2回
2012/01 訪問
映画『少女たちの羅針盤』の舞台にもなったヴェルデュ都でバースデー
ヴェルデュ都は福山市蔵王町の高台に店を構えるステーキ屋さん。
店内は大きなガラス貼りで、そこから福山市を一望できます。たいへん眺めが良いため、本格ミステリー映画『少女たちの羅針盤』の舞台にもなっています。蘭と母親と御蔵グループ社長の3人が食事をしていたレストランがここです。
このレストランは1度自分の誕生日を伝えておくと、毎年バースデーの案内が届き、通常価格より割引されたお得な価格でコース料理をいただくことができます。この日もそれを利用して、8000円くらいのコース料理を5000円くらいでいただいてきました。
コース料理にはとうぜんデフォルトでパンが付いて来ますが、別料金を払うと、6種類のフィキシングムースで天然酵母パンを愉しむことができます。確かプラス400円ほどでこちらに変更できました。甘いコンフィチュールは無く、食事のお供になるような控えめな味のものが多かったです。クリームタイプが3種、オイルタイプが3種で個人的にはオイルのほうが好みでした。
パンも何種類か用意されていて、これは食べ放題でした。
アミューズとして提供されたのは有機人参のとろけるピューレ生姜風味のパンナコッタでした。
少量ですが味がたいへん濃厚。
舌触りもよくて美味しかった。
二層からなるパンナコッタは見た目もよく、グラス越しに観賞できます。
ペロッと食べて前菜を待ちます。
オードブルとして提供されたのは香草風味のマリネサーモンのスモーク 有機野菜と共に。
薄切りにされた大き目のサーモンマリネで、野菜を巻いていただきます。ソースは少し酸味がありましたが、アクセントになって良い感じです。
ゴロっと大きめにカットされた、サーモンでは巻けないようなサイズの野菜も中にはあって贅沢です。
赤、黄、緑、色合いも良いです。
スープは深めのお皿に入った旬の野菜たっぷりのボルシチスープ。
コロコロとした野菜がたくさん入っていました。
魚料理は活き鮑のポワレ。アワビが丸ごと1個でし。クリームソースと小さめにカットされた野菜と共にいただきます。
アワビは柔らかくてナイフでもカットしやすかった。
ソースはここでも酸味のあるものでした。味はしっかりとしているけどあっさり目。ソースでアワビの味が掻き消えてしまうことはなく好感触。
意外とボリュームがあり、序盤に景気良くパンを食べたためか、少しお腹が一杯になってきました(´,,・ω・,,`)
魚料理と肉料理の間に口直しとして瀬戸田産フレッシュレモンのジュレが出てきました。
この地産池消の精神が良いです。
つるっといただいてみると、レモンに思いっきりヒットしたためかたいへん酸っぱかった。この一口でお口直しになってしまった。口直しなので全部食べることはないだろうと思い、一口だけいただいてこの料理は下げてもらうことにしました。
肉料理はローストビーフ。
基本的には掛かっているソースと共にいただきますが、別皿で塩や黒胡椒が一緒に提供されるので、好みに合わせてこちらを掛けても良いようです。お皿の隅には生姜も乗っていて、いろんな味付けを好みで食べることができました。塩を少量掛けて食べるとアクセントになって美味しかった。
肉は表面が香ばしく焼けていて風味が良く、内側は柔らかくて肉の味がしっかりした。美味しかった。
最後はデザート。
1枚のお皿にティラミス、ソフトクリーム、フルーツが盛られていた。
このソフトクリームが「都」の隠れた名物で、コース料理を食べると大抵最後にこのソフトクリームが提供されます。以前食べたコースだと、このソフトクリームの中にアンコが入っていてたいへん重たいデザートでしたが、今回はアンコも入っておらず、比較的あっさりいただけました。良かった。
オレンジ、キウイ、イチゴと酸味の強いフルーツですが、これらはソースによって酸味が軽減されていてたいへん食べやすかったです。
ちなみにバースデーを迎える人には特別仕様のデザートが提供されます。事前に案内はがきが来た人のみです。
お皿には「HappyBirthday○○さん」とチョコレートで書かれ、さらにゼリーに突き刺さった小さな花火が点火されます。
この日は他のお客さんも多く、恥ずかしかったので花火を点けるのは控えてもらえました。
食後の温かいお飲み物として、コーヒー、紅茶、カプチーノの3種類のうち好きなもの1つが提供されます。
カプチーノは何の絵が描かれるか少し楽しみにしていたけど、何も絵は描かれていませんでした。
すべての料理が終わった後、バースデー記念として写真を撮ってもらう特典も付いてきました。これはバースデーの人だけでなく、一緒に来た人も一緒になって写真を撮ってもらえるので、たとえば家族みんなで来店すると、それはそれで思い出になります。
この写真も以前から結構撮ってもらっているので、もう恥ずかしいから今回は辞めてもらおうと思っていましたが、給仕さんの立場もあるだろうし、せっかくなので撮ってもらう事にしました。
店内はテーブル席のみ。大きなガラス貼なので、どの席からも福山を一望できます、がやはり窓際の席がオススメ。
あんまり夜景には期待できないので、景色を見るのならディナーを早めに予約するか、あるいは『少女たちの羅針盤』のシーンのようにランチで利用するのが良いと思います。
地産池消の料理は今の時代にあっているし、3.11以降の今とあっては安心にもつながります。
クオリティの割に値段は1万円を越えない程度で食べられるし、良いんじゃないでしょうか。
実際に自分も入学祝などなど節目節目の特別な日にここは利用させてもらいました。
福山市を代表する有名店です。ぜひ。
厳選和牛のローストビーフ
色とりどりのフィキシングムースと天然酵母パン
有機人参のとろけるピューレ 生姜風味のパンナコッタ
香草風味のマリネサーモンのスモーク 有機野菜と共に
旬の野菜たっぷりのボルシチスープ
活き鮑のポワレ
活き鮑のポワレ
瀬戸田産フレッシュレモンのジュレ
厳選和牛のローストビーフ
デザート盛り合わせ
デザート盛り合わせ(バースデーバージョン)
カプチーノ
2012/01/12 更新
広島県福山市蔵王町にあるヴェルデュ都は、美味しいステーキを提供する地元では有名なお店です。福山市を舞台にした映画『少女たちの羅針盤』でもちらっと登場するお店です。
今回は「都厳選牛ステーキコース」(6,500円)をいただきました。
よく利用するお店なのですが、いつもなら「シーズナルコース」や「シェフズフルコース」などをいただくのですが、「都厳選牛ステーキコース」はお肉をガッツリいただけるとのことです。最近は「いきなりステーキ」とか「1ポンドステーキハンバーグのタケル」など、ボリュームのあるステーキ店が人気なので、そういった情勢を反映したメニューなのかもしれません。
魚料理がありません。前菜のカルパッチョが魚料理を兼ねている感じです。
しかし魚料理カットのぶんのコストを肉料理に回していて、サーロインステーキはどど~んと200gの超ボリューム。他のコース料理の肉料理が70~100g程度に抑えられているのを見ると、その差は歴然です。
ステーキはテーブル分のお肉が焼かれた鉄鍋を店員さんが持ってきてくれ、それを目の前で皿へ取り分けてくれます。
モクモクと美味しそうな香りを上げ、ジュ~ジュ~とうまそうな音を立てながら焼かれるステーキを目の前にすると、おのずとヨダレが出てきます。
ステーキの入った鉄鍋は、威勢のいい店員の掛け声(何言ってるか判然としませんでしたが)と共にテーブルへと運ばれてくるのにも注目でしょう。このようなサービスは今まで都では見たことがありません。
また、付け合せのマッシュポテトについても、小ぶりな鉄鍋で焼かれながらテーブルまで運ばれて来て、それを各々が皿へと取り分けていきます。
こういった客の目の前でリアルタイムで繰り広げられる“ライブ感”が、料理を実際以上に美味しいものにしていました。
このヴェルデュ都は、いままで静かな落ち着いた空間で食べるステーキ屋さんだと思っていて、確か昔は入店にも幼い子供は入れない年齢制限がされていた記憶があるのですが、わたしが訪れた時にはちびっこも普通にワイワイ騒いでいました。ひょっとしたら方針転換がされたのかもしれません。
とは言えそれは悪い方向には向いていなくて、素敵な空間で美味しいステーキを提供する、という根っこの部分はいままで通りの都です。今後も柔軟に客のニーズに対応して、長く続けて欲しいレストランです。