hongo555さんが投稿した鮨みなと(北海道/旭川)の口コミ詳細

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Mangiare è un'avventura! 美味しい&楽しい店のご案内

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鮨みなと旭川/寿司

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  • 夜の点数:4.7

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.5
2回目

2017/11 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

2度目のみなと 「おこづかい3万円で充実寿司!」

旅寿司が大好きです。

旅行でも出張でも、時間さえ許せばその土地土地の美味しい魚介をシンプルに味わえるお寿司をいただこうと探し回っています(笑)。
全国各地の美味しいもの、地元の旬の食材を吟味して美味しく食べさせてくれるお寿司屋さんは、その土地土地の代表選手だという認識で、襟を正して暖簾をくぐっています。
加えて地元のあまり見かけない日本酒を出していただけたりしたら、もう何も言うことはありません。

こちらには昨年の初夏に初めて訪れて、その美味しさとネタの豊富さ、ネタごとの完成度の高さにすっかり魅せられて、札幌出張の折に足を伸ばして是非再訪したいと思っていたのですが、いまや札幌は日帰り出張圏内(笑)、泊まるとなったら取引先とススキノで会食ということが続き、なかなかお伺いできずにいました。仕事なんですから当然ですけど。
また、昨年は仕事の都合でまとまった休暇が取れず、ではイタリア行きは潔く諦めて、代わりに(と言っては何ですが)初冬の道東から道央を巡りましょうということになりました。
もちろんこちらは、その小旅行のメインイベントです。

カウンターは相変わらず(と言っても2度目ですが)きちんと整えられており、先代の奥様が大きな声で出迎えて下さいます。
ちょっと大袈裟ですけど(笑)歓迎して下さって嬉しいです。
いつもの(と言っても2度目ですが)カウンターに設えられた席に座ります。
気持ちの良い&さあお寿司を食べるぞという気になる空間です。
カウンター席は左片肘の背凭れの高い椅子です。大変座りやすいですね。
私は左利きなので右に肘掛けがある椅子もご用意いただけると嬉しいです。無理か(笑)。

でもこんなに座りやすい椅子を設えてあるお寿司屋さんはないんじゃないかなぁ。
カウンターの白木の一枚板に拘るお寿司屋さんは多いですが、椅子に凝るお寿司屋さんは少ないですね。
こんなに立派な&大きな背凭れのある椅子自体、高級店ではまず見かけません(最近は都内でもあります)。
ゆっくりくつろいで欲しいというお店の意向でしょうか。

では早速お酒から。
まずはここに来るとお願いする(と言っても2度目ですが)二世古の吟風をいただきます。
相変わらずお銚子兼ちろりは使いにくいですが、2度目ですから慣れないと。
こちらは寿司前の居酒屋さんタイムとその後のお寿司屋さんタイムがしっかり分かれているので、ゆっくり美味しいお酒と酒肴をいただいて、その余韻を楽しみつつお寿司でお腹一杯にすることができます。
このスタイルがとても気に入ってます&心地良いです。
というか寿司屋の王道ですよね。

こちらの寿司前はよく考えられていて、プレゼンテーションも構成もテクスチャーも非常に完成度が高いです。
銀座のお寿司屋さんもぜひ参考にして欲しいと思います。負けてる店かなりありますから(笑)。
旭川は内陸で海がないからって舐めてかかると足元掬われます。
お、煮凝り出てきた。これはゼリー寄せではなくて魚のゼラチン質だけで固めてある食感&口溶けの素晴らしい煮凝りです。
これだけで2〜3合飲めちゃいます。が、酒肴はどんどん出てきます。
鮃は数日熟成されて旨みが増しています。ツブ貝は通常サイズの10倍くらいあるようなものを薄造りにしてあり、細かい波切りにしてあってコリッとした部分と柔らかい部分の食感が同時に楽しめます。
酒肴としてお酒に合うだけでなく、お皿として味わえるようにも工夫してあって、日本料理の指向性も結構強く感じられます。
さすがすし善出身、寿司前と寿司のクオリティを両方とも高めてトータルで満足できるように考えられていますね。
すし善も円山と他の店舗では全く別物ですから、やはり職人さんの技量やホスピタリティや自覚が大切なんでしょう。

酒肴の嵐はその後も途切れる事なく、雄の蝦蛄、煮蛸、鰊、鰹などがどんどん出てきました。
もうお酒もどんどん進んでしまいます。
寿司前にこれだけ時間をかけるお寿司屋さんは肝心のお寿司が期待を下回ることがあるのですが、こちらはそのような心配はありませんから、安心して飲んじゃいます。
お酒と酒肴でこんなに気分良くなっているのに、このあと美味しいお寿司が待っているんですからもう堪りません。至福の時とはこのことでしょう。

このあとも鰆の塩焼、あん肝、マタチの茶碗蒸し、平貝の磯辺焼きなど趣向を凝らした寿司前を堪能しました。
一つ一つのお皿に小技が効かせてあるので、いちいち感心してじっくり味わうものですから、なかなか寿司前が終わらないのですが、お店も長居することが前提で料理の流れを組んでいるようなので、ゆっくりと落ち着いて寿司前を楽しむことができました。
良い店だなぁ。

追加も含めて15品ほど(!)も寿司前の酒肴を楽しんで、いよいよお寿司です。
最初は春子から。春子が一番に出てくるとは意外でしたが、特に美味しいのが手に入ったとのことで、自信のあるものを最初に持ってくるんだとか。
確かに味も香りも包丁の入れ方も申し分なく、この店の実力を知るのにもってこいのトップバッターです。
その後はボタン海老、鯵(これがんまい!)、北寄、中とろ、毛蟹、ウニなどが続きます。
どれも下処理が丁寧で素材の持つ味と香りを十分に引き出していますね。
固めに仕上げてある舎利との相性も良く、すいすい口の中に収まっていきます。
お寿司は少量多品種の代表的な料理ですから、握り一貫に込められた技を楽しむものと理解していますが、お酒の美味しさも手伝って気分は上々、卑しいとは思いつつもっと食べたいという気持ちが高まります。餓鬼ですな(笑)。
焼き穴子までの12貫で一通りです。
お話を伺いながら、お酒を楽しみながら、技に感心しながら飲み食べしたあっという間の3時間半でした。
楽しいと&美味しいと瞬く間に時間が過ぎ去ってしまうものですね。残念です。
締めに海苔巻きサビ入りをいただいて、大満足の旅寿司を終えました。

大将が小雪の舞う寒い中、外でお見送りしてくれました。
11月下旬ですから北海道はすっかり冬の装いです。
飲んだお酒も効果がすぐに切れそうな気温の低下でしたが、それ以上にお腹と気持ちが温まりました。
頻繁に来ることはできませんが、それが却って良いのかもしれません。
また次回を楽しみにしています。
季節が巡るごとに訪れたい旭川の名店です。

ご馳走様でした!!


  • 暖簾 渋いです

  • 煮凝り 酒肴に最適

  • 寿司前 準備万端(笑)

  • 鮃 鮃も星鰈も鯛も白身の良い魚は弾力があって薄い切りつけが美味しさを引き立てます

  • 大きいツブ貝を薄切りにしてあります 舌触りも食感も素晴らしい

  • 蝦蛄 北海道ではガサエビとも言います 雄です

  • 煮蛸 単に柔らかいだけではなく食感もしっかり出した煮付け方です 美味しいです

  • ここで鰊の焼き浸しです 秋から冬にかけての鰊は脂が乗っていますが出汁が効いていて上品な味と香りです 

  • 突然カワハギ 肝和えです

  • こちらも肝を舎利で和えて美味しさ全てをお腹に収めます

  • 鰹を鬼おろしでいただきました 鰹の風味が大根で引き立ちます

  • エビを叩いて味噌と和えた酒肴 エビの香りが酒とぴったりです

  • さらに口直しの焼物 鰆を塩焼きにしてたっぷりの葱と一緒にいただきます

  • 鮟肝です 綺麗に作ってありますね

  • マタチをあしらった茶碗蒸し

  • 平貝の磯辺焼き 美味です!

  • 5時間以上蒸した鮑 香りが抜群

  • 蒸し鮑は肝ソースと和えていただきますが肝ソースが残るので

  • 残った肝ソースは舎利と和えます

  • 握りは春子からスタート 変化球的ですが特に美味しいのが入ったので最初に食べてもらいたいとのことでした

  • ボタンエビ

  • 鯵には細かい包丁使いが光ります 口に入れた瞬間に一噛みしたら消えて無くなる口どけの良さ

  • 軽く炙った北寄貝

  • ここから左利き仕様 中とろは細かく包丁を入れてあります 口の中であっという間になくなります ここから置き方が左利き仕様に(笑) 気付くのが遅いよ大将

  • 毛ガニのほぐし身 これで足2本分くらい使ってます 旨みがすごい

  • ウニは小皿に乗せて

  • 烏賊

  • キンキ 軽く炙ってありますが近頃流行りのガスバーナーなんか使いません 奥の厨房でしっかり焼き付けて供されます

  • いくら 薄皮も綺麗に取ってあってまろやかな舌触りでした

  • 赤身は直前に漬けておきます

  • 焼き穴子はしっかり味がついていますが締めにふさわしい満足感の高い一皿でした

  • でも締めは海苔巻きサビ入りです

  • 北海道は旭川に限らず年越し寿司の習慣があって、年末にお寿司をまとめて買っておいて三が日に食べるんだそうです

2018/06/11 更新

1回目

2017/05 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

旅寿司の最高峰!楽しくて美味しくて時間があっという間に・・・

握り寿司は華屋輿兵衛が江戸で始めたと物の本で読んだことがありますが、江戸前だけでなく旅先で味わう寿司もまた格別です。
特に北海道は「蝦夷前」を標榜する寿司店がいくつもあり、鮮度だけでなく、素材に一工夫も二工夫もして美味しいものを食べさせてくれるので、旅先での楽しい思い出になります。
こちらの「鮨みなと」は機会があったら是非伺ってみたいと思っていたお寿司屋さんで、前回は直前に電話して満席だったので、今回は2週間ほど前に予約の電話を入れました。

満を持して(ランチは北見で美味しい蕎麦をいただきましたが少量にとどめました)18時に来店、店内は15人ほどが座れるカウンターと奥に幾つか宴席用の座敷があり、そこそこの大箱です。
先代は地元の普通の寿司店として経営していたようですが、二代目が店を旭川の中心部に移転され屋号も「港寿司」から「鮨みなと」にしたとか。CI導入ですね。
ちなみに店主は中港さんと仰います。なんで「鮨なかみなと」にしなかったんだろう。まあいいか。
二代目は東京・札幌の寿司店や割烹などで修行されていたとのことで、寿司前の酒肴がなかなか上手です。

ネタも酒肴も北海道のものを中心に、季節ごとに産地ごとに良いものを選んでいるようで築地からも仕入れているとか。
日本酒も北海道以外の銘酒が並んでいますが、メニューにないものも用意があるそうで、例えば倶知安の「二世古」の吟風を使った純米酒なんかがあったりします。
ほかにもいろいろ用意があり、心憎いばかりの品揃えでした。

酒肴はどれも美味しかったですし、しっかりと出汁を含ませて品良くお酒に合うように工夫されたものばかりでした。
とくに鰹の漬けは脂の乗りもほどほどあって酸味と旨味が素晴らしく、あさつきをすり潰して乗せるとニンニクのような香りと味わいになって、初鰹をいただいているような印象的な一品でした。
撥子を細切りにして茶碗蒸しに浮かべた一品も味と香りと食感が絶妙で、どんどんお酒が進んでしまいます。
錫のチロリで供される日本酒は温度が変わりにくいので、ぬる燗でも冷やでも冷酒でもOKですが、やや注ぎにくいのとふたを開けないと最後までお酒が出てこないので(笑)、変えていただいた方が良いかもしれませんね。

ともかく、酒肴はなにをいただいても美味しさに唸るものばかりで、テンションもどんどん上がります。
で、酒肴を頂き始めてからはや1時間半が経過した頃、ようやくお寿司の出番となりました。

お寿司は赤酢できりっと締めた小ぶりの酢飯に旬のネタが手際良く握られて出てきます。
カウンターはもちろんオープンキッチンですから、次に何が出てくるか(お、それお隣さんかぁみたいなのも楽しいです)を眺めつつお酒をちびりと飲るのがまたたまりません。
で、白身から始まっていろいろと握っていただいたのですが、どれも口の中でパラリと解けて旨味がどっと広がります。
むらさきは刷毛で塗ってあるので、そのまま本手返しでパッといただけるのも嬉しいですね。
やっぱりお寿司はこうでないと。
と、テンションアゲアゲで食べ進めることあっという間の1時間半、18時の開店直後にお邪魔しましたのにすでに21時になってしまいました。
旭川初訪問の友人用に有名居酒屋を予約していたのですが、お母さんから電話があり「いつになったらお顔を拝見できるんですか?」とやんわり嗜められてしまったので(笑)、後ろ髪を引かれつつ、お店を後にしました。
美味しくて楽しくて時間を忘れる旅寿司の醍醐味を堪能しました。
札幌出張が入ったら、足を伸ばして必ず寄ろう!と密かに誓いました。

  • 本日のネタは・・・

  • でっかいまつぶを先ずいただきます。生海苔との相性も抜群でした。

  • 鰹を軽く漬けてすりつぶしたあさつきを乗せるとニンニクのような風味が

  • 蝦蛄はオスに限ります

  • 撥子(ばちこ)の茶碗蒸し

  • のどぐろの炙りに刻みネギが絶妙

  • 帆立ってごま油と相性が抜群

2018/04/10 更新

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