1回
2017/09 訪問
湧き出す肉汁とほんのり香るハーブが特長の豚肉を食べ尽くす喜び テイクアウトのカツサンドは個人史上最高の美味しさ
最近、とんかつに嵌ってます。
知人がそれなら豚の部位ごとの違いを楽しめるとんかつ屋さんが高田馬場にあるよと教えてくれ、予約も取れるというので、早速電話して伺いました。
「食べ比べコース」というのがそれで、リブロース、ロース、ひれ、しきんぼ、とんとろ、らんぷの6種類の部位のとんかつを少しずつ、それにご飯かミニソースカツ丼、豚汁かチャーシュースープ、お新香が付いて3500円です。
普通のとんかつ屋さんというと大抵ロースとひれしかありませんし、あっても上ロースと上ひれみたいなバリエーションだけですから、ボリュームにも寄りますがこれは大いに楽しみです。
4人以上で予約するようですが、たまたま2人の予約申し込みがあったので、そちらと相席(っていっても全席カウンターなので隣同志になるだけ)になりました。
まずはビールで喉を潤し、これから揚げていただくお肉の部位の説明とお肉の状態について説明を受けます。
リブロースはロースのリブ側、肩ロースですね。ロースはその内側というか反対側です。
どちらもきれいなやや濃いめのピンク色で、見るだけで食欲をそそります。
脂と赤身がはっきり分かれているので、肉の旨みと甘み、脂のジューシーさを同時に味わえるそうです。
今までそんなこと考えながらとんかつ食べたことなかったなぁ、若いうちは脂があるけど安いロース、40歳過ぎたら脂のないひれ、くらいしか考えてなかったなぁ、と自らのとんかつに対する思い入れの薄さを密かに恥じつつ説明を聞きます。
ひれは内蔵に近い部分で脂肪分が少なく、キメが細かいので揚げても固くならずに美味しくいただけるということでとんかつにおいてはロースよりも上等な部位として知られていますが、しきんぼって聞いたこともありません。
足の付け根近くの外腿と内腿の間の肉がしきんぼだそうです。こちらもキメが細かくひれよりは脂があるので通好みのお肉だとか。
とんとろは豚の頬肉の下、肩口のお肉だそうです。グアンチャーレにする部位ですね。
脂はありますが筋状に赤身がしっかり入っていて揚げるとはっきりとした甘みを感じるとか。
おお、早く食べたい!
そして最後はらんぷ。お尻に近いところにある肉なので、よく動いていてしっかりとしまっており、噛み締めるごとに旨みを感じられる美味しい肉なのだそうです。
お願い!説明はもういいから早く揚げてください!ぐるるるる・・・(笑)。
ということで待つことしばし。
リブロースとロースの食べ比べからスタートです。
正直に言います。どっちもめちゃくちゃ美味いです。
能書き散々聞かされて(失礼)ドーパミン出まくってますから、「最初は何もつけずに一口。次はお好みでレモンと塩で・・・」なんて言われちゃうともう楽しくて嬉しくて理科の実験しているガキのようにあれこれ試してキャッキャと喜ぶバカ客の出来上がりです。
お次はひれとしきんぼ。
両方ともにサクッと揚がっていて断面には肉汁がたっぷりと湧き上がり、何だかもうとんかつなのかイノシン酸とグアニル酸の固まりを食べているのかわからなくなってきます。
とにかくひたすら美味いです。
ひれとしきんぼの違いとしては噛み応えとジューシーさでしょうか。
好みが分かれるところですが、私はしきんぼの旨さにやられました。
食べ比べの最後は、とんとろとらんぷです。
とんとろは一人一切れではなく肉塊で揚げてくれます。
衣に包まれたとんとろは脂の切れが良く、臭みもべたつく感じも全くありません。
赤身と脂のバランスを考えるとソースがとてもよく合います。辛子をたっぷり塗ってあっという間に胃の中に収まりました。
最後のらんぷは・・・噛み応えが素晴らしく、歯を押し返すような弾力とひれほどではないもののキメの細かさで噛むほどに旨さが増す味わいが楽しめました。
正直に言います。全部美味しいです。もう一周お願いします!!
さすがに2周することは、この後食べ比べコースを予約しているお客さんもいることなので無理です(当たり前だ)。
なので、締めのお食事に行く前にもう少し追加で食べさせて欲しいとお願いしたら、もちろんOKとのことでしたので、早速ランチで出しているらしい(看板に書いてあった)いちぼと串カツをお願いしてビールからお酒にチェンジです。
それではとても足りないので、特選リブロースかつとお土産にかつサンドも注文したところ、ホールの妙齢の女性にぷっと笑われ、まだ食べるんですか?と聞かれました。
う〜ん、この人接客向きじゃないなぁ。大きなお世話ですよ。
さて、気を取り直していちぼをいただきます。
いちぼはらんぷのそばのお尻の近くのお肉です。大きな部位ではないのでらんぷ程度の大きさなのですが、香りも肉汁の多さももちろん味も抜群です。
らんぷといちぼが一番好みかも。
普通のとんかつ屋さんでは食べられないよなぁ。ここに通うしかなさそうです。
もちろん既に通う気満々ですが(笑)。
串カツもネギとの相性が良くて、酒肴にピッタリです。
次回は最初に串カツいただいてちょっと飲もうと思いました。
そして食べ比べだと一切れしかいただけなかった特選リブロースを山盛りのキャベセンと共にがっつり頬張ります。
6切れもあるのでもうお肉のワンダーランドです(笑)。
最初は何もつけずにそのまま、次はウスターソース、そしてオリーブオイルと塩(これが強烈に美味い!)、とんかつソースとレモン、辛子と塩などと食べ分けて、あらもうお仕舞い。
ソースカツ丼とチャーシュースープと共に胃の中に吸い込まれていきました。
そうそう、このソースカツ丼(お茶碗サイズ)が美味しいんですよ。
じゅわっとソースが染みたロースの上に柚子胡椒がちょこなんと乗っており、この味のアクセントが良い具合です。
さすがに揚げ物を食べ続けていますので、口の中をご飯と柚子胡椒でさっぱりさせる感じですね。
豚汁もチャーシュースープも美味しかったですし、全部にお店独自の工夫というか美味しく食べさせようという意思が感じられるお店でした。
世の中にこんなに楽しいとんかつ屋さんがあるとは思いませんでした。
食べ比べ+α最高です。+αの方が多かったけど(笑)。
素晴らしいとんかつの世界を楽しむことができました。
本当にご馳走様でした!!
あ、かつサンドは自宅で夜遅くにハイボールの肴にいただきました。
作ってもらってから数時間経過しているので、ソースがパンに染みてしっとりしており、キャベツもいい具合にしんなりしているのに、お肉は柔らかさとジューシーさを全く失っておらず、しかもボリュームもたっぷりで、本当に満足度の高いかつサンドです。
まい⚪︎のかつサンドはもう食べられなくなりました。まるで別物です。
個人のかつサンドギネスがあっさり更新された瞬間でした。
本当にすごいとんかつ屋さんです。
はい、店名です
店内のメニュー 入荷によってすぐに売り切れるものもあるそうです
食べ比べコース概要
食べ比べられる部位の説明
お店のコンセプトを謳ったパンフレット
コンセプトにもメニューがわかりやすく記載されています
まずはこれから揚げるお肉のご紹介 興奮して手ぶれしました(笑)
食べ比べ:リブロース 脂の美味しさと肉の甘み&香りが素晴らしい
食べ比べ:ロース 脂の美味しさはリブロースの方が上だが、肉の噛み応えが凄い 噛み締めるほどに旨みが出てくる
食べ比べ:ひれ 肉汁の旨さが際立つ 塩とオリーブオイルで食べるといくらでも入りそう
食べ比べ:しきんぼ ロースとひれのいいとこ取りのような美味しさ 個人的にはベスト
食べ比べ:らんぷ ひれに若干脂を足したような食感 肉が締まっているのに柔らかい
食べ比べ:とんとろ 甘い!肉が甘い!
追加で注文:いちぼ お客さんお肉好きなんですねと笑われつつ到着
追加で注文:串カツ ネギと肉って何でこんなに相性がいいんでしょうね 個人的には醤油で食べたかったかも
まだ喰うのか!リブロース一人前 だって脂が美味しいんだもん!
リブロースのアップ 肉汁たっぷりで大脳皮質がお喜び
ソースカツ丼は茶碗サイズですが、柚子胡椒がアクセントになって大変スパイシー
ソースカツ丼のアップ ご飯にソースが染みて・・・絶句
私はチャーシュースープ ワイフは豚汁 両方私のものです(笑)
まだ喰うのか!テイクアウトのカツサンド
ソースが染みてしんなりしたキャベツとの相性が最高!
2017/09/14 更新
一度は予約して「食べ比べコース」で素晴らしいとんかつワールド(笑)を堪能してください。テイクアウトのカツサンドも忘れずに。
2017/09/14 更新