2回
2020/11 訪問
次世代和食の絶対エース
石川県七尾市、あることすら知らなかったような街に素晴らしい和食ができたと聞いて、お伺いして来ました。
駅近くのホテルから歩きましたが、活気は少なく、本当に名店があるの?といった雰囲気です。
こちらのお店は、桜田出身とのことで、これだけで訪問を決めました(笑)
18時30分の一斉スタート、ぎりぎりにお伺いをしまして、お店は和の雰囲気の素晴らしい1軒屋。
手前に個室がありましたが、まだ使われていないとのこと。
カウンター席は6人がゆっくりと座れる仕様です。
ウエルカムドリンクもありまして、コースがスタートです。
能登牛に能登ポルチーニ、そして雲丹が乗った贅沢な一品が出てきましたが、これだけはそうヒットしなかった一品。
肉の街から来ているからかしら?逆に言うと、これ以外のこの日のコースはパーフェクト。
私の好きな無花果は胡麻の気高き香りのソース。うんまい。
そして、京都の木山を彷彿とさせるような、鰹節パフォーマンスの後には、出汁がメインの料理がどんどん出てきます。
人生でベスト3に入るであろうお椀は、牛蒡豆腐と穴子の素晴らしいコンビネーション。
鰹の藁焼きは珍しくないアプローチですが、庭も使いながらのマジ藁焼き(笑)
鰹のクオリティが高すぎて、何の魚かがよくわからない程の脂のノリでした。
鯖寿司は、肉厚すぎて、鯖と米のバランスがオカシイ…そりゃ酒が進むでしょ!
蟹も出てきまして、この時期は儲けなしですよ、と御主人が仰っていたのがわかる贅沢さ。
こちらにも出汁が注ぎ込んであり、本当に美味しい蟹…御馳走様です。
そして、最近の新規オープン店では、あまり作られなくなった八寸。
美しき八寸でして、それぞれがしっかりと作られていて、実に美味しい八寸でした。
これは日本酒が進んでしまいますね!
そして、松茸は、京味スタイルで、フライにしてあります。
パン粉も手作りで、粗めのパン粉が美味しい松茸フライに仕上げるポイントでしょうか。
香りがどっと出てくる松茸フライは、万人が好きな一品でしょう。
そして、税・サ込で18,000円のコースなのに…〆に出てくるのは、蟹の炊き込みごはんで、お腹がいっぱいでも絶対に食べなければならない一品。
私は、お代わりして、4杯食べてしまいました…
御主人やお店の方々の雰囲気も良く、ここまで感動したコースは実に久しぶりです。
若手の和食職人では圧倒的に素晴らしいクオリティのお店だと思います。
ということで、石川県なのに次の予約を半年以上後に入れてしまいました(笑)
圧倒的なクオリティのコースがさらなる進化を遂げることを期待し、また半年後にお会いしましょう!
2020/11/23 更新
石川県七尾市、この地まで足を運ぶ十分な理由になるのがこちらのお店の存在です。
前回はまだ超予約困難店とまではいかなかった頃、予約してお伺いをしましたが、その次の予約がコロナによって実行できず…御無沙汰してしまっておりました。
今回はこちらに定期的に通っている同行者とお伺いしました。
現在は18時30分スタートですが、電車との接続が悪いため、18時スタートになるようです。
カウンター席は7席、席間にゆとりがあるのが良いですね。
この日はお客さんも層が良く、楽しい時間を過ごさせていただきました。
今回の訪問で確信したのは、こちらのお店は既に日本屈指のレベルに達しているということ。
前回の訪問時に比べて、地元素材の理解や新規発掘が進んだことによる、料理の深化が見られましたし、プレゼンテーションが格段に良くなっていました。
決して重ねるだけのタイプではありませんが、このレベルだからこそ、素材に対しての手入れの技術力が明確な差として現れると思います。
美味しい料理を食べたときには鳥肌が立つのですが、今回のコースでは鳥肌が連続しまして、実に感動的な体験をさせて頂きました。
私が好きな桜田系のお出汁の美味しさが料理の根底に流れていますし、私の大好きな山菜や野草の添え方が上手なことよ…
八寸の数は多くないものの、その美しさと美味しさはこれまた素晴らしい。日本酒をどんどん飲んでしまいます。
筍の炊き込みご飯からの白御飯、エンドレス御飯攻めにより、お腹いっぱい…余った炊き込み御飯はお土産にしてくださる優しさです。
次回の予約の遠さに驚きました。
私が本年度後半はいろいろと予定が入りそうということで、今回は同行者のみの次回予約になってしまいましたが、いやいやどんなに先でも2人で予約お願いしておけば良かった…と後悔です…
御夫婦の感じの良さも変わらず!
奥様もお忙しいと思いますが、丁寧に対応いただきありがとうございました。
また、機会を頂けますように…私の大好きなお店です。