blueboyさんが投稿したらーめん奏(愛知/吹上)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

ブルーボーイの喰い物徒然草

メッセージを送る

blueboy (60代前半・男性・愛知県) 認証済

この口コミは、blueboyさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

らーめん奏吹上、御器所/ラーメン

1

  • 昼の点数:3.9

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 3.0
      • |雰囲気 2.3
      • |CP 3.8
      • |酒・ドリンク 3.8
1回目

2015/11 訪問

  • 昼の点数:3.9

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.0
    • | 雰囲気2.3
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

調和という意味では名古屋で一番と評せる繊細な味わい

■■■ 2016年04月08日 再訪問 ■■■

なかなかタイミングが合わず、ちょっとひさびさになったらーめん奏

午後から安田通にある取引先に出向くことになっていたので、「美味いラーメン屋があるから」と仕事関係者を誘い、吹上③出口で待ち合わせ。

隣県からやってくる仕事関係者の都合に合わせたら、11時15分の待ち合わせとなり、平日ということもあって、「きっと一番乗りだろう」と言いながら店の前まで来ると、すでに男性が一人、開店を待っていた。

知多からやってきたという男性は、なかなかのラーメン通で、聞けば「限定の煮干しラーメンを食べにきた」とのこと。
お陰で、10分程度のラーメン談議前まで、せっかくの頭だったのに、すっかり煮干しになってしまった。

思えば、こちらは時折創作ラーメンを提供してくれるが、「どうなんだ?」と店主に聞いてみても、さしてプッシュされることもなく、食べてる真っ最中の常連に聞いても半端な回答しかなかった。
そうなると、やはり王道の塩優先となり、これまで手を出さずにきた。
が、これも何かの縁だろうと、開店直後の券売機で、初訪問となる仕事関係者にを薦め、限定Aボタン、つまりは煮干しらーめんを選択。
普段は微妙に奥歯に物がはさまったような言い回しで押さない店主も、今日は何も言わない。
自信があるらしい。

運ばれてきた丼は、奏らしからぬ色合いのスープ。
魚介系出汁を堂々と主張して憚らない香りも潔い。

まずは丼を持ち上げてスープを一口。
これは…やばい。

上質の煮干しを酒肴に一杯…なんてことは、酒飲みだったら誰しも一度は経験があるはず。
煮干しを咀嚼していくと、身の旨味と腸部分の苦みが混ざり合って、何ともいえない味わいになる。
その一番複雑で味わい深いところを凝縮したようなスープに驚いた。
わかりやすい煮干しラーメンは、東京でも、「煮干し?」と、まだ奇異な目で見られていた頃から食べているが、このクオリティーの高さは何なんだ。

塩も醤油もストレート麺のくせに、煮干しの麺は縮れ。
自家製麺とはいえ、わざわざ別に製麺するのも手間だろうに。
しかし、その甲斐あって、これが見事にスープと渾然一体となって箸を休める暇を与えない。
奏といえば、独特のチャーシューも売りの一つだが、こんな濃厚魚介出汁のスープだというのに、チャーシューが全然邪魔をしないのが不思議なほどだ。

スープも口に含めば濃厚な魚介系の香りだが、後口はさっぱり。
醤油も尖らず、なんとも言えない。

麺と具材、そしてスープの調和という意味では、名古屋では断トツといっていい。
好来系であるかどうかなんてことは一切関係なく、あまりに完成された好陽軒のスープには、熟練という時間の深みがあって、こればかりはどうしようもない領域で仕方ないが、バランスという意味だけで評価するなら、奏の方が勝る。
この繊細にして絶妙な調和は、昨今、雨後の筍のように湧いて出たラーメン店と比較するのも馬鹿らしい。

中高年を自覚する年齢になってから、スープは完飲しないことを自ら課している。
好陽軒でさえ、10年以上前から、「もういい歳になったので、悪いけどスープは残す」と大将に詫びを入れて断念する。
何と言っても改装前まで、「スープを残した方は、水のお代わり一杯10円」なんてウィットの効いた張り紙がしてあったのだから。
そこまでして、長くラーメンを楽しむために10年以上、完飲回避の禁忌を守ってきたのに、ついつい完飲してしまった。

だって、美味すぎる。


■■■2015年11月15日 再訪問■■■

日曜日ということで家族連れで利用。
11時30分のオープン時間、5分前に到着すると、すでに3~4名の待ち客が。

安定のテイストで、家族にも好評だった。

■■■2015年09月09日 再訪問■■■

ランチタイムに再訪。

塩らーめん(中)ランチセット(ライス、小鉢)で。
ランチセットは、ゆかりご飯と冷や奴。

登場した丼は前回よりやや塩味が明確になっている気はしたが、十分及第点。
同じ人間が、基本的に同じ素材、レシピで作っても微妙に違いが出るのが面白いところ。
その差異を楽しむか眉間にシワを寄せるかは食べる側の自由だが、いつでも同じという味気なさよりはマシ。


■■■2015年07月27日 移転後初訪問■■■

名古屋市道名古屋環状線阿由知通1信号交差点と阿由知通2信号交差点の間、東側。
名古屋市営地下鉄桜通線"吹上"③出口から約80m、徒歩1分。

移転後初訪問といっても、前回の訪問は新栄三丁目交差点角にあった頃で、代官町に移転したことすら知らなかった。
しかし、これまでは公共交通機関利用には適さないし、駐車場もなかったようだが、移転後は地下鉄出口から徒歩1分と便利になり、駐車場もあるようだ。
ただ、ラーメン店をオープンする場所としては、やや不思議な店舗であるところは共通項。

環状線にクロスする路地の角にある入口を入ると、すぐ左手に券売機、右手に調理場とカウンター席が7席ほどのこぢんまりとした店舗。

券売機の最下部に、ハートランドビール 400円と書かれている。
これから打ち合わせだったけれど、ビール一本くらいでは自他共に問題ない。
それより、まさかハートランドが用意されているとは思わなかったので、猛暑にも後押しされて、ついボタンを押してしまった。

新栄の店舗に連れて行ってくれた知人は、お世辞にも食べ物にうるさい人ではなく、あの界隈で飲み歩くことが多い人だったので、たまたまだったのだろう。
おまけに、スーパー⚫︎ズイが置いてある店にしか行かないという天敵のような味覚の持ち主なので、さすがに4年前のこととなると、ビールを飲んだかどうかすら覚えていないが、彼の偏執はよく知っているので、当時はスーパー⚫︎ズイだったと思われる。
数年の時を経てハートランドに昇華したか…素晴らしい。

しおチャーシューメン 880円ランチセット 150円を購入。

カウンター席に陣取り、「麺固め」で注文。
月曜日の13時ということもあり、丁度入れ違いに二人の先客が出ていくと、貸切状態となったため、束の間、店主とハートランド談議。
ビールを軽くやりつつ待つこと暫し。
やってきた丼は、心なしか、以前よりも良い顔をしているように感じる。

実は、初訪問は飲み会の合間ということもあり、バタバタと食べる羽目になり、それこそ、店を出てから「ん?無化調?」という感じだったのだが、妙に印象に残る一杯だった。
先日、たまたま、その知人と会ったので、あの時のラーメン屋はなんていう名前だったかと尋ねると、店名と移転したいうことを聞かされ、吹上で所用があったことを幸いに訪れてみたのだ。
その時の丼よりも、良い表情をしている気がする…そして、それはおそらく気のせいではない。

まずはスープを一口。
ここで、自分でも意外な行動をとっていることに驚く。
目の前にはレンゲも用意されているのだが、極自然に両手で丼ごと持ち上げてスープを啜っていたのだ。
こんなことは初めてと言ってもいい。
そして、つまりは、そんな気分にさせられるポーション。

シンプルに表現するなら、さまざまな要素がしっかりと調和され、何れかが押し出されることのない風味と味わい。

熟練の深みにはやや欠ける気がするものの、この調和は得難い。
驚くのは、全粒粉を使用していると思われる淡い茶褐色に斑を散らしたような麺が、しっかりと自己主張しているのに、決して押し出しが強いわけではないスープが、しっかりと包み込んで調和の中に取り込んでいることだ。

見目にも麗しいチャーシューは、ともすれば淡白な印象を受けるかも知れない。
チャーシューといえば、選択式になっている店で赤身をチョイスしても、なお脂身なテイストという機会も多い。
ところが、ここのチャーシューは…ボンレスハムな雰囲気すら漂わせている。
しっかりと肉としての繊維質を維持しているのに、固くはなく、臭みどころか微かな芳香に加え、甘みすら感じさせる。
これは下処理や下味が…というより、そもそも肉そのものがいいということだ。

「これは、いい豚肉を使ってるねえ」と言うと、「キントア豚です」と店主。
キントア? バスク豚を叉焼に使っているのか?…道理で美味いわけだ。
もちろん、道楽でバスク豚を使っているわけではない証左は、これが非常にラーメンにマッチしていることからも明らかだ。
しかし、わからない客にはわからない気もする…もしかしたら、あっさり過ぎ、どうかしたら固いくらいのことを言われかねない。
それでも、そこまでのこだわりをみせる若い店主に感心する。

それにしても、ここまで食材にこだわって880円で採算は合うのだろうかと、要らぬ心配までしてしまう。
CPが良いことは悪いことではないけれど、価値ある一杯を守っていくためにも、利益はきちんと確保するべきだと…それこそ要らぬお節介だとは思うけれど話しかけてみると、はにかんだように笑いながら、「ありがとうございます」と真意を伺わせないコメントが返ってきた。

ものすごくスタンダードなルックスの塩ラーメン。
食べる人が食べれば感心するだろうけれど、そうでない場合、ものすごく普通の塩ラーメンということになりかねないほどに普通のスタイル。
その普通を極めて高いレベルまで昇華しているのは、「基本的に独学です」という店主の努力か。
まだのびしろを感じさせる味わいを思う時、10年後のこの丼を食べてみたいと思った。

楽しくなって、ついしょうゆらーめん(小)も注文。
こちらは麺の自己主張を解放している感じがいい。
塩とは異なり、麺に感じる滑りと、その中から押し出される麺の露出も面白い。
うっかり忘れていたランチセットのチャーシューご飯…残してしまった。

しおらーめんしょうゆらーめんも、まさに誰もがイメージするポーション。

奇をてらうわけでもなく、デフォルメするわけでもない一杯の丼が奏でる調和がいい。
麺料理はバランスが命。

これは推測に過ぎないが、これだけこだわって作っているってことを標榜し、それに感嘆されることよりも、普通に食べて「美味しい」と思える一杯を目指しているような気がする。
味を構成する洗練された要素は確かにここにある。
それが円熟味を増した時に、どんな進化を遂げるのか、非常に興味がある。
それでも、そんなことを思いながら、店主は挑んでいない気がする。
昔からあるラーメンという食べ物の、そのままのスタイルでの究極に挑み、そのままの味わいを堪能してもらいたいだけではないだろうか。

昨今、非常に高い評価をうけるラーメン店も名古屋には数店登場しているが、シンパシーというか、フィッティングというか、そういうものを感じさせる職人はさほど多くはない。
大変僭越でおこがましいことではあるが、名古屋で二人目のラーメン職人に出会ったかも知れない。

  • 煮干しらーめん(期間限定1日10食)

  • 煮干しらーめん(期間限定1日10食)

  • 煮干しらーめん(期間限定1日10食) 700円

  • 煮干しらーめん(期間限定1日10食)

  • チャーシュー丼(ランチセット)

  • しおらーめん

  • しおチャーシューメン 880円(2015.11.15.)

  • しおチャーシューメン 880円(2015.11.15.)

  • しおらーめん(中) 680円(2015.11.15.)

  • しょうゆチャーシューメン 880円(2015.11.15.)

  • 水ギョーザ(4個) 300円(2015.11.15.)

  • ハートランド(大) 500円(2015.11.15.)

  • 外観得(2015.11.15.)

  • しおらーめん(中) 680円

  • 台湾ワンタンメン 850円

  • 台湾ワンタンメン 850円+ランチセット(まぜご飯、小鉢)150円

  • 水餃子(4個) 300円

  • しらーめん(中) 680円+味玉 100円

  • しょうゆらーめん 600円

  • しおらーめん(中) 680円

  • ランチセット(塩らーめん中+ライス、小鉢)680円+150円

  • ランチセット(しょうゆらーめん中+ライス、小鉢) 680円+150円

  • しおチャーシューメン(中) 880円

  • しおチャーシューメン(中) 880円

  • しょうゆらーめん(小) 600円

  • ランチセット(ライス、小鉢)+150円

  • マンゴープリン 300円

  • 店主

  • 外観

2016/06/14 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ