こちらのカレーを食べる前に見た映画がこちら
FOUJITA
監督・脚本 小栗康平
藤田嗣治 オダギリジョー
君代 中谷美紀
作年 2015年
製作国 日本・フランス合作
配給 KADOKAWA
上映時間 126分
前半、エコール・ド・パリでのフーフー(お調子者)としての「フジタ」の描写。
二次大戦前のパリの乱痴気騒ぎや、パリで一番有名になった日本人、藤田の生活や恋物語が中心。
ポケットの中でデッサンする話や、ピカソが展覧会に来てたりは思わずファンとしてはニヤリの演出。
後半は唐突に戦時下の大日本帝国、そして再渡仏まで。
それぞれのターニングポイントとなる帰国、渡仏の事情や背景がまるで判らず投げっぱなしジャーマン。
日本帰国後はかなりダラダラモード。
ラストはファンタジーちっくな演出。
なんでごんぎつねやねん、猫出せ猫。
映像は綺麗。
もっと藤田嗣治という人間像に肉薄して、戦後の日本絵画界に認められない葛藤や、
レベルが低すぎる日本への批判、フランスに帰化するまでの人間模様なんかを
もっと見たかったし感じたかったです。
父の藤田嗣章(森鴎外の後任として最高位の陸軍軍医総監(中将相当))には触れませんでしたね。
だからこそ嗣治の少将待遇があると思うのですが。
従軍画家になった藤田の思いや親族環境、敗戦後の日本画壇からの糾弾。
オダギリジョーがそういった人間像を演じるのかと期待したのですが、
後半の日本編は淡々と戦時中の日常が過ぎ去っていくだけで不満でした。
(注意ネタバレ)ラストシーンも、唐突にこの映画でもポイントになってる名画「アッツ島玉砕」が、
川の中に沈んでて驚きました。
色んな意味もあるかもしれないんですが、本当だったら東京国立近代美術館がブチ切れる思うんですがw
こんな世界で通用する凄い日本人がいたんだぞ!
世界に影響を与えた日本人がいたんだぞ!
それを日本の閉鎖社会が彼を帰化させるまで追い込んでしまった。
どこまでも日本を愛し、世界には認められたのに日本社会に認められなかった悲運の画家。
個人的にはそんな日本絵画界に喧嘩売るような映画が見たかったです。
と真面目に食べ物屋さんのレビューで映画批評をやってみるテストw
削除依頼来るかなーw
カレーが出来るまで、中で読んだ新聞にも藤田嗣治の特集記事がありました。
たしか日経の記事でしたが、実は犬も好きだったとか。
マジかよ、映画より驚いたわw」