『偽名』DENさんさんの日記

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DENさん (男性・東京都) 認証済

日記詳細

グレッグとジェフリーは大学の山岳部に所属する仲の良い2人。

今日も2人はまだ踏破していない山に挑戦している。

無事に山頂を制覇した2人は達成感を噛みしめながら下山していた。

しかし山の天気は変わりやすく、予報にはない豪雨に見舞われる。

時刻はすでに夕刻を過ぎ辺りは真っ暗。

慌てて見回すと少し離れた所に仄かに明かりが見える。

近づいてみるとそこには山の中に似つかわしくない豪邸があった。

2人はすがる気持ちで玄関のチャイムを押してみた。

出て来たのは中年だが見た目に美しい未亡人。

事情を聞いた未亡人は2人を快く泊めてあげる事にした。

翌朝快晴になると2人は未亡人にお礼を言って元気に山を下りて行った。

1年後、グレッグに弁護士から郵便物が届く。

グレッグはジェフリーに聞いた。

「おい、弁護士から書類が来たぞ。

あの時俺は疲れてすぐ寝てしまったんだが、お前はどうした?」

「どうしたって、そりゃお前の想像通りさ」

「そうか。もしかしてお前その時、俺の名前を使わなかったか?」

「ごめん、使ったよ。でも何だい?1年も経って。

子供でも生まれたのか?養育費か何かよこせって?」

グレッグは言った。

「彼女、亡くなったみたいなんだ。全財産を俺に残すってさ」
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