レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2012/10訪問 2012/10/29
長野の旅のディナーはこちら、THE FUJIYA GOHONJINさんに伺いました。老舗旅館が数年前に結婚式場とイタリアンにリニューアル。ランチの訪問は一度あるのですが、夜の方が、メインダイニングの照明が一段とほの暗くて幽玄な感じを持ち、雰囲気がありますね。ただ、店内や料理を撮ろうにも、スマホのカメラの露出がアンダーになってしまうので困りものでしたが(笑)
スタッフの応対は至れり尽くせりで、メインダイニングやバーのサービス担当の女性も、ただかしこまっているだけではなく、きちんとお客さんと話が出来る人です。
メニューはコースもあるものの、今回はアラカルトで軽く食事とワインでの利用としました。以下がその内容です。
鮮魚のカルパッチョ シチリア産エクストラバージンオイルとレモン(1000円)
本日の魚は鯛。甘味を適度にたたえ、ディルの緑の香りが心地良いですね。オリーブオイルは香りと旨味が落ち着いていて、レモンも出過ぎてはいません。
大正海老の炭火焼き レモンとシチリア海塩(600円)
シンプルに火を通し、軽く塩をして、オリーブオイルをこれも軽くあしらった一品に、レモンを絞って頂きます。焼いた海老の飾り気のない旨味をじっくりと堪能出来ます。因みに、頭から尻尾まで全て頂けました。
秋刀魚と茄子のスパゲッティ フレッシュトマトソース(1000円)
トマトソースとはいえ、オイルベースでトマトの赤い色合いを軽く抽出したソース。旬の茄子は味が濃く、秋刀魚はじわりと旨味を滲み出しています。ガーリックの香りは適度にかかり、鷹の爪の辛味はほとんど抑えられています。
料理に合わせたワインは2種類です。
エスクード・ロホ・シャルドネ(1000円を2杯)
白桃の香りに加えてわずかに柑橘の皮のニュアンスもありますね。しなやかなボディですっきりと爽やかな酸の余韻を残します。
グラスシャンパン(1300円)
銘柄失念(>_<) 細かい泡が勢い良く立ち上がり、冒頭にフロマージュのような発酵した香りやビニールのケミカルなニュアンス、続いてグレープフルーツの香りと引き締まった酸が広がり、すりおろした生姜のような辛味が余韻に残ります。
ドルチェとコーヒーは、希望すればバーに席を移して頂くことが出来ます。スタッフの方から尋ねられたので、ここでバーに移動。案内されたのは和の空間にソファーとテーブルのラウンジ。ノスタルジックで、ゆったりとした落ち着きのある静かな雰囲気です。
洋梨の白ワインコンポート(800円)
バニラアイス添え。洋梨の綺麗な香りと白ワインによって食材の華やかさが引き出された一品。
コーヒー(500円)
良い意味でざらついた苦味を持ち、アロマが豊かです。
今までに2回利用して2回とも感心したのは、スタッフの方のホスピタリティの素晴らしさ。何度でも訪れたいと思うレストランの一軒です。
3位
2回
2017/02訪問 2017/03/06
こちらには最低限週1回は訪問しているので、再訪も何もないのですが、今回はイベント、「イタリア直輸入ワイン飲み比べの会」があったので、その記事を。
当日は、5つの造り手(ブランケ、コルヴェッツォ、ベナッツォーリ、ヴィッラ・ポモナ、モンテ・キャーロ)からセレクトした11種類のワインの試飲が可能で、少量ずつですが、ひと通り頂きました。
カウンターには、造り手ごとに解説したペーパーが置いてあって、例えば、ブランケについては「非常に急斜面に畑があり、平地収穫のプロセッコと比べ、厚みと複雑味が段違い。酸味の伸び、層をなす厚みが文句なし。プロセッコらしい清涼感溢れる香り、ブドウ品種に由来する独特の苦みと糖度のバランスが感動的です。」といった具合。
さて、普段は敢えてこちらの記事は書いていないのですが、今回筆を取ったのは、この訪問日に、今まで長きにわたりお世話になった店長が退職されるからなのでした。思えば、造り手のことや品種のことなどについてご指導頂いたばかりでなく、お店の方や他の飲み手の方も伴って、都内の寿司店や中区内のフレンチレストランに食べ歩きに行ったり、お店のイベントで勝沼を複数回訪問したりなど、本当にお世話になりっぱなしでした。自分は不肖の弟子でしたが、受けた恩は本当に計り知れません。店長、今までありがとうございました。
こちらも転勤によって足が遠のいてしまったうちの一軒。最近は復活して、時々通っていますが・・・。
メルマガ登録しておくと、月曜日の昼休みの時間帯に、週替わり特集のアイテムについて書かれたメールが届きます。また、それ以外の曜日でも、オススメのワインの案内があったりします。
今回、月曜日ではないのですが、イレギュラーにマルセル・ダイスの古酒特集(開催日2日間だけ)の案内が来ました。
で、訪問。
頂いたのはいずれも94年で、グラスベルグ(1杯1450円)とビュルグ(1杯1900円)。
普段は特集についての簡単な解説の後、アイテムが書かれているといった形のメルマガなのですが、今回はアイテムにも「ダイスのプルミエ・クリュの中ではもっともミネラルを感じ、複雑極まりない味わいが特徴。骨格が大きく長期熟成型。」(ビュルグ)などのコメントが付されていれば、それは行きたくなるってもんでしょう。
昼休みの後半、夕方どうしようかなぁなどと考えている時に、こんな訪問したくなるようなメール送ってくるんですからね~。ホント腹黒いなぁ(笑)
----------以下は2011年4月2日付けレビュー----------
横浜スタジアムに面しています。スターバックスが目についたら、その隣なので、比較的見つけ易いですね。
一見、ワインの販売しかしてなさそうですが、店内右側に細長いバースペースと、店の入口両脇に樽を使ったテーブル席が2つ、外にもテラス席が2つあり、下は300円から色々なワインをグラスで飲むことができます。
グラスで飲める種類は常時15~20種類ぐらい。うち8種類前後は赤を中心に産地、品種、ドメーヌなどテーマを決めて週替わりで特集を組み、コメントの付いたリストをバースペースに置いているし、レジの前にも貼り出しているので、ワインを選ぶ時の参考になります。また、レジの並びにあるワインのうち、最上段にある白4~5種類も週替わりで特集を組んでいます(こちらはコメント付きのリストはないようです)。それ以外のワインも、なくなり次第新しいアイテムに切り替わるものが多いので、マンネリに陥ることがありません。因みに、スパークリングもグラスで飲めます。
フードメニューは、フロマージュやシャルキュトリが数種類あり、加えておつまみメニュー的なものもあります。
「ワイン」だからとこちらで堅苦しく構える必要は全くありません。ビールも置いているので、仕事帰りにさっと1杯引っかけて帰る人も結構いるし、仲間内で楽しく飲んでいるグループもよく見かけます。
今日はロワールのソーヴィニヨン・ブランの飲み較べを中心に4杯飲みました。詳細な印象は書きませんが、トゥーレーヌはこの品種特有の草の香りが良く出ており、サンセールは、よく例えられるようにスモーキーなものでした。普通、自分で飲み較べをするとなると、ボトルで2本買わなければならない訳で、買ったうえにそのワインが美味しくなかったりするリスクを考えると、その週のテーマから、リーズナブルにあれこれ組み合わせてグラスで試せるのがこちらの長所だと思います。
また、こちらの店長は、ワインアドバイザーやコンセイエの資格もお持ちで、こんなこと聞いたら笑われるのではというような質問をしても、懇切丁寧に教えてくださいます。ワインについて興味のある人には、心強い案内人になってくださることは間違いありません。
4位
1回
2012/12訪問 2012/12/20
2012年4月に転勤してしまったため、久しぶりの訪問。
山崎マネージャー、相変わらずにこやかで上品なサービス。
初レビュー時とはシェフが代わっていますが、今回のシェフも丁寧な仕事です。
グラスワインと料理1品のプレートメニューも、当初に較べてバリエーションが増えました。勿論、単品メニューもあるので、アラカルトでの注文も出来ます。
この日は、プレートメニューとしては以前からあった「グラスワインと前菜4種」をオーダーし、グラスワインはアリゴテと追加でシャルドネへと進み、お通しのバゲット付きで合計3600円。
今まで時々通っていた経験から言って、静かに飲める狙い目の時間帯は、週の前半の午後6時台。十中八九、自分だけの貸切状態気分になれます。
※ 照明がとても落ち着いていて、料理写真がアンダーになってしまうので、外観とメニューの写真を一部掲載します。
----------以下は2011年3月6日付けレビュー----------
路地にあるビルの2階のワインバーです。1階にその日に出るグラスワインのリストがあります。
入口からは店内が見えにくいのですが、中はカウンター10席ほどで、落ち着いた照明、上品でにこやかなマネージャーさんが迎えてくれます。
ワインはグラスで1000円代前半が中心、泡が1種類、白、赤はそれぞれ3~4種類置いていました。グラスで売り切ると次の新しいワインに替わるようです。ウルグアイのワインといった、他の店ではあまり見かけないアイテムも置いてあったりします。
ワインのみの注文でも、一口サイズの前菜とパンが出てきます(料金は別だったかも?)。
隠れ家的な雰囲気で、外の喧騒を離れて静かに飲むにはいいかもしれません。
5位
1回
2012/12訪問 2012/12/23
このクオリティでこのコスパ・・・ホントにいいんですか♪ヽ(´▽`)/
本日、テオ・アンゲロプロスのブルーレイ・ディスクを求めて秋葉原にやって来ました。購入の前に、まずは腹ごしらえ。ブルーレイ買うのに何で腹ごしらえが必要なのかは、この際、置いときましょう(^_^;) まぁ、要するに腹が空いてたってことですね(^^ゞ
事前に食べログ検索して、良さげな印象だったビストロ・ヌーさんを訪問しました。
色使いはシンプルで整然とした雰囲気を漂わせる店内です。手前側がテーブル席で、奥がオープンキッチンのカウンター。
若手のシェフが1人でサービスもこなされていました。この日は外が土砂降りで、先客はお1人様だけと空いていたからいいものの、お店の認知度が上がって、混むようになったら大変じゃないかなぁなどと心配してしまいましたね(@_@;)
ランチは前菜、メイン(それぞれ5種類あります)のプリフィクスで1500円。デセール(4種類あります)はプラス300円です。デセール付きで以下の組み合わせをオーダー。
エゾ鹿のテリーヌ
ピクルス添えです。エゾ鹿でパテ・ド・カンパーニュをやったという印象。マスタードを付けて頂きます。ねっとりとした旨味で、鹿肉は、ローストなどにするよりも、その個性が活かされた感があります。
子羊のソーセージと白インゲン豆の煮込み
ソースの色といい、白インゲン豆といい、これで肉が色々入っていたらカスレといった趣ですが、こちらはとても上品です。バターのコクとエストラゴンのかぐわしさ、そしてスパイスはモロッコ料理を彷彿とさせるエスニックな感覚。気が付くと、後から辛さがじわじわと迫って来ます。ソーセージは羊の風味濃厚で塩加減がしっかり効いていて、美味。このソースはクスクスでも合うだろうなぁ~(o^-^o)
イチゴとホワイトチョコのタルト
ホワイトチョコのしっかりした甘味、香りとイチゴのコンフィチュールの綺麗な酸味のマリアージュ。この色の組み合わせは、そろそろクリスマスだから?
グラスワインはスパークリングが1種類、白、赤はそれぞれ3種類ずつ(価格はアイテムによって大体700~900円台ぐらい)です。白、赤を1種類ずつ選択。以下のワインを頂きました。
シュヴェルニ(950円)
ソーヴィニヨン・ブラン由来のアサツキやハーブといった緑のニュアンスに加え、若干蜂蜜香も。清流のように滑らかな酸とチャーミングなミネラル。流麗なアフター。
シノン(800円)
白がロワールだったので、赤もロワールで行きました。カベルネ・フラン特有の青いピーマンの香りの他、スミレやブルーベリーの香り。緻密なタンニンで、楚々としながらも、気品を感じるボディ。
シェフ曰く、メニューは月替わりなどではなく、なくなり次第、新しいものに切り替えていくそうです。それにしても、これだけ見事な仕事でランチ1500円とは驚きました。
6位
1回
2012/12訪問 2012/12/11
行きつけのブティックの店長と行ってみようよという話になり、夜に訪問しました。
12月の土曜日の夜なので、一杯で入れないかもしれないなぁ等とダメ元で訪れたのですが、意外なことにカウンター席は先客1人だけ。そうは言っても、後からお客さんがやって来て、結局は満席になってしまったので、タイミングが良かったのかも知れません(@_@;)
雰囲気的には、懐石料理でも出て来そうな静けさを感じる和の空間。
店主ご兄弟の静々と料理を進めて行く様と飾らないサービスは、お客さんのために過度に出過ぎない奥ゆかしさなのかも知れませんね。
お酒は、種類は少ないのですが、厳選して供している印象を持ちました。
この日メニューに出ていた日本酒は2種類で、頂いたのは王禄の超辛純米本生(700円)を2合と旭興の本醸造(600円)を1合。料理の感想は以下のとおりです。
酒のつまみ三種(400円)や板わさ(400円)は序章といった趣で至ってシンプルなのですが、卵焼き(500円)のまるで浮かぶように軽やかなふわふわ感と、主張し過ぎてはいないけれどもしっかり美味しい出汁のバランスが秀逸。また、揚げ出し豆腐(450円)は、豆腐そのものに淡白ながらどこかミネラリーな旨味があり、加えてかけられているきのこの餡かけは、醤油と出汁で温かみのあるまろやかさが表現されていて、上品です。
さらに、つまとして供される山葵は、その場で摩り下ろしたものなので、刺激がとても柔らかく、最後に山葵が余っても、これだけで十分酒の肴になる位です。
そしてもりそば(600円。因みに店長は鴨汁そば1200円を注文)。鮮やかに出汁の美味しい濃い目のつゆに蕎麦を纏わせて頂いた時、口の中で蕎麦の香りや味わいがつゆの旨味と相まって一気に広がります。
上品な雰囲気に上品な料理、そして良すぎるコストパフォーマンス。間違いなく、再訪したいお店の1つと言えます。
7位
1回
2012/05訪問 2013/06/07
先週に引き続き中目黒へランチにやって来ました。あえて目的の店は定めず、ぶらぶらと歩きます。
やはり、目に付いてしまうのは、どうしても店の外に出ているフレンチのメニュー。
今回もメニューを見て、即、入店を決めました。
洗練された雰囲気の店内。オレンジ色の椅子等、明るめのトーンで空間が演出されています。
席の配置は、左右にテーブル席、奥の厨房の目の前にカウンター席。今回は、カウンター席に通されました。1人でゆっくり飲むには、やはりカウンター席がいいですね。
ランチメニューの設定は3つ
メニューA 前菜+メイン 1800円
メニューB 前菜+ポタージュ+メイン+デセール 2800円
メニューC 前菜+魚料理+肉料理+デセール 3800円
です。
この中からオーダーしたのはメニューA、前菜は、2種類ある中から野菜のテリーヌとほたるいかのマリネを選択、メインは肉料理(牛もも肉のステーキ、人参のピューレ、ポテトグラタン)にしました。
前菜
野菜をコンソメのジュレで固め、バルサミコがあしらわれています。野菜の緑の爽やかさが口いっぱいに広がりますね。ほたるいかのマリネは、ロゼワインと良く合いました。
メイン
外だけに火を通すことによって肉の甘味、旨味を活かしています。ガルニチュールのさやいんげんは風味が濃厚。
メインが終わったところで、デセールを薦められます。即決で追加注文。
デセール
3種類から選択。今回選択したのはガトーショコラ、キャラメルとアニスのアイスクリーム添え。ガトーショコラは、適度なしっとり感と適度なショコラの濃縮度。キャラメルとアニスのアイスクリームは、アニスのオリエンタルなテイストを効果的に使っています。
この日、飲んだワインはグラスで2種類
ロゼ
南西地方、ベルジュラックのもの。オレンジやざくろの香り。奥行きがしっかりとありながらも、パワフルさも持ち合わせています。
赤
3種類ありましたが、ローヌにしました。意外にエレガントで細かいタンニン。程良くスパイシー。
カウンター席は私1人だけだったので、のんびりとランチを過ごすことが出来ました。再訪は十分ありです。
8位
1回
2012/03訪問 2012/03/10
いつも入口に行列が出来ているこちらのお店、この日は平日で12時近くに行ったためか行列もなく、辛うじて1つ空いていたカウンター席にうまく滑り込むことが出来ました。
木のイメージを前面に出した感のある、ナチュラルだけどお洒落な雰囲気の店内。
ランチメニューは3種類あり、①葛とじうどん840円、②うどん+惣菜3品1575円、③月替わりのごはん1575円です。
せっかく待たずに入店出来たこともあるし、あれこれ色々な料理を頂きたかったので、ランチメニューの中から月替わりのごはんを注文することにしました。
ところで、店名に典座と付いてはいますが、般若湯もしっかり置いてあり、中でも果実酒(1杯525円)のびわ酒ときんかん酒に興味をそそられたので、順番にオーダー。
びわ酒
とろりと甘く、芳醇。びわの凝縮された香りが鼻腔を心地良く抜けます。
きんかん酒
皮から来るシトラス香が上品に出ています。こちらはびわ酒に較べると辛口。
ここで3月のごはんが供されました。丸ごとトマト1つが入ったお椀が真ん中にどーんと鎮座しています。適度な酸を持ったトマトで、赤出汁とトマトそれぞれ主張があるものの、ぶつかり合うことがありません。そして、菜の花とふきのとうのご飯といい、うどとわかめの餡かけを包み揚げにした鉢といい、野菜の風味が活き活きと出ていますね。胡麻豆腐の造りも丁寧。新たまねぎの小鉢は箸休め的に頂きましたが、これもシンプルながらたまねぎの旨味がしっかり出ていました。
野菜の美味しさに満足してお店を出ると、もう行列が・・・。
9位
1回
2016/04訪問 2016/05/08
2016年4月再訪。
今回も1900円のMenu Aを。対する飲み物は、グラスワインの白880円を1杯と赤900円を2杯(税別)。グラスワインの白はエチケットが良く分からなかったですが、スペインのもの。赤はブルガリアのPetit Eniraでした。なお、内容がかぶるので、今回分のパン、コーヒー、マンゴーのエスプーマの写真は割愛させて頂きます。
スープ
他に前菜も2種類あったのですが、自分的にはシェフのスープがお気に入りなので、今回もスープで。この日は春キャベツとふぐの白子のポタージュでした。春キャベツはピューレになってスープに溶け込んでいます。白子のまったり感がクリーミーなスープと良く合いますね。
メイン
今回も肉で行きました。フランス産鴨のロースト。ナイフとフォークで切り分けるのかなぁと思ってたら、エマンセされて供されました。感謝♪ ソースは赤ワインソースにセージをあしらったもので、前回同様、このハーブの癖は抑えてありました。ガルニチュールに蕨や筍が使われているところが、日本の春ですね。
デザート
1皿目は前回同様、マンゴーのエスプーマ。2皿目はバナナのスフレとグレープフルーツのムース。ムースはシトラス感が綺麗に出ています。
--------------------以下は2011年12月のレビュー--------------------
通りにお店の大きな黒板が出ており、ビルの1階の細い通路を入っていくと、奥に入口があります。
テーブル席が数席とカウンター席が4席という小さな店内。シェフの目の届く範囲でやられているといった感じです。
サービスは、主に女性スタッフ1名が担当されていますが、時々若い見習いさんもサービスに回られます。
ランチの価格設定は3種類。
Menu A 本日のランチ1900円
Menu B ランチコース2700円
Menu C おまかせ4500円
この日は本日のランチ1900円(オードブル又はスープ、肉料理又は魚料理、デセール(2皿)、パン、コーヒー又は紅茶)をオーダーしました。プリフィクスで、サービスの女性がオードブル、スープとメインが書かれた黒板を持って来てくださいます。選んだのは、広島産牡蠣入りカリフラワーのポタージュと、蝦夷鹿のロースト、セージとグリーンペッパーのソース。
広島産牡蠣入りカリフラワーのポタージュ
ブラックペッパーとパプリカで彩りを添えています。牡蠣はソテーされているので生臭さが消え、磯の香りを上手く表現していますね。カリフラワーの柔らかい風味がしっかりと生クリームの濃厚なスープに乗っています。外が寒かったので、温かいスープは嬉しい限り。
蝦夷鹿のロースト、セージとグリーンペッパーのソース
セージというと、ややもすると薬っぽい印象が出てしまいがちですが、このハーブの癖の部分は抑えられ、ここにグリーンペッパーのアクセントが入り、鹿肉の心地良い旨味とよく合います。
デセール
マンゴーのエスプーマ
まるでスパークリングワインを食べているかのような、しゅわしゅわと面白い食感。
林檎とヨーグルトのムース さんふじのせ バナナのスフレ
ムースは林檎、ヨーグルトという、どちらも酸の目立つ食材を使いながら、酸を感じさせず、クリーミーで優しい仕上がり。
対してスフレはバナナのこくで食べさせる一品。
グラスワインは白、赤2種類ずつ。それぞれフランス産とスペイン産。どちらにしますかと言われれば、それはフランス産の方に手が伸びてしまいますね(^^ゞ
白はル・ジェ・ド・シャトー・ギロー(950円)
シェフが直々にサーヴしてくださいました(感謝!)。貴腐ワインで有名なソーテルヌのシャトー・ギローが造る辛口です。シブレットやグレープフルーツのような香りがあり、しっかりとした豊かな風味を持つワイン。
赤はギガルのコート・デュ・ローヌ(950円)
赤い果実味に溢れ、スパイシー。グルナッシュもそこそこ使われてますかね?
1900円でこの内容は、十分満足出来るものだと思いました。
10位
1回
2012/07訪問 2012/07/15
こちらのお店、神保町の路地裏にひっそりと佇んでいます。
いかにも昭和な雰囲気を残す民家を改装した店内。1階は立ち飲みスペース、2階は予約のお客さんが上がって行きます。
開店早々、次から次へとお客さんがやって来て、1階の立ち飲みスペースはあっという間に満員に。
料理は3桁台中心の価格設定。ワインは10種類前後あり、南仏中心。面白いのはコメントで、「軽」「鮮」「華」「渋」等、漢字2文字を組み合わせて書かれており、これがきちんとそのワインの特徴を表しているのは、上手いアイディアです。
まず、白ワインはベルジュラック(600円)を選択し、本日の鮮魚のカルパッチョ(680円)をオーダー。お通しでバゲット(300円)が供されます。
ベルジュラック
品種はセミヨン。「鮮」な「酸」を持ち、黄色いリンゴの穏やかな香り。
本日の鮮魚のカルパッチョ
この日は蛸でした。柔らかみのある食感が心地良く、フェンネル、イタリアンパセリ、エストラゴンといった香ばしいハーブで香り付けされています。
ここでアストラックのソーヴィニヨン・ブラン(600円)を注文
「酸」は先程のセミヨンに較べて引き締まっており、グレープフルーツ、ライムの「果」やグリーンアスパラ、シブレットのニュアンス。カルパッチョとは合います。
肉料理は鶏レバーのしっとりコンフィ(600円)
クリーミーでとろけるようにまろやかなレバー。
これに合わせたのがモンターニュ・ノワール(650円)
品種はシラー。「滑」らかなタンニンながら、「深」味も併せ持っています。スパイシー感は控え目。
まさに「掘り出し物」のお店でした。
奈良町の観光スポットが集まっているエリアからやや南にあります。
11時の開店早々に訪問。平日だったこともあり、予約なしで入店。
町屋を上手く使った、洗練された和の空間。緑豊かな坪庭を臨める席に案内して頂けました。BGMは、琵琶の音が水滴が滴るような間隔で鳴る、ややアンビエントな感じのものですが、これがどこか凛とした空気を醸し出します。
サービスは行き届いており、寛いで食事をすることが出来ます。
ランチのコースは2種類あり、今回はリーズナブルな2000円のものをお願いしました。お酒はグラス冷酒(梅乃宿、1杯350円)を2杯。
料理は以下のとおりです。
豆乳、大豆含ませ、おぼろ豆腐
豆乳は濃厚なコクのある風味で、これからの料理への期待が高まります。おぼろ豆腐はまずはそのまま、次に藻塩を振って、さらに割り醤油で頂いて下さいとのことだったので、その順番で頂きました。そのままでも凝縮した風味を堪能出来楽ますが、藻塩、割り醤油と進むに従って、味の複雑さが生まれるのを楽しめます。
朝汲み湯葉さしみ
割り醤油で頂きました。まろやかな旨味が豊かで、この食材はわさび醤油で頂くのが一番その良さを引き出すと言えますね。
豆乳湯豆腐
早々と供されました。柔和な旨味の豆腐を、柚子胡椒や割り醤油で頂きます。湯豆腐を柚子胡椒で食すのは初めてでしたが、ピリリとしたアクセントが意外に合いますね。豆乳は、割り醤油で頂くと丸い旨味の極上スープとしてその美味しさを発揮してくれます。
半兵衛の生麩田楽
これは京都の半兵衛麩を田楽にしたものです。和食では定番、王道の料理。
白和え
いちじくに白胡麻、豆腐、白味噌ベースのソースがかけられ、松の実とディルがあしらわれたもの。松の実とディルを使うと、ちょっとイタリアンな雰囲気。
おから豆乳煮
どこかほっとする、シンプルでスローな一品。
豆腐と山芋のかき揚げ 旬の野菜添え
この真ん丸のかき揚げ、中は滋味にあふれてます。
銀杏飛龍頭の炊き合わせ
飛龍頭の炊き合わせも定番と言えば定番の料理ですが、じわっとした旨味があり、上品に味の滲みた冬瓜も柔らかに美味しい。
黒米入り御飯
都祁(確か奈良時代に朝廷の氷室があった所ですよね?)の古代米を使用しているとのこと。
吸い物
出汁の澄んだ香りが心地良いですね。じゅん菜のつるりとした食感も楽しめます。
香の物
日野菜漬け。御飯が進む・・・。
甘味
豆乳入りゆずゼリーとうぐいすあん。ゼリーといってもつるつるではなく、しっかりと固められています。ゆずが爽やかに香り、うぐいすあんも味が濃厚。
大豆入り万能茶
大豆の他に使用されているのは、桑の葉、くこ、どくだみ、柿の葉、はと麦、くま笹、びわの葉、とうきび、甘草。よくペットボトルで売られている健康茶と違い、味わいに深みがあります。
さて、食事を終えて手洗いに向かうと、中には調度品に複弁蓮華文の軒丸瓦(古代瓦の一種で、主に奈良時代、盛んに使用されました)がありました。こんなところにも、奈良らしさを表現しているあたり、嬉しくなります。
席に戻ると、やっと私以外のお客さんが・・・。実は、開店からたった今まで、奇跡的にもお一人様の貸切状態でした(@_@;)
多様な豆腐料理をお腹いっぱいに頂くことが出来、本当に満足出来ました。さながら豆腐百珍の一端を見たような感覚です。