グールマンさんが投稿したラ・メール ザ クラシック(三重/賢島)の口コミ詳細

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グールマンの勝手に備忘録(埼玉+αレストラン訪問記)

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  • 夜の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2017/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

志摩観光ホテル しみじみ旨い海の幸のフレンチ

私が初めて「志摩観光ホテル」を訪れたのは約30年前。
大阪勤務時代に、ひょんなことから宿泊の招待券をいただいたのがきっかけだった。
超オフシーズンだからだろうが、若造の私には招待券は魅力なので、私と妻は季節外れの休みを取って出かけた。

「志摩観光ホテル」は近鉄の終点・賢島にある高級リゾートホテル。
最近では、キムタクの「華麗なる一族」の舞台や「G8サミット」が開かれたことで有名だ。

エントランスを入ると、おかみさん風の人に出迎えられたのが老舗ホテルらしい。
客室はやや広めながらいたって普通だったが、屋上に海を見渡せる展望台がありリゾート気分はそれなりに味わえる。

夕食はコース料理だと当時でも2万円から。「マキシム・ド・パリ」と同じ値段だ。
アラカルトだと多少は安いかも知れないが、名物「鮑のステーキ」を入れると結構いい値段になる。
「リゾートホテルなんだからもっと安いだろう」との目論見はここでもろくも崩れた。

その日の夕食、スープは名物「伊勢海老のビスク」。
スープというよりソースに近い濃厚さながら後味はスッキリ。
海老の風味を余すところなく取り込んだスープはクリーム系シーフードスープの最高峰だ。

メインはこのホテルのスペシャリティのひとつ「鮑のステーキ焦がしバターソース」。
プリップリに柔らかくなった鮑に濃厚な焦がしバターの香ばしさが絶妙な相性を見せる逸品。
さすがは名物と言われるだけの事はある。期待を裏切らない味だった。

連れのメインは「伊勢海老のアメリケーヌソース」。
少し食べたが、ふわっふわの海老の身にかかっている濃厚な海老のソースが絶品。
ちなみに、今日オーダーした全ての料理でパンがたくさん食べられる。
ふたりともお腹いっぱいになってしまった。

そして、どの料理も全て想像以上に美味しかった。

実は私たちは翌日の昼食もここで食べた。(次いつ来られるかわからないので・・・)
私はもう一度「鮑のステーキ」を単品で。但し今度は「グリーンソース(肝とブールブラン)」。
やっぱり旨い。しかもソースが替わると味わいも変わるものだ。
妻は「シーフードカレー」。これもかなりの美味だった。

すっかり高橋シェフの魔力に魅せられてしまった私たちは、後に名古屋勤務があったり、取引先にスペイン村に招かれたりで、この後2~3年に一度は必ずここを訪れるようになった。
ある年は、ベビーカーを持ち込んだ時もあった(リゾートホテルならでは)。

家族で来るのをやめたきっかけは、下の子が2歳の時に、彼のために用意したピラフ(それでも3,500円)には目もくれず、母親の海老をほとんど食べてしまった事と、おとなしくお子様コース(※当時は特注で6,500円)を食べていた上の子の私の「鮑」を見つめる目が怖かった事が原因だった。

その後会合でも一度訪れた私は、高橋シェフの在任中にトータル6度このホテルを訪れた。
正直言って、ここは前菜全般とデザートは大したことがない。
「松阪牛フィレのステーキ・ペリグーソース」や「すっぽんのコンソメスープ」は今ひとつ。
それでも何度も訪れたくなる。

「鮑のステーキ」は「ブールブラン」「ブールノアゼット」「グリーンソース(ブールブランと肝のソース)」の3種類のソースで計7度、「伊勢海老」は「ソースアメリケーヌ」と「ソースエンリケ(アメリケーヌをクリームでのばしたもの)」の2種類のソースで5度、「伊勢海老のビスク」も5度食べた。
どれもそれだけを食べるために訪れる価値のある素晴らしい料理なのだ。

まさに高橋シェフのスペシャリティである。

実際に高橋シェフが退任されてから、今回で2度目の訪問だが「ビスク」も「鮑」も「伊勢海老」も昔のような輝きは感じられず、べらぼうな価格設定にただただ驚かされるばかりだった。

ただ、残念ながら今回も含め2度とも会合での訪問のため、夕食はベイスイートの「(新)ラ・メール」の方だったので、高橋シェフの後を継いだと言われている女性シェフのオリジナリティが反映されているのかもしれない。
なら、高橋シェフ考案の名物料理は「ザ・クラッシック」にまかせるという方法もあるのではないだろうか?

今回「ザ・クラシック」では、懐かしいシーフードカレーを食べただけだった。
それは、昔の通りとても美味しいものだった。
従って、評価はあくまで「ラ・メール(ザ・クラッシック)」でのものです。

2018/01/06 更新

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