわけではないのかな。
ソースが軽めなのも魅力。
ソースよりも調理法なんでしょう。
後から胃が重くて参るようなこともなかった!
このお値段でこれだけ楽しく食事出来るのは
嬉しいことです。
働いている方々もお若くて、皆さん接客も良いし
(きけばちゃんと気安く教えて下さる)
見ていてたいそう気分が良いというのも◎。
次は季節を変えて、またですね。
ロゼの泡
鹿の血を使ったマカロン、下の台に鹿毛皮
中はヤリイカ、ピゼリ、チーズ
パン
鰹、菜の花と長芋、花紫蘇
マリネされた根セロリ、中は鹿のテリーヌとリンゴと胡桃
カオールのマルベック赤
軽めの赤のジンファンデル
ヒラメに桜海老と筍入りのジュドオマール、それにマッシュポテト
岩手高原豚のグリル、黒ニンニク、たけのこ、じゃがいも、インゲン
サワーポメロに蕗のとうのジュレ、リコッタのエスプーマ、メレンゲ、飴
猪の脂が入ったフィナンシェ
紅茶はずいぶんと香り良し
2023/04/22 更新
再訪。
青学の隣にあるジビエを得意とするフレンチ。
こちらの併設のブーランジェリーはMONICAです。
年イチペースで訪問していますが、今年も。
別の時期にも来たいなぁと常々思っていますが、
お財布事情もあり…
で、ランチ訪問ですがせっかくなので夜コースで
お願いしました。
【special course(7皿)】 17,800円
アルコール類(泡+白) 合計で5,000円ほど?
◯ サーモンのリエット マスカルポーネとキャビア
初っ端から魚です。これは意外でした。
柔らかいサーモンのきめ細かいリエットで
なかなか良きですね。泡によく合う。
◯MONICA特製ミニクロワッサンにあん肝とトリュフ
ドーンっとあん肝。ほの温かいクロワッサンの
バターの香りやトリュフとの相性はどうなんだろう
と思いつつ…いや、めっちゃ合う!
トリュフ→あん肝→トリュフの残り香の順で
風味が来ますね。ここまで濃厚なあん肝は和食では
あまりお目にかかったことはないかも。美味しい。
◯シカ骨のコンソメ
具材は山形なめこ、かぼす、鹿肉。
鹿なんですよ、香りが。すごい鹿。
なめこを合わせるアイデアも素晴らしいし、
かぼすがたまにフッと来るのも良い。
◯寒鰤の胡桃だれ和え
白マッシュルームのスライス、穂紫蘇、
ブラウンマッシュルームのパウダー、パール柑、
蕎麦の実二種(茹でた蕎麦の実とダッタン蕎麦)
胡桃ダレは白ワインビネガー入りだったはず。
このタレに結構インパクトがあって、些か寒鰤その
ものの味は隠れてしまっていたかなー。
ただ鰤本体の脂とビネガーの酸味が上手く調和して
いて料理としてはとても美味しいです。
マッシュルームの風味も良いですね。
◯雉のパテアンクルート
金柑、紅大根、キウイジャムを添えて
パイ皮包みの中は雉パテ、雉のコンソメジュレ、
フォワグラ。
雉はじめて食べましたが、同じ鶏類ということも
あって鴨に近い。鴨より食べやすいかも。
鴨と同様に甘いものや酸味のあるものが相性良し
なので金柑やキウイジャムが良く合います。
このコンソメジュレは良きですね。
◯太刀魚のパイ包み
ミルフィーユ重ねにした太刀魚 トリュフ
パセリバタームース、トリュフ入りブールブラン
これがひっくり返るくらい美味しかった。
ジビエのお店なので正直魚の皿はややインパクトが
薄いのは仕方ないと思っているのですが(概ね余程
のことでもないとフレンチはその傾向がある?
個人的には記憶に残るのは三軒くらいしかないので)
この太刀魚の皿は本当に凄かったと思います。
太刀魚のふわっとした食感は重ねても変わらず、
ほぼムースのように柔らか。パセリバタームースも
程よい具合で太刀魚の助太刀に。
濃厚ブールブランとパイもこれ以上ないほど。
◯北海道産蝦夷鹿(ロース)のロースト
赤ワインとスリランカ胡椒のソース 菊芋添え
メインは
・蝦夷鹿ロース肉のロースト
・網で獲った青首鴨のロースト(課金)
・和牛(課金)
から選択。但しテーブルで別々にすることが出来ず
協議の末「蝦夷鹿」に。ちなみにワタシは鴨希望でし
たが、課金にビビって鹿に転向(笑)
課金いくらだったんだろう?来年の課題ですね。
昨年もこちらで蝦夷鹿をいただきましたが、
お値段の関係で別部位。今回はロースです。
部位でこんなにも違うのかという驚きが最初に。
レバーのようなねっとりとした舌触りと香りは
別物でそれぞれに良さがありますね。
鹿なので脂っぽさは無いのですが、濃密な味は
やはりロースならでは。ソースはかなりしっかりと
胡椒をきかせてありますし、菊芋(ペーストと揚げ
たもの)の甘みと風味との相性は抜群でした。
◯フォンダンショコラに春菊のアイスと苺
洋酒の効いたフォンダンショコラ(コアントロー?
だったか)にまさかの春菊アイス。
春菊、これはハーブですね。
濃いショコラに合います。毎回思わぬ発見がある
のがラチュレのデセール。楽しいです。
◯小菓子
ヘーゼルナッツのフィナンシェ。
中に少しだけショコラを忍ばせてあり、美味しい。
◯コーヒー
ミネラルウォーターやら税金やらで2人で
合計5万円超えでしたが、お値段どおりの満足度。
誕生日月だったのでムスメが出してくれましたが
さすがに全額は気の毒なので補助金支給(笑)
相談なくこのコースを予約してみたのはムスメですが
本人も大満足なのでなによりでした。
いや、もう安いほうのコースに戻れるのか⁈と
なってます。困ったなー。
ちなみに…
隣のテーブルはもうワンランク上のコースでしたが
(若い男性お二人が勉強の為に来たらしい、反応が
めちゃくちゃ可愛かった)海亀のココットが出てまし
た。ジビエで亀が出るんですね。白身じゃなくて
鮪のような感じらしいですよ(めっちゃ聞こえた)。
とにかくテンポ良くお料理は出してくださるし、
いろいろ質問もしやすい。これからどんどん伸びて
いくんだろうなぁという感じのスタッフの方ばかり
で居心地がとても良いのが助かります。
レストラン、料理が良けりゃいいってものではない
ので。とても良いお店だと思います。
全て室田シェフのお人柄ゆえでしょう。
ご馳走様でした。また伺います。