麻衣ちゃんの執事さんが投稿したつる幸(石川/金沢)の口コミ詳細

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閉店つる幸北鉄金沢、金沢/日本料理

1

  • 夜の点数:4.7

      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.6
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.6
1回目

2016/12 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.6
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.6

加賀百万石と北陸の和の指針 珍道中同行二人シーズン9拾参の巻

 金沢に遠征が決まってから、検索三昧の後予約の明け暮れが暫し続きます。

相棒がこちらが取れたのにえらく感激して呉れたのにはびっくり。どうもすごく行きたかったお店らしい。

何でも『情熱大陸』で、こちらの二代目主人の『河田康雄 』氏がフューチャーされた由。

日本を代表する屈指の料亭なんだそうで、ランキング上位のお店で評判の良いお店として駄目元での予約でした。

この旅の計画をメールで知らせると大層お喜びで、当初目的の蟹面おでんが霞んでしまいそう。

1日目の 乙女寿司 も然り、この旅は相棒の日頃の行いの賜物でしょう。

入口に付けたタクシーから仲居さんの案内で小庭を進み玄関へと誘われる。

入口直ぐの小庭が望める個室は厨房に近くて気が張らなくて良いかも。

京都では人払いの代名詞のぶぶ漬けの意味合いとは違う、裏千家の倣いからぶぶ湯が供されました。

少し早い到着で、おねいさんと話したり、庭先や外観の写真撮影などをさせて頂き和ませて頂きます。

何故飲み初めはビールなのか と思いながら、先ずはビールで飲み出します。瓶ビールが美味い。さていよいよ宴の開幕です。

先付は 香箱蟹の蟹面と黄金蟹の大名盛・・・先付けって普通ちまっとしたお摘み程度なのだが。

先付けから香箱蟹(ズワイガニの雌)が出て来るのはまだこのお店なら判らなく無いが、大きな蟹が出たのにはびっくりさせられた。

どうやらそれも普通のズワイでは無くて『黄金蟹』と言う特別な蟹らしい。相棒が調べて詳しく解説して呉れました。

ズワイと紅ズワイの自然交配でズワイの2~3000個体に1匹らしいです。

身がぎっしりと詰まって、蟹本来の甘くてジューシーです。蟹味噌も濃厚でビールが進みます。
 
香箱蟹も結構大きくておでんで頂いたのとはまた違う味わいで、内子・外子・味噌が相俟って旨味が凝縮。

散らして有る生の菊が東北を思わせて、中居さんと食用菊について一くさり。

こちらでは食用の板菊(湯通し後笊に並べ干した物で湯で戻して使う)は余り使用され無い様です。

ここでいよいよ日本酒に切り替えて、数有る銘酒の中から手取川古々酒を御願いします。

八寸は 鱈の刺身、鱈子と白子の親子和えで鱈の刺身に鱈子をまぶし、鱈子の白子ソースが小鉢で。

鱈子の粒々感と白子のソースの深い味淡白な鱈が豊潤な装いと成りました。更に萬歳楽の白山古酒を追加しました。

フォアグラの茶碗蒸しは出汁にフォアグラの濃厚な味わいと豊かな風味がひろがります。ちゃんと銀杏も入って居ましたよ。

洋梨のクリームチーズ和えは小さく切った洋梨にクリームチーズを合わせた上品な甘さの物でした。柿の白和えのイメージです。

フォアグラの煮凝りは煮凝りに旨さを閉じ込めた目にも嬉しい一品です。

蕗と海鼠腸のお浸しは山の物蕗の歯触りと海の物海鼠腸の磯の塩気が、酒の肴にピッタリ。

いくらの柚子椀は素性の良いいくらで良い塩梅の旨味が嬉しいです。

衣かつぎのアンチョビ乗せは、小さな里芋にアンチョビの風味を乗せた和洋折衷のあて。

里芋チップスも素揚げでサクサクと芳ばしくスナック感覚の軽めの1品に。

椀物で 鰤の粕汁が登場。軽く炙った鰤が酒粕と西京味噌で上品に仕立てて有ります。

付け合わせの牛蒡も素揚げされ風味も良く鰤の旨味を倍加させます。

向付に旬のお刺身盛り平目の薄造りは細ねぎを巻きポン酢で頂きます。紅葉おろしは手間を掛けた本物の紅葉おろしでした。

地元盛岡の 松もとの頑固親爺と話した正真正銘の紅葉おろしです、楓おろしとは違います。

初見のシラサエビはねっとり感に強い甘みと旨味が凄いですね。

お造りの鰤は薄紅色で脂が乗って居るので、隠し包丁が市松に入る念の入れ様。口の中で、脂が融け甘さが広る今が旬の鰤の凄味。

赤烏賊も抜群の寝かせのタイミングで、ねっとりと柔らかく甘く木目細やかな仕事が感じられる。

焼き物は、喉黒の幽庵焼き 白子ソース。型の良い喉黒の切り身に塩を振って軽く炙った後にさっと幽庵地を施して仕上げて有ります。

そこに鱈の白子を生クリームで延ばした濃厚ソースが堪りません。

能登牛の山椒風味焼き 柿器盛りは柿の器に割下が張られ、柔らかに焼かれた大振りの角切りの能登牛が盛られて居る。

スチールして山葵でも食べてみました。矢張味が閉まって、お酒にピッタリです。

付け合わせの山椒の実の佃煮は軽くピリッとして、香りも良いアクセントに成りました。

黒豆も柿のプールに浸って黒々艶々としてふっくら良いお顔。薄い甘味も良い箸休めですね。

女将に勧められ柿の器をスプーンで崩して頂いたが残りの出汁と合って不思議な食感ながら美味しいです。

続いて強肴は治部煮です。 普通角切りのお野菜なのですが器の真ん中には、風呂吹き大根の様な大きな大根が座って居ます。

野菜は加賀野菜中心の地味も嬉しい逸品です。治部煮なので肉は鳥系だと思いますが、こちらは一筋縄では行かない。

慎重に噛みしめてみます。鳥系は多分間違い無い様だけど味わいの深さが、何とか地鶏では無くて矢張シンプルな鴨か。

いや角館で頂いた 真鴨かも。正解は 鴨 でしたが普通の鴨か真鴨かは聞かず仕舞いで謎の霧の中です。

新潟で鴨嫌いを知った相棒は何肉か知らずに食べてびっくりです。

止め肴 は蓮根餅カラスミ巻き笹の葉包み焼きです。団子の様な蒸した蓮根餅に唐墨を包んで、笹の葉にくるんで焼くと言う念の入れ様。

香ばしい上に歯触りも珍しい品でした。

ご飯は香箱蟹の炊き込みご飯で、最後で香箱蟹と再会させる憎い演出。

止め椀にはお蕎麦と、香の物は糠漬けが出ました。

林檎やカリフラワーにパプリカと水ナスです。水ナスは扱いが難しいので珍しいです。

最後に水菓子 はグレープフルーツのクレームブリュレと季節のフルーツ盛りが華やかに飾ります。

普通ならここでお茶で終わりでしょうが、練り切りと女将が立てるお薄を頂きまして夢の宴が終わりました。

裏千家の作法から煎茶を頂きなから相棒と暫し話込み余韻に浸ります。

女将と二代目と中居さん達にお見送り頂いてタクシーで東茶屋街のバーへとお暇致しました。

訪問時玄関の片隅には見慣れない『食べログ 』の木製の立札が有り、見た事無い盾のような物です。

これが『食べログ Japan Restaurant Award 2016 TOP50』であった事を後から相棒に教えて貰いました。

凛とした料亭の雰囲気と気を張らない気さくな感じもする良いお店でした。女性のタイプと一緒で好きな感じの空間です。

    加賀百万石の伝統と格式に、二代目の創意工夫が相俟って癒されました。

    お料理とお酒と気遣い相俟って醸す雰囲気が素敵でした。
 
    大変ご馳走様でした。貴重な体験をさせて頂きました。

2017/01/04 更新

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