コッキンポンコさんが投稿したユーエスバーガー(福岡/赤坂)の口コミ詳細

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長文レビューで嫌がらせ(爆)

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コッキンポンコ (50代前半・男性・東京都) 認証済

この口コミは、コッキンポンコさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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ユーエスバーガー赤坂、天神、西鉄福岡(天神)/ハンバーガー

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 3.8
      • |酒・ドリンク -
1回目

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気5.0
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

福岡の誇る、パーフェクト☆ハンバーガー

まずはこの動画を観ていただきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=4yTpLEeDXS4

僕はこの動画を連続して10回も観てしまった。
観れば観るほどにこの店のハンバーガーが食べたくなった。
僕はこのオーナーの知人でもないし、紹介する義理などないのだが、
この店のバーガーを食べてみて、これは食べログに書くべきだと思って掲載した。

すばらしき食体験のレビューでもある。

この店のハンバーガーを食べるために無理やり福岡に用事を作って出張をしたようなもの。
会議もミーティングもすべてすっ飛ばしてこの店のためにスケジューリングをした。
前日のうちににクソ面白くもない客とのランチを済ませ、
夜は先の動画を何度も観ながら明日のハンバーガーのことを思って、床に入った。

巨大なバンズに挟まれるという悪夢までも見ながら、とうとうその日を迎えることになった。

その日の午前中は福岡空港に行って用事を済ませ、
さらに香椎のほうで一件商談があり、それからバスに乗って天神へ向かう。
香椎浜のほうからバスで都市高速へ乗り、圧倒的なスピードで天神へ向かう。

福岡担当をして長いが今回になってやっと福岡市民のようにバスで移動をしてみようと思いたつ。
あんなに訳のわからない網の目のようなバスの路線を、福岡市民はなんとなく理解しているのだそうだ。
とにかくそういったような事象に驚愕する。

だが、昨月東京へ出張に来た福岡のお客さんに「東京をアテンドしてくれんとね?」と言われたので
東京から飯田橋や日本橋なんかを案内して回ったときのこと。

飯田橋の地下に来てから東京の丸善で買い物したいというので
「じゃあ、ここからは地下鉄のほうがちかいですね」なんて言うと、
「なんばいいよっとか! JRでよかー!」という。
「だって、丸善で本を買うんでしょ?」というと
「そげな訳のわからんとこに連れていかんでくれ」と返される。
仕方なくまた地上に上がってJRの駅に出ると神楽坂入り口のはす向かいの坂を上ったところにある、
昨年に新しくできたJR飯田橋駅の入り口へ案内する。
地下鉄で行くよりもずいぶんと時間をロスするから、言ったのに。

「もう東京の地下鉄とJRや私鉄の路線図はイカれちょる! 
   なんで飯田橋だけで路線の駅がいくつもあるかねー!」
「ええっ! 福岡の路線バスのほうが訳が分からないですって!」
「そげんこつなか! なんばいいよっとか! もう!」
「ええーっ!?」

もうこれは、育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない、を地で行く話である。
だからといってセロリも嫌いじゃないし、福岡はとても好きな街でもある。

香椎浜からバスでやってきた僕は「天神三丁目」で降ろされる。
あれ?いつもなら郵便局の前じゃなかったけな、と思うが今日はここが終点だという。
降りるとよくわからない。いつも来ている天神とは違う。
だが返ってお目当ての「ユーエスバーガー」には近いのであろう。
グーグルマップで見ると中央区役所の裏道を行くと近いというのだ。

バスで着いたときにちょうど正午だったから、グーグルマップで位置を確かめて、
そこからかれこれ10分くらい歩いて到着する。
裏通りの道を中央区役所から歩いてきた。だから着いたのが12時15分くらいだった。
雑居ビルの5階にお目当ての「ユーエスバーガー」がある。
人気の店らしいから入りきらないお客がビルからあふれているのを想像したが、その日はそんなこともなかった。
そこは安心したが、エレベーターで5階にあがり、店に入るとU字のカウンターには人がぎっしり!
そこに入りきれない人たちは入って右のバーコーナーのカウンターのカウンターかテーブルに通される。
そのU字カウンターの席とバーコーナーはガラス壁で仕切られており、隔絶感が半端ない。
向こうの壁の向こうでの盛り上がりから隔絶した感は否めない。混んでいるのだから仕方ない。

店内は鉄板でバーガーを焼くアメリカ人と思しきおじさんと
福岡っ子と思しき女の子の2名で給仕している。
「カウンターの方へどうぞ!」と案内してくれた女の子はとても綺麗な顔をしている。
まるでこんな感じの女の子だ。
https://www.youtube.com/shorts/TFQ6jJDL_7I

福岡には結構「こんな感じ」の女の子が多い。
目鼻立ちがはっきりしている。話し方がハキハキして、相手の目を見て話してくれる。
ヤンキーっぽい人もいるけど、それは外見だけでやはり「こんな感じ」の女の子なのだ。
相手に質問するときに少しだけ上目使いになるのは、相手を煙に巻こうとしているわけではなく、
本当にこちらの意図を読もうと努めている様なのである。
こんなことが、東京もんがたまに福岡にやってきて思う福岡っ娘(こ)の総評なのだ。
こちとら今田美桜がブレイクする直前に博多駅で撮影をしているのを見かけてるんだ。
(何を言っているのやら…)

席に着くと忙しそうな店内。
給仕の女の子はU字カウンターで釘付けになっており、これはしばらく来れないなと思う。
あんまり「すいませーん! すいませーん!」とアピールするのも無粋で嫌なものだ。
でもここは治外法権のアメリカ合衆国とみたが、自分のことはアピールしないと人数に入ることができないのでは?
いやいや、それは日本男児たるもの、厚顔無恥なアピールほど格好の悪いものはないと知れ。
僕はゆっくりと文庫本を開くと給仕の女の子が来るのをひたすら待つことにした。
目の前のディスコナンバーが流れ来る。BROTHERS JOHNSON, DONNA SUMMER, CHIC, CHAKA KAHN...
キラキラのハイトーンヴォイスとシンセとベースの低音が心地いい。
これって、カントリーとかTOP40の時もあるのかな。

店内には店主が陣取る鉄板で焼かれた肉の匂いが充満していて、空腹を誘う。
焼かれた脂がじんわりと滲んで鉄板で踊りだす様を僕は見ることはできないが、
何人か分のバーガーをまとめて焼くのがスタイルらしい。要は乗合馬車のようなスタイルだ。
ある程度の人数にならないと発車しない。
だから必然的にそこのまとまりチームに乗りきらないとつぎのチームになってしまう。

同時に頼んだとしても、あぶれてしまうケースもあるだろう。
そうなると悲惨である。だが、目の届く数というのもあるし、致し方のないことなのだ。

ようやく女の子が給仕に来てくれる。もうマスクをしない。しなくてもいい。
美人のマスクほど意味のないものはない。

「いらっしゃいませ、当店は初めてでいらっしゃいますか?」
「ええ、そうなんです。お店の噂が東京にまで来てましてね。その噂、明日には仙台に着く予定です(笑)」
女の子は大きい目をぱちくりさせて
「はい? ありがとうございます、注文方法はご存じですか?」
「わからないので、教えていただいてもいいですか?」
「はい…」

要は、バンズにハンバーガーのパテが1枚で800円、2枚で1250円、そこにトッピングをのせていくのである。
チェダーチーズ150円、店主こだわりの自家製ベーコン250円、などいろいろある。

「それじゃ、ダブルで、そこにチーズとベーコンのトッピングで。それとフライドポテトも」
「お飲み物はいかがされます?」
すこしたどたどしいけれど、すごく誠意を感じさせる表情。美しき福岡女(ふくおかめ)の真骨頂である。
実(じつ)のないことは言わない。そこから何も引かないし、足さない。その福岡が育んだ美学。
「それでは、ジンジャーエールで」
「普通のと辛いのとどちらにしますか?」
「辛いのって何?」
「ウィルキンソンのジンジャーエールです」
「ああ、なるほど! それでお願いします」
「それとお客様、お時間のほうが結構かかってしまいますが、よろしいでしょうか?」
「もちろん、大丈夫です」と文庫本を上げてみせた。
そういうとホッとした表情で「ありがとうございます!」と頭を下げた。
正直は何よりも勝る美徳である。「少々おまちください」ばかりで実のない言葉より余程いい。

まあ、確かにいつになるのかはわからない(笑)
だって大量生産のマシーンではない、店主のこだわりのカスタムメイド・ハンバーガーなのだから。
ファストフードではない、作りこみの丁寧さが売りなのだ。

店主のYou Tubeでは、アメリカンビーフを塊で買ってきて、
それをゴリゴリとミンチにしてハンバーグの種を作っているのである。
それに有料だが付け合わせのベーコンだって豚バラにいろいろな味付けをしてスモークしているのである。
バースペースから見えるベランダにスモークする器械が見える。
それだけでも食べ物に紐づけられる物語に恍惚としてしまう。
先入した物語のせいで僕の頭の中はどろりと溶け出して蒸発してしまいそうだ。

ガラス壁の向こうでは店主が鉄板にハンバーグの種を並べてそこにチーズやら卵やらをのせている。
これは機械やAIではできない代物である。この店のメニューすべてがこの店自体を創り出している。
ただのハンバーガーでしかないのだが、ハンバーガー以上の物語を食わせてくれる。

それが何なのか分からない。

こちらとしては、別に店主を知りもしないし、思い入れもないのだが、
その物語の豊穣にこの身を委ねてしまいたいくらいの、年輪のある、幅のある何とも言えない空気感。
そんな曖昧なもの、なのだが、ここにある、事実の集積が、店主の物語が、
喩えようもないくらいの気持ちよさとなって、僕たちに顕現する。

人の人生って他者にこれだけ影響を与えるものなんだな。
それは僕たちにとって他人の人生に他ならないんだけど、その人生が表すものが、醸し出すものが、
それが「ユーエスバーガー」なのだろうと思う。


この凄みがこのお店の核となる部分なのだろう。
美味い不味いだけではない、あらゆる感情が動いた歴史、そういった集積に人は心を動かされるのかもしれない。

人生は旅なのだ。

まるで、世界中を旅しながら、やっと最後に日本にたどり着いた、
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)のように、何かの本質にたどり着くまでの軌跡が僕たちの胸を熱くさせる。
それだけは間違いのないことだと思う。

文庫本を広げながら、考えのまとまらないことに嘆息する。
僕は、国境を越えてきた者たちの熱が食べ物に影響しないわけがないと思うのだ。

まずは「フライドポテト」がやってくる。
普通のフレンチフライなのだが、添えてある唐辛子味のソースが角度を変えてやってくる。
ハバネロソースなのだろうか。
鋭角な剛速球で味蕾をなぎ倒す。まるで和食のつけあわせにある、辛みそのような風貌。
あはっ、これはまるで蕗みそや金山寺味噌のような味変グッズなのか。
フレンチフライはもっと量が欲しいが、これで腹いっぱいにはなってほしくないのだな。
日本人の胃袋の小ささを呪いたくもなる(笑)

あくまで主役はハンバーガーなのだ。

やっと頼んでいたバーガーがやってくる。
「ダブルバーガーにチェダーチーズと自家製ベーコンのトッピング」である。
かなりの豪華版であることは間違いないところ。もう一度確認をする。
もちろんその内容を、である。

肉を挟んである香ばしく焼かれたバンズの内側には溶かしたバターがしみ込んで、
肉汁でバンズが染みて濡れてしまわないようにブロックしてある。
バンズも形を崩さず、しっかりと肉を受け止める「掌(たなごころ)」としての機能を果たしている。
ふわり とバンズを上下に押してみる。じゅんわり、と溢れてくる肉汁。だけれど、滝のように流れるわけではない。
旨味は閉じ込めてあるから、流れ出る必要はない。
かぶりついて、確かめないとその旨味がそこにあることに気付くことができない。

美味いっ! 肉の歯ざわりがいい。表面がカリカリに焼かれたハンバーグパテ。
ケチャップとかマヨネーズソースとかはない。
塩味で焼かれた肉の薫りと旨味をそのままパッケージングしたハンバーガー。

トマトとレタスが歯触りを変えて、ベーコンやチェダーチーズの塩味をさらに「むん!」と強調する。
それと一番上のレタスの上には先ほどの辛みそのような妙味のハバネロソース!
これがあるとなしでは「大人が食すハンバーガー」という意味合いにおいてその存在感がまったく違うものになる。
だからこぞ安易にケチャップに行き着くことがなかった店主のこだわりと言っていいかもしれない。
粗挽きのハンバーグパテは食感が気持ちよく、その存在感をそこはかとなく強調しながら食材をまとめる。

1+1=3以上という空前絶後の足し算を行い、尚且つ、その豊穣の拡がりは怒涛の掛け算を行う。
極度の引き算を行ってその無駄を省き、その分析を割り算で行った結果なのだ。

このハンバーガーの占める空間を腹のなかに押し込めてしまうことが勿体なくなるが、
作り立ての瞬間と瞬間が咀嚼という行為によって連続性を持ち得て、「食後」という満足感を得ることができる。
つるつるとのど越しを味わうバーガーではない。つなぎのないゴテっとした肉の満足感を味わうべし!

帰るときに店主がカネの徴収にやってくるのだが、あまり日本語が流暢ではない。
僕だって英語が全く話せない。

「ドウヤッテキタ?」
仕方なく、「ネットを観ました」という。
「ユーチューブハ?」
「ああ、あれは何十回も…」
店主は苦笑いをして行ってしまう。

モウカエル・ジカンダ。

ああ(笑)でも美味しかった。懐の深さがいいよね。
言葉は通じないけどさ、佇まいでグッと来させるのが何よりいい。
飲食はただ、美味い・不味いだけじゃないんだよね。

ポンコ。

2023/06/20 更新

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