2回
2016/03 訪問
美女で鉄板。 ・・・北綾瀬はるか、登場!
僕は下世話である。
言葉など空々しい。
今日は美女と鉄板焼きを愉しむのである。
例の綾瀬はるか似という美女の登場だ。
仮に、北綾瀬はるか、としよう(笑)
このために万障繰り合わせて多大なる犠牲を強いてきたのである。
これくらいの休息は許されていいだろう、と思う。
この「鉄板焼き さくら」は会社から歩いて
高田馬場にでる散歩コースで偶然見つけたお店。
ダイエットになんら寄与するものではない。
散歩と言う行為は自分の食欲にこそ意味を見出す行為だ(笑)
さて、花粉舞い散る3月の夕方を僕は遠回りをして
早稲田通りと新目白通りを行ったり来たりしながら件の店にたどり着いた。
待ち合わせには10分ほど早く、仕方なく近くのコンビニで水でも買うかと催事棚をみると
「赤霧島」が限定発売されているではないか!
仕方なく1本買い求め、鞄にねじ込む。水はどうした?水は?
どうも今日は調子が出ない。
頭が快楽主義なわりに仕事が忙しすぎたので体がゆうことを効かないだ。
店に入って、彼女を待つ。
19時を越えたので白のグラスワインを。今日は甲州ワインとのことで頂きます。
ドライな中にもリンゴのような味わい。くせがなくクリアなのど越しはまるで軟水。
生野菜なんかと合うよなぁ。特にナスなんか。と思ったらお通しに水茄子のなんちゃらが出てきてビックリ!
「おばんですー」と美女登場! ファンファーレが鳴り響く。
僕は椅子を引いて彼女をカウンター席へ。
「ごめんよ、我慢できなくて飲んでいるだ」「あたしも同じものを」
二人でヂン!っとグラスを合わせるとグビグビ。
「こ、これ、ウマい」「ウマいじゃなくて、おいしいでしょ?」 「えへへへ」
食べたいものがなかなか決まらない美女。
「あのぅ…」「なに?」
「貧乏くさいと思われたくないのですが…高いお皿をでーん!というのより、
ちょこちょこ小さいものをつまみたいのですが…」
「お、それいいんじゃない?」とシェイクハンド。
「焼き麩とポテトサラダ」「鳥のたたき」を頼んで、「出汁サラダ」と次々畳み掛ける。
「こういうお皿がたくさん並んでいるのが好きなんです」
「ホント?貧乏くさいねぇ」と言うと「…」と押し黙る美女(笑)
いじめすぎるのはいけないな。
「4月、ほら御社の商品二つとったじゃない。部長喜んでなかった?」
「すごい喜んでましたよ。査定もよくなるといいんですけど(笑)」
「どうかなぁ? 御社のやつ単価低いからねぇ(笑)」 「…」
ちょっとやりすぎたかな、ゴメンゴメン(笑)
「鉄板ものいく?」 「いきます!いきます!」
「海の滋味 シャルドネ焼き」
「ジャーマンポテト」
「米沢豚の岩塩焼き」
「5種のきのこのソテー」を次々オーダー。
「もうテーブルとかにお皿がたくさん並ぶのがアタシ好きなんですよ。よくないですか?」
「確かに、僕も呑み助だから小皿がたくさん並んでるといいよねぇ」
「ですよね? ですよね?」と大興奮!
そう言いながら「海鮮の滋味 シャルドネ焼き」で美女が
シャルドネは抜いてくださいという訳のわからないオーダーをしてしまい、大爆笑!
「せっかく、シャルドネワインで焼いてくれるんだよ?」
「シャルドネって、ワインだったんですか!」
「サビ抜きみたいに抜いちゃうとつまんないよ」
「ああ、確かに…」
ホタテやワタつきのイカを野菜と一緒に炒めて、ワインでフランベして出来上がり。
ギュッと絞ったレモンが爽やか。酸味は消えて、雨上がりの清々しい空のような料理。しかし、
所々でイカのワタが罠のように仕掛けられていて、こってりした料理であることを思い出させる。
こういうストーリーがある料理っていいな。
秀逸だったのは「ジャーマンポテト」。
ざく切りのジャガイモやスナップエンドウ、ズッキーニを角切りベーコンと一緒に炒める。
ジャガイモは湯がいて下処理は完璧。それぞれ歯触りが違って、とても面白いハーモニーを奏でる。
やっぱりこれもストーリーがある。ベーコンもきっちりスモークしてあってその脂がとても美味。
このお店、すごくいい。
この頃には、焼酎にスイッチングして蔵の師魂や赤兎馬などをロックでグビグビ。
料理おいしいし、美女忘れますね。本を読みながら一人で飲みたいな、などと考えてしまい、
いかんいかん、と自分で自分の頭を叩いてみる(笑)
「ポンコさん、どうしたんですか?」と怪訝そうな美女。
「う、うーん、君の瞳に乾杯っ」 「ぜーんぜん、気持ちこもってないですよー」 「…」
たまには料理にうつつを抜かして、美女を放り出す・・・
そんな夜があってもいいじゃないか。
コッキンポンコ。
絞る美女! ピンボケ(笑)
米沢豚の岩塩焼き
ホタテやイカのワタがいい。
絞る絞る、レモン!
美女がレモンを絞る♪
海鮮の滋味 シャルドネ焼き 名前がいいねえ
僕らの豚肉を焼いてくれているもんだと思ったら、あら勘違い(笑)
いい感じに焼いてますね
ジャーマンポテト 僕らが見知っているものとは別!
5種のキノコのソテー
鉄板に偽りなし!
鳥の…なんだろう?
ポテトサラダ これがなかなかイケる!
看板 ミシュラン2015に掲載!
2016/03/28 更新
美女ヤーコとマネージャー氏から来訪を受ける。
慌ただしい年の瀬、さらに肌が粟粒立つようなバクバク感を持ってやってくる、
ような気がした。これは動物的な僕の「勘」の話だ(笑)
前回のレビューからは想像がつかないほどいろんなことがあったし、
子どもの風邪は治らないしで、正直こいつらに会わないと年が越せないと思っていたのである。
ヤーコはケバケバのマフラーに細身が際立つパンツをはいている。
それに彼女のコートはまるで熊皮を羽織っているかのような野性味を纏わせているものだ。
何といってしまっていいかわからないが、香水と共に「獣性」が薫るのを感じてもいる(笑)
草食動物が捕食される時に感じることを僕たちは疑似体験してるのだろうと思う。
ヤーコはクリエイティブな人間によくあるような、
思いついた言葉をとりあえず言ってみるという非常に男気あふれる女である。
同時に自分のフィールド(=地獄)に相手を引っ張り込むという
側面も持ち合わせているから、非常に面白いのだ。
今日はどんなことが起こるのだろうか?
高田馬場の「鉄板焼き さくら」に来る。
扉を開けて店内を睥睨するヤーコ。熊皮を纏った女の登場に店の空気が凍りつく(笑)
しまった! 店内全員草食動物だったのか?
「はーい、どうもすいませんねぇ。お騒がせしちゃってね、はい、ポンコでぇーす」
ってえとカウンター席に3人並びでご案内っと。
いちばんよく見える席に並んで着座。
今日は「人気食材食べ比べコース(12000円)」。
・前々菜2種盛り合わせ
・前菜盛り合わせ
・さくらの”出汁”サラダ
・天使のエビの極上ムニエル(2匹)
季節の野菜3種添え
・天使のカニの極上ムニエル(食べ比べになっております)
・厳選”黒毛和牛Aー5”ランプステーキ(70g前後)(食べ比べになっております)
・厳選”黒毛和牛Aー5”サーロインステーキ(70g前後)
季節の野菜6種盛りと大根の鬼おろし添え
・さくらのガーリックライス
・天然素材のジェラート
【飲み放題メニュー】は全35種類で銘柄を指定できないタイプ。
「アタシ、今日はアルコールいいや。」とヤーコ。
「なんで?」とマネージャー氏。
「今日は屠る(ほふる)から」
「答えになってねえよ(笑)」
そう言いながら、とりあえずビールで乾杯!
お通しとして「鶏のささみの漬け」と「生のピーマンとクリームチーズ」。
グイッともってくる感じ、いいですね。
もう僕は白ワインに変更。マネ氏はハイボール濃いめ。
ヤーコはウーロン茶にする。
本当はこのお店で飲むことができる「かざま 甲州」というワインが好きなのだが、
カッパカパ飲まれるのも嫌なので飲みホの白ワインで我慢。
でも、そんなに悪くはない白ワイン。
ヤーコも「あ、モスコ」と略して言う。もちろんモスコミュールだ(笑)
マネ氏も真似して「ハイボ」と言うと「うるせえ」とヤーコ(笑)
なんだよ、この感じ(笑)
年末も近いとクリスマスやら行事があるからカウンター席はカップルが多くなる。
どうやらとなりの席のカップルが気になるらしい。
感じの良い男女でこれは結婚間近でしょうというカップル。
「やっぱさ、ご飯のときは幸せな気分になりたいわけよ」といきなりヤーコ。
「なに? 今幸せじゃないの?」
「そういうわけじゃないけどね」
「前菜盛り合わせ」がやってくる。
左から「焼き麩のついたポテトサラダ」「和牛のリエット」「焼きごま豆腐」
「赤こんにゃく」「人参豆腐」
特にポテトサラダはこのお店のスペシャリテのひとつ。
酸味が効いたポテサラは酒によく合う。これは追加してもよかったかな。
先ほどの幸せそうなカップルが記念日なのか花火のついた
デザートプレートを出されて自撮りで写メを撮ろうとしているのを
ヤーコが「アタシが写してあげるって!」と彼女のケータイを獲って、写してあげるというシーンが。。。
「いいねえ、おたくらぁ(なぜか巻き舌…笑)」
「おい、それだと恐喝になるから(笑)」
「それでずいぶんと長いの?」
「な、何がですか?」凍りついたカップルの男の方が応える。
「付き合っている期間のことよ」
「ま、まあ、そ、それなりに…」
「まあ❤やらしいぃぃぃぃ」
ヤーコのような熊皮を羽織ったクールビューティに言われると確かに怖い(笑)
「アタシ、割とすぐに結婚しちゃったからさぁ」
「へー」と件のカップル。
「まあ、いいのよアタシのことは(笑)お幸せにね❤」
なんか上から目線なんだがいいやつなんだ、ヤーコは。
激しいくせに涙もろい、それに壊れそうな、その優しさを
どうやって人に渡していいか分からないくらい不器用でやるせない。
美女なのに野獣。それに肉好き(笑)
もうカップルには飽きたのか、鉄板を凝視している。
「あのカニさん、ヤバくない?」
「おっ?」
シェフがたっぷりの油でソフトシェルクラブを揚げ焼きにしている。
それと天使のエビも同じく揚げ焼きに。。
「なんで甲殻類って熱をいれると赤くなるのかな?」
「ねえ、なんで?」とシェフに訊く(笑)
「美味しくなるから、ですかね」とシェフ。うんうん、シェフ、二塁打っ(笑)
「なーるほど」
「天使のエビの極上ムニエル(2匹) 季節の野菜3種添え 天使のカニの極上ムニエル」
一皿に海老と蟹の共演。その下に割り敷かれた季節の野菜が甘く、
主役の座を虎視眈々と狙うがごとし。
「ソフトガニ初めて食べたわぁ」
「おいおい、ソフトシェルクラブって言おうよ」
「その早口言葉見たいのヤダ」
「ちがわい! 脱皮した蟹の名称だよ」
「その脱皮した蟹はぐにゃぐにゃなんですが、
火を入れて表面を焼くとパリッとして美味しいんです!」とシェフ。
エビの方も味噌がどうのと言う感じではなく、アタマから食べられるスナック的な食感。
これはこれでいいな。
マネ氏は動きが止まっている。
「どうしたんです?」
「エビ、カニ、海、おいしい…」
「ちょっとぉ、アタシが壊れる前に勝手に壊れないでくれるぅ?(笑)」
さあ、
「厳選”黒毛和牛Aー5から ランプステーキとサーロインステーキ」がやってくる。
これも食べ比べ企画っ!
「ま”っでましたぁっ!」とヤーコ。妙なだみ声ヤメテ(笑)
まずはランプから。
赤身の旨味があふれ出す。肉汁ではない。旨味だ。
表面を焼いてコーティングして旨味を閉じ込める。
口のなかに入れるとじゅわっとあふれる。こっちの体温で溶けるのかな。
そしてサーロインを。
脂身の滋味深さ。塩と胡椒だけの偽りのないシンプルな味付け。
僕の身体の深いところに落ちてくる脂。たまらない。
「白飯くださーい!」とヤーコ。
「これからガーリックライスがありますがよろしいですか?」とシェフ。
「アイラブユー白飯OK」とヤーコ。
まるでメグ・ライアンをキリッと殺し屋みたいにシャープにした感じのヤーコは
茶碗をもってサーロインをのせて白飯を掻きこんでいる(笑)
その箸が茶碗に当たって、チンカチンカいう(笑)
それでも炭水化物が好きなヤーコは太らない。それが不思議なのだ。
先ほどのカップルが帰る。
「ありがとうございました!」
「ん、じゃあねー! お幸せにぃ」とヤーコ。
そして、「ガーリックライス」がやってくる。
先ほどからシェフが醤油を焦がしたりしながらやっているのを見ていたから
肉を食べながら、気になってしょうがない(笑)
小っちゃいお椀によそうものだからヤーコは一口で一気に食べる。
凄い勢いで食べてしまう。
すると恐怖の刻(とき)が!
先ほどのカップルが帰ったら次のカップルが入ってくるのを見つけると
一瞥するなり、僕の方を向いて「ありゃ、不倫だね」と一言。
その言葉まで鉄板で焼いてください! という言葉が喉元まで出掛ったのであった(笑)
ポンコ。