2回
2014/08 訪問
廃校利用の昭和モダン
2014年8月23日(土) 13:30「1800円ランチコース+デザート500円」
個人的に、ここぞという気分のときに使うとっておきのお店。前日に予約したので、少し遅い時間しか空いていなかった。二階ギャラリーには、日本人ポップアートの大型版画ミニ個展をやっている。待ち時間が気にならない。
ランチメニューは、システムを変更して3コース。前菜無し、前菜付き、肉と魚料理両方の三段階。真ん中の1800円コースで、魚料理をチョイス。デザートもつける。ここのデザートは楽しみだ。
まずはスープ。長岡産キュウリのスープ。うむむむ、夏らしいさわやかな味だが、それほどおいしくはないな。それにしてもキュウリのスープなんて初めてだ。
自家製パン二種。プレーンとごま入り。おいしいけど、当方はパンに興味のない男なんで…(笑)
前菜登場。豪華。鶏を生ハムにして、ねぎと押し固めたプレッセという料理。おいしい。酢漬けのミョウガやまねぎメロンのスライス、生食ズッキーニなど、地元野菜を色々取り合わせていて、つけあわせ野菜が楽しく、おいしい。プレッセは切り分けにくく、結局ばらばらにしてしまうしかないのが残念。目で楽しんだら、あとはぐちゃぐちゃに混ぜて食べるしかない。多彩な一皿、華やかな味。
メインディッシュ。サーモンのミキュイ。生ではないがローストでもないといった状態に火を入れるらしい。塩味がしっかりついており、柔らかくてみずみずしい食感。黒ゴマを皮に見立てて片面にびっしりつけている。魚の皮が苦手な人もいるからね。小骨一つない丁寧な仕上がり。こちらのつけあわせ野菜は、ローストしたゴボウ、白ピーマン、タマネギなどで力強い味。
デザートは白桃のタルト、ライムシャーベット添え。おいしいんだけど、タルトは食べにくいなあ。桃のスライスをはがして上品に食べると、タルトの良さが味わえない。ええい、手で持ってかじってやれ。うーむ、旨い。ちょっと行儀が悪いが、仕方ない。
アイスコーヒーはやや酸味のあるさわやかな風味。
おいしいものを食べて元気が出た。
2013年5月
ダイアンサスさんのレビューに刺激されて再訪。新緑の季節、ロケーションも良さそうで期待が高まる。道中、植え立ての水田と、里山の天然藤を楽しむことができた。五月晴れの気持ちの良い昼だ。
レストランスペースは満席。やはり週末は予約が不可欠。旧図書室らしきスペースに映画「この空の花」メイキング資料室が特設してあり、食後にゆったり楽しめる。木造の中央階段が、磨きこまれて風情がある。
今日のランチコースは二品を選択。「ジャンボンペルシエ」と「柔らかく煮込んだ越後牛」。越後牛は+500円だが、人気の品らしく他のテーブルにもにも運ばれていく。デザートも頼んで+400円。カスタードプリン。しめて2400円なり。
まずサラダが運ばれてきた。ジャガイモベースらしい。二種の味付けだということだが、うーむ、ちょいと凝り過ぎか。混ぜると何やらよくわからないが、ニンジン、ジャガイモと根菜主体なところに、地物を使う姿勢が感じられて好印象。まだ越後中越地区じゃ葉物は少ないからね。続いてパン。店員の説明はにこやかで丁寧。
「ジャンボンペルシエ バーグ風」は迫力の逸品。フランス語の料理名だが、ハムのゼリー寄せのことらしい。二種の厚切りハムにはさまれて、豚足の身と鶏ささみのタタキが固められている。鶏ささみはほぼレアで、食べごたえ十分。ねっとりした鶏ささみのタタキが実に旨い。ピクルスとオリーブを細かくたたいたソースがおいしい。グリーンのねぎソースも美しい。この一皿だけでかなり満足感があった。つけあわせの野菜は、黒豆、レンコン、にんじん、キュウリ、カブ、紫いもにこんにゃく。春らしく根菜主体。
「越後牛」は、パセリ塩を載せてある。ナイフを使うと、くにゃくにゃっと崩れた。予想以上の柔らか煮。こちらのつけあわせ野菜は軽くソテーしてある。アイスプラントも添えてあって、つけあわせ野菜も味と表情がガラッと違う。
人気のレストランは、すぐにトリュフかフォアグラかキャビアを絡ませたメニューで安易に高級感を演出しがちだが、ここはそんなことをしない。「鮮魚の…」というメニューでも、地元の下魚カナガシラなんぞを使い、スズキだ鯛だと騒がない。地元の旬の素材をしっかり使おうというコンセプトが明確だ。
デザートは圧巻。カスタードプリンに塩キャラメルのアイスが載せられ、全体がアーモンドのムースに沈んでいる。どこを食べても少しずつ味が混じっておいしい。
食後のコーヒーをゆったりといただいて、満足。楽しいひとときをありがとう。
2012年8月19日(日) 「バーグ (Bague)」
廃校になった小学校の木造校舎を改装してオープンしたフレンチ主体のレストラン。小学校の名残に風情がある。昭和の木造校舎の温かい懐かしさ。雰囲気は満点だ。かなり辺鄙な場所なので、まずはランチで利用するのが賢明かも。初めてなのに夜に来たら、きっとナビの故障かと思って不安になりそう。
玄関といい、レストランの入り口まで続く廊下といい、小学校という懐かしいイメージに心が温かくなる。二階には児童の作品が持ち主探しを目的に展示してある(そうじゃないと個人情報保護法に触れちゃうから)。
レストランスペースはしっかり和モダンに改装して快適な空間。
料理は本格洋風料理。ランチセットは\1000~。と信じられないくらいの安さ。オードブル(アントレ?)、パン2種、ドリンクがついて、メインディッシュ1品なら\1000、2種で15000、3種で\2000という価格設定。サラダとスープはないが、ランチならこれで十分。サラダの代わりに、「新鮮野菜と~」というメインディッシュのシリーズが3種類くらいあり、これを頼めばサラダの代わりになる。メインディッシュは8種類くらいから選べる。牛肉ステーキの皿だけは、+500とある。
今回は2皿コースを注文。「新鮮野菜と生ハム」「深雪豚のコンフィ」を選択。
カトラリはテーブル右そでの引き出しに入っていて、はしをつかうこともできる。
本日の前菜は、たこと鶏に糸ウリを載せたもの、洋風豪華焼きなす(勝手に名づけました)。マンゴーソース添え。焼き立てパンはプレーンとごまの丸パン。お好みでオリーブオイルをつける。
メインディッシュの皿が大きい。25cmくらいある。そこに野菜がどっさり。オクラ、赤いオクラの食感と風味の違いが特にいい。生ハムはむしろソース役で、野菜がメイン。キュウリと生ハムって合うなあ。生ハムにはフルーツより野菜の方がいいね。
深雪豚のコンフィは2種類の部位。バラ肉の方が絶対に旨い。ちょっとわさび風味もするぞ。トマトソースにもちろん合う。添えてあるのはジャガイモとズッキーニかと思ったら、ズッキーニじゃなくて焼きメロン。意外に旨い。
実は+400でデザートも頼んじゃいました。このクレーム・ブリュレが最高。今まで食べた中で一番おいしいクレーム・ブリュレだった。パリパリの表面に、ねっとりしたクリーム。冷たいキャラメルアイスと温かいクレーム・ブリュレのコントラストが冴えている。
これで\1900とは。感覚的には半額以下。高台のロケーションが最高。秋にもまた来よう。テレビやブックレットでバンバン紹介され始めているので、予約した方が無難。
サーモンのミキュイ
キュウリのスープ
鶏生ハムのプレッセ
桃のタルト
アイスコーヒー
ジャンボンペルシエ
鶏ささみほぼ一本分
柔らかく煮込んだ越後牛
くにゅくにゅ柔らかい
サラダ
座りたくなるバーカウンター
カスタードプリン
廃校を利用
オードブル
深雪豚のコンフィ
入口
シヌモノビンボーさんへのサービスショット
新鮮野菜と鮮魚のセモリナ粉揚げ
クレーム・ブリュレ
昭和の小学校廊下
2014/08/24 更新
2020年5月
「プレミアムコース 税別3100円+本日のアイス税別500円」
5日前にランチの12時で予約。土日は人気がありすぎて11:30、12:00、13:30の三本立てで予約を取っている。一週間前では予約が取れないこともしばしば。
薫風香る候というのをそのまま具現化したような初夏の里山風景。車を少し遠くに停めて、しばらく坂を上ってみるのも一興。プールを埋め立てた第二駐車場から銀杏の大木を見上げながら到着。
二人用テーブルに案内され、魚料理と肉料理の両方を楽しめる「プレミアムコース」をオーダー。デザートに本日のアイスも追加オーダー。ドリンクは、ちょいと変化球でクランベリージュース。
前菜はサーモンのバッテラ仕立て。サーモンといっても、大西洋産の冷凍ものではない。この時期なら、ちょうど出荷時期の佐渡産養殖銀鮭だろう。さすがの鮮度。
魚料理はメヌケのキャベツ包み焼き。ワカメを使ったりソースに工夫したり、一流フランス料理の味だよ。ちなみにメヌケとは、深いところにいるメバル類の総称。今までこのレストランで食べた魚料理の中で一番おいしかった。
豚料理は、県産豚のロティ。フランス語だからわからないけど、英語で言うならロースト。味噌を使ったソースと、フランス料理の古典的な何とかいうソースとを付け比べて食べる。魚と肉両方食べられると満足感が深い。
野菜類のあしらいが旨い。歯ごたえを残した調理で、見た目も味もバラエティ豊かだ。
意外に合ったのがクランベリージュース。豚料理の後だから、酸味が油のしつこさを消してくれた。遊び半分でオーダーしたジュースがドンピシャだったなあ。