2回
2018/07 訪問
【再訪4★】’18の夏〜鮎が食べたくて
乾杯!2018/7
【歳時記】◎2018/7
【アップルパイのように #33】◎2018/7
【敬愛するアルチザン】◎2018/7
パン◎2018/7
2018/7
【涼み】2018/7
2018/7
【定点】♫2018/7
2018/7
【あの森の風】◎2018/7
【継がれる味】◎2018/7
2018/7
【海の神 山の神】◎2018/7
【生命力】♫2018/7
2018/7
【陽射しの香り】♫2018/7
小菓子♫2018/7
お薄・2018/7
セッティング@2018/7
アプローチ@2018/7
サイン@2018/7
2018/08/01 更新
2016/07 訪問
【再訪3★】’16の夏〜素晴らしき鮎料理に出逢う
再訪してみたいフレンチの筆頭にありながらもなかなか訪れることができなかったが、やっと4年半ぶりの再訪を果たすことができた。昨年にはリューアルしたようで外観もウェイティングルームも変わり、地下にあったトイレも一階に移ったのでかなり使いやすくなったようです。またダイニングも黒を基調としたモノトーンの空間となり、窓から見える植物の緑のコントラストが夕暮れが近づくとともに刻々と変化し最後には闇に包まれ黒い壁と同調する…実に素晴らしい情景であった。私達は半個室のソファー席に案内していただいたが此処もウッディな空間となって一層心地よく生江シェフの料理をいただくことができる。
最初に酒杯が供された。「日本酒と白ワインをみぞれ風に凍らせている」そうだ。この日のディナーには自分はグラスワインをペアリングで、妻はノンアルコールのカクテルやお出しなどのペアリングができるというからお願いした。
■おもいがけない美しい出逢い…18,000円
【シャンパンと甘夏のノンアルコールカクテルで乾杯!】◎
【ブラックオリーブ】◎
【鱧、南瓜、バジル、すだち〜】◎
・南瓜のピュレとバジルの泡の中には鱧、梅肉とともに美味しくいただける。スダチのグラニテ。
【アップルパイのように #24〜 伊勢海老、エシャロット、レモンタイム】★
・定番のアップルパイも24verになるそうで熱々になっているらしい。前回、私達がいただいのは恐らく始まったばかりの頃だろう、そのパイがどんどん進化し味も抜群というか一口食べてその美味さには感嘆した。
【自然酒五人娘 純米吟醸|寺田本家】♫
・酸味を感じる日本酒である。
【パンとクリーム】◎
・『ラ・ボンヌターブル』でもお馴染みの大阪の『ル シュクレクール』のパン。美味いよね。
・クリームはサワークリームと豆腐のペーストが合わされ、その美味しさにパン食べ過ぎ注意報発令!
【すずかぜ〜 翡翠茄子と蝦夷あわび、ディル、白味噌と茗荷
】★
・鰹やこぶ出汁とつけた翡翠茄子にアワビ、茗荷も白味噌など「発酵と熟成の旨味を皿の中で表現」との事。
・日本料理のような香りがしていたが食べて想像以上の美味しさに驚いた。発酵や熟成という日本料理の伝統をうまく捉えフレンチでも日本料理でもない域に到達しているように思えた。
【TSCHIDA Christian Himmel auf ErdenⅡ】♫・オーストリアのワイン
【マンゴージュース】♫・茗荷なども合わせてあるそうで「不思議なテイスト」と妻の評
【定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ】◎
・お馴染みのスペシャリテだが、7月は青森県野辺地の蕪を使い瑞々しくて甘味に辛味も伴うそうだ。
・驚くほどジューシーで甘い蕪にはパセリソースも美味いし、キントアハムとブリオッシュのカリカリ&サクサクの食感と旨味が重なり心地よい。
【La Cuvée de l'Oncle Léon 2008|Gérard Schueller et Fils】♫
・アルザスのマグナムボトルが印象的なワイン
【お出し】◎
・鰹だしと昆布だしを合わせた温かいお出汁。蕪とのマリアージュに妻は感激していた。
【’16の夏〜 生き生きと焼いた鮎をそのコンソメと、自家製うるかとマッシュルーム、とうもろこし、クレソン、山山椒】★★
・鮎のコンソメスープ、冷たいコンソメで鮎を凝縮した味わいが美味し
・頭はカリカリの素揚げ…なんというカリカリ感&何という美味さ!
・骨付きの身…揚げてうるかを塗って仕上げてある
・蒸篭蒸しの半身…米酢と山椒による爽やかなスパイシー感が極上のテイストに仕上がっている。
・鮎と言えば苦味だがプラス山椒や米酢などから爽やかな後味が感じられるのが素晴らしい
・日本料理を超越した新しい鮎料理がこの一皿で表現されています!素晴らしい!
【RADIKON Oslavieとスイカジュース】◎
・鮎の香ばしさに合わせた北イタリアのワイン
・スイカジュースには米酢も加えてあるそうだ
【とある池〜 スッポンと葱の冷たいジュ、アーティーチョーク、蓴菜、枝豆、雲丹、金蓮花】★
・秋田の蓴菜、浜名湖のスッポン、生うに、ナスタチウム、アーティーチョークのソテー
・とある池のそれぞれの食材のそれぞれの旨味を感じることができ、それがスープに至ってはこれまでに味わったことのない斬新な味わいに融合している。先ほどの鮎料理もあって、もはや日本の食材を使った日本料理をも超えた新しい和のフレンチなのだということを妻とも共感した。
【酒こまち|新政酒造】◎・すっきりとした旨味で料理ともよく合う
【梅のジュース】◎・梅に紅茶キノコ、ハーブ
【おばあちゃんの味〜 ちいさな茶碗蒸し、鴨とふじつぼのコンソメ、おろし立て山葵】♫
・スプーン先の山葵が印象的な茶碗蒸し。
【焚き火の香り〜 蝦夷鹿の鞍下肉を薪で焼いて、帆立貝のムスリーヌ、赤ピーマンの炭化ピュレ、赤紫蘇、空芯菜】♫
・あっさりとした夏鹿の肉に合わせた赤紫蘇のさっぱりとしたソースと赤ピーマンを焦がした黒いピューレ、白いピューレは帆立貝、色味から夏らしい爽やかさを感じるね。ワインとジュースも同じ色合いで楽しくいただける。
【 vosne-romanee 2012|Domaine Bizotと紫蘇のジュース】♫
・爽やかな果実味を感じるワイン、鹿肉にもよくあう。紫蘇に紅茶キノコのジュース。
【西と東と〜 47種類のお野菜たち】◎
【醍醐のしずく|寺田本家】◎
・チーズか野菜かで私達はどちらも野菜を選択。この皿に47種類の野菜が盛られているそうだ、それぞれの野菜一つ一つの味が感じられるような新鮮さとドレッシングの妙がある。それに加えて驚いたのがこれに合わせた酒で「醍醐のしずく」という菩提もと仕込みのお酒だが、乳酸発酵の甘酸っぱい味がしたからビックリするとともにこれが野菜とも抜群にマッチして驚きとともに味わえたのである。
【真夏の果実〜
梅と桃、夏のハーブのジュレと軽いショコラブランのムース】◎
【La Petite Folie 2013|Laurent Bannwarth】◎
・手前から奥に食べ進むと甘さから爽やかさに変化します。またデザートに合わせたワインも供された。発泡性のワインでドライで軽い泡がデザートにも合ってしまうから困ったものだ(笑)
【夕涼み〜 メロン、バニラ、セロリ、ルバーブ】♫
【ミニャルディーズ & お薄】♫
支配人の青島さんは食材やその産地、作り方などにも精通しているようで料理のそれぞれを丁寧に説明していただける。スタッフも気さくに話しかけてこられるので重々しくならず楽しい気分で過ごすことができる。以前よりも外国人客が多くなったようで外国人スタッフもいるので耳を澄ませばインターナショナルなダイニングとなっている。
今宵の料理では鮎の皿には驚愕し感銘を受けた。日本料理なら焼いて蓼酢で苦味を感じるのが醍醐味となるが、この皿の上には三様の料理があり、コンソメも含めてそれぞれがこれまで食べたことがないけど感嘆する新しい鮎料理のあり方に出逢えた。今まで食べた鮎料理の中で最高と言ってしまえるものだった。鮎に苦味がどうとかではなく米酢や山椒などとともに爽やかに味わえるなんて…’16の夏とあるように毎年進化を続けているらしいので是非来年も訪れていただいてみたい。この鮎だけでも食べに来る価値がある。
鮎の他にも日本の食材に拘っているようで、この日も鱧、アワビ、ウニ、茄子、スッポンなど日本料理でもよく使われる食材であったが素晴らしいことはそれぞれの食材の味を引き出しこれまでにない味がいただけるフレンチなのである。ただ最後のお薄は少々違和感があった。目の前で点ててもちろん美味しい抹茶がいただけるし日本が誇るものなので外国人客には良いのかもしれないが、自分も妻もデセールと小菓子の後は珈琲を飲みたいわけでその選択肢があっても良かったと思う。
ワインや日本酒による皿ごとのペアリングも楽しいが、ノンアルコールドリンクとのペアリングも素晴らしく自分も今度はこちらにしようかと思える完成度の高さであった。なので自分も妻も再訪に4年半もの間を空けたことを後悔…季節を変えて再訪したいフレンチ…いや生江シェフの料理を楽しみにまた伺いたい。
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'12/01/29('12/01 訪問)
ディナーでも心奪われる
昼★★★★☆ 4.5 ( 料理・味 4.5 | サービス 4.5 | 雰囲気 4.5 | CP 4.0 )
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心奪われたランチから二ヶ月が過ぎ、アニバーサリーのディナーでの再訪です。
自分はあの恵比寿のお城にしたかったのだけど間違いのないレストランに行きたいという妻の意見を尊重して予約しました。
この二ヶ月の間に見事ミシュランの星を獲得したようですね。おめでとうございます。
今回の席はホールの席ではなく半個室のような席なので此処は大変落ち着いて過ごすことができて居心地がすこぶる良い。記念日のディナーには最適です。
ディナーは「願いと光」と名付けられた15,750円のコースのみです。
まずは、
【シャンパン(Bruno Paillard)】と【クランベリージュース】で乾杯。
「オリーブ」は6個のうち3個がオレンジ味だそうだけど、かなり微妙な味加減で区別が難しかったけどいきなりそんなことから楽しめますね。
【北の海から〜ツブ貝、生海苔、デコポンとフェンネルを2口で】♫
・アミューズ・ブーシュは小さなグラスが二つの内容だ。
・ツブ貝とウイキョウのピューレにツブ貝エキスのゼリー、そして生海苔が泡状だ。
・もう一つはデコポンを瞬間冷却しかき氷状にしたもの。
・ツブ貝は軽く火を通しただけでそのシャキシャキの食感と生海苔の風味がマッチする。
・デコポンでさっぱり!
【アップルパイ#2〜手長海老、ほうれん草、フォワグラ、アーモンド】★
・アップルパイというから前回のランチのアップルパイを想定していたが別物だった。
・登場したのが某有名ファーストフード店のような姿にシェフのメッセージも添えられていて全くの予想外。
・箱から引き出して熱々のアップルパイを噛るのはなかなか楽しい!
・そして驚くべき餡の美味さ。手長海老、ほうれん草、フォワグラなどが満載なのだ。
この日のワインは料理に合わせてグラスで出してもらうようにお願いした。
前菜に合わせるのは次の白ワイン。
【Meursault clos des meix chavaux 2008】★
・ブルゴーニュのシャルドネの白ワイン
・たいへん優しくて口に含むと自然に笑みがでてしまうエレガントな酸味が特徴。
【パン】◎
・小さいフランスパンとライ麦のパンでバターにはレフェルヴェソンスのロゴがあった。
・前回も感じたけど此処のパンは大好きなのだ。
【雪のように〜甲イカと百日舞茸のポワレ、ピュレとクリュのカリフラワー、ブリーをレフェルヴェソンスに】◎
・舞茸が山で甲イカとカリフラワーのピューレが海をイメージし、そこに雪が積もったような情景を表現した皿だそうだ。白カビチーズのブリーが泡状になり雪を表現している。辛水菜がアクセント。
・ピューレを口に含むと実に上品な味わいで甲イカの柔らかさがこのピューレに実によくマッチする。そして甲イカの上のカリフラワーと二種類の食感と感動が味わえるオードブルである。
【五月長根葡萄園 2009】♫
・エーデルワインという岩手県花巻市のワイナリーの白ワイン。
・リースリングと甲州を交配させたリースリングリオンのワインとの事。
・優しい味わいでかなりさっぱりした清涼感がある白ワインだと思った。
【丸ごと火入れした蕪とイタリアンパセリのエミュルション、ハモンイベリコ&ブリオッシュ】★
・今回もスペシャリテで登場した熱々の蕪の料理だ。
・真冬を迎えて蕪の甘みがより深みを増したようで、『甘い!』という言葉がつい出る。
・相変わらずパセリソースやイベリコ&ブリオッシュと合わせて食べるのも美味し。
【ピーチジュース】◎
・妻オーダーのジュース
【Domaine Olivier Santenay 2009 】◎
・次は魚料理なのに赤ワインなの?と思った。
・ブルゴーニュのドメーヌ・オリヴィエのサントネィという赤ワイン。
・繊細な果実味なのでヴィネガーのソースによく合うわけだ。
・自分はピノ・ノワールがやっぱり好きなのだなぁと再認識。
【黒の世界から〜北海道余市から来たアンコウをノワゼットとブールノワゼットで焼いて黒大根のピュレとクリュ、黒キャベツと黒オリーブ、ヴィネーグルレデュイ】◎
・深海にいるアンコウから黒の世界をイメージし、黒大根に黒キャベツ、黒オリーブで揃えているのだそうだ。焦がしバターで炒めたナッツがアクセントだ。
・プルプルながら弾力のあるアンコウのポワレである。
・まったりしたアンコウに酸味あるソースと黒キャベツに黒大根の辛味などが味わえる。
・確かにこの皿なら白ワインを合わせるよりは赤ワインの果実味がマッチするわけだ。
【Vilmart RATAFIA】◎
・次のフォワグラの皿に合わせるのは、シャンパーニュのヴィルマールのラタフィア。
・何という美しい琥珀色なのでしょう。
・物凄い芳醇さと濃厚でスモーキー、シガー、樽、甘美が見え隠れする複雑な味わい。
【フォワグラのナチュラル、花梨、金柑、ピンクペッパー、修道院のジュレ】◎
・花梨のピューレが印象的だ。修道院のジュレは40種類のハーブを使っているそうだ。
・濃厚で重くなりがちなフォアグラを花梨ピュレで爽やかに、修道院ジュレの甘さなどが口の中で絡み合いたいへん爽やかにフルーティさとともにいただくことができます。
・またそれに合わせる『ヴィルマールのラタフィア』は素晴らしいマリアージュ。
【右と左で〜金宣烏龍茶】◎
・メニューを見ると何?と思う。実際に登場すると普通の小さなカップに入った烏龍茶。
・飲んでビックリ!右と左で温度差のある烏龍茶がそのまま口の中に入ってきます。
・冷たくて暖かくて、半分はフルーティさも感じる不思議な烏龍茶。おもろ〜!
恒例の好みのナイフを選びます。自分は「ラメ」、妻は「水牛の角」だそうだ。
【CLOS DES GRIVES 2004】◎
・ローヌ地方のドメーヌ・コンビエのクロ・デ・グリーヴでビオワインのようだ。
・このワインも好きだわ〜。自然な果実味でバランスが良く何杯でも飲みたくなる。
【東北ー東京 岩手短角牛サーロインのロティとそのジュ、堀川ごぼうのピュレ、赤軸ほうれん草、陸前高田の椎茸】★
・東北〜東京とは、肉と椎茸が岩手、茨城のゴボウに千葉のほうれん草と産地を線でつなげているようだ。
・ごぼうのピュレの素晴らしさが印象的で牛肉とマリアージュすることでただただ感激!
・牛肉への絶妙な火入れとピュレの味(塩)加減が素晴らしいとしか表現できない。
【厳選チーズ あるいは 時季のお野菜】◎
・チーズを0.3口ぐらいにカットして野菜も付けてくれるというのでお願いした。
・チーズ単体で食べるのが苦手な自分にもこれなら美味しくいただけて満足しました。
・青カビのチーズまで無難にいただけました。
【壊したいスノーマン〜苺とムースバナーヌ、バニラアイス、アーモンド&ココナッツ、マルガリータのジュレ&野生ミントの泡、黒オリーブ】◎
・またまた楽しいデセールを考えますなぁ〜雪だるまですか。
・スプーンでコンと叩くとスカっと割れます。この殻は口に含むとスゥっとなくなる。
・下の段にあった苺にムースバナーヌやアイスなどがトロ〜リとまぁ美味しい事。
【ハーブティー】◎
・妻のドリンクは前回のランチでお馴染みのハーブティー。
・青色から黄色に変化するんだよね〜妻はとっても気に入っているようです。
【コーヒー】◎
・自分のドリンク。これも相変わらず美味しいコーヒーだ。
【軽いモンブランと洋梨「ル・レクチェ」、パンドエピスと牛乳のアイス】◎
【ミニャルディーズ】◎
・ムース状のモンブランの中には洋梨やパンドエピスなどが入っている。
・爽やかにモンブランを食べられて楽しい。
・最近も有名洋菓子店のモンブランを食べたけど断然こちらが好きです。
・小菓子も相変わらずいろいろと楽しめます。
今回のディナーでの滞在時間は三時間半を超えていたと思いますが、ワクワクするようなネーミングだったりビックリするヴィジュアルの皿を食べると、それぞれが感動的だったり印象や記憶に残る料理を味わうことが出来て大満足です。だからディナーになって皿数が多くなっているにもかかわらず時間が経っていることなどをまったく感じないのです。
サービススタッフも絶妙なタイミングで楽しい話をされることも時間を忘れる要因でしょう。私たちのアイデンティティも最初の訪問ですっかりと覚えられてしまっているようですからね。今回の料理が東北に関連することが多かったのも何かの縁でしょうか。
また皿に合わせてお任せしたグラスワインも実によく考えられており見事に料理と味にマリアージュしていました。自分の好みのワインも知っているのかと思ったほどです。
生江シェフがテーブルに来られた時に妻は烏龍茶がどうして左右で違うのかの種明かしを聞いていました。なるほど〜と思いましたがどの料理にもワクワクさせられることばかりで見事に生江シェフの術中にはまっている私達であります。
そのシェフは今回私たちが帰る際にも雨の中わざわざタクシーに乗るまでお見送りをいただきその真摯な姿勢は素晴らしいと感じました。
さて次はいつ来てワクワクしましょう〜
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'11/11/17('11/11 訪問)
心奪われたランチ
昼★★★★☆ 4.5 ( 料理・味 4.5 | サービス 4.5 | 雰囲気 4.5 | CP 4.0 )
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レフェルヴェソンスとは泡を意味するのだという。
西麻布にあるレストランに伺うと、なんと近くにお寺があって不思議な雰囲気。
アプローチからエントランスにかけての雰囲気にも期待が高まる。
今思えばそこも「泡」だったかもしれない。
レストランの中は予想より広く上質な空間が落ち着いた雰囲気とともに広がっていた。
もちろん「泡」はいろいろな部分のモチーフになっている。
店内のレイアウトはゆったりと配置されており近くのテーブルの会話が気になることはまずないだろう。窓際の卓なら植裁の緑と穏やかな陽光を感じ、壁側の席ならパーティションで区切られた個室のような感覚を楽しむことができるでしょう。私たちはその間のホールにある卓だったのでこの中では落ち着かないほうでしたが店内の全体の雰囲気を感じるには良かったと思う。厨房とお手洗いは階段を降りた地下にあるのだけど、そこには大きな個室があってグループで利用するにはこれまた最適であろうと思った。
まずは、シャンパンとグレープフルーツジュースで乾杯。
注文は三種類あるランチコースの中から、
自分が『牧場…4,800円』、妻が『より道…4,800円』とした。サービス料は10%。
【渡り蟹を用いたロワイヤル ピスタチオの泡をかけて 柚子のグラニテ】◎
・アミューズブッシュ
・予想より濃厚な蟹のテイストを感じる。
・ピスタチオの泡とマリアージュされて美味しい。
・グラニテとラ・フランスでさっぱり。
【秋刀魚をクリュで、その肝とブラックオリーブオイルのソース、ヴァイオレットトマト、紫蘇、芥子水菜】★
・より道の前菜で紫色で統一された皿が印象的である。
・北海道の秋刀魚が刺身の状態だ、黒オリーブと秋刀魚の肝を合わせた濃厚ソース。
・秋刀魚(刺身)をフレンチで食べるというのはちょっと驚き。
・美味しいを連発中の妻から少しだけもらったが、海老料理を食べている最中に秋刀魚刺身を食べると少し生臭さが強調されたがソースの濃厚な美味さが印象的だった。
・でも妻はこちらの皿が好きなようだ。
【天使海老のポワレ 人参のソースとクリュ、泡立てたヘーゼルナッツとパンプルネル】★
・牧場の前菜でこちらはオレンジ色が印象的な一皿だ。
・ニューカレドニア産の天使海老のポワレ、オマール海老のブイヨン。ヘーゼルナッツの泡が添えられている。
・ブリブリ海老にヘーゼルナッツの泡が加算されると複雑ながら病みつきになる美味さ。
・海老好きの自分も唸ってしまう見事な皿です。彩りも素晴らしいね。
・前菜は片方がバイオレットで片方がオレンジ、そういうコントラストも素敵に映った。
お野菜の一皿【カブの料理】★
・こちらのスペシャリテとの事。登場したときからの香ばしい匂いが堪らない。
・4時間ゆっくりと火を加え、直前にバターでコーティングするのだそうだ。
・イタリアンパセリとイベリコ豚の生ハムで風味付けしたブリオッシュ。
・熱々で香ばしさとジューシーさと甘味にカブ独特の繊維感もある。
・う〜ん!カブがこれほど美味しいとは!驚き!
【アップルパイの様に〜熊野地鶏のラグー、手長海老、フォワグラ 淡路島の玉葱ソース、時季のサラダ】★
・より道のメイン皿。見た目も楽しいパイだ。
・ふんだんな野菜に囲まれたパイの中からは美味しい物がザクザクと。
・断面写真はお楽しみということで掲載しません。
【収穫〜信州和牛モモ肉のロティとそのジュ、バターナッツのピュレとヴィネーグルレデュイ、フダンソウ、ジロール茸】★
・牧場のメイン皿。断面が鮮やかな赤身とカボチャのピューレの彩りに息を呑む。
・適度な火入れが素晴らしく、和牛の旨味が凝縮されていて噛むほどに旨味がでる。
・塩が載っておりシンプルに楽しむのもよし。ピューレで楽しむのも良し。
・ジロール茸などと合わせても良し。全部と合わせても良し。
・メインのしかも肉料理でこれほど自分が感銘を受けた皿は初めてです。
【軽快なモンブラン】★
・より道のデセール。モンブランとは思えない真っ白な容姿。
・こちらも中身の画像は控えましょう。
・一口食べた自分は栗そのものの味じゃん!という驚きと感想。
【蝶のさがしもの〜カルダモン香る紅玉と発酵乳のアイスクリーム、ジャックローズのジュレとフイヤンティーヌ、ベコニアのお花】◎
・牧場のデセール。蝶ですね〜アートですね〜見るだけでも楽しい。
・美味しいです。でもインパクトがないので物足りなさを感じたりして。
【ハーブティー】★
・ハーブティも提供された時は緑色だけど次にポットから注ぐと黄色なのである。
・スパイシーな味わいはハーブティーを好まない自分も次はこちらにしようと思うほど美味しいと思った。
・おかわりもしてもらって大満足。
【コーヒー】◎
・もちろん美味しいコーヒーでした。
・こちらもおかわりもできて満足。
【おしゃべりのひととき】★
・紅芋のマカロンやプルプルのキャラメルゼリーも美味しい。
・でもね〜チュッパチャップスがね〜楽しい!どう楽しいかは是非お店で!
料理はアミューズから最後のコーヒーやハーブティーまで素晴らしく心奪われるものが供されたと感じる。
食彩というか見た目もハッとするような驚きと楽しめるように構成された皿、もちろん食べて味わっても想像以上に美味しい。それでいて何か遊び心というか食べる人をいかに楽しませるかにも主眼をおいているように思える。
自分もだがそれ以上に妻が大変なお気に入りになってしまったようだ。「心奪われた!」と申しております。
サービス陣もそつがなく上質でプロフェッショナルを感じました。料理の説明、タイミングの取り方、各テーブルへの気配り、そして配膳の所作も魅せてくれますね。また自分が写真を撮る際にも大変に気遣っていただき恐縮してしまった。
最後の挨拶に来られた生江史伸シェフはスラリとしたイケメンシェフ。
雑誌などでは掲載される度に容姿が違うものだから実際はどんな方かとおもいきや目の前に登場した生江さんは謙虚で控えめでインテリジェンスな印象でした。私たちのしょうもない質問にも丁寧にお答えいただきとっても好印象。
帰り際、お土産にいただいたクッキー。
2つもらったけどこの日仙台に帰る妻に新幹線の中で食べたら?と全部妻に渡してしまった。
仙台に持ち帰って食べた妻の感想は「激ウマ!」だったと。ゲッ!「食べないで取っておいて!」と自分。
一週間後仙台に戻った自分もやっと食べることが出来ましたが苦味あるキャラメル味のクッキーは美味しかったぁ!
そんな訳で妻はこちらのレストランに完全に心奪われたようで、ディナーでの再訪を強く要望されている状態であります。もちろん自分も再訪したいのだけどネ!
’16の夏〜素晴らしき鮎料理に出逢う@2016/7
【シャンパンと甘夏のノンアルコールカクテルで乾杯!】◎2016/7
【ブラックオリーブ】◎2016/7
【鱧、南瓜、バジル、すだち〜】◎2016/7
【アップルパイのように #24〜 伊勢海老、エシャロット、レモンタイム】★2016/7
【自然酒五人娘 純米吟醸|寺田本家】♫2016/7
【パンとクリーム】◎2016/7
【すずかぜ〜 翡翠茄子と蝦夷あわび、ディル、白味噌と茗荷 】★2016/7
【TSCHIDA Christianとマンゴージュース】♫2016/7
【TSCHIDA Christian Himmel auf ErdenⅡ】♫2016/7
【定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ】◎2016/7
【La Cuvée de l'Oncle Léon 2008|Gérard Schueller et Fils】♫2016/7
【お出し】◎2016/7
鮎のコンソメスープ★2016/7
【’16の夏〜 生き生きと焼いた鮎をそのコンソメと、自家製うるかとマッシュルーム、とうもろこし、クレソン、山山椒】★★2016/7
頭はカリカリの素揚げ★2016/7
骨付きの身★2016/7
蒸篭蒸しの半身★2016/7
【RADIKON Oslavieとスイカジュース】◎2016/7
【とある池〜 スッポンと葱の冷たいジュ、アーティーチョーク、蓴菜、枝豆、雲丹、金蓮花】★2016/7
【酒こまち|新政酒造】◎2016/7
【梅のジュース】◎2016/7
【おばあちゃんの味〜 ちいさな茶碗蒸し、鴨とふじつぼのコンソメ、おろし立て山葵】♫2016/7
【焚き火の香り〜 蝦夷鹿の鞍下肉を薪で焼いて、帆立貝のムスリーヌ、赤ピーマンの炭化ピュレ、赤紫蘇、空芯菜】♫2016/7
【 vosne-romanee 2012|Domaine Bizotと紫蘇のジュース】♫2016/7
【西と東と〜 47種類のお野菜たち】◎2016/7
【醍醐のしずく|寺田本家】◎2016/7
【真夏の果実〜 梅と桃、夏のハーブのジュレと軽いショコラブランのムース】◎2016/7
【La Petite Folie 2013|Laurent Bannwarth】◎2016/7
【夕涼み〜 メロン、バニラ、セロリ、ルバーブ】♫2016/7
【ミニャルディーズ】♫2016/7
お薄を点てる・2016/7
【お薄】♫2016/7
セッティング@2016/7
アプローチ@2016/7
プレート@2016/7
この日の一番★【東北ー東京 岩手短角牛サーロインのロティとそのジュ、堀川ごぼうのピュレ、赤軸ほうれん草、陸前高田の椎茸】★2012/1
熱々のアップルパイを引き出して★2012/1
【シャンパン(Bruno Paillard)】と【クランベリージュース】で乾杯!2012/1
【シャンパン(Bruno Paillard)】♫2012/1
オリーブ・2012/1
【北の海から〜ツブ貝、生海苔、デコポンとフェンネルを2口で】♫2012/1
【アップルパイ#2〜手長海老、ほうれん草、フォワグラ、アーモンド】★2012/1
【Meursault clos des meix chavaux 2008】★2012/1
【パン】◎2012/1
【雪のように〜甲イカと百日舞茸のポワレ、ピュレとクリュのカリフラワー、ブリーをレフェルヴェソンスに】◎2012/1
【五月長根葡萄園 2009】♫2012/1
【丸ごと火入れした蕪とイタリアンパセリのエミュルション、ハモンイベリコ&ブリオッシュ】★2012/1
【ピーチジュース】◎2012/1
【Domaine Olivier Santenay 2009 】◎2012/1
【黒の世界から〜北海道余市から来たアンコウをノワゼットとブールノワゼットで焼いて黒大根のピュレとクリュ、黒キャベツと黒オリーブ、ヴィネーグルレデュイ】◎2012/1
【Vilmart RATAFIA】◎2012/1
【フォワグラのナチュラル、花梨、金柑、ピンクペッパー、修道院のジュレ】◎2012/1
【右と左で〜金宣烏龍茶】◎2012/1
好みのナイフを選ぶ!2012/1
【CLOS DES GRIVES 2004】◎2012/1
【東北ー東京 岩手短角牛サーロインのロティとそのジュ、堀川ごぼうのピュレ、赤軸ほうれん草、陸前高田の椎茸】★2012/1
【厳選チーズ あるいは 時季のお野菜】◎2012/1
【壊したいスノーマン〜苺とムースバナーヌ、バニラアイス、アーモンド&ココナッツ、マルガリータのジュレ&野生ミントの泡、黒オリーブ】◎2012/1
スノーマンを壊して◎2012/1
【ハーブティー】◎2012/1
【コーヒー】◎2012/1
【軽いモンブランと洋梨「ル・レクチェ」、パンドエピスと牛乳のアイス】◎2012/1
【ミニャルディーズ】◎2012/1
セッティング@2012/1
店内の雰囲気@2012/1
【収穫~信州和牛モモ肉のロティとそのジュ、バターナッツのピュレとヴィネーグルレデュイ、フダンソウ、ジロール茸】★2011/11
【アップルパイの様に~熊野地鶏のラグー、手長海老、フォワグラ 淡路島の玉葱ソース、時季のサラダ】★2011/11
お野菜の一皿【カブの料理】★2011/11
【カブの料理】の断面!★2011/11
【天使海老のポワレ 人参のソースとクリュ、泡立てたヘーゼルナッツとパンプルネル】★ 011/11
【秋刀魚をクリュで、その肝とブラックオリーブオイルのソース、ヴァイオレットトマト、紫蘇、芥子水菜】★2011/11
【渡り蟹を用いたロワイヤル ピスタチオの泡をかけて 柚子のグラニテ】◎2011/11
シャンパンとグレープフルーツジュース◎2011/11
白ワイン(グラス)◎2011/11
赤ワイン(グラス)◎2011/11
パン◎2011/11
パン◎2011/11
【軽快なモンブラン】★2011/11
【蝶のさがしもの~カルダモン香る紅玉と発酵乳のアイスクリーム、ジャックローズのジュレとフイヤンティーヌ、ベコニアのお花】◎2011/11
【ハーブティー】★2011/11
【コーヒー】◎2011/11
【おしゃべりのひととき】★2011/11
建物外観@2011/11
2016/08/10 更新
平成16年夏に食べた鮎料理の感激が忘れられなくて昨年も予約を試みたが失敗したので今年は万全を期して予約をGETした。2年前の改装直後に訪れたので店内の雰囲気は変わらないようだがスタッフ陣は結構変わっているようだ。
この日も自分はアルコールペアリング、妻はノンアルコールペアリングをお願いした。ルネサンス「再興」と名付けられたコースである。
【歳時記】◎ 雲丹、とうもろこし/南高梅
【アップルパイのように #33】◎ 穴子、柳川牛蒡、あおさのり
【敬愛するアルチザン】◎ 時季のお野菜たち
【涼み】★ アオリイカ、冷茄子、コンブチャセロリ、青柚子、河内晩柑のヴィネグレット
【定点】♫ 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
【あの森の風】◎ 鮎とシャンピニオンうるか、おかひじき、山山椒オイル、白味噌エミュルションと富士酢
【継がれる味】◎ ちいさな茶碗蒸し、毛蟹、枝豆、トマト
【海の神 山の神】◎ 今帰仁アグー、アバのジュ、みる貝、赤生姜、茗荷、クレソンアレノア
【生命力】♫ 山羊チーズのムース、ルバーブ、ローズマリー
【陽射しの香り】♫ さくらんぼ、蓬のアイスクリーム、アカシアの花、餅、ムラング・バリニーズ
【小菓子とお薄】
楽しみにしていた鮎はコンソメスープにカリカリの頭など2年ぶりに美味しくいただくことができたが2回目だからか大きな感銘とまでは至らなかった。同様にスペシャリテの蕪も食べ慣れてしまうから困ったものである。今回感銘したのは「涼み」というアオリイカの料理でイカに青柚子、河内晩柑の涼味溢れる香りと味わいは素晴らしかった。
しかしながら、料理、サービス、コスパにおいて前回訪問が頂上だったような気がしてならない。