レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2014/08訪問 2014/08/14
もうかれこれ10年ぐらい前に1度訪問したことがあり、今回が2度目。こちらの店のスタイルとして、もちろん予約で蕎麦の枚数を指定したうえでの訪問です。
ならまちの路地の角にある暖簾を潜ると、まず灯篭と蹲がお出迎え。そのすぐ左側の風雅な建物がいよいよ蕎麦を頂く空間への入口です。
古色を帯びた古民家の風情、床の間の室礼、部屋からの庭の眺め、それらから醸し出される空気もこちらではご馳走と言えるでしょうね。この暖簾を潜った時に感じる閉じられた空間から、蕎麦を頂く室内の広がりに至る、景色の切り替わりの誘導も素晴らしい。
店内では、席は特に指定されません。なので、床の間を正面にした一角に腰を下ろしました。
今回、予約していたのはせいろ蕎麦と田舎蕎麦を1枚ずつ。店内で注文する際には、そばつゆの他にも水そばや山かけにしてもらうことも出来るので、せいろ蕎麦を山かけ(1200円)で、田舎蕎麦(1000円)をそばつゆでお願いしました。アルコールの方は春鹿の超辛口を1合(1000円)。税別です。
どちらの蕎麦もとても細い蕎麦で、柔和さの中に芯のあるようなコシ。
せいろ蕎麦は綺麗な白さで、つるんとした食感。つゆを付けて頂いてみると、香りも力強く立ち上がります。山芋はざらつきが全くなく、ムース状にふわりとしていて、この食材特有の穏やかな品が良く表れています。
田舎蕎麦の方は、矛盾した表現かもしれませんが、野趣と端正さが同居している印象。そばつゆのみで頂くと、野趣よりも端正さが出ていますが、辛味大根が加わると、そのバランスが見事に均衡を保ちます。田舎蕎麦にしては喉越しも柔らか。
そばつゆについてですが、出汁は鰹節の主張の仕方が上品で、返しはどちらかと言えば濃い口ながら、醤油の沈んで落ち着いた辛味をスマートに出しています。
この空間でこの蕎麦を供するという店主の発想、恐れ入りましたm(__)m
3位
2回
2018/08訪問 2018/09/06
2018年8月再訪。
年中再訪してるけど、気が向くと再訪レビューをアップするシリーズ(^^ゞ
今回もまた朝食の記事を。和定食や茶粥定食もあるんだけど、いつもの習慣で洋定食にしてしまうんですよね~(^-^;
今回は、アップルジュース、オートミール、スクランブルエッグとベーコン、コーヒーという組み合わせで…ん?そう言えば、サラダはなくなったのか?
ごちそうさまでした(^^)
2016年1月再訪。
今回の旅2泊のうち、1泊だけ予約が取れたので再訪です。因みに前回レビュー以降も何回かは訪問してるんですけどね(^^ゞ
今回も朝食について。いつものように洋定食なのですが、若干オーダーを変えてみました。まず、ジュース類に豆乳が加わっていたので、それをお願いし、玉子料理はスクランブルエッグにして、ハムを添えました。また、以前のレビューの時にはシリアルにグラノーラをお願いしましたが、普段はオートミールにしているので、今回は普段どおりオートミールで行きました。その他については以前のレビューと同様なので、写真は割愛させて頂きます。
------------------以下は2014年12月のレビュー--------------------
2014年12月再訪。
京都・奈良の旅、今回も2泊目は奈良ホテルを利用しました。そして仕事場へのお土産にホテルショップで鹿サブレ1134円を2セット購入。マーガリンの風味を強調したサブレで、デザインが何となく金工細工を彷彿とさせるものがありますね。これを鳩サブレ大帝国圏内の神奈川に戻って配るのもちょっと気が引けたんですが、まんざらでもなかったです。
--------------------以下は2014年8月のレビュー--------------------
奈良を旅する時、ほとんどの場合、こちらを利用します。普段は、新館のシングルルーム(かつては本館にもシングルがありました)を使うことが多いのですが、今回はツインのシングルユースにしたため、せっかくだからと明治時代建築の本館で2泊。本館泊まるの、久し振りだなぁ(^^)
ホテル内のレストランについては、メインダイニングルーム 三笠をはじめ、それぞれレビュー出来るようになっているのでそちらに譲るとして、まず、ルームサービスについて書きます。と言っても、ルームサービスメニューは三笠やカフェのメニューともかなりかぶってるんですけどね(^^ゞ
1人当りの使った金額欄は、先行レビューでは宿泊費を入力している人が多いようなのでそれに倣いますが、今回のルームサービス自体の代金は、ミックスサンドイッチ1700円とフレッシュレモンスカッシュ900円に、10%のサービス料と消費税が加算されたものです。
で、件のルームサービス、早い時間帯だったせいか、注文してからほどなくやって来ました。
ミックスサンドイッチについては、ローストビーフとハムと野菜サンドの3種類。見た目は普通でも、やはり生半可な店のサンドイッチとは違います。
フレッシュレモンスカッシュの方は、文字通りレモンのフレッシュさを綺麗に出しながらも酸は爽やかな程度に上手く抑えていて、優しい微炭酸。
次に朝食ですが、場所は三笠で、洋定食、和定食、茶がゆ定食の3種類から選べて、洋定食はアメリカンブレックファースト。シリアルについては、以前はコーンフレークかオートミールから選択だったのですが、今回訪問時はこれにグラノーラが加わっていました。他にサラダ、ジュース(今回はグレープフルーツにしました)、玉子料理、ソーセージ又はベーコン、パン(ほぼ毎回パセリオムレツ、ベーコン、シナモントーストの組み合わせでオーダーしてます)、食後の飲み物(これはもっぱらコーヒーにしてます)といった内容です。
奈良ホテルの歴史については、奈良ホテルが刊行している『奈良ホテル物語 その90年の歩み』という冊子があるのですが、一読してみると面白いですよ♪
4位
1回
2014/03訪問 2014/03/06
3月1日から3日にかけて、京都奈良を旅して来ました。
午前10時台に京都駅に着き、ホテルに荷物を預けてから地下鉄を乗り継ぎ、最初に訪問したのがこちら一保堂茶舗に併設されている喫茶室、嘉木さん。喫茶室の開店は11時からで、開店してすぐ訪問したため、お客さんはほとんどおらず、とても静かな雰囲気。
注文したのは玉露の麟鳳(りんぽう)840円。お菓子付き。この日のお菓子は薯蕷饅頭の貝あそびでした。
最初にスタッフの方がお茶の淹れ方を教えてくださいます。まず、4つの茶碗を上に向け、そのうちの1つにポットからお湯を8分目まで注ぎます。これをそのまま90度まで冷まして、そのお湯を順次2つ目、3つ目、4つ目の茶碗へと移し替えて行きます。1つ替える毎に10度ずつ冷めるそうです。
こうして冷まして行ったお湯を急須に移し、1煎目は1分20秒待ったら、茶碗に注いで行きます。お茶が出にくくなり、滴が途切れそうなところで2、3回急須を振って滴を絞り出し、いよいよ頂きます。
第一印象は、「深い」ということ。気品のある緑の香りのトーンにしても、濃縮感のあるタンニンにしても、分け行っても分け行っても青い…何か山頭火みたいになっちゃいましたね( ̄▽ ̄;) 冗談はさておき、それでいてとてもクリアな綺麗さも併せ持っている、凛とした完成度は、驚きでした。
因みに、2煎目と3煎目も同様にお湯を冷ましますが、急須に入れたらすぐに注いで大丈夫です。
そして、このお茶の圧倒的な存在感に対して和菓子がかすんでしまうのではないかと思ったのですが、想像していたよりも餡の甘味が豊かで、玉露とはとても相性の良いものでした。
これはもう、さすがとしか言いようがない。
5位
1回
2014/03訪問 2014/04/05
親友が行きつけになりかけの店につき、今回は予約のうえ連れて行ってもらう展開に。因みに、みなとみらいからタクシーで行ったため、横浜駅からの道順についてはさっぱり分かりません(>_<)
オーダーは以下の料理をアラカルトで。対する飲み物の方はリストに載っていなかったオススメのロゼ(コスタリパのロザマーラ・ガルダ・クラシコ・キアレット'2012 凝縮した果実味と硬いミネラル感を持ちます。)をフルボトルで注文し(7800円)、他にグラスワインの赤2種類、リモンチェッロならぬ「ゆずチェッロ」、コーヒー等(フルボトル以外の飲み物の単価特定出来ず、スミマセン)、トータルの飲食代金2万4700円。
北海道産本マスのマリネ アスパラ菜のミモザサラダ(1680円)
薄くスライスされているマスですが、厚味のある芳醇な旨味を放ちます。見ただけではよくある前菜に思えるかもしれません。しかし、洗練度が違います。
尾鷲産手長海老のカルパッチョ 愛媛県産ブラッドオレンジとウイキョウのサラダ添え(2100円)
下手をすると臭味が目立ってしまう火を通していない海老に濃縮感のあるブラッドオレンジを合わせることで、ネガティブな要素を全く感じさせず、良い部分だけを表現することに成功している1皿。
シャラティエッリ 魚介のトマトソース ペスカトーレ(1890円)
味わい自体にも鮮やかさを感じるトマトソース、これに魚介が加わって、パスタを絡める・・・・じわっと美味い。
黒ムツ アサリ ムール貝 オリーブ ドライトマト ケッパーの煮込み 漁師風マリナーラ(2310円)
魚介それぞれは言うに及ばず、やはりその旨味を湛えたスープの品のある潮っぽさが心地良い。
仔牛のロースト トリュフとマルサラ酒のソース(3150円)
スマートな旨味を感じる柔らかい仔牛。トリュフのねっとりした香りとマルサラの芳醇なソースはかなりの存在感があります。
カモミールのソルベット イチゴのマリネとフランボワーズのソース(840円)
とかく淡くなりがちなカモミールの香りをここまでぎゅっと詰め込む技術はさすがです。普通なら赤い果実にカモミールがかき消されるでしょうが、そうはなりません。
なるほど、人気店な訳です♪
6位
1回
2014/06訪問 2014/07/03
逗子のレストランに行こうと、候補をいくつか絞るも具体的な訪問先は決めないで逗子駅で下車。ぶらぶら歩いてると、やっぱりフレンチに吸い寄せられていく性分なんですよね(^^ゞ
店内は奥に向かってテーブルが並ぶ配置。一番手前の2人掛けの席にどうぞということで、そちらに腰かけます。ふと目の前の棚に目をやると、焼酎なども置いてあり、日本のお酒も飲めるのかと、妙に感心してしまいました。
さて、料理の方は2200円のランチを選択。メインはメニューリストに5種類、メニューにないものとして子羊のハンバーグもありましたが、三崎鮪のハチノミのグリエ ブラックオリーブソースでお願いしました。スープ、サラダ、デセール、コーヒー、紅茶又は凍頂烏龍茶付き。
対するアルコールの方は、ココファームの足利呱呱和飲(ココワイン)2杯(1杯800円)、新政酒造の日本酒「茜孔雀」、シェフの仕込んだ日向夏チェッロ(この2つの単価の内訳は分かりません)でこの日の飲食代金合計4400円。
スープ
コースの最初は、本日のぷてぃスープから始まります。この日はゴボウの冷製ポタージュでした。最初、ゴボウ特有の土を彷彿とさせる濃厚な味わいがわっと広がり、次にクリームが控え目に顔を出します。
サラダ
初夏の香りサラダと名付けられたこの1皿、鎌倉野菜がふんだんに盛り込まれています。この日のドレッシングは新生姜と塩麹のドレッシングで、新生姜の爽快さと塩麹のぎゅっと詰まった旨味が個性的な美味しさを発揮。
メイン
三崎鮪のハチノミのグリエ ブラックオリーブソース。ハチノミは別名「脳天」とも呼ばれる頭部の肉。絶妙な火入れで、適度にまったり感のある柔和な旨味を活かしています。ソースが地味に感じるぐらい、ハチノミの存在感を前面に出した1皿。この時は、スタッフの方ののお勧めもあり日本酒を合わせていましたが、鮪と日本酒、この最強タッグを供されたらもう何も言うことはありません。
デセールの前に日向夏チェッロを勧められたので頂きました。果汁も使って造られたとのことで、凝縮感が若干緩やかで、和の柑橘特有のほっとする香りも嬉しいですね。
デセール
なめらか豆乳葛プリン。滑らかな豆乳と和製タピオカっぽい葛粉、その上に黒胡麻ソースといった和を意識したデセール。だだちゃ豆のアイスクリームも上品。
料理に関しては申し分ないし、サービスも感じ良く、また、料理とアルコールの組み合わせで普段と違うことが出来た点も面白かったですね。特に何と言ってもこちらの料理、自分にはとても相性の良いものでした♪
7位
1回
2016/10訪問 2016/11/05
2016年10月再訪。
今回の注文は紋甲イカと長芋の塩味炒め1000円。素材の取り合わせも面白く、シンプルな塩味にすることによって、イカの甘味が上手く引き出されています。そういえば前回レビュー時は、関内勤務ぢゃなかったな(^^ゞ
-------------------以下は2014年9月のレビュー--------------------
下の初回レビュー後も、関内勤務時代は良く利用していましたが、久し振りに訪問してみて、相変わらず質の高い料理だなぁと実感(^^)
今回は、夏季限定冷やし担々麺950円を注文しました。高菜ご飯付き。
冷やし担々麺
見た目は辣油が辛そうですが、さほどではなく、むしろあっさりとした胡麻スープと相まって、スープとしてはまろやか。麺はコシがあり、つるりとした喉越しの中細。挽肉よりも、野菜のしゃきしゃきしたフレッシュな食感を楽しむ料理です。
高菜ご飯
量は丼4分の1くらい。もちろん高菜も活躍していますが、美味なザーサイももう1つの主役。割と直球勝負なご飯もの。
--------------------以下は2011年3月のレビュー--------------------
昼にお邪魔しました。
店内はテーブル席のみで、扉で仕切って個室を造れるようになっています。
明るい雰囲気の女性がサービスを担当しており、席に案内されるとジャスミン茶とおしぼりが出されます。
ライス、スープ、お新香がついて950円です。
今回は豚タンのワイン煮込み、シノワスタイルを注文しました。器も盛り付けもフレンチの趣で、赤ワインソースにはトウチも使われていており、まさに中華とフレンチの融合といった感じです。タンは箸で千切れる程ではありませんが、柔らかく煮込んでありました。
スープはコーンスープでしたが、旨味のよく出た、雑味を感じない仕上がりです。
また、ザーサイは、店によっては塩分や辛味がきつかったりすることもありますが、こちらは適度な加減で、こうしたところにも手抜きがありません。
通い続けてあれこれメニューを試してみたいお店です。
8位
1回
2014/10訪問 2014/11/02
別所温泉に着いて、常楽寺→安楽寺→北向観音と回り、以前に別所温泉を訪問した時にはまだなかったこちらを訪問してみることに。
ホームページを見ると一見頑固そうでおっかない店主がやってそうなイメージがあるのですが、実際は全くそんなことはなく、とても感じがよくて爽やかなお兄さんが店を切り盛りしています。
店舗も、以前は何かしらの商店だったところをリノベーションした感じで、空間や調度品が醸し出すアンティークショップ的なレトロ感がとてもアーティスティックです。
さて、注文したのは「インドネシア マンデリン ウルトラ」500円。
店内のメニューリストのコメントに「バニラやミルクのような優しい風味」とありましたが、確かにミルクのような柔和さを豊かに感じました。そしてこれは香りにもボディにもあります。バランス的には、お店のコメントにあるずっしりとした重厚感までは感じませんでしたが、深いアロマで完成度の高い一杯。こちらのコーヒー、喉どころか体に染み入るインパクトを感じました。
温泉にも癒し効果はあるけど、このコーヒーにも癒し効果はあるなぁ♪ さて、コーヒーの次は立ち寄り湯に行ってくるか(^^)v
9位
1回
2014/03訪問 2014/12/01
鎌倉でランチにしようと、特に目当ての店もなくぶらぶらと御成通りを歩いていて、こちらの店のボードを発見。確か、席数がやたら少なかったのではと食べログか何かで見た情報が頭をよぎります。ただ、11時台後半なので、もしかしたら席があるかもしれないと、とりあえずキビヤの狭い階段を2階へ。すると、運のいいことにカウンター席に空きがあり、ランチにありつくことが出来ました\(^o^)/
昭和の民家チックなレトロさを感じさせる店内は、空間的には狭く、2人掛けのテーブルが3つとカウンターが4席。カウンターだとシェフが料理を捌くところをライブ感覚で見られるのがいいですね(^O^)
選んだメニューは三崎産目鯛のポワレ ソースヴィエルジュ1300円。パン、サラダ付き。これに前菜として地ダコのテリーヌ グリーンペッパー風味900円と最後にコーヒー200円を付け、グラスワインはソーヴィニヨン・ブランを2杯とシャルドネ1杯で合計4500円がこの日使った金額です。
ソーヴィニヨン・ブラン
レモンピールのような凝縮したレモンのニュアンスと青く深いハーブの爽快さが豊かで、収斂性のある引き締まった1杯。
シャルドネ
果実味よりはフローラルな香りが前面に出ていて、丸味のあるコクを感じながらも酸も主張しておらず、バランス感覚に溢れるボディ。
サラダ
グリーンサラダ。薄くスライスしたフロマージュがかかっています。ザ・鎌倉野菜な濃いテイスト。
地ダコのテリーヌ グリーンペッパー風味
粒々状にしたタコを固めたとにかくタコ!、タコ!!、タコ!!!な迫力のテリーヌでボリューム感あり。グリーンペッパーのスパイシーさを活かしたバジルとケッパーのペーストも存在感あります。粒々でコリコリのタコの食感、これを楽しむ1皿。
三崎産目鯛のポワレ ソースヴィエルジュ
ふっくらとした厚味を感じる旨味を持つ目鯛のポワレに、トマトの心地良い酸が効いたソースを絡めると、爽やかさが加わって面白い印象に。ガルニチュールの蕪はクセがなくシンプルに美味しいし、マッシュポテトもボリューミー。
席数が少ない店でも、とりあえず入ってはみるものだなぁと実感(^^)
10位
1回
2014/05訪問 2014/05/09
神保町に出て来て、食べ物関係の本買いーの昼からカクテル飲みーのその後に古書店で昔懐かしい洋楽雑誌「音楽専科」など買ってしまいーのなどと好き勝手放題している間に夕餉の時間となってしまいました(◎_◎;)
そこで思い付いたのが、スペインバルでタパスでもつまみに飲もうかということ。いくつか候補があったのですが、JRの駅に近いよなぁという短絡的な理由でこちらに決めました。そもそもスペインバルって、料理はフツー、ワインも中途半端な店が圧倒的に多いしと、あまり期待しないで入店したら、良い意味で見事に裏切られました。トータルの飲食代金は7235円でしたが、全くもって高いと思いません。内容は以下のとおりです。
グラスサングリア600円
細かくカットされた林檎が散りばめられています。香木、バニラ、白い花の馥郁たる香りにストロベリーのチャーミングな果実香。ボディ自体はとても軽やかなので、この日のような少し蒸し暑い陽気の1杯目には最適。
グラススパークリングワイン750円
黄色い林檎に若干の蜂蜜香。凝縮感があり、適度に厚味も感じる、リッチで気品にあふれる1杯。今まで満足出来るカヴァに中々当たったことはありませんが、これは素直に美味しいと思いました。
本日のグラスワイン 赤(確かリストでは900円からとなっていましたが、逆算すると1450円ですかね? あるいはバゲットが数百円かかっててグラスワインは1000円ちょっととか?)
リベラ・デル・ドゥエロのテンプラニーリョとのことでした。豊かなバニラの樽香。ブルーベリーやカシスの黒い果実香に加えてブラックペッパーの刺激やシナモンの芳しさ。タンニンはこなれていて、柔らかいテイストながらも適度にふくよかで、心地良い苦味のアフター。
ヒコイワシの酢漬け900円
濃厚なオリーブオイルの存在感があり、酢はしなやか。背の青い魚のクセは和らげられています。イワシの酢漬けにしてはしっかりとした作り。
モンゴウイカの鉄板焼き いかすみソースかけ900円
イカということで心配しがちな臭味は全くなく、旨味が綺麗に出ています。ガーリックの効いたいかすみソースもコクが豊か。真ん中に添えられているピーマンのガルニがクミン風味で、これも中々のもの。
マドリッドの煮込み1600円
ヒヨコ豆を中心に若干のレンズ豆。この豆の香りとトマトソースの香りが食欲をそそります。ソースは辛さが効いたスパイシーなもの。トリッパはまろやかで、赤ワインとはとても合いました。
カモミール茶500円
このハーブにしてはきちんとした抽出感を持つ、飲み応えのあるフレーバー。
ナメてかかって反省(-_-) おいしゅうございますm(__)m
かつては予約なしでもふらりと入ることが出来、今までそれで何回かランチを頂いたことがあるのですが、最近は真夏や真冬のシーズンオフでも、入口に予約で満席の表示が出ているので、今回は予約のうえ訪問しました。
今回訪問してみて大きく変わった点は、今まではプリフィクスのスタイルだったのが、メインは選択出来るものの後はシェフのおまかせになったということです。コースの価格は4000円と6000円があり、今回は4000円のコースをお願いし、グラスワインは白、赤それぞれ3種類ずつある中から白はサンセールとシャブリを、赤はサン・トーバンを頂きました(各1杯1200円)。これにサービス料10%と消費税5%が加算されます。
以下は料理の印象です。
アミューズ
鱈の白子と白葱のヴルーテ コンソメジュレと葱のフリット
まったりとして臭味がない白子にソフトで品のある葱のヴルーテが絶妙に合いますね。ここにサクサクのフリットも加わり、葱という1つの食材の味わいにグラデーションが生まれます。ジュレもコンソメのフレーバーが鮮やか。
冷たい前菜
本鮪のタルタル フレンチキャビア添え レモンとジンのムース
エストラゴンを効かせたタルタル。鮪のタルタルと聞く分には一見ありがちに思えますが、レモンとジンのムースが非凡な1品を演出。食材の組み合わせと見た目のみならず、味わいの方も見事なほど重層的に組み立てられています。
温かい前菜
フォアグラのポワレ パルミジャーノのリゾット
どちらもふくよかな美味しさを感じさせる料理同志で、このままではこってりとした印象になってしまいがちなところを、爽やかなバジルソースを加えることによって、上手くバランスを取っています。
そして、間にロゼシャンパンのグラニテを挟んで
メイン
和牛頬肉の赤ワイン煮込み
とろとろと妖艶なブッフ・ブルギニオン。ガルニチュールは人参のフォンダンとクレソンですが、人参は綺麗な甘味を持たせることによってその特徴がきちんと出ていて、これはパンに乗せて頂いても中々のもの。
デセール(1皿目)
ココナッツのムース マンダリンとはっさくのジュレと炭酸のジュレ
今まで重厚な料理が続いて来たところで、濃縮感のあるココナッツのムースと柑橘のジュレが登場し、とてもトロピカルな軽やかさが顔を覗かせます。
デセール(2皿目)
マスカルポーネのアイスクリームがけ
いわゆるアッフォガード。マスカルポーネは穏やかにその風味を主張していて、アイスクリームと溶け合ったエスプレッソは丸味のあるクリーミーさを纏います。写真撮り忘れました、スンマセン(◎_◎;)
締めくくりにコーヒーと小菓子
とにかく褒め言葉しか出て来ない。そんなフレンチです。