コロナ後の社会の混沌にウクライナ侵攻の影響まで重なり、低成長にあえぐ
日本は更に物価が上がり、収入は増えない。
そうした中、お気に入りで通っていたお店にも微妙に影響が現れている。
値上げをするお店も増え始めた。それは致し方のない事だろう。
ただ、それを踏まえても「う~ん、もうちょっと何とかなるだろうに」と
感じてしまう場合もある。それを少し書き留めておきたい。
(敢えて店名は書かないが、前後の内容を読んでいただければ、どこのお店か
判る方にはすぐ判ってしまうとは思う)
7年ほど前からお気に入りで通ってきた某摘草ジビエ料理のお店。
今や様々な芸能人も通い出し、全国的にも名前が知れ渡ってきた。
自分が初めてレビューを書いた時には9件の書き込みしかなかったのが、今や
140件を超える状況。土日なら予約を取るのも中々大変になってきた。
たった4~5年前と比べても彼我の感がある。
ご主人は今度「情熱大陸」にも出演される事になったようだ。
良いお店が有名になる事自体は悪い事ではない。が、世の中往々にして
「メジャーになる時期」と「そのお店が一番良かった時」にはズレがある。
料理屋に限らず、アーティストでも何でも大概の事はブーム・有名になる
ちょっと前に実力のピーク、つまり「一番良い時」が来ているものだ。
今でも良く鹿肉を分けて頂いていたりしているので、正直あまりネガティブな
事は書きにくいのだが、敢えて期待の意味を込めて書かせてもらう。
まずここ1~2年、設定価格が上がってきた割には料理の内容がパターン化
してきたように見受けられる。
勿論自然の物が相手なのだから常にベストの物が出て来るとは限らない。が、
それを踏まえても、少々面白味が無くなってきた。
先日訪れた際には、たまたまなのか、いつもの楽しみの一つであった変わり種
の椀物が出てこなかった。この店ならではの食材とシェフの腕前が合体し、
毎回素晴らしいマリアージュとなっている物だったのに。
締めの雑炊に入る物もその時その時で微妙に違っていたが、最近は定番化して
きている。
そもそも3~4年前であれば、現在のコースに+αでリクエスト食材を追加
しても価格は今の7割程度で楽しめたと記憶している。
前述の通り、色々な外的要因で価格が上がる事自体は仕方がない。
客が多くなれば、メニューはある程度定番化せざるを得ないのも理解出来る。
しかし、それでも費用対効果の意味では、変わらず楽しませてほしいと思って
しまう。
以前の日記でも書いたが、上記の様な懸念をより強く感じているのが、岐阜
市内の某有名日本料理屋と某フレンチのお店である。
いずれも「それが出来る店である事」「その実力があるお店である事」
それを知ってしまっているが故に、無い物ねだりにも近い思いで一人
願い続けている。
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