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外観
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外観
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外観
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外観
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外観
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モーニングセット
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店内
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トイレへの道のり
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トイレの扉
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トイレの注意書き
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スーパー玉出
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裏手の路地
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裏手の路地
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西成区太子2丁目。ある日の週末午前中、太子交差点より堺筋を南へとそぞろ歩き。この界隈、釜ヶ崎の境界エリアのせいか、日雇い労働者や、生活保護受給者然とした年配男性との遭遇率がやたらと高い。
飛田新地からもほど近い、今池本通りと交わる交差点、スーパー玉出の斜向かいの道端に、古ぼけたスタンド看板が目に留まる。喫茶いくと書かれているが、看板の目の前にそれらしき店舗は見当たらず。
まるで戦後のバラックと化した陋屋が佇む極狭な路地をつたっていくと、その奥に白い暖簾が掲げられた地続きの店舗を発見。傍目からみて喫茶店とは到底思えない店構え。事実色あせた庇には、居酒屋清次と書かれている。
引き戸の奥は薄明かりが灯るものの、店内を覗い知ることはできない。場所が場所だけに他所者を拒絶するには十分。柱には防犯カメラ作動中とのシールが貼られているけれど、それらしきカメラは見当たらず。そもそも窃盗集団を気にするほど、高級品に囲まれた暮らしを営んでいるのだろうか。
恐る恐る引き戸を開けると、二人の年配者の視線が私に注がれる。カウンター内にて接客中、年配のご主人と女性客。L字カウンターが配置されたこじんまりとした店内。小料理屋と思しき居抜きそのままの設え。もしかしてかつては飲み屋として営業していたのかもしれない。
入口傍の椅子に腰掛けると、「ホットでええの?」とご主人。「ホットティーでお願いします」と答えると、「ホットティーってなに?」まさかホットティーの意味が通じないとは、心の中で苦笑しつつ、「あの、紅茶なんですけど」
ようやく事なきを得て、モーニングの調理にとりかかるご主人。髪を結わえた女性客は、特段我々のやりとりに気にもすることなく、テレビの画面をぼんやり眺めている。ちょうどテレビショッピングが放映中。形の崩れたお買い得の明太子を実演販売。
試食するゲストの大げさ過ぎるリアクションに、「そんなに旨いんかい」と即座にツッコミを入れたご主人。「美味しそうやけど、量が多いわ」常連らしき女性客が会話をつなぐ。
「紅茶ならそれいらんとちゃう?」、ほどなくしてご主人の準備する手順に疑問を投げかけるその客。私の席から手元を見ることはできないが、普段紅茶を頼む客はいないのか、やや覚束ない印象。
「お待ちどうさん」先にモーニングプレートがカウンター上段に置かれた。6枚切りのトーストに、ゆで卵とサラダ、薄っぺらなハム、フルーツが盛られて、喫茶店の朝食にしてはなかなかのボリューム。会計時に判明したのだが、これでたったの330円。
マーガリンの塗られたトーストをむしゃむしゃ食べながら、ふと左手の扉に何やら気になる貼り紙を発見。どうやらトイレの案内のようだが、「ドアーを開けて右に直角(90°)に曲り徒歩(自転車又自動車等不可)で2m87cm進行すると左側に設置してあります(原文まま)。」と書かれている。
どうぞ突っ込んでやってくださいと言わんばかりの口上だが、尿意をもよおす気配のない私でさえ、ここは確認したくなる。すべて平らげたところで、トイレのために立ち上がると、「トイレの場所わかる?」とご主人から声がかかる。
「とりあえず行ってみます」と応えつつドアを開いて、薄暗い廊下を歩いていく、本当に2m87cmの距離かは訝しいものの、確かにトイレの入口を発見。引き戸を開けると、予想を覆す最新鋭のウォシュレットが設置と思いきや、紐を引っ張って水を流す和式便器。汲み取り式でなかったのがせめてもの救いか。壁には、「急ぐとも心静めて中にせよ 桜の花もちればきたなし」との注意書き。急がなくとも和式トイレはとかく飛散しやすい。
トイレから戻ってくると、「場所わかった?」とご主人の声。「ええ、なんとか」と笑顔で答えつつ、「それにしてもトイレまでの距離、随分細かいですね、実際に測ったんですか?」「センチで書いとるからな」「なんや、最近はインターネットに載っとるらしいわ」「先日も写真撮らせてくれいうて撮ってた客もおったからな」
実際にPCやスマホを使いこなす年代とは思えないご主人。淡々と話す口ぶりから、この店がネット上でどう評価されようともどこ吹く風なのだろう。