『ラーメン店レビュー・化学調味料に思う事②』Sanurai Jさんの日記

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大味必淡(そうでないのも亦楽しからずや)

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Sanurai J (50代後半・男性・岐阜県)

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昨今増えたつけ麺系や汁無し混ぜそば、脂そば系の一般的な店の物に関して
思う事だが、背脂・ラードなどの脂もの+ニンニク+唐辛子+魚粉+旨味調味料
+出来合いのゴマダレや醤油ダレ系で仕上げたタレに太めの麺をぶっこめば、
取り敢えず腹の減っている若い男がかっこめる味になる事も理解は出来る。
個人的には些か「品の無い」食べ物だとは思うが、それが必要な時もある事も
理解はしている。

これに限らず、そのままだと濃すぎしょっぱすぎでエグくて飲めないスープも、
油を足すことで口当たりがまろやかになり、麺と共に何とか食える味になり
結果的に一杯で満足させる事になる、というラーメン店も多い。
言ってみればコーラや清涼飲料水のやり方(そのまま飲むと口がひん曲がる位
甘いが、香料を足すことで飲める味になる)と似ていなくもない。

但し、今の自分としては上記の”一杯で満足させる”は、”一杯でイヤになる”
事とほぼ同義となる。

昨今化学調味料に関する論議(YouTubeでもよく見かける所謂”味の素論争”)が
かまびすしいが、別に味の素や出来合い調味料が体に良くない、何てことは特段
思わない。ただ、大量にそれらに頼った料理が、結果的にはエグくて気持ち悪く
て食べられない、というだけである。
人工的な旨味は、多かれ少なかれ必ず判る(悪い意味で)。

よって、自分個人の嗜好(志向)として食べログにレビューをある程度真剣に
書く、という場合、それなりの調理をしたものを提供するお店に限られてくる。
特にそれなりの単価のお店(和洋中問わず)の場合、如何に無化調に近い形で
美味い物を提供しているか、が評価をする上での分かれ目となる。

勿論、数あるラーメン店の中には、拘って良い物を提供しているお店もある事も
承知している。
上記の「たゆたふ」さんのつけ麺もその類に入るだろうし、滋賀の麺屋 號tetu
さん、今は無き岐阜の丸万さんなども、人工的ないやらしさをほぼ感じない
「美味い」ラーメン店だった。

なので、ラーメン、ちゃんぽん、しゃぶしゃぶ、何でも良いが、チェーン系の
お店に対して大量のレビューを書いている方の目的が、本当によく判らない。
自分でもやった事があるが、一般的な「ラーメン」と言われる程度の物は、
実はタレ・スープ共に「全て」出来合いの調味料だけでも作れてしまうもの
である。うどんでも蕎麦でも同様である。
以前「山猫軒」さんのブログ内容を参照させて頂いた事があったが、そういう
類の食事ばかりをしていては、確かに「バカ舌・油舌」になりかねない。
もっとも、そうじゃなく「基本的にちゃんと作られている」ものを提供している
お店に関してのレビューは、ラーメンであれうどんであれ参考にさせてもらう。

ともあれ、上記の様な理由から個人的には、
・ほぼ大量のラーメン店のレビューしかしていない方
・レビューの大多数がチェーン店の方
から”いいね”を頂いても、その方のレビュー内容に”いいね”を返しようがない
場合もある。勿論フォローのしようもない。
(なので、プロフィールにもその旨書かせて頂いている)

各個人、世代によって味のニーズは違っている事は理解している。
その上で、自分はなるべく今の自分の舌と美観に正直に生きていきたい。

(了)
**無断転載お断り**
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