4回
2021/05 訪問
名古屋のオンリーワン「餃子」の店の隠れ名物「おつまみチャーシュー」
5月中旬の名古屋・大阪出張2日目。
この日の仕事終えた私は、他の名古屋事務所のスタッフと合流し今池にあるこの店『呑助飯店』を訪れた。
「まん防」で飲めないのはわかっているが、名古屋に来たら『百老亭』かここのどちらかで「餃子」を食べないといられない体になってしまっている(笑)
開店前に4人全員が集合。
すでに3組が並んでいた。
ノンアルビールと餃子8人前を注文したら、カウンターの奥に「おつまみチャーシュー有ります」と書かれた小さな札を見つけた。
この店は「餃子」と「重油ラーメン」が有名だが、実はこの「おつまみチャーシュー」は常連の中では人気ナンバーワンと言っても過言ではない隠れ名物。
元々無い日もある上にいつもすぐに売り切れてしまう。
私は速攻で注文した。
メンバーは皆、この「おつまみチャーシュー」は知らないようだった。
まず2人前ずつ運ばれてくる「餃子」を慌てずに食べる。
写真の通り真っ白な具は未だに何が材料なのかは判明していない。
でも、とにかく美味しい。
やはりこの餃子の味は堂々たるオンリーワンだ。
そして何年ぶりかの「おつまみチャーシュー」(950円)が到着した。
厚切りにされたバラチャーチューは赤身と脂のバランスが絶妙。
トロトロほっくりの食感に濃いめの味付けとねぎがアクセントを与えて何とも言えず美味しい。
ビール飲めないのが本当にもったいない。
「もっと食べたい」との要望に応えて追加で注文。
この注文を最後に開店30分で「おつまみチャーシュー」は売り切れた。
この店は最近は閉店時刻が早いので30分早く開店してしているらしい。
という事は、いつもの開店時刻に来た人はすでに「売り切れ」で食べられないという事になる(笑)
私たちはさらに「餃子」も追加して「おつまみチャーシュー」とともにひたすら食べた。
ここまでで約1時間。
早めの時間は長居無用のこの店では、普段ならここで「重油ラーメン」か、これも隠れ人気の「天津飯」で締めるのだが、この日はすぐには食べられそうもない。
我々は一旦河岸を変えようという事になり店を後にした。
でも、私は何とも言えない満足感に満ちている。
マスコミの影響で「重油ラーメン」ばかりがクローズアップされるが、オンリーワンの「餃子」はもとより「おつまみチャーシュー」「天津飯」・・・どれもが美味い。
やはりこの店はもっと評価されるべき名店だと思う。
2021/07/15 更新
2020/03 訪問
名古屋の人がもっともっと誇るべき「オンリーワン」の餃子
3月の連休前の名古屋出張2日目の夜。
この日も対外的な会食を避けていたたため、また名古屋のスタッフ達と今池という地元民の繁華街にある餃子の名店「呑助飯店」を訪れた。
実は昨秋の名古屋出張の際に万難を排して訪れたのだがなんと「臨時休業」の張り紙が・・・。
私はその時から今日のこの日を心待ちにして、先週には予め電話で営業の確認をしておいたほどだった(笑)
「そこまでするほどの店か?」
名古屋在住の人からはそんな嘲笑が聞こえてくるような気もするが、ハッキリと言わせてもらおう。
「ここはそれだけの価値のある店だ」
この店に来ようと思えばいつでも来られる環境にある名古屋在住の人は身近過ぎて気付いていないだけで、私はここの餃子(450円)はもっと脚光を浴びても良いと思っている。
そもそもここの餃子の具は何だかわからない。
肉ではないが肉の風味はする。
かと言って重くないので野菜も入っているはずなのだが、真っ白なその具にはキャベツや白菜やニラなどの野菜の色はどこにも存在しない。
カウンターの端でいつもこの餃子をひとりで作っているおばあさんに、
私はかつて「具は何を使っているのですか?」と尋ねたことがあるのだが、
おばあさん(その頃はおばさんかな?)はとても不機嫌になって「いろいろ入ってるよ」と答えられた事を覚えている。
私のログをお読みの方は既にご承知かもしれないが、
私は実は「ガストロ系」の所があって、美味しいものを食べると自分で作ってみたくなるという悪癖がある。
幸い、若い頃から和・洋・中、高級・B級に拘らず食い散らかし、
バイトとはいえ洋・中の調理も少しかじって、
仕事上のブレーンとして料理人の方々とのお付き合いもある私は、
なんとなくではあるがいつも近い線までは再現することが出来る。
でも多くの場合、完ぺきとは程遠いものであるのは言うまでもない。
その上でこの餃子の具をを分析すると、
おそらく「豚の背油」が具の中心にいるのだろうとは思っている。
野菜はネギかタマネギまでは分かるが下味やつなぎ(片栗粉?)やその配分が全く分からない。
「具はこんなものだろう」と先に進んでみても、今度は皮の感触と焼き具合の壁にぶつかる。
この餃子は秘密のオンパレードなのだ。
ちなみにこのおばあさんはこの餃子に関しては他人に任せているのを見たことが無くて、
具作り・包み・焼きまで全てひとりでやっているようだ。
なので、この餃子はいつも同じ品質を保ちほぼ同じ焼き具合で登場する。
その味をひと言で表現すると「オンリーワン」
私は今のところ全国の他のどの店でもここと同じような餃子を食べた事がない。
この日は昨今の状況の中、ご多聞に漏れずこの店も空いている。
4人で行った我々はまず餃子を6人前注文した。
先に4人前が登場。
我々はビールを楽しんでいたが、初めてこの店を訪れたひとりのスタッフが直ぐに手を伸ばそうとした。
「素人はこれだでいかんわ」
別のスタッフがその動きを制した。
そう、ここの餃子は出来たてよりも熱々が落ち着いた時が食べ頃なのだ。
カリッと焼くために多めの油を使うからか、出来たての餃子はとても熱くて脂っこい。
しかも具の繊細な味が熱さの中に埋没してしまう。
ところが、少し落ち着くとまるで別物のようにサッパリとかつ具の旨味とカリカリ・モチモチの皮が味わえ、まるで「○○○えびせん」のようにやめられない止まらない状態に陥るのだ。
それでも、背脂だからかどうか、たくさん食べると多少油っぽさを感じるようになる。
そこでビールと共に登場するのがこの店の隠れ名物「芙蓉蟹」(カニ玉 800円)だ。
ここの「カニ玉」は中の半熟具合も良いのだが、それ以上に関西風塩味の餡に溶き卵が混ぜてあってとてもサッパリしている。
コーンスープのような餡を纏った「カニ玉」は餃子との相性ピッタリの一品だ。
私たちはさらに餃子を4人前追加した。
そして締めにはこの店で餃子以上に有名な「濃口ラーメン」を2人前。
別名「黒ラーメン」とも「重油ラーメン」とも言われるこのラードの膜が張りまくった真っ黒なギトギトラーメンを皆でシェアして食べた。
昔は1人前をひとりで食べる事も出来たが今は半分以下で充分。
私が名古屋勤務だった頃はテレビではこのラーメンばかりが紹介されて、
このラーメンのために全国から来た客で行列ができていたほどだった。
確かに個性的ではあるが私はこのラーメンがこの店のアイデンティティだとは思わない。
やはりこの店は「餃子の名店」なのだと思う。
会計の時、レジの横に下の写真のようなポスターが貼ってあった。
「おかげさまで70周年」と書かれていた。
訊けば、ビール会社が「50周年」の頃からいつも作ってくれるのだそうだ。
それだけの知名度と信用を誇る店であることは間違いない。
でも、私はこの店に来るたびにいつも
「潰れていないで欲しい」
「今の餃子のままであり続けて欲しい」
と思いながら訪れている。
なので前回臨時休業でシャッタ―が閉まっていた時にはドキッとした。
でもおばあさんは元気なようで安心した。
今は息子さんがメインで店を切り盛りしているようだが、
もしおばあさんに万が一のことがあってもこの餃子を守り続けて欲しいと心から願うばかりである。
なにせ、ここの餃子は替えがきかない唯一無二の存在なのだから・・・。
そして、この餃子がいつでも気軽に食べられる名古屋の人は、
その幸せに感謝して、近くにある全国的にも有名になった”ナンバーワン”の「百老亭」と共に”オンリーワン”のこの店をもっと盛り立ててもらいたいと思う今日この頃です。
大きなお世話でした(笑)
2020/07/03 更新
2018/03 訪問
名古屋・今池の老舗 この店の神髄はオンリーワンの餃子にあり
私が名古屋勤務だった20年ほど前、この店はとても脚光を浴びていた。
といっても、この店の名物である「餃子」ではなく「ラーメン」がその理由だった。
この店のラーメンは、別名「黒ラーメン」とか「重油ラーメン」と言われるぐらい真っ黒なスープに大量の焦がしラードの膜が張っているとてもインパクトのあるものだった。
たとえが良いかどうかわからないが、新宿や埼玉にある「もちもちの木」をもっとギトギトさせたような感じだ。
とにかく、そのインパクトと一部の熱狂的なファンの存在からか、当時からマスコミにも頻繁に登場していた。
もちろん、私もここのラーメンは好きだった。
でも、ひとりで一人前を食べるというより、締めに一人前を2~3人で食べるというのがちょうどよいと思っている。
それよりも、私がここ「呑助」に来るのは「餃子」を食べるため。
ここの餃子の特徴は「具が白い」ということ。
「白い」と言っても「白っぽい」ではなく全く「白い」のだ。
味も全く味わったことのないもので、肉の味が全くせず、甘みすら感じる。
材料は何なのだろう?
カウンターで一心不乱に餃子を包んでいるおばちゃんに聞いても何も答えてくれない。
元々不愛想な人だが、企業秘密に触れられたくないのだろう。
でも、焼きを一手に担当している彼女の焼き方も抜群で、底はカリカリに焼けている。
コクがありながらも甘く淡い味わいの具と、カリカリに焼けた皮が絶妙なコンビネーションになっていて、少しだけ冷めてくるとまるでお菓子のように止まらなくなってしまう。
こんな餃子は他では食べたことがない。
実は、私は名古屋でこの店に行くたびに「潰れていない」ことを願いながら訪れている。
それは、好き嫌いは別にしても、この店の餃子が他にはない「オンリーワン」の餃子であることは間違いないからだ。
2018/03/12 更新
昨年9月の名古屋出張2日目。
この日、高山から戻ってきた後は名古屋のスタッフと慰労会。
スタッフの1人(リケジョ)は取引先から食事に呼ばれてしまったらしく二次会からの合流。
高山からの帰りが遅くなりちょっと出遅れて心配でしたが、なんとか無事に席も確保。
いつものようにまずは餃子を3人なのに6人前オーダー(信長???)
ここの餃子は熱々よりも少し冷めはじめたぐらいが最も美味しいのでこれで無問題(モウマンタイ)
そして、カウンターの奥を見ると「おつまみチャーシューあります」の札が・・・。
この日は出遅れたのでもう無理だと思っていたこの店の隠れ一番人気がまだあるようだ。
狂喜乱舞!
さっそくこいつもオーダー(和正???)
でもその直後この札が外された。
最後の1人前だったようです。
でも、しばらくしてからやって来た常連さんらしき人が尋ねた時に、
「ミニで良ければ用意しますよ」と言われていた(笑)
表面がしっかり炙られた「おつまみチャーシュー」はとても美味しい。
付け合わせのネギと共に食べるとビールとの相性はマックスまんぞう。
「1.5人前」と言わなかったことをちょっぴり後悔した。
名物の「餃子」は相変わらず。
真っ白な具は他ではまず見たことのないオンリーワンの餃子。
ガストロノミー(食の変態)の私が何度も何度も作ってみて、
「背脂と繫ぎの片栗粉とネギとタマネギだろう」
と、この具の正体はほぼほぼつきとめたのですが、
やはりこのお店に来て食べるとまだ何か欠けているような気がする。
餃子の担当はいつものおばあちゃん。
以前、このお店の近くにある私にとって日本一の餃子専門店『百老亭』が、
後継者問題から存続の危機に瀕しているとご紹介したのですが、
この店もこの餃子担当のおばあちゃんが高齢のため心配でたまらなかったのですが、
この日は傍らにアシスタントの女性がずっと付いて研修中だったので、
少し安心した私が居ました(ホッ)
なんてったって、この餃子は「具」だけでなく、
カリカリという表現がぴったりの「焼き方」も美味しさの秘訣なのですから・・・。
私とスタッフの1人は高山でがっつりランチを食べてきたはずですが、
この「かっぱえびせん」のような食べ始めたら止まらない餃子もあっという間に食べてしまい、
さらに追加で餃子3人前とリケジョ用のお土産1人前をオーダー(無道???)。
そして締めはこれもこの店の常連さんの間の隠れ名物「天津飯」。
ここの天津飯は「醤油餡」でも「塩味餡」でも「甘酢餡」でもなく「搔き玉子餡」。
これも実に美味しい。
この店は私が名古屋にいた頃もそうですが、
通称「重油ラーメン」と呼ばれる「濃い口ラーメン」がやたらとメディアに登場しているせいか、
食べログの投稿でもこれだけが取り上げられることも多く、
私がこの店にいる間もこの「重油ラーメン」だけを食べて帰るお客さんが多数いたのも事実。
焼いた豚骨で仕上げるこの真っ黒なラーメンは確かにこれはこれで珍しいかもしれないのですが、
この店の真骨頂はやはりこの「オンリーワンの餃子」。
そして常連さんのベストセラー「おつまみチャーシュー」と、「天津飯」又は「かに玉」。
これから行かれる方は「騙された」と思ってぜひこの3品を試してみてください。
決して損はさせません。
ああ、とにもかくにも美味しかった。
このオリジナリティあふれる隠れた名店が永遠に続くことを願って評価をアップします。