1回
2023/11 訪問
独創的な和の饗宴!飯田橋『一宇』で五感に響く珠玉の「おまかせコース」
食前酒:金木犀とオレンジの御酒
自家製豆腐キャビアのせ
カブの味噌ソースと落花生
八寸:シャコの茶碗蒸し、細もずく、ぶどうのゴルゴンゾーラ
ぶどうのゴルゴンゾーラ
細もずく
シャコの茶碗蒸し
蝦蛄
小川港でとれたアジのなめろう
気仙沼の戻りカツオ
クエの唐揚げ クレソンと焼き海苔のサラダ
クエの唐揚げ断面
お椀は鮑?
鱒の握り
鯵の握り
白エビの昆布締めの握り
小肌の握り
春子鯛の握り
車海老の握り
白甘鯛の握り
いくらの小丼
サバ棒寿司
鴨ロースの炊き込みご飯
松城一本松のスリ流し
金時芋のアイスと栗の渋皮煮
2025/10/06 更新
飯田橋駅からほど近い、静かな通りにひっそりと佇む『一宇』。 熟練の技が光る握りと、季節の食材を活かした独創的な一品料理が秀逸な店として知られています。今回は、店主の感性が凝縮された「おまかせコース」を心ゆくまで堪能してきました。
店内は洗練された落ち着いた雰囲気で、カウンター席に座ると、目の前で店主が丁寧に料理を準備する様子が見えます。 期待に胸を膨らませていると、コースの始まりを告げる最初の料理が運ばれてきました。
~店主のおまかせコース~
■食前酒:金木犀とオレンジの御酒
これからスタートするコース料理への期待感が膨らみます。
■自家製豆腐キャビアのせ
神楽坂にある豆腐屋さんの豆乳に天草の塩とオリーブオイルを自家製豆腐にかけキャビアをあしらっています。やさしいながらも塩気のバランスが素晴らしいです。
■カブの味噌ソースと落花生
驚くほど柔らかく炊かれたカブに、コク深い味噌ソースと香ばしい落花生の組み合わせ。意外な組み合わせですが、カブの甘みと味噌の塩気、落花生の食感が絶妙なバランスで、これから始まるコースへの期待を一層高めてくれます。
■八寸:シャコの茶碗蒸し、沖縄の太もずく、三種ぶどうのゴルゴンゾーラ
季節の彩りが美しい八寸。特に印象的だったのは、シャコの旨みが凝縮されたなめらかな茶碗蒸しと、ぶどうの爽やかな甘みとゴルゴンゾーラの濃厚な風味が織りなす、斬新な一品。和食の枠を超えたクリエイティビティに感服します。
■お椀:鮑だったかな
■小川港でとれたアジのなめろう
鮮度抜群のアジは、ねっとりとした舌触りで、味噌の風味と薬味が加わり、豊かな香りが口いっぱいに広がります。
■気仙沼の戻りカツオ
とろけるように柔らかな戻りカツオは、玉ねぎ醤油との相性が抜群。脂の甘みと玉ねぎの爽やかさが、カツオの旨みを引き立てます。
■クエの唐揚げ クレソンと焼き海苔のサラダ
ふっくらと揚がったクエの唐揚げは、衣はカリッと、中は驚くほどジューシー。添えられたクレソンの苦みと焼き海苔の香りが、味のアクセントになり、飽きさせません。
そして、コースの主役である握り。
■藁でスモークした鱒の握り
■鯵の握り
■白エビ昆布締めの握り
■小肌の握り
■春子鯛の握り
■車海老の握り
■白甘鯛の握り
どれもこれも、ネタとシャリ、そしてわさびの一体感が完璧。特に、静岡梅ヶ島のわさびが使われており、その爽やかな香りと辛みが、魚の旨みを最大限に引き立てています。 白エビの昆布締めは、ねっとりとした食感と昆布の旨みが重なり、口の中でとろけます。
一品料理と握りの合間に提供される
■いくらの小丼
■サバ棒寿司
■鴨ロースの炊き込みご飯
■松城一本松のスリ流し
など、どれも手が込んでおり、コース全体のストーリーを彩っていました。特にサバ棒寿司は、肉厚のサバとシャリ、ガリのバランスが秀逸。
そして、締めくくりは
■金時芋のアイスと栗の渋皮煮
優しい甘さのアイスと、栗の風味が濃厚な渋皮煮。最後まで抜かりのない、完成されたコースでした。
『一宇』は、単に美味しい鮨を提供するだけでなく、店主の探求心と遊び心が詰まった、唯一無二の美食体験ができる場所です。一皿一皿に込められた想いと、それを表現する確かな技術に、心から感動しました。再訪を誓う、素晴らしいお店です。ごちそうさまでした。