台場の日航東京がヒルトンに衣替えしたのはそれほど以前ではありませんでした。
しかしながら経営が替わっても、館内レストランの店名を変えたり提供を変えたり、ということは無いようです。
そんなヒルトンの、ゆりかもめを挟んで対面のグランパシフィックも譲渡されてリブランドするそうです。
これがまた興味深いのは、外資不動産会社に買収されるものの、オークラブランドで経営すると日経には掲載されたものの、実際にはオークラとJALの合弁会社が運営するということです。あっちを引き払ってこっちに越してきました…ヒルトンがそうしたように、グランパシフィックでなくなっても館内レストランは維持されるのでしょうか。いえ、この流れは将来を見越して合意されていたのではと勘ぐってしまいます。
外資が投入されることによってマルチリンガルのスタッフが配置されて、外国人は安心して宿泊するでしょう。日本人客を見切った輪郭ともいえますが、とどのつまり、白人が世界じゅうどこへ行っても彼らが標準とする接客を受けられるようにする、というだけのことではありませんか。同じようにリブランドした北海道のホテルは、CとEを操れる、JがおぼつかないC人におもてなしの本髄をまったく感じませんでした。オリンピック招致でアピールした"おもてなし"を、ないがしろにするような潮目に不安を隠せません。つまり日本人には外国人をもてなせるだけのリテラシーが無いということです。日本人の、日本人による、外国人のための提供というのは実現しないということなのです。
こうして日本はアジアの辺境へ成り下がっていくのでしょうね。