『④ 記念日に巡る、柳川・熊本・長崎の旅。柳川藩立花邸 「御花」の夜と朝編。』no chaserさんの日記

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日記詳細

「夜明茶屋」を出て、また静かな夜の町を歩いて宿に戻る。

宿に着いてフロントの前を通っていると、その横がフリーラウンジになっている事を思い出す。
カウンターには色々な飲み物が置かれていて、アルコールも置いてある。
ここのドリンクは文化財エリアにも持って行っていいと書かれていたのを思い出したので、それならライトアップされている庭園を大広間の縁側に座って一杯やりながら眺めようと思う。
何本か用意されていたが、先客さんが結構飲んだのかあまり中身が残っていなかった。唯一の量が残っていた「繁桝 中汲み大吟醸 生々」を徳利に注ぎ、グラスを持って大広間へ。
大広間は開けられていて、縁側も開けられていた。
見ると、確かに庭園はライトアップされていたが、煌々と照らすのではなく要所要所がスポット的に照らされている。

縁側に腰掛け、横に徳利とグラスを置く。
昼間は、多くの白鷺が庭園の木々や池の中の岩の上に佇んでいる姿が見られたが、今は潜んでいるのか姿はなく、声も音もしない。
その代わり、池の中から牛蛙の野太い鳴き声が庭園に響き渡っている。

徳利を持ってグラスに注ぎ一口。
火入れされていない微かな発泡感の口当たりと、仄かに広がる甘み、それに全体をやんわりと包み込む様な僅かな酸味を感じる上品な酒。
本当ならコップ酒と行きたい所だけど、ま、そう言う酒では無いだろう。

静かに飲みながら夜の庭園を眺めていると、40年前の事がぼんやりと思い出されて・・・・・来ない。(^^;
来るかと思ったけど、やはり昼間の庭園の姿しか思い浮かばない。(^^;
そんなに印象が薄かったのだろうか?
いくら40年前の事とは言え、それまで1度も泊まった事の無い様な立派な宿に泊まっているのだから記憶に残らない筈は無いのだが・・。
ま、思い出せないなら、それはそれでしょうがない。
ただ、泊まったと言う事実はハッキリしているので、それで良しとしよう。

徳利とグラスを持ってラウンジに戻って返却。
部屋に戻ってシャワーを浴び、翌日の予定の事など考えながらお休み。

翌朝。
朝食込みのプランだったので、着替えて会場へ。
会場は庭園を横から見る位置に在った。
庭園も横から見るとまたちょっと雰囲気が変わる。

朝食は、いかにも朝食と言ったメニュー。
個々の味は覚えていないけど、美味しかったと思う。(^^
個人的には土鍋で炊かれたご飯が美味くて、3回お代わりができたのが良かった。(^^;

朝食を終えて部屋に戻り荷物を整えて、さあチェックアウト。
フロントに行って精算をし、お世話になりましたぁ、と車へ向かう。
途中振り返ったら、お二人で見送りされていた。


車に乗ってエンジンを掛け、シートにもたれる。
正面には白い洋館が佇んでいる。
しばらく眺めていたら、何となく記憶が蘇った様な無い様な・・・。
おやっ?ともう1度記憶の底に有る映像を探ってみるが・・・やはり一致する物は無かった。
やっぱりそうか・・。
実際に泊まって、色々な物を見ていたら何らかの記憶が蘇るかと思っていたけど、結局最初の記憶のままで終わった。

でも、今回の旅はここを起点とする事に意義が有ったので、記憶が蘇らなかったのは残念だけど、意義は変わらない。

さあ、気を取り直して次に向かおうか。

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