毎年やってくる春の記念日が、今年もちゃんと忘れずにやって来た。(^^
春の記念日は鰻を食べる日となっている。
でも今年の記念日はちょっと特別で、40周年の記念の日。
なので、食べる鰻も特別な物を選択しよう。(^^
福岡県で鰻と言えば外せないのが、柳川のせいろ蒸し。
歴史は古く、江戸時代中期頃の発祥と言われている。
今回は、その中でも老舗と言われる「本吉屋 本店」へ。
創業300年と言われる老舗中の老舗だが、存在は知っていたけど今まで足を向ける事はなかった。
折角なら、特別な記念日の為に残しておこう、と。(^^
で、どうせ柳川まで行くなら40年前に巡った地を訪れてみようかな?と平日に休みを取った。
それならと色々ルートやスケジュールを考えておこう、と思うが、流石に40年前だと記臆は曖昧になっている。
大まかなルート自体は記憶に有るけど、細かい所が思い出せない。
なので、ポイントポイントは決めておいて、あとは自由に決めていこうか。
ご当地の麺も気になるしね。(^^
と言う事で最初にやって来たのが、「元祖 本吉屋 本店」。
開店時間から逆算してやって来たのだけど、例によって出発は遅れる。(^^;
普段は山越えの道を通るのだけど、今回は平地の国道を選択(高速を使うと言う選択はなし)。
そしたらほぼほぼ開店時間に到着した。
今まで山道を通ってきた方が早いと思っていたのに(信号は少なくて、渋滞とかもない)予想より30分は早く着いたのでびっくり。
う〜ん、今後はこの道一択かなぁ。
場所は市内を通る県道702号線の「京町」交差点から北に向かって細い道に入り、最初の四つ角を左に曲がった先。
角々には案内の表示板があるので、迷う事は無いかと思うけど、最初は行き過ぎてしまった。(^^
駐車場はお店の前を少し行った先で、駐車場の表示が有る。
お店の前にもスペースが有るので、一見して駐車場の様にも見えるけど、1台も止まっていなかったので、そうではないのだろう。
さて、空いたスペースに車を駐めて、お店の前に。
お店は、瓦屋根と藁葺き屋根の、色々な形がくっ付きあった様なちょっと不思議な形で、古民家と言った風情までは感じないけど、古き良き時代の雰囲気を纏った様な佇まい。
お店の前では、家族・親戚連れなのか子供やお爺ちゃんも含めて10人程の人が屯していたけど、呼ばれるのを待っていると言った雰囲気でも無かったので、そのまま入店。
入って直ぐ右側が丁場で、その奥が厨房の様。
開店ちょっとした時間だったけど、既に一階は満席と言う事で2階を案内される。
靴を脱いで下駄箱に。
(一階席と二階席では靴箱の位置が分かれる様で、一階席分は玄関入ってすぐ左側だけど、二階席分は板張りの廊下をちょっと行った右)
階段を上がって右側の席を案内される。
例によって角の席を選択。
膝が痛いので胡座をかく事ができないからテーブル席が良いのだけど、無いなら仕方がない。
行儀が悪いけど、足を伸ばして座る事に。
メニューは卓上に。
事前には調べていたけど再度見て、「南風定食」8600円に決定。
普段は1000円ぐらいのラーメンに、高い!と文句を言うくせに、しれっとこんなのを注文。(^^;
ま、今年は毎年くる記念日の中でも特別な年なので、これくらい良いだろう、と。(^^
そうでなければ、普段は2000円くらいの鰻でも手は出さない私。(^^;
着席して3〜4分して、まずはお茶が運ばれてきたので、そこで注文。
お客さんが多いので、1時間ぐらいかかるかな?と聞いてみると、一階が満席なので・・・・まあ、そこまでは・・・・、と言う事だった。
端からそのつもりではあったので、特に問題はなし。
時間にも余裕がある。
先客さんはご夫婦の様だが、奥さんの方の話し言葉がモロにこの地方の方言で、その独特のイントネーションが可愛らしい。(^^
これは男性でも同じだけど、女性の方がより印象強くて、子供でもおばあちゃんでもそれは変わらない。
久しぶりに聞くけど、なんかホッとして嬉しくなってしまう。(^^
卓上には木の札が置かれていて、この座卓の分には「広5」と書かれていた。
広間の5番目の席と言う意味かな?
裏には「会計時にレジーにお出し下さい」と書かれている。
伝票の代わりだろうけど、紙に印刷されたものよりは趣きが有る。
それから8〜9分くらいで、酢物と白焼おろしが到着。
すぐに箸を付けようとしたけど、待てよ、と思い止まる。
全部揃って写真を撮ってからにしよう。(^^;
それから15分くらいで、特製せいろ・きも吸い・香物が到着。
後、果物が届くのだけど、デザートなのでどうせ最後に来るだろうから先に写真を撮ってから食べよう。
特せいろは単品だと通常のせいろと400円高いだけだけど、比べてはいないのでその違いは判らない。
価格が価格なので400円の差が僅かに感じてしまう。(^^;
せいろは赤い重厚な物で、端にうなぎが並べられ、その間に錦糸卵が横たわる。
錦糸玉子は細切りではなくきしめんの様に平べったい物。
さて、とうなぎの一つをつまんで一口。
せいろ蒸しなので皮は柔らかく、身もふっくらで柔らかい。
タレの味は割りとサラッとしていて、ベタ付く感じなどは無く、いかにもと言ったうなぎのタレの味。
僅かに甘みが出る感じだけど、くどさ等は無く後味として少し余韻を残す。
身は、うなぎらしい味だけど個人的にはもう少し歯応えが有る方が好みかな。
ちなみに、うなぎはご飯の下にも隠れていた。(^^
そのご飯は、タレに染まっての茶色。
こちららもタレの掛かり方は適度で、ご飯は綺麗に染まっている。
味はまあタレの味だけど、もう少し濃いくても良かったかな。
それと、もう少し量が欲しい。(^^;
卓上の山椒の粉をかけて食べてみるが、う〜ん、やっぱりうなぎには山椒だね、と思う。
一味や柚子胡椒も合わない事も無いかと思うけど、山椒の味に慣らされているので、これは外せないと感じてしまう。(^^
酢物のうなぎは、蒸されていない焼かれた物なので、皮がパリッとしていた。
味はまあその物だけど、酢の物との相性はギリ有りかなぁ。
白焼おろしには、大根おろしとおろし山葵が添えられていたけど、うなぎとの相性は、まあ無くも無いかななぁ、ぐらい。
それが有っても、特別な味に変わるまでもないぐらいの立ち位置。
きも吸いの出汁は昆布の様。
三つ葉は良い仕事をしているけど、肝自体は特にそれらしい味は低めだけど、柔らかなプリッとした歯応え。
メニューを見直したら、意外にも単品でのメニューは無かった。
香の物は、特に何も掛かっていないその物の味で、少し歯応えの有る物。
最後に届いたメロンも、当然その物の味だけど、うなぎの後に食べるにはスイカの方が合いそうな気もする。
季節にもよるだろうけどね。
今回は、いつもよりも特別な記念日だったので価格には目を瞑って食べたけど、う〜ん、やっぱりうなぎは記念日の1度だけで十分だね。
毎年思うけど、なんで鰻ってこんなに高いんだろう、と思う。
まあ、古くから続く老舗のお店だからと言う事もあるだろうけど、スーパーで売っている中国産の鰻でさえ、他の魚と比べたらかなり高いしなぁ。
鰻自体は旨いので食べれるのなら食べたいのだけど、普段ならこの価格では食べようとは絶対思わない。(^^;
来年は、ぐっと節約しようっと。(^^;
あ?今回も鰻を食べながらビールを飲む事ができなかった。(^^;
さて次は、以前から気になっていたあのお店へ。