君が今の病院に入院してから5か月が経過しました。
季節は春から夏になりましたね。
今のルールではどんなに重症な患者であろうとリハビリ病院に入院できるのは半年と決められています。
そのリミットまであとひと月になりましたね。
先生からは,退院することができても当分は見守りが必要だと言われています。
また当分はリハビリも継続するように言われました。
この二つの課題をクリアするにはどうしたら良いものか・・・。
君が自宅に戻ることができたとしても子供達は学校があり,僕には仕事があります。
本当は仕事をしばらく休んで介護したいという気持ちもありますが
まだまだ子供達のためにも働かないといけません。
君は今は言葉を失っていますが,
本当に自宅に戻りたいという気持ちが伝わっています。
しかしこのままでは共倒れになるかもしれません。
介護と仕事の両立という壁が立ちはだかりました。
夏物の洋服を届けようと君のタンスを整理していたら君が三年前に書いた『もしもノート』が出てきました。
そこには,君自身が介護が必要になった時には施設に入るようにして欲しいと書いてありました。
まさか数年後こういう事態になるとは考えていなかっただろうに・・・
それを読んだ家族は皆,崩れ落ちそうになりました。
それでも踏ん切りがつきました。
一旦自宅に戻り,少し自宅で過ごしたあとにリハビリが継続するための施設で頑張ってもらうことにしました。
今度の三連休は一時外泊の許可をいただきました。
久しぶりに自宅で過ごしてみましょう。
そして退院したら少し自宅でのんびりしましょう。
梅雨も明けました。気分を変えて新しい生活に踏み出してみましょう。