君が生まれた日。
父さんも母さんも。
爺ちゃんも婆ちゃんも。
君が生まれて喜んだ。
僕はいつまで君を見ていられるんだろうな。
胸が痛くなる。
いつまでも一緒にいられるといいんだが。
だがね、君が生きていけるよう
これから厳しいことも言うし、怒りもする。
だから、僕が言う言葉を訊いてほしい。
生きるための知恵だよ。
その手にあたたかい幸せをつかむための知恵さ。
小さなことから積み重なる大きな知恵の物語だ。
遠回りしているような気がするかもしれないが、
君は一番の近道をしているはずだ。
君がその知恵に耳を傾け、腑に落ちることが必要なんだ。
だから、僕が言う言葉を訊いてほしい。
訊いてほしいんだ。