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長天
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香川の醤油
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寄せ鍋風の具材
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蛤が開きました
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大きな身です
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広島産牡蠣もぷっくり
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追い出汁
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うどんと餅
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こちら様の歴史はおよそ半世紀に及びます。
いまでこそ「○亀」や「はな○」に代表されるように讃岐うどんは全国区として存在しますが、当時は関西風のものを受容れるに足る関東人の素養が備わってなかったように思います。にもかかわらず、根気強く讃岐のうどんと美味しい出汁の魅力を発信し続けたこちら様の姿勢には敬意を払いたいと思います。
父はうどんより蕎麦を好みました。馬鹿のひとつ覚えかと思えるくらい蕎麦に固執していましたし、そのような保守的な姿勢を子供心に批判していました。そんなあるとき、父はご当地にて讃岐うどんを食してそのおいしさに開眼したようです。こんぴらさんのお導きだったのでしょうか。とはいえあくまでも蕎麦をリスペクトしながら、家族にほんまもんの讃岐うどんの感動を共有して欲しかった故にたびたびこちら様へ連れて来たのだと思います。
そんなある晩も、おいしいうどんを求めてこちら様を訪ねました。
家族がそれぞれ好みのものを注文するのだからと思案していたところに「うどんすき」の品書きが自分の脳裏から離れませんでした。無知な子供は母に問いました「うどんすきってなーに?」と。答えは「うどんの寄せ鍋のようなものよ」…少年はみんなで同じ品を食べるのが家族だと信じていたのかもしれません。「うどんすきが食べたーい」そのひと言でこの宵の食事は一同一致で決まりました。その後うどんすきを食す機会は無かったものの、家族の証としていつかまた食べたいとの思いは消えることはありませんでした。
20余年の間に所用で幾度か訪ねてはいましたが、そんな記憶が思いがけず実現することになりました。
こちら様は他客の求めもあってか"うどんすき"を続けていたのです。自分はあたかも家族の通る一儀式であるかのようにこの道を当たり前のように選びました。家族がそろって"うどんすき"を食べる機会をなつかしさとともに期待しました。大抵のことがたやすく変わってしまう世情において、40年も変わらぬものがあることに感動しました。家族が共有し絆を深めるに足るひとときをもたらしてくれると思います。でも鍋奉行とばかりお父さんはしゃしゃり出て来ないでくださいね。和気あいあいとみんなのひとときを奏でる指揮者に徹してみてはどうでしょうか…
鍋には出汁のみ、具材は大皿で供されました。蛤がとても大きなもので驚きました。
それもひとり三粒…この蛤の出汁がその後の「うどんすき」を支配します。
鍋物の味付けは、地域性とは異にしてその鍋固有の作法があるものです。たとえばぽん酢・胡麻だれ、あるいは卵に浸けたり、醤油や味噌で煮てそのまま食したりと。うどんすきは出汁の旨味をまとわせて食べるので後者に当たるようです。こちら様は出汁の旨味を主軸として楽しめる、関東では稀有な店として挙げておきたいと思います。味覚のひとつが旨味だと実感できると思います。
こちらの鍋はステンレスでした。西日本風ですね。
具材は別皿に盛られていたのは東日本風なのでしょうか。こういう提供を当たり前のように記憶しているので判断に迷います。関東では金属の鍋はあまり用いません。土鍋です。西日本の鍋料理というものを、煮て仕上がったものを提供するという認識は誤っているでしょうか、指摘いただきたい疑問点です。何はともあれ和食の基本に則って、穏やかな主張の食材から炊いてみましょう。大きな蛤は頑固そうでしたのではじめに沈めました。堪忍したところで野菜を弱火で煮込んでみます。蛤の出汁を含んで美味しいです。具材は海鮮を主体になかなか豪華です。それぞれ一人あたり…大蛤3粒・帆立柱2粒・牡蠣1粒・海老1尾・長天(香川の魚すり身揚げ)1本、さらにかしわ肉ときのことたっぷり野菜です。すだち・紅葉おろし・小葱の薬味も嬉しいです。
途中、大きな徳利にて追い出汁が供されました。水分が蒸発しているだけですし蛤から強い出汁が出ていたので、追い水と半量ずつでもよいのでは、と思うところにこちら様の豊かな出汁そのままでした。これを足しても蛤の味わいは衰えることは無く、汁だけ口に含むと塩気の強い美味しい出汁でした。煮えた具材はそのまま食べるので、吸い物よりも塩気は強めにしているようです。ケミカルを使わなくともこれほど美味しいのが、本当の旨味なのだと思い知らされます。
うどんの提供のタイミングについては、すべて同時か、うどんだけ後にするか訊いてくれます。親切ですね。
一般的な讃岐うどんと較べると、こちらのうどんは細いと思います。硬めに茹でられたそんなうどんは、しゃぶしゃぶするくらいで食べ頃です。取り分けているいとまなどありませんので各々鍋に箸を入れて引き出していただきました。
今宵も美味しいうどんをありがとうございました。
ご馳走様でした。
総合☆3.0
海鮮の具材を惜しげもなく盛り込んで¥3000以下だったと記憶しています。よってCPの☆を加点しました。
うどんすきは秋冬限定メニューなのでレビューとして参考にならないかもしれません。しかしながら40年の間にこちらの創作うどんをいくつもいただいての感想は、なにを食べてもはずれが無い、ということです。客に対して、うどんに対して、とても謙虚な良店です。推薦します。