(2014.4.28 ディナー訪問)
春のシーズナルメニューが出揃ったということで、3名で全品頂くことにしました。心待ちにしておられたマイレヴュアー様1名が直前にインフルエンザと診断され、もしやと当日朝にab様にお声掛けしたところOKで、予定通りの3名での開催となりました。注文は以下の通り。
① ------------------------------------- 6690
そら豆の詰め物焼き:1000(2pc)x 3/2=1500
タンドゥーリプール:1440
カツオのスパイシータンドール焼:1800
シャミ・カバブ:1300(2pc)x 3/2=1950
② -------------------------------------7610
バスマティライス:570
鰆と桜海老のマスタード風味カレー:1800
グッチ・カレー(アミガサタケのカレー):2200
-----------------------------2回に分けてサーブ
バイガン・カ・バルタ(茄子):1440
ポーク・ヴィンダルー*(スパイシーに、肉は柔らかく):1600
----------------------------4500
赤ワイン1.5本:3000x3/2=4500
---------------------------------------------
合計 18800
*シーズナルの候補で提供も、豚肉のグリーンハーブカレー【香ばしく炭火焼きした豚肉をミントやコリアンダーと煮込んだフレッシュなカレー】が春のシーズナルとなる可能性有
頂いた物と、店のメニュー紹介【】、寸評は以下の通り。
サービスのパパドとチャトニ : ミント・パクチー、タマリンド、グリーンマンゴ、ミックスアチャール(ニンジンやマンゴや)、これだけでも会話と赤ワインが進みます。
そら豆の詰め物焼【そら豆を自家製チーズ等と鞘に包んで香ばしく焼き上げました】 : 潰したそら豆に軽くスパイスを和えてペースト状にして、これを十数センチ長のそら豆の鞘に詰めてタンドールで焼き上げたもの。上品な季節感のある一品。鞘は食べられません(笑)。
タンドゥーリプール : 定番中の定番。4、5人のシェアでも1オーダーでOK。今回はたっぷりホクホク感を堪能。
カツオのスパイシータンドール焼【スパイシーにマリネした旬のカツオの爽やかな炭火焼き】 : 前回の試作よりチョッと薄目ですが、この量でも十分です。
シャミ・カバブ【ラムを丁寧に挽いて焼き上げた古都ラクナウ(Lucknow)のムガル伝統料理】 : ガラウティのようにヒヨコ豆とラムを絹漉しのように木目細かく挽いてガラムマサラ系のスパイスを加えてパテ状にして焼き上げた一品。深い味わいと軽い食感が素晴らしい。添えられたホールの小ポテトの味付けもグッド。これが創作じゃなく北インドにあるレシピとは、驚き。
鰆と桜海老のマスタード風味カレー【鰆とカラッと揚げた桜海老がマスタード風味のカレーと絶妙なバランスです】 : ヨーグルトベースのマスタード風味の酸味の強いグレービー。グレービーだけの味見では??。加藤店長に「焼き鰆を潰して混ぜてみて」と言われ・・・不思議や不思議!。脂の乗った鰆の脂分と焼の香ばしさが酸味のグレービーと混じり合って、絶妙の美味に。昨年夏以来シーズナルの絶品の魚カレーをケララ風で頂いてきたので、事前の情報で北のヨーグルトベースで大丈夫?と思っていたことが、杞憂に終わりました。焼き鰆とグレービーを合わせた時の感動を、皆様にも味わって頂きたいです。
グッチ・カレー*(アミガサタケのカレー)【春キノコのアミガサタケにインドチーズを詰めて蒸し煮した季節限定カレー】 : 蒸焼き用の陶製容器の蓋をナン生地で封をして蒸し上げた状態で登場。ナンをカッティングして蓋を開ければ、カルダモンとアミガサタケの濃厚な香りが素晴らしい。黄色いグレービーにもアミガサタケの風味が十分に移っており、マイルドで美味しいカレーです。
*GUCCHIはヒンディー語でアミガサタケ(英:Morel 仏:morille,モリーユ)。インドでもカナリ希少なため、高価でもあり、インド人コックでもGUCCHI CURRYは知らない人が多いとのこと。
バイガン・カ・バルタ(茄子) : 当日朝、2名になった場合は外そうかと思った定番中の定番。しかし、私を含めて参加者は何回食べても感動するのですねー。当店で、カレーを一種だけ選べと言われたら、間違いなく、これです。
ポーク・ヴィンダルー(スパイシーに、肉は柔らかく) : ランチでの初訪時に、現地に近く!とお願いして満足したものより、更に酸っぱ辛くなっており、これ位だと好みに合います。ポークを柔らかく!は、煮過ぎ目で柔らかくするとパサつくので、参加者1名はそんな感想をもらしてました。本当は完全に硬化する手前が良いのでしょうが、インドでは硬いのが好まれるので、難しいのでしょうね。ただし、私であれば、これが頂ければ、十分です。
今回は春のシーズンを全品頂きましたが、流石のラインナップでございます。
このレヴューを参考に訪問される方には、カレーの組み合わせについて、今回の私のように、一時に酸っぱいものと普通の物の2皿を組み合わせるのがバランスが宜しいことを、お伝えしておきます。
(2014.3.31 訪問)
年度末の夜に、未訪の3名と、私を含めて既訪の3名で伺いました。
冬から春メニューへの切り替え時ですが、恒例の(笑)準備遅れということで、少し先になりそうです。未食のものとしては、春メニューの定番の鰹のタンドール炭火焼、看板メニューのタンドゥーリプールとビンディ・マサラを入れてみました。
①--------------------------------------------------------12600
タンドゥーリプール:1400×1=1400
鰹のタンドール炭火焼:1800×2=3600
ムルギチャンプ:2000×2=4000
鴨のタンドール炭火焼(レアーで):1800×2=3600
②-----------------------------------(大盛り対応)8750+7200=15950
バスマティライス:550
牡蠣カレー:1800
鱈と白子のカレー:2000
------------------------2回に分けてサーブ-------
バイガン・カ・バルタ:1400
ビンディ・マサラ:1200
ローガン・ジョシュ(スパイシーに):1800
③----------------------------------------------------------7450
赤ワイン2本:3000×2=6000
ラッシー:600×1=600
炭酸水:850
---------------------------------------------
合計 36000 一人当たり六千円
タンドゥーリプールは、マサラに丸ごと漬けたカリフラワーの炭火焼きという謳い文句ですが、アーンドラダイニングのタンドゥーリ・ゴビほどのスパイス感はありません。しかし、ホクホク感は断然こちらの方が上。本物の炭火焼きの良さが出てます。特に女性に人気なのも納得です。
鰹のタンドール炭火焼は、今シーズンの試作ということで、肉厚にサービスされました。マサラで味付けされ、敷かれた紫蘇の葉と、降り掛けられたパクチーの香りが混ざった、絶品の鰹のたたきです。未食の方は、是非ともお試し下さい。
ビンディ・マサラは、玉葱とオクラのシャキシャキ感が僅かに残る火加減が絶妙です。ヴェジカレーのレヴェルは本当に高いです。当店のバイガン・カ・バルタ(茄子)、アーンドラダイニングのビンディ・ベイガン(オクラと茄子)、ディルセのバングラデシュ豆カレーと、並ぶ絶品と賞させて頂きます。
ローガン・ジョシュは、昨年の夏にも一度頂きましたが、印象として大人し過ぎで、肉が硬い。加藤店長に訊くと「シェフの派遣元のオベロイ流はシッカリ火の通った硬いのがマサラの肉の調理法」ということで、出来ればラムは柔らかく、出来る限りスパイシーにとお願いしました。デフォルトの高級レストラン仕様とは別物の注文通りの物が出てきました。流石にダバやアーンドラ程のスパイス感ではないですが、当店の大人しい高級インドレストラン仕様の料理に一品加えれば、パンチが有って面白いです。同じものが食べたいという向きには、予約時に「ローガン・ジョシュを、出来ればラムは柔らかく、出来る限りスパイシーに!」と御用命下さい。
今回の赤ワインはイタリアのフルボディで、一本三千円にカレーの大盛り分の料金を少し回して+したとのことでしたが、前日のニルバーナ・ニューヨークで頂いた四千円と六千円の赤ワインとは比べ物にならない美味さでした。加藤ソムリエ店長の見立てとサーブは流石でございます。
今回はインド料理を自作するプロ級の方2名と、オフ会の常連様2名を含む6名で、話が尽きることがありませんでした。参加者の皆様に感謝です。
なお、一点気になったことが。以前に何方かも御指摘されていた、オシボリが水浸し。後日、加藤店長に電話で注意すると「新入りの教育が行き届いてなくて申し訳ありません。以後、気を付けます。でも、直接注意して頂けるのはTO.さんぐらいです。本当にありがとうございます」。
(2013.12.28 訪問)
本年最終営業日の土曜のランチタイムに訪問しました。選んだものはダブルカレーセット(千三百円)でバスマティを半分。カレーは食べたことのないチキンキーマカレーと時期限定で+三百二十円のキノコのカレー。飲み物はパスして、ランチの赤ワイン五百円を注文。
最初に赤ワインが出てきましたが、流石に加藤ソムリエ店長のチョイスだけあり、他店のハウスワインとはレヴェルが違います。
15分ほどで湯取り法のバスマティと2カレーとポテトの揚げ物と煌びやかなサラダがワンプレートに乗って出てきました。
サラダはチョッと酸味の利いた、爽やかなドレッシングが素敵です。
チキンキーマカレーは、然程濃厚ではないスープに上質のチキンと生姜の千切りのアクセントが利いて、ピリ辛でも上品で、幾らでもいけます。バスマティとの相性は勿論グッドです。
キノコのカレーは、北インド系のルーに舞茸やマッシュルーム等々のキノコの旨みがしっかりと移っていて、これも美味しいです。
出されていたグリーンマンゴーのアチャ-ルは、酸ッパ辛くてポテトの揚げ物との相性が良く、全部頂きました。
無駄なしで足りないところもない、完璧なランチプレートでした。本来マトンカレーオンリーであった私に、ヴェジや他のカレーの素晴らしさを教えてくれたのは当店であり、それに相応しい、今年〆のランチとなりました。
加藤店長からは、8月からの毎月のオフ会の開催と、参加者のレヴューやそれを反映した私のメニュー構成が刺激を与えて今秋冬の素晴らしいシーズナルメニューの完成に繋がったとのお礼の言葉があり、これからも出来る事はサポートすることを約束して、店を後にしました。
(2013.11.15 訪問)
8月から月に1回開催してきたディナーも、都合が悪くて参加できず、でも行きたいというマイレヴュアー様が一巡したので、今回が一区切り。
ホームページにはアップされていないものの、秋・冬シーズナルメニューをメールで教えて頂き、全部いただく事に。あとは、超定番のバイガン・カ・バルタと、ムルギチャンプを加えて、メニュー構成。直前に5名→6名の増員があったので、店長とやり取りして決定したのはこのメニュー。
①-----------------------------------------------------------15100
栗のガラウティ、柚子とビーツのチャツネ添え:1500×2=3000
ポットベラの豆と銀杏チャット添え:1500×3=4500
ムルギチャンプ:2000×2=4000
鴨のタンドール炭火焼:1800×2=3600
②------------------------------(大盛り対応)7750+6600=14350
バスマティライス:550
バイガン・カ・バルタ:1400
野生きのこの蒸しカレー:2000
------------------------2回に分けてサーブ-------
牡蠣カレー:1800
鱈と白子のカレー:2000
③----------------------------------------------------------6550
赤ワイン1.5本:3000×1.5=4500
ラッシー:600×2=1200
炭酸水:850
---------------------------------------------
合計 36000 一人当たり六千円
当店名物のパパド+4種のチャトニが登場。夜のサービス品です。ミント&パクチー、トマト、スウィートマンゴー、マンゴーアチャール(辛さの源はチリと、タマリンド、メティ、マスタードシード等)。
本日のワインは、仏のカベルネ・シラーズ。このような比較的安いワインは、入荷状況により、予定した銘柄から変わることもありますが、加藤ソムリエ兼店長のお見立てなので、インドワインじゃなくても、料理に良く合います。予約時に本数と値段を指定すれば、今回のような値段から高いものまで、如何様にも用意して頂けます。
以降、出てきた順に評を書きます。【 】は、店のメニューにある説明。
栗のガラウティ、柚子とビーツのチャツネ添え(1500)【栗を丁寧に叩いて潰し、スパイスの香と柔らかく滑らかに焼き上げたカバブ。柚子とビーツのチャツネが味を引き立てます】 : ムース状にした栗に栗の小片を混ぜて直径7センチ厚さ2センチ弱ほどのパテにしてタワ(現地の鉄板)で焼き上げた一品。栗自体にクミン等のスパイスも混ぜ込んでいますが、柚子とビーツの2種のチャツネが絶妙。胡桃もパテの上に乗ってます。口に含むと溶けて、美味しいです。3人で1オーダーが、丁度、適量です。
ポットベラの豆と銀杏チャット添え(1500)【ブラウンジャンボマッシュルームをヨーグルトや秘伝のスパイスでマリネした炭火焼。豆と銀杏のチャット(サラダ)を添えました】 : 静岡産の直径10センチほどのポットベラは裏側を上にしてサーブされ、秘伝のスパイスとキノコから出た濃厚なグレービーが強く香り、ナッツベースのクリーミーなソースとの相性も抜群。これに、銀杏、ラジマ豆、ムングダ-ル、ヒヨコ豆も添えられてます。量的には一個で千五百円と割高に思えるかも知れませんが、唯一無二の、ジャンボマッシュルーム料理なので、多くとも二人以下でのシェアをお勧めします。1個1人で食べても飽きない美味しさです。
ムルギチャンプ(2000/3ps) : ホウレン草とミントとパクチーの緑が鮮やかな、いつもの旨さ。日本一のチキン炭火焼の料理です。
鴨のタンドール炭火焼(1800)【脂がのった旬の鴨をブラックペッパー、オニオンシードで香り豊かに焼き上げた冬の定番】 : 今回は、可能なら火入れを一歩手前のミディアムレアにとお願いし、その通りになってました。各人の焼き具合にレア寄りと、ミディアム寄りのバラツキはありましたが、前回よりは確実にレア側にシフトして、肉の中の焼きのグラディエントが、より楽しめるものになってました。男性なら3人で1オーダーが適量ですが、予想以上に量が多いので、女性の場合は4、5人で1オーダーが適当だと思います。コスパ抜群!
カレーは、ヴェジ2品とノンヴェジ2品を2回に分けて出して頂きました。もちろん、フワッフワに茹で上げられた湯取り法のバスマティと供に。
野生きのこの蒸しカレー(2000)【山梨の山奥で採れる野生きのこを壷に閉じ込めてスパイスとじっくり蒸したきのこの旨みの真髄に触れるそれは贅沢なカレー】 : 多種の野生キノコのカレーで、当店ビリヤ二で使う壷にナン生地で封をして蒸したもの。サラサラスープと多種キノコの相性が抜群で、単品でじっくりと味わいたい一品。ちなみに、入っていたキノコは、貴重なクロカワと、むきたけ、はたけしめじ、あみたけ、くりたけ、ひらだけ、なめこ、むらさきしめじ、だそうです。
バイガン・カ・バルタ(1400) : 今はランチでも、+320円のスペシャルで頂けますので、是非とも一度!。ヴェジカレーの概念が変わりますよ。
牡蠣カレー(1800)【冬の牡蠣の旨みとスパイスの風味が凝縮された濃厚なカレー】 : 前回も頂きましたが、スープに牡蠣のグレービーが一層出てきたようで、旬による牡蠣の成長か、レシピの向上か、一緒に出されたカレーとの相対比較に寄るかは不明。ラマナイヤの特注オイスタープルスに次ぐ絶品。
鱈と白子のカレー(2000)【ホールスパイスをまぶした鱈に白子を乗せて、フレッシュカレーリーフyやココナッツミルクのスープに浮かべました。濃密で魅惑の味わいを】 : 海老と蟹のスープベースに、生カレーリーフやマスタードシードで香りづけした、ココナツミルク主体のスープ。ベースに西洋ごぼう(サルシフィ)を使っているので野菜のとろみがあります。鱈と白子の周りに砕いたホールのコリアンダーやフェンネルなどをまぶしてあるので、砕いたスパイスや鱈、白子、スープやとろみが口の中で食べながら混ざり合うという感じです。白子もほど良い焼きが入っていて旨いです。
冬メニューを全品頂きました。試作に時間がかかり、夏→秋冬のメニューチェンジが2、3週間遅れましたが、それだけの価値のある絶品揃いです。このレヴューも、今回参加いただいた方々の写真付きレヴューも参考に、是非とも、足を運んで頂きたいと思います。
もし、メニュー構成に迷われる場合は、何名で予算いくらの情報と何は是非とも入れて欲しい等の希望を添えて私にメッセージを頂ければ、喜んで、メニューを組ませて頂きます。