酒野夢蔵さんのマイ★ベストレストラン 2014

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酒野夢蔵の酒場放浪記

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

和ごころ 泉 (四条(京都市営)、烏丸、大宮 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2014/07訪問 2016/02/24

恵まれた素材と素晴らしい出汁の融合 和ごころ 泉

四条にある「和ごころ泉」さんは,以前から行ってみたかったお店です。

阪急四条烏丸駅から徒歩5分程度,
大通りからちょっと入ったビルの1階のお店です。
比較的小振りな4人部屋,残念ながら,窓,庭はありません。
店は四条新町通り沿い,池坊短大の裏手のビルの一階でありロケーション的には悪くありません。

この店はカウンターはなく,全室個室です。
掘り炬燵2室にテーブル席1室でした。
個室に通されると,室内の掛け軸や置物は,かなりの迫力があります。
また、それぞれの品の器,椀にはお店のコンセプトが如実に表現されており,
こだわりの深さをしみじみと感じます。
ここまでこだわっていただけると楽しいですね。


先付:ずいき芋の茎・湯葉・はくだつ・ウニ・オクラの土佐酢にこごり酢
最初の料理から感嘆してしまいます。組み合わせの妙といいましょうか。
この土佐酢のにこごり酢がなかなかいいと思います。


椀:徳島県牟岐産の真鱧・冬瓜の椀
まず八方地の出汁が図抜けています。大将が鹿児島県枕崎まで行って,鰹節にこだわったそうです。
昆布と鰹節のバランスがとても良いと思いました。
徳島県牟岐の漁師から直送の真鱧は,箸を通すとフワッと広がります。
真鱧は何度も食べていますが,これは最高素材です。


造里:佐渡のホンマグロ中トロ・岡山産金目鯛・和歌山加太産アオリイカ
演出が素晴らしく,祇園祭の長刀鉾と大船鉾。
京都では,7月1日から「祇園祭」が始まっています。
見どころの1つである山鉾巡行をはじめ,
京都市内の中心部や八坂神社などでさまざまな祭事が行われます。
7月17日と7月24日の2回の山鉾巡行,大船鉾は,150年ぶりに鉾として巡行します。

素材はどれも群を抜いています。ホンマグロは関西ではまずは食べられない質の高さです。
ホンマグロは築地市場から直送だそうです。岡山産金目鯛も個体の良さがあり,
銚子産に負けていません。アオリイカは隠し包丁の素晴らしい技を感じますし,
柔らかくねっとりと旨みがあふれています。


八寸:厚焼き玉子・琵琶湖産鮎・サツマイモ甘露煮・モロヘイヤ・鯛笹巻寿司・
   衣被(きぬかつぎ)・群馬産枝豆・やまももシロップ漬け
手をかけた八寸は盛り付けにも工夫があります。
秀逸だったのが八寸にあった厚焼き玉子(玉子のカステラ)。
6時間かけて作り上げます。これは江戸前寿司屋の玉をもっとスフレ的に上品にねっとりとさせた感じです。
琵琶湖産の鮎,演出の効果はなかなかのもので,鮎は一匹一匹に躍動感があります。
この店独自のオリジナルで,料理界では話題の「半天然鮎の塩焼き」。
これは,初めて食べる味でした。
コンベックオーブンを使ったのか,あるいは油で揚げたかのような独特の食感で,
焼く際の脂の流失を最小限に抑え,時間をかけて焼くことでカリッとした食感を出すそうです。
約40分程の時間をかけて焼き上げたもので,一夜干された鮎のように旨みが凝縮されたもので,
とても美味しいものでした。枝豆も全然違いますね。


煮物:賀茂茄子の白味噌あんかけ
賀茂茄子本来の土の良さと旨みがあります。やはり農家のかたから直送だそうです。
白味噌も味わいが全然違います。出汁とのバランスが巧みですね。


ご飯:生姜の炊きこみごはん・赤出汁椀・香の物
シンプルな生姜の炊きこみごはん,土鍋で炊きます。
見た目はとても地味なのですが,これ結構美味しいです。
やはり出汁ですね~。 喉を過ぎた後に口に残る生姜の清涼感が何とも云えず箸が進みます。
赤出汁椀は具は何も入れず,出汁と八丁味噌で勝負できるシンプルなもの。
香の物にまで隠し包丁が入っていることに驚きます。
この漬け物(大根・しば漬け)がまた美味しい。
漬け物とご飯で何膳でもいけそうだが,もうお腹いっぱい。
土鍋に残ったご飯は,おにぎりにして,折に詰めてお土産にしてくれます。


水菓子:佐藤錦さくらんぼ・ライチ・スイカ・マンゴープリン・ミントのジュレ
水菓子:黒蜜ようかん


料理はどれも安定した優しい味付けです。酸味の加減も穏やかに素材を引き立てています。
まず出汁の味が良く,素材の旨味を引き出すような調理法で,
上品な中にも、コクがあるものがあったりと味のバリエーションも豊富です。
この価格でしたら納得できる内容ではないかと思います。
さすがに桜田で修行をされていただけのことはあり,椀や煮物の出汁加減は抜群。

コースをひととおり食べ終えて思ったのは,
全ての料理には季節感が溢れていたということ。
器,盛り付け,季節の素材を使った丁寧な仕事でした。
真摯に精進している感が、強く伝わってきました。

他の京都の他店と比較すると,派手さや演出や要領いい接客アピールはありませんので,
地味に感じるかもしれません。
でも食べ手を高揚させる,こういった真っ当な本来の演出は,日本料理の醍醐味だと思います。
そして市場を通さずに直接に漁師や農家から仕入れます。
食べ慣れたかたは,その素材の違いを感じることができるでしょう。

ここはカウンター割烹のような店主との会話を楽しんで,
目の前で包丁捌きや料理が作られていくさまを,
見て楽しむというライブ感は味わうことができませんのが,
個室でゆっくり他人の視線を気にすることなく,くつろいで食事を味わうことが出来ます。

ただ堀炬燵の席の間仕切は,隣の部屋の話し声が洩れてしまいますので,
その辺は留意する必要があると思います。

総じて食べ慣れた女性には評判がいいと感じます。
重視するコスト・パフォーマンスと接客・サービスも,
よく気がつきますし,きめ細かい対応で気に入りました。

各料理とも,ちょうどいいタイミングでお持ちいただけましたし,
また最後には、ご主人の泉さんもわざわざご挨拶に、個室までいらっしゃっていただきまして、
お野菜のこだわりやら色々とお話いただきました。
優しい語り口調と物腰もとっても印象的でした。

ここは知人のオススメでもあり,ミシュランガイド★★を獲得されています。
この★★はダテではありません。
また店主の泉昌樹さんは,桜田さんで13年修業されています。
やはり素晴らしく,納得できる店でした。
和ごころ泉さんは,質実と本当に美味しいと感じました。

割烹・小料理屋など数多くの日本料理店さんがありますが,
和ごころ泉さんは,派手さはありませんが,自信を持っておすすめできます。

店主の泉さんの実直な感じが料理にも,お店にも感じられて,
気持ちのいい食事ができます。

お店を出る時にも,お見送りを最後までして頂きました。
店主の方の気持ちのこもったお見送りは,嬉しいですね。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

しのはら (三雲、甲西 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥6,000~¥7,999

2016/08訪問 2016/08/23

湖南ではこの8月で終了,10月からは銀座へ移転,奇をてらうことのない骨太な料理と満足させるキレ味 ” 日本料理 しのはら ”

(再訪)
” 日本料理 しのはら ” さんへ伺います。
もう1年ぶりになるんですね。
今回で全ての部屋を伺うこともできました。

・毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレ
・明石産あこうのオクラすり流し椀
・造り盛り合わせ(明石産真鯛・愛知産本マグロ・越前産剣先イカ・琵琶湖産鯉・淡路産真鱧・韓国産真鱧)
・琵琶産鱒のフライ タルタルソース 鱒の子添え
・八寸(琵琶湖産鮎と鯉の有馬煮の蓮根春巻き・近江八幡の鮎イチジク 胡麻ダレ・
    瀬戸内真鯛の笹巻寿司・奈良の西川ファームのトマト モモタロウ 黄身酢・
    モロヘイヤ・玉子真薯・和歌山産枝豆)
・九十九里浜産3年モノのハマグリ蒸し
・琵琶湖産天然ウナギ焼き
・とうもろこしご飯と木下牧場の近江牛すき焼き 松茸入り
・甲賀スイカ,デラウエア,ベリーエース,梨の蜂蜜ゼリーのパッションフルーツソース

この店に関することは,前回までに書いていますので,
参照していただければ幸いです。

琵琶湖産鯉や鱒,蓮根春巻きなど,
今回はいつもとは違う食材や調理法をしてきました。

毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレは,
高級感過ぎる気もしますが,こういう組み立てにはうっとりしてしまいます。
琵琶湖産天然鰻は身が引き締まっており,
鰻の美味しさをしっかりと味わえ,脂の甘み。
九十九里浜産ハマグリは身が厚く食べごたえのある食感と濃厚な旨みがありました。
木下牧場の近江牛は口の中でさらりととろけるあま~い脂に,
きめ細かな肉質で,噛めば噛むほど肉本来のうまみがあふれます。
また,この肉はサシを無理やり入れることもしていません。

なんといっても,店主の料理人としての気質及び探究心といいましょうか,
料理に対する愛情,仕事に対する真摯な姿勢で,
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。
基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的でした。
京都の日本料理店と比較して,リーズナブルな値段,
それに対しての極上素材と組み合わせの巧みさ。
私にとっては移転されることは残念でなりません。
こういう店はやはり京阪神で勝負し続けて欲しい気がします。
銀座店では税・サ込で23000円だそうです。

ごちそうさまでした。


(再訪)
” 日本料理 しのはら ” さんへ伺います。
一昨日の月曜日に行ったのですが,
もう1年ぶりになるんですね。
京都の日本料理店と比較して,リーズナブルな値段,
それに対しての極上素材と組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

今回は1Fカウンター席です。
店主の父がオープンさせた鉄板焼きの思い出がある場所です。
カウンター席は厨房と隣り合わせなのですが,
厨房内での気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回ここに座らせていただいくと,部屋でいただくのと違って,
店主の料理に対する真摯さと客をもてなす心尽くしに感動してきました。
それが,海味にいらっしゃった寿司職人の天本さんを含めた
スタッフも凛として,オーラを感じますし,
店主も,スタッフさんの態度もというか,
取り組む姿勢が全然違うように感じます。
「遠くから来ていただいたお客様にともかく満足してほしい」
という店主の思い入れが伝わります。
日本酒はおこぜ(睡龍)20BYと地元の松の司生酛。

・唐津産赤うにと北海道産ボタンエビ 紹興酒に漬けて
紹興酒に漬けたボタンエビがとてもいいですね~。
唐津産赤うにとの相性もいいのです。

・有明産あげ巻き貝
同じような貝に「マテ貝」があるのですが,
マテ貝とは違う種類の貝で,有明海等の干潟に多く住んでいた貝です。
殻ごとの塩焼きにするとぷりぷりの食感が楽しめ,うまみが口中に広がります。
あげ巻き貝の殻長は8cmから10cmほどで,細長い円柱の形をしています。
主に有明海,瀬戸内海湾内で漁獲されています。
国産の「あげまき」は絶滅状態なのですが,
これをいただけて,幸せでした。

・造り:大原産金目鯛・愛知津島産ヒラメ・長崎産アオリイカ・
    愛知三河産マイワシ・福井産ホンマグロ・長崎産ヒラゴマサバ

・大原産マダカあわびと冬瓜の椀
5月中旬~8月末に千葉県大原にマダカアワビが揚がります。
この大きさは4kgもある日本最大なものです。
今では200枚に1枚揚がるか否かの幻のアワビです。
一般にアワビと言えば黒アワビとメガイアワビですが,
実は一般では手に入らない幻のアワビなのです。
今回はその幻のアワビを食させていただきました。
身はほのかに甘く,食感は固すぎず,軟らかすぎないですね。
中からアワビの香りと旨みが染み出しますし,
口中にはまったりとしたうまさが充満します。
これを食べたら,他のアワビの水貝は食べられなくなります。
椀はカツオ・昆布の八方地にアワビの出汁をとても感じます。

・八寸:仁淀川産天然鮎・イカのすり身天・白バイガイ・カマス寿司・枝豆煮
    サツマイモ甘露煮・蒸し玉子・タコ柔らか煮・フルーツトマトレモン煮
仁淀川の天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
仁淀川は成長・産卵に理想的であり,
天然鮎が成長する中・上流域の石には,
天然鮎の主食のコケがたくさんあり,
仁淀川天然鮎はコケを食べて大きくなります。

・能登産ごまふぐの白子焼き

・琵琶湖産天然うなぎ

・江戸前握り寿司:玄海灘あら・大羽イワシ・金沢八景のあなご
天本さんの渾身の握りを堪能しました。
ネタと赤酢と個性あるシャリとの組み合わせは絶妙です。
玄界灘のあらも大羽イワシもいいですし,
この金沢八景のあなごは野島産に匹敵します。

・鱧の玉子丼
卵のときかたも火の入れ方,鱧の味わいも格別です。

・白桃とさくらんぼとブランマンジエ

誠実で真面目な料理です。
何度も来店したくなる,美味しいものをコスパ良くいただけます。
どの価格帯のコースでも,全身全霊をこめた気合いを感じます。

なんといっても,店主の料理人としての気質及び探究心といいましょうか,
料理に対する愛情,仕事に対する真摯な姿勢で,
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。
基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的でした。


(夜・再訪)
二回目は夜に伺いました。
部屋も2階に案内され、ドリンクメニューを見ますと、
日本酒やワインにも精通しています。
日本酒は松の司が多いのですが,不老泉や日置桜や竹鶴などもあります

・先付:由良うに・新潟産あわび・ゴマ豆腐・ズッキーニ・トマト・こなぎ をあわびダシで
こなぎをあしらっていますね。
こういう先付なので,滋賀の銘酒 不老泉の天秤搾り山廃純米吟醸酒,竹鶴純米秘伝にしました。
ずっと徳島産あわびを使用していたとのことですが,今回は新潟産。
素材はどれもこれも文句ありませんし,内容から女性に喜ばれそうですね。

・椀:オクラのすり流し椀 毛蟹・毛蟹真薯・原木椎茸・きくらげ・新じゃが
汁が主体の椀です。オクラを裏漉しにかけ,出汁をのばしながら加熱します。
すましの他に白味噌をいれて濁りにすることもあります。
昔から日本料理では、吸い物の “あたり(味)” と造里の “包丁さばき” が 板前の真骨頂とされてきました。
「椀もの」は日本料理の特徴とそのおいしさをもっとも表現した料理といえます。
「吸い物」は、どんなに旨くても季節の表現ができていなければ、よい吸い物とはいえないのです。

・造り:長崎産ヨコワ・北海道産ツブガイ・ミナミマグロ・千葉産金目鯛・ひらめ・愛媛産鯛
おかひじきをあしらっています。
ほとんど料理店で見ないミナミマグロがあるのがいいですね。愛媛産鯛は,かのこ包丁さばきで。
合わせ醤油・ちり酢・塩酢を添えています。

・鮎の風干しとひらめちまき

・松輪の鯖のきゅうりおろしと大根おろし
三浦半島南端の松輪地区では,6~11月の漁期に沿岸域に来遊するマサバを
一本づつ大切に釣上げるサバ一本釣漁業が盛んです。
夜明け前に出漁,釣上げた魚はガッチリ氷を効かせて,
昼過ぎには水揚げしてすぐに出荷するので鮮度がいいのです。
松輪サバは「これが鯖か?」というほど肉付きが良く,
脂がのって美味です。8月のお盆過ぎに旬を迎える松輪サバは,
胴体から尾にかけて黄色い筋が入り,
「松輪の黄金サバ」と称され,サバの最高級品と言われています。

・八寸:岐阜産鮎・スッポンだしおから・トマトの甘露煮ゼリー寄せ・
    サンド豆胡麻和え・あおいオクラ・玉子真薯・下津井産タコ酢・木の芽酢
岐阜産鮎がとても良いと思いますし,
八寸のどれもが手間暇かけた素晴らしい料理でした。
玉子真薯は厚焼き玉子と違い,柔らかくもっとふわっとした感じです。

・焼物:徳島産伊勢海老・ヤングコーン・新じゃがいも
・炊き合わせ:かぼちゃと玉葱のすりおろし ひりゅうず・韓国産鱧・ささごぼう・はちく
・もろみとべちゃめし
・オマールエビと玉葱 胡麻油と大根おろしのドレッシング
・くちこごはん

・琵琶湖産スッポン雑炊
土鍋でご飯を炊いていただいたので,別注でスッポン雑炊を。
出汁がとてもいいです。肉質はとても鍛えられています。
養殖は薄い色をしていますが,
天然は茶褐色や黄色や緑がかった色をしていて色が濃いのが特徴です。

・甘夏白ワインゼリー寄せ
甘夏もいいのですが,店主はワインにも精通していますので,
この白ワインゼリー寄せは絶品でした。

・葛

篠原さんが挨拶に来られ,いろいろとお話させていただきました。
お人柄も優れています。ご主人の実家は徳島ということです。

何度も来店したくなる,美味しいものをコスパ良くいただけます。
どの価格帯のコースでも,全身全霊をこめた気合いを感じます。
素材に走りがちなところを感じますが,原価無視と思う程の素材をふんだんに使った料理は,
誠実で真面目なところを感じます。
通えば通うほど,いいお店だと感動するでしょう。

お料理の質と腕を上げる事に重点を置いておられるので,
接客は普通にいいと思います。
爽やかで親しみやすく,いつの間にか寛いでしまうような感じです。
サービス料をしっかりとる店よりも好感がもてる接客です。
田舎者の私は安くて質が良くければ納得してしまいます。
高級料亭みたいなものをイメージすると少し肩透かしを食らうかもしれませんが,
リーズナブルなお値段で,日本の美味を堪能できる
素晴らしい日本料理屋さんだと思います。


 (昼・初回)
日本料理 しのはら さん。

JR草津線三雲駅から2キロ。
周りには住宅と田んぼしかない場所にお店がありますので、
ここに本当にあるのかな?と迷いました。
正面が玄関でないのも要因のひとつです。

店主は篠原武将さん。
招福楼本店、山玄茶出身という世界に誇る日本料理の名店という、
輝く経歴の持ち主。西宮の子孫、吹田の柏屋 、金沢の幸庵、
ミシュランの3つ星をとる日本料理といえば招福楼本店出身です。

さて、料理は初回でもあり、昼ということで、6500円(税別)にしました。

・ホタルイカ漬け・厚焼き玉子・筍の木の芽あえ・フォアグラムースと市田柿・烏骨鶏の肝
これはどれも素晴らしい出来映えでした。
筍の木の芽あえは白味噌を練り味噌にしていますので、他店とは味わいが違います。
フォアグラムースは秀逸な仕上がり。市田柿は南信州を代表する特産品です。
あめ色の果肉と小ぶりで品のある外観、もっちりした食感と口に広がる上品な甘さとマッチしています。
烏骨鶏の肝もうなぎのタレとは相性抜群だと感じました。

・熱海産金目鯛・五島列島アオリイカ・目板カレイ
金目鯛は焼き霜に、アオリイカは包丁の切れ込みがひと味違っています。目板カレイもいいですね~。

・ゴマ豆腐の押し寿司
ゴマ豆腐はプリンプリンとしており、おこわを使って酢飯にしています。

・ウチワ海老真薯のお椀 
利尻昆布7年物の出汁だそうですが、とてつもない出汁の深みを感じます。
天然の鳴門わかめを思ったより煮込んで、本来の固さを無くしています。
力強さを感じる吸い地です。といっても雑味があるわけではなく、
澄み切った染み渡るような味わいです。ウチワ海老は身がつまっており、
歩留まりはイセエビよりも上で、非常に甘みが強く旨みもあります。
エビの中でももっともうまいとも言われます。蕗の千切りと花ゆずをあしらっています。
花ゆず(一才ゆず)は、名前のとおり花の香りを楽しめます。

・カナダ産オマールエビと福岡県合馬の筍の炭火焼き
福岡県北九州の合馬(おうま)の筍は、
良質な粘土質土壌で土層も深く質の良い筍が取れます。
合馬たけのこは、アクが少なくやわらかな筍として知られています。
添えられた台湾産はちくと食べ比べさせてくれます。
木の芽醤油・割り醤油・千鳥酢のマヨネーズで。
オマールエビといえば、私はブルターニュ産が好きなのですが、
値段からして文句はいえません。
でも、カナダ産でも味噌はレアー状態にしていますが美味しかったですね。

・原木椎茸とうるいの胡麻酢かけ
原木椎茸は食感をだすために素揚げして炭火焼きしています。
胡麻酢の酸の使いかたが好みでした。

・山菜(筍・わらび・つくし)の天ぷら みぞれあんかけ
どれも朝獲れの山菜の香りがします。

・三雲猪のバラ肉タスマニア産マスタード添え 有機野菜自家製オニオンドレッシングソース
三雲猪は内臓に近い部位のバラ肉です。
タスマニア産マスタードの粒マスタードは「プチプチ」した食感が特徴で、
程よい酸味で、猪バラ肉のいいアクセントになっています。
「香」「風味」「食感」ともにマスタードの粋を越えています。

・筍・粟麩・ふき・菜の花の炊き合わせ
薄味ではなく程よいダシですが、奥深い奥行きを感じます。

・たけのこご飯
福岡県合馬産筍を土鍋で炊き上げます。

・伊勢海老の赤だし
焼いた伊勢海老の頭を赤だしの味噌汁です。

・パンナコッタ黒蜜かけ 金柑添え

・土山の煎茶


地元客の普段使いにも、口の肥えたお客さんの高度な要求にも応える事のできる
本流の会席料理とフレンチやイタリアンや中華料理の素材なども取り入れる柔軟さ。
そして満足させる切れ味。

「遠くから来ていただいたお客様にともかく満足してほしい」「客人をお腹一杯に満足させてあげたい」
という大将の思い入れが伝わります。
この内容で、それでいてかつこれでもかというくらいのボリューム感、
変に気取ることなく、とにかく「勢い」がある料理、これが最大の魅力です。

店主は30歳半ばと若く、挑戦する姿勢でコストパフォーマンスの高い料理を提供されています。
京都で同じ物をいただけば2倍から3倍はするでしょう。
日本料理は「しのはら」でと決めるお客さんの気持ちがよくわかりました。

なんといってもご主人の料理人としての気質及び探究心といいましょうか。
料理に対する愛情、仕事に対する真摯な姿勢で、
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。

基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的です。
また、豪華な食材を揃えても、全体のバランスが崩れていないところがさすがです。
日本料理としての完成度を競えば、現状のしのはらさんを超えるお店は数十軒はあるのかもしれません。
けれども、しのはらさんは、これから先もっともっと美味しいものを食べさせてくれそうな予感がします。

店の休日には、全国の有名店を訪問されています。
これからも刺激をうけて、変化をしていくでしょう。
今後も、定期的に訪れて変化を楽しみたい店だと思います。

  • 毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレ
  • 明石産あこうのオクラすり流し椀
  • 八寸(琵琶湖産鮎と鯉の有馬煮の蓮根春巻き・近江八幡の鮎イチジク 胡麻ダレ・瀬戸内真鯛の笹巻寿司・奈良の西川ファームのトマト モモタロウ 黄身酢・モロヘイヤ・玉子真薯・和歌山産枝豆)

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3位

さえ喜 (北新地、西梅田、東梅田 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2014/10訪問 2014/10/19

リラックスできる雰囲気とエンターテイメント感 鮨 さえ㐂

北新地の鮨 さえ㐂 さんへ。
どうも大阪の高級店の寿司は期待外れが多かったのと,
北新地の有名店は敷居が高いと感じていて,足が遠のいていました。

お店には看板も無ければ、暖簾も出てません。
初めて行くには,分かりづらいので,
ビルまで来て中の通路を一往復してしまいました。

お店に入って、まず目に留まるのが板場を囲む形のL字型のカウンター席。
そこに座れる席は11席のみです。
高級感のある無垢の桧の一枚板です。
さすが北新地の高級寿司店って感じですね。

お客のお腹の具合や好みに合わせて一品と寿司の量を変えてくれます。
桧のカウンターに平行につけ台で包丁さばきや調理の仕上げが見れます。

もちろんメニューはなく,店主のおまかせのみ。
料理を提供する前に,好きなものや苦手なものを聞いていただけます。

紹介もない一見でしたが,席は親方の前です。
店主佐伯裕史さんがまず笑顔で挨拶してくれました。
説明も非常に丁寧で好感が持てます。
丸刈りのスタッフの板前さんもキビキビとした動きです。
扱う素材のレベルはすべて超一級品。
店主が現地まで通い,口説いた生産者直送の素材が並びます。

まずは,サッポロ瓶ビールをいただきます。
グラスの「うすはり」に感動してしまいます。
厚さ0.9mmの名人が作ったこの通常のグラスの半分以下の極限の薄さで,
しなやかで衝撃には強いそうです。
軽さ,口当たりの良さ、繊細さを感じます。
このグラスでいただくお酒の旨さはやみつきになります。

燗どおこもちゃんとあります。
ちろりはどっしりとした錫製。
日本酒は京都の澤屋まつもと,石川の加賀鳶。


・加賀野菜の金時草(きんじそう)と戻りカツオに自然薯を一緒に。
珍しい食材に心惹かれます。
加賀野菜の金時草は粘りがある食感です。
まずは,この一品が素晴らしい。

・岡山産松茸の茶わん蒸し
キロ9万円の朝採れの香り高い松茸です。
茶わん蒸しでもすこぶる相性が良いのです。

・長崎産クエ,鳴門産天然鯛,鯖
有田焼の皿で提供されます。
クエも鯛も熟成されているかの味わいです。
鯖は〆てスモークで。
とても大きい天然鯛は疲労骨折した明石鯛のコブなど,
説明してくれる演出など,目にも舌にも満足度は高いでしょう。

・鮟肝
こんなに柔らかくふわっとした鮟肝は初めてです。

・北海道産ボタンエビと青森産天然マイタケ
これもかなり大きいボタンエビを佐伯店主が目の前で調理するしゃぶしゃぶです。
青森産天然マイタケは味も香りがいいですね。
ダシはいいのですが,あんが強い気がしました。

・鹿児島産白甘鯛のお椀
これも大きい鹿児島産白甘鯛。
箸を通すとフワッと広がります。
寿司屋のレベルを抜く八方地のダシの良さ。


つまみの多彩さが最も印象に残りました。
寿司屋らしからぬ,非常にバリエーション豊かな料理の内容です。

相当な努力をして仕入れた上質のネタに,
センスあるアレンジを効かせたレベルの高い肴が繰り出されるます。

寿司屋のツマミというより、割烹・日本料理のレベルを感じました。
つまみはお酒に合う,手のかかった面白いものが提供されます。
お酒をいただく私には,肴(アテ)の質が高いのも嬉しい。
江戸前寿司というイメージからは逸脱するものかもしれません。

関西の高級江戸前寿司代表として,これが正解かと思います。
無理に東京の正統な江戸前寿司を真似るよりも,
大阪人らしさや北新地の場所柄,接待や同伴も考えると,
酒をいろいろと飲みながらなら,なにわ割烹系のほうが潔いと感じました。

握りは大間のシビのホンマグロで210キロモノです。
見せていただいたブロック塊の大きさにもビックリ。

本マグロの赤身は浅ヅケに。
香り,旨味ともしっかりした美味いマグロです。
中トロも繊維のきめ細やかさが素晴らしく,口どけも良い。

剣先イカは隠し包丁で柔らかく,
あなごは煮たものを炙っています。

シャリは熟成され角のとれた赤酢と,
ミネラル塩を使用しています。
米は天日干しされた奈良の古米が使われています。
素材はどれも図抜けていました。
口の中でホロリとほどけるシャリ。
何よりシャリが美味いですし,酸味がとがっていません。
ただ,握りそのものは空気が入りすぎでしょうか。

自家製のガリがとても魅力的でした。
ガリは甘みを排したシャッキリとした味付けです。
最後の茶も妙に美味しいと思います。

握りは真っ当な江戸前寿司です。
握り寿司だけなら,ここよりも最高の店があるでしょう。
接客,酒,肴(つまみ)の良さと,ここの面白さがあります。
だから,総合的にはとても満足します。
時価の寿司屋さんで,価格と味わいと質のバランスがいい数少ないお店です。

店主に職人的なクセが全くありません。
気さくなかたで,真摯に取り組み,
質問すると的確にそれぞれの食材の背景や器の選択など話してくださいます。
どれだけの努力をすれば,どれだけの対話をすれば,
よりお客様に喜んで貰えるのか・・・を追求しています。

銀座の寿司屋と対比すると,
鮨 さえ㐂さんは,パフォーマンスというか,
エンターテイメントのある寿司屋です。
仕込み時間にも準備しておくのですが,
極力,お客様の目の前で料理を作りはじめようという姿勢。
お客さんにとっては、そういう技を見ることができ,ライブ感を味わえます。
そして,お客さんは喜ぶのでしょう。

そして,この店の良さは,
肩ひじ張らずに食事できる雰囲気と,
店主たちの気さくさとパフォーマンス。
敷居は低く,客を上下で選ばないですし,
常連でも一見客でも平等に扱っていただけます。

それこそが,リピート客を掴んで離さない理由なのだと思います。
満席の繁忙時にも関わらず退店時には,
店主自ら玄関まで見送りしてもらいました。
入店から最後まで「客」をおもてなしする気持ちが伝わりました。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

京洛肉料理 いっしん (祇園四条、三条京阪、三条 / 牛料理、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2014/08訪問 2014/08/17

近江牛を使って日本料理に昇華させた肉料理 いっしん

お店は祇園四条駅と三条駅のちょうど中間,
元お茶屋の京町家が道なりに並ぶ風情たっぷりな新橋通にある
「いっしん」さん。

私は,この界隈が祇園の中でも一番お気に入りです。
外観は、非常に風情のある祇園の町家です。
「いっしん」の店構えは京都らしさを感じますし,素晴らしいですね。
もっとも,祇園のこの辺りが本来の京都を感じさせます。

肉でがっつりのイメージを覆す,
厳選した近江牛を使用し,繊細な味わいの会席スタイルでいただけます。

近江牛を使った創作料理というレベルではなく,
それら一品一品を会席料理のレベルにさせています。
肉を食べに行くというよりも牛肉を使った日本料理を食べに行くという感覚でしょう。
今まで食べたことのないような肉料理をいただくことができます。

それは厳選された近江牛の雌牛の極上の肉を使い,
刺身やタタキや焼肉といったかたちで供するのではなく,
肉そうめん,パストラミやお椀,寿司というような一品料理を提供されており,
きっと肉に対するイメージが変わることと思います。

格子戸を開けて入って行くと、女将さんが笑顔で出迎えてくれます。
高級割烹店のようなカウンターがあります。
店内に入るとお店はピカピカ~♪
目の前に広がるピカピカに磨かれた調理場が印象的なカウンター席
清潔感のあるとても綺麗なお店です。
カウンターは8席,奥に個室もあります。
この日は勿論予約の方で満席。

コースは、お任せのみです。

・ 近江牛そうめん
そうめん風の肉の細造りを山芋と海苔で。
これは牛肉を素麺に見立て,細かく包丁を入れたものに山芋のすりおろし,
あさつき葱,極細のきざみ海苔,ほんわさび,それに和の出汁を注いだものですが,
口当たりも良くて,味付けもすごく上品。
肉料理の概念を一品目から覆されます。
どうしたらこんなにきれいにカットできるんでしょうか。
肉の甘みと旨みが同時に味わえます。
和風のユッケと云っても良いもので,単なる牛刺しとはひと味もふた味も違います。

・近江牛3種盛り
ウチヒラ2種・ミノの白和え・ローストビーフ

ミノはものすごく斬新で柔らかく美味しい。
ミノの湯引きには感動します。非常に薄く切ってあり見た目はまるで湯葉。

ローストビーフは真空調理で紫蘇のソースです。
真空調理なので、素材の風味や旨みを逃すことなく均一に調理できます。
思い描いているような紫蘇のソースとは違い,紫蘇独特の酸味はありません。
さっぱり頂ける一品でした。

ウチヒラ肉 塩と胡椒 胡麻と海苔風味
脂身の少ないウチヒラ(内モモ肉)。
綺麗な赤身で,周りを塩胡椒で味付けしたものと,ゴマと海苔で味付けしたもの。
塩胡椒の方はスタンダードでお肉の味が楽しめ,
胡麻と海苔の方はウチヒラとの相性が良く、好みの味でした。


・あなご真薯とタンのお椀
蓋を開けるとフワ~っと良い香り。
お椀を開けた瞬間にいい匂いがします。
あなごしんじょと出汁だけで充分旨いです。
お出汁は透明感とキレがあり、昆布とカツオを感じます。
和ごころ泉仕込みです。

・近江牛タン刺し
タンは醤油漬けにしており,ひと味違います。
これを昆布で合わせて食べます。
こちらのタンも美味しいです。

・ダダ茶豆のフランとテール肉の煮凝り 
ふわっとしたフランでダダ茶豆本来の味がちゃんとしています。
テール肉も柔らかく煮込んでいます。

・寿司の盛り合わせ
牛タン塩漬け握り、肉と柴漬け巻き、トロ肉漬けのミニ丼
柴漬けの酸味がお肉を引き締め、キリッとした味わいに。
づけ丼。どれもお肉なのですが、とてもお肉とは思えない食感です。
全てみすじ肉を用いています。

・近江牛のサーロイン 泡醤油と洋わさびを添えて
醤油をスポンジ状にしてあり、それを載せて食します。
過去に草喰 なかひがしでもポン酢を同様の形状にしてありました。
上質な近江牛のシンプルなサーロインステーキですが,
これを泡醤油と洋わさびで食べさせるところがこの店らしいです。
この泡醤油は長時間経っても形が崩れずステーキに乗せていただくと,
口の中で肉の脂とジュワっと混ざり合う感じがたまりませんでした。
全くしつこさを感じさせないサーロインです。

・肉茶漬け
比較的あっさりとした味です。

・宮崎マンゴーのソルベ お汁粉のクリームブリュレ
・コーヒー
御汁粉というよりもクリームブリュレの下に餡子が入っている感じです。
こちらは独創的で非常に美味しかったです。


温かい料理は温かい状態で,冷たい料理は冷たくしてと,
当たり前といえば当たり前なのですが,そういう当たり前の気遣いを,
そっとしてくれる配慮がありがたいお店です。

牛肉ゆえ,季節感を出すのが難しいでしょうが,
お出汁の件と言い、勉強熱心なご主人です。
よくここまでバラエティに富んだお料理で感心します。
そして何よりも料理の一つ一つに変化があり楽しめる感動があるお店です。
完成度としては高いレベルにあると思います。

他の肉料理屋や肉割烹等とは一線を画し,
店主の肉に掛ける探究心と和食の食材等を上手く合わせる料理です。
それらを一流の日本料理のレベルにまで高めています。
ミシュランの☆☆になっていたことも納得です。

肉や出汁の風味を効かせるために,ややレアな状態の肉が多いです。
料理の流れによって肉のサシの入り加減が絶妙で,胃が変に重くなる事もありません。

接客に関しては,
女将さんは、非常に気が利き、愛想も良いです。
店主は真剣に料理に取り組んでおられますが,
皆さん楽しんでお食事していられたみたいでお店の雰囲気は終始和やかでした。
店主は機嫌よく挨拶やお話しして頂きました。

厨房に西洋鍋がたくさんあり,ご主人は元々フレンチ出身で,
ホテルなどでフレンチを修行した後,滋賀の守山市で近江牛を使った割烹を展開,その後京都へ移転。
はじめは滋賀でお店を開いて9年,その後こちらに移ってきて12年目だそうです。

帰り際は店主が表までお見送りしていただきました。

京都の日本料理店をよく行かれた方でしたら,こういうのも良いと思います。
京都に来たら行っておきたいお店です。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • 鷹勇

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5位

紀茂登 (県庁前、元町(JR)、元町(阪神) / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2014/06訪問 2014/07/10

 勢いとあふれる才知で繊細な料理 日本料理 紀茂登

(今回)
昨日昼は紀茂登さんへ。
久しぶりなのですが,玄関口も変更され,
個室がひとつ無くなっています。
最近は個室は使用してないようですね。
店内へ入ると,一枚板のすっきりとした白木カウンター8席(夜は6席)。

目の前にたくさんの美しいワイングラスが並べられていて
しかもワインセラーにもこだわりのワインもあります。
ご主人は日本酒よりもワインに精通しています。

お料理はおまかせコース形式のみ。
なお,カウンター席は写真撮影不可のため,
新しい写真はありません。
マイレビュアーのてるてる!(^^)!さまと
メニューがかぶりますので,
参照していただけたらと思います。

お酒のリストでクリュグとかボランジェが目に留まったことから,
最初に供されたのはシャンパーニュ。
ここはワインのメニューリストにあるものは,
グラス売りでも提供していただけます。

・淡路産の釣り鱧をロッソトマトソースで
鱧の身は薄いですが,ピカピカに光輝いています。
鱧包丁ではなくて,包丁で鱧切りします。
愛知県で生産者が4人しかいないロッソ究極トマトを
ベースに土佐酢を合わせたトマトソースです。
鱧にはディルをあしらっています。
これに合わせる器は陶器では無く,
イタリアのベネチアグラスの素敵な器です。

・千葉県房総産金目鯛の握り
藁で炙り,皮目を焼き霜にします。
これには自家製燻製塩を使います。

・鱧しんじょと賀茂茄子の椀
丸茄子は柔らかく,真薯はやや硬いでしょうか。
箸を入れると真薯が開くといいのですが・・・。
出汁は良いと感じました。
ただ,こういう椀は壺中庵虎屋が図抜けています。

・剣先烏賊の造り
今年はアオリイカが不漁のようです。
烏賊への包丁の入れ方がいいですね~。
魚醤(ナンプラー)と合わせて。
輪島のしょっつる的な感じです。

・鹿児島産鰹の造り
ねぎの葉,ブロッコリーの葉,みょうがをあしらっています。

・いぶりがっこ(漬物)にフロムダンベールのチーズをのせて
この相性はとても良いですし,日本酒とも抜群です。

・野菜のあんかけ
ゴーヤ,岡山産椎茸,白ねぎ,ゴボウが入っており,
トリュフオイルで。

・車海老と広島県産じゅんさい、タピオカをジュレで

・タコとオクラ 

・白甘鯛と万願寺唐辛子の炊き合わせ

・宮崎雌牛とシマササゲをスリランカ産生胡椒の塩漬けと塩昆布と合わせて
この宮崎雌牛,赤身主体なのですが,熟成肉のような素晴らしい素材です。
スリランカ産生胡椒の塩漬けでばっちりと合います。

・とうもろこしとズッキーニの飯
米の味がホントにしびれます。

・鱧の骨出汁のお雑炊

・ブランマンジェ
器はベネチアンの切子です。

・小豆とクリームチーズの揚げ春巻き

薄茶と塩金平糖,
最後にお抹茶をたてて下さり、終了です。


カウンター席に座ると,
木本ワールドが広がります。
器にも凝っていて,ボヘミアングラスやら
素晴らしい器で,目にも楽しいです。
端正で斬新でオリジナリティあふれる料理,
繊細な気配りと接客。
無口なお客さんにはジョークあり,ユーモアあり。
接客サービスも秀でています。
また弟子の野々原さんの接客もいいですね。

気になるところは,やはり八寸は欲しい気がします。
あと価格設定は松川さんあたりを考えていること。
選ぶ魚とかも・・・・。
食材に制約無く,思う存分のお料理を作りたいという想いとも
違うように感じました。


(前回)
予約が取れないと評判の『紀茂登』さんへ昼に伺いました.

「ミシュランガイド京都・大阪・神戸 2012」において,初登場でいきなり二つ星を獲得された日本料理のお店です。「ミシュランガイド京都・大阪・神戸 2013」も二つ星です。

開店は2010年9月,京都の桜田出身の主人 木本泰哉氏は34歳ぐらいです。

トアロード沿いを北へ,ホテルトアロードの手前の路地を西に入った所にある山手ザ神戸タワーの1階にあります。南西の角です。

中山手通の再開発により建設された大きなマンションの1階,分厚い木とガラスで構成された独特のデザインの入り口が一際目を惹きます。まだ真新しさが残る店内は,白木で統一されています。

「紀」・「茂」・「登」と掲額された書にもセンスの良さが感じられます。お店の空間は完璧です。ところどころに日本料理店の工夫がしてあり,シンプルで且つ落ち着いた空間で,器・照明なども素晴らしいです。

席数は合計12席。カウンター席が6席,2名用の半個室,4名用の個室から構成されています。

ご主人は京都「桜田」出身の方です。桜田のご主人は、滋賀の「招福楼」出身の方なので,そういう料理が楽しめます。

昼は7500円,夜は15000円(税サ別・サービス料5%)のみの構成です。昼は12時,夜は18時に一斉にスタートします。田舎者の私は迷ってしまい,ご主人が迎えに来てくれました。すみませんでした。<(_ _)> 遅刻や前日・当日のキャンセルはくれぐれも気を付けてください。

まず瓶ビールを頼みましたが,供されるグラスがとても薄く,ビールの泡がとてもきれいです。少し力を入れて握ったら割れそうな感じです。

さて,先付にはずいきとタコのトマトのジュレです。新鮮トマトを使った程良い酸味の爽やかな一品からスタートしました。暑い夏の日にはこの酸味がとてもよく合います。

これなら日本酒が飲みたくなったので,徳島の山笑(今小町・中和商店)の燗酒,次に奈良の純米大吟醸の篠峯を冷酒でいただきます。

そして次に椀物が登場します。吸い地の味は流石招福楼さんの流れを汲む桜田さん仕込み,澄んだ出汁の感じと,いい感じに仕上げられた椀物でした。鱧も冬瓜も素材は良いし,茹で加減も抜群でした。おかひじきを添えています。ただ,塩分好きな私ですが,塩分のバランスの工夫と熱さが欲しいと思います。

カツオの八丁味噌。カツオに茗荷と生姜をのせています。カツオは初鰹的なさらっとした味で,八丁味噌ベースの,優しいですが,こんなにも相性が良いものかと思いました。

烏賊の八方地ダシのジュレ。烏賊の切り込みかたも良いですし,まとわりつくような歯応えの烏賊,八方地のダシはさすがだと感じました。

八寸はもずくとオクラ酢・インゲン胡麻和え・ウニとじゅんさいのタピオカ添え・スナップエンドウのチーズスープ・鯛のちまき・玉子のカステラなどです。

前菜や八寸は、繊細さが表れています。もずくとオクラ酢も素晴らしい出来映えですし,インゲン胡麻和えも胡麻和えがとてもいいです。スナップエンドウにチーズなども感覚が抜きんでています。玉子のカステラはカステラというよりも,しっとりとした濃厚プリンの感じです。卵の濃厚かつ上品な甘さを感じます。

そのような瀟洒な空間で供されるお料理はいずれも美しい器に盛り付けられ,季節感を重視した味も見た目も期待を裏切らない繊細な品々です。料理は日本料理に縛られず,巧みに構成されている印象を受けました。神戸や京都できっちり修行されている味です。

賀茂茄子と万願寺唐芥子を新生姜で・・・・・。これもよく考えてられています。万願寺唐芥子は全く辛さを感じません。どういう風に下ごしらえしたのか,聞くのを忘れてしまいました。

〆の食事では,ズッキーニととうもろこしのご飯でした。最近は流行なのか、こちらでも最後のご飯も,1テーブル分のお釜で炊かれたものが出ました。食事に合わせての精米したての新鮮なお米が釜炊きで供されますが,米本来の旨味を改めて実感させられます。一緒に宮崎牛フィレステーキがだされました。きんしんさい(ゆりかの蕾)が添えられています。

デザートはマンゴーとパッションフルーツとオレンジのジュース,ブルーベリーの炭酸,チーズの春巻き,メイプルシロップのブランマンジェ。どれも素晴らしいと思います。抹茶でしめくくります。

料理は全体的に優しい感はありますが,塩分など凛としたものがあり,決して薄味ではありません。勢いもありますし,緻密で繊細な料理に構成でした。

招福楼さんの系統の料理は厳選された素晴らしい食材を,その持ち味を引き出すために手を加え過ぎないのです。凛とした料理でとても好きです。ここの料理も「二流の食材なら出さない」という思いを感じます。そしてどれも美味しいのです。

お料理も去ることながら、器が素晴らしいです。若いご主人は,愛想もよく、大変よく気が利く方で,接客慣れしています。そして,美人な女将さんの着物姿がとても素敵です。接客は付かず離れずの間合いで好感がもてるものです。

また夜に必ず伺いたい,そう思わせる素敵な店でした。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

Matasaburo (長居 / 焼肉、ステーキ、ホルモン)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2014/05訪問 2014/05/22

ドライエイジング(熟成肉)と本格炭火焼肉 又三郎

今や大阪では大人気のお店
熟成肉と本格炭火焼肉 又三郎(またさぶろう)

外観は、長居パークホテル1階にテナントとして入っており,
モダンかつスタイリッシュな外観です。

熟成肉と色んな部位を取り揃えた焼肉,
フレンチシェフとパティシエとで,
フレンチ的コースと熟成肉ステーキという新しいタイプの焼肉店です。

店内は意外と大箱です。
ロブスター料理主体のアメリカンタイプのレストランというイメージかな。
焼肉店を思わせる昔ながらの雰囲気は皆無です。

店内も綺麗で広い空間です。
カウンター席はわずか3席のみ,あとは全てテーブル席です。
席の間隔も充分あり、心地良いです。

まず入店すると,すぐに熟成肉の冷蔵庫があり目に留まります。
中にはお肉がいっぱい入っていますね。
「熟成中」っていう紙が貼っています。

清潔でおしゃれな店内に,
「熟成肉と本格炭火焼肉」のキャッチ,
冷蔵庫の牛たち。めっちゃ期待してしまいます。

こちらのお店,ただの焼肉店ではありません。
熟成肉,いわゆるドライエイジングさせた黒毛和牛がいただけるのです。

さて、「又三郎」 を 焼き肉全国No1 との 名を馳せさしめさせた 「ドライエイジングビーフ(熟成肉) 」
牛肉は熟成(エイジング)を経ることによって軟らかくなり、風味豊になってきます。
ある程度 寝かせると,肉の中の酵素により タンパク質 が 分解されて,
旨み成分 である アミノ酸に変化するから,旨くなります。

熟成肉,こんな真っ黒でカチカチに乾燥した肉が,
実は美味しいんだよって,気づかれ出したのは,この2~3年。

霜降り全盛期には,「サシの入らないダメな肉」の烙印を押されていた,
あかうしや短角牛が,ここ数年再評価されてきたのです。

表面が黒くて,見た目が悪いけど,味は濃厚に複雑になっています。
外見では本当の良さは分からないですよね。
熟成肉も熟成させる前は,ピカピカときれいで光っていますから。

それ以外の炭火焼肉,こちらは名物の熟成肉と並んで,
定番部位から稀少部位まで取り揃えており,その数の多さにビックリ致しますね。
お肉のメニューに関しても,部位毎にお写真を乗せており非常に分かりやすいかと思います。
ただ熟成肉のステーキや、ほぼ一頭全ての部位の表記があるので、
初めて行く方は迷ってしまいそうですね。
とりあえずいろいろな部位と熟成肉の食べ比べをしたいので,
フレッシュの焼肉はハーフサイズを絡めながらの注文です。

ハーフサイズと言っても,一皿2枚くらいしかありませんので,
値段は張っても,一人前単位で頼んだ方が良さそうですね。
ただ稀少部位やモモ系の部位に関しては,その日の仕入れ状況によって品切れメニューが結構あります。

お肉のランクで言えば、だいたい黒毛和牛の雌牛A5ランクの肉質で,
脂に甘味と旨味が詰まってました。


焼肉は,
特製塩タン・バラカイノミ・特選ハラミ・イチボウチヒラ・ブリスケ・ロース・まる芯など,
ホルモンはミノとレバーを注文します。
すべて黒毛和牛。赤身であってもサシがすごい。
ピカピカのツヤツヤで量はすくないですが,贅沢な牛肉たちです。

どの肉も脂乗りまくりで室温でも溶けまくります。
さっと焼いて,こだわり塩や醤油タレであっさりと頂きます。
この塩や醤油ダレもかなりの出来です。
お肉の旨さはどの部位も流石と言う印象でした。
炭は備長炭の高級モノですね。
そして若い女性の接客サービスもそつなくいいと思います。

熟成肉は4~8週間,宮城県産黒毛和牛うちもも,宮城県産黒毛和牛とうがらし
注文してから完成まで約40分かかります。
熟成肉は、全て店員さんが調理してくれます。

熟成庫から出した肉をカットし、乾燥変色した表面を取り除く。
炭で片面を3分焼く。
裏返してさらに2分焼き,火から下してアルミホイルで5分間包み,熱を浸透させます。
アルミホイルの中で熟成肉を常温に戻します。
2回目の焼き,両面合して5分焼き,再びアルミホイルで5分間包み,熱を浸透させます。
この作業をもう1回行い、合わせて3回「火入れと休ませる」を繰り返します。
3回目の焼きをした熟成肉にはアミノ酸効果による焼き色がしっかりと付いています。
約40分。表面は炭火でカリッと焼き上げ、
中は肉汁たっぷりのロゼ色に輝くミディアムレアに仕上がりテーブルに運ばれます。

熟成させなければ、霜降り部位なので、脂っこくすぐに胃にもたれてしまいます。
熟成させる事により、まろやかな味になり、口の中で噛みしめると
旨みと適度な脂身が広がり、非常に美味しいです。

また熟成肉というと個人的には赤身のイメージが強かったのですが,
実は上手に熟成させれば,少し脂の入っているものがむしろ美味しいようです。
また熟成肉は,A5黒毛和牛だけでなく,部位によってはA4黒毛和牛も使用しています。

さらに,キムチやテールスープ,冷麺などの
サイドメニューもいいと思います。

ただ,ビール・日本酒・焼酎は種類が少ないので,
充実させて欲しいですね。

やはりここは,一度の訪問でこの店を知るのは不可能だと感じました。
全てに徹底したこだわりを感じます。

値段と素材を考えると,非常にコストパフォーマンスも高く,
大阪を訪れたら,是非とも訪れて頂きたいお店です。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

菊水鮓 西店 (西明石 / 寿司、海鮮、日本料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥15,000~¥19,999

2020/09訪問 2020/09/08

江戸前寿司をベースに上質素材をオリジナリティ溢れる創意工夫した仕込み,おもてなしの気持ちが伝わる " 菊水鮓西店 "

前回の明石では元祖の " 菊水鮓 " さんに伺ったので,
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年ぶりの再訪になります。

明石駅近くの "菊水鮓" さん," 明石菊水 " さん,
西明石駅近くの " 菊水鮓西店 "さんと,
もともとは菊水鮓さんが本家で,
親戚関係で新店へと暖簾分けしていったようです。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は相模灘,宗玄などです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。
ワインはスペイン白ワインでした。

*酒肴
・真蛸の卵
・明石鯛
・真蛸造りを隠し包丁で
・真蛸柔らか煮
・真蛸吸盤
・シロトリガイ
・メクリアジ

*握り寿司
・鱚
・車海老
・ミナミマグロの昆布〆
・剣先烏賊
・淡路産赤ウニ
・あなご
・あなご山椒
・カワハギ
・ホンマグロトロ
・真蛸
・あなご巻き寿司
・赤だし


酒肴というか一品として提供された,
真蛸の卵や吸盤,柔らか煮は,
日本酒のアテにいいですね~!
吸盤はさっと湯引きしても生感覚です。
真蛸の造りは隠し包丁で生ながらも,
なんとも柔らかい食感が凄いです。
シロトリガイは形はほとんどトリ貝です。
黒っぽいトリ貝に対して,この貝は白っぽいですね。
柔らかい触感で甘みと旨みがあり,確かにウマい。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

生ウニに関しては,
淡路島由良産の赤ウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ赤身の昆布〆も,
昆布が馴染んで相性がいいと思います。
境港産本マグロ大トロはとろける味わいでした。

車海老は茹でて甘さを引き出しています。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。
大阪から明石にやって来ました。
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
5ヶ月ぶりの再訪になります。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は香川の凱陣純米山廃オオセトです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

*酒肴
・あなごハラス
・アオリイカエンペラ
・あこう(キジハタ)
・北寄貝を昆布出汁で煮て
・鰆焼霜
・スミイカゲソを酒煮
・ヒラメ昆布〆
・めくり鰺(ヒラアジ)

*握り寿司
・新イクラ
・サヨリ
・生車海老と茹で車海老
・ホンマグロ中トロ
・アオリイカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・カワハギ
・めくり鰺(ヒラアジ)酢〆
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・あなご新子巻き寿司
・赤だし

酒肴として提供された,
あく抜きを北寄貝も美味しいですし,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のある鰆の焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

境港産本マグロ中トロ,
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
中トロながらもとろける味わいでした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。

" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
今回は初参加のIZNM師匠と共に,
私にとっては半年ぶりの再訪になりました。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は明石の大和鶴,京都久美浜の玉川アイスブレーカー,
徳島の芳水高垣木純米吟醸でした。

*酒肴
・あなご肝煮
・造り(明石鯛,マコガレイ,つぶ貝,蒸し真蛸)
・真蛸吸盤
・あなごハラス醤油つけ焼き
・マナガツオ焼き霜
・舞鶴産生トリガイ
・真鱧白焼き
・赤だし

*握り寿司
・鱚昆布〆
・生車海老と茹で車海老
・ミナミマグロ(インドマグロ)漬け
・剣先イカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・明石真鯛
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・カワハギ肝のせ
・境港産本マグロ大トロ
・蒸し真蛸
・〆鯖
・あなご新子巻き寿司

*デザート
・抹茶くず練りプリン
・みかんのパンナコッタ
・びわのコンポート

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
あく抜きをしっかりしたつぶ貝,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のあるマナガツオの焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

今回は舞鶴産生トリガイ,
活の殻付きトリガイと言えば,
最近は地方の和食店では,
ほとんどみかけなくなりました。

京都舞鶴産や宮津産の丹後の殻付き活トリガイは,
その大きさと肉厚な身質,味の良さなのですが,
最近は本当に生のトリガイの価格が高いため,
2~3万円越えの食べログ高得点の高級日本料理店や
超高級寿司店御用達になってしまいました。

トリガイ特有の黒々としたきれいな色ですね~!!
これらはかなり大きく身も肉厚です。
噛むほどに舌の上で広がる甘味と磯の香りが最高です。

握り寿司では,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

剣先イカは海の波風と言うか,
東海道五十三次のしぶきのように隠し包丁を入れて,
さっと火を通しています。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニと由良産生ウニ,
この2種を揃えての握りとは驚きました。
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ(インドマグロ)のヅケ,
ミナミマグロの赤身には,ホンマグロに比べ,
脂感がありますし,味わいが濃いのが特徴ですね。

境港産本マグロ大トロ,
境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まっています。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年半ぶりの再訪になりました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

*酒肴
・なまこ
・マダコの頭
・ヒラメエンガワ
・からすみ
・新いかなご炙り
・ホンマグロムナビレ炙り
・真牡蠣スモーク
・太刀魚

*握り寿司
・さより
・インドマグロ昆布〆
・北海道産ムラサキウニ
・蒸しあなご(山椒)
・蒸しあなご(バラ海苔)
・かわはぎ肝載せ
・サツキマス
・マダコ
・ホンマグロ中トロ
・平貝
・サゴシ酢〆
・穴子新香巻

飲み物はキリンクラッシクラガー瓶ビール,
日本酒は地元明石の大和鶴,
大震災前は福島,今は山形の磐木寿,石川の宗玄にしました。

日本酒に合わせて,酒肴的なものをお願いしたのですが,
これがすこぶる良いのです。
なまこは内幕を外して柔らかく,
からすみはしっとりとしています。

いかなごは関西では,
一番は早く春を告げる海の食材として珍重されています。
炙った新いかなごは独特の風味とうまみがあります。
ホンマグロの胸鰭は,筋肉質で脂感がたまらないですね。
真牡蠣は燻製していますが,
牡蠣の濃厚な味わいがより一層引き立っていました。
太刀魚はきれいで味わいも抜群,
造り(刺身)でこんなのは食べたことがありません。

*握り寿司
サヨリは11月から5月に旬を迎えますが,
この時期は香り高く上品な味わいで,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

スミイカは塩にひと手間かけられていますし,
スミイカらしい食感が楽しめました。

インドマグロは北海道産昆布と明石の海塩で,
鮮やかな色を保ちながら,ねっとりとした旨みの濃い身質,
余分な水分をカットして,旨みが口の中でトロッと広がります。

ムラサキウニは北海道を代表する美味しいウニの1つ,
味も濃くて,甘みも強いように感じました。

サツキマスは本来の天然遡上のモノです。
脂が豊富で,しかもその脂がでサラッとしているので,
とても美味しいです。

さごしを美味しく食べるなら,なによりも刺身なのですが,
刺身感覚で酢〆をして,ウマく仕上げていました。
さごしはクセのない上品な味わいで,
皮と身のあいだに旨味があり,皮の歯ごたえと
身のやわらかさが楽しめます。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
穴子新香巻は〆はやはりこれだと思います。
こちらの穴新は具だくさんで,風味がいいのです
塩山椒ともう一品はバラ海苔,今回はありませんでしたが,
煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

1年ぶりの更新アップになります。
写真28枚追加しました。

今回は雨の平日の夜,
西明石駅周辺も閑散としていましたが,
満席御礼となっていました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・酒肴
あなご肝
マコガレイ
マコガレイ肝
真鯖

白トリガイ
ツバス,ヒラマサ,カンパチ(天然)

・握り寿司
車海老
スミイカ
蒸しあわび
車海老
真蛸
由良産生うに
北海道産すじこ
ぼうぜ(エボ鯛)
〆鯖
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(バラ海苔)
ホンマグロ大トロ
穴子押し寿司

・デザート
みかんのパンナコッタ

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
さっと湯引きしても生感覚のマコガレイの肝
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

変化球では三陸産の白トリガイ。
旬は終わりのようですが,形は似ていますが,
食用となる足はトリ貝が紫色なのに対して,
白~薄黄色をしています。
味はトリ貝に似ていますが,肉厚で甘味があり,
トリガイよりもソフトな食感でクセが少なく食べやすく,
少し柔らかめで美味しいです。

鰆は2.4キロものでしたが,脂のノリが素晴らしいのです。
そして,天然のツバス,ヒラマサ,カンパチの食べ比べです。
天然ヒラマサは徳島産なのですが,徳島では食べたことがありません。
どれも素材の抜群さがありましたが,
その中でも天然ツバスの脂のノリと上質さがあり,
ツバスのイメージを覆しました。

握りでは,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。
夏から秋は,まだその卵巣や白子に栄養を摂られていない時期なのでしょう。

由良産ウニのきれいな白さとウマさに感激しました。
あっさりと上品な甘さがあります。
キタムラサキウニのような感じでしょうか。

車海老はやっぱり茹でたてに限ります。
甘みと香りが違います。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
明石でお寿司と言えば,
有名老舗店 ”菊水鮓” さん。
創業明治30年から続く老舗のお店です。
明石菊水 桜町本店さんや,
菊水鮓西店さんも,
有名なお鮨屋さんですが,親戚関係のようですね。

やっぱり,西明石の " 菊水鮓西店 " さんに伺いました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも代表的な佇まいです。

1年10か月ぶりの更新アップになります。
写真26枚追加しました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回もおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・明石真鯛,天然ツバスの造り
 スミイカ,真鯛皮
 蒸しあわびの肝,ひも
 マダコの真子のスライス
 真鯛の胸鰭
 
・握り寿司
スミイカ
蒸しあわび
車海老
由良産生うに
北海道産すじこ,
明石産真鯛
マコガレイ
〆マイワシ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
天然ツバス
ホンマグロ中トロ
穴子新香巻

自家製味噌の味噌汁
小豆のデザート

酒肴として提供された 真鯛の胸鰭,
蒸しあわびの肝,蒸しあわびのひも,
マダコの真子のスライスも絶品でした。
こういう手間ひまかけた酒のアテが素晴らしいのです。

今回は天然ツバスの脂のノリと上質さ,
由良産ウニのウマさに感激しました。
あなごは蒸しあなごを2種類,
塩山椒と上品な煮つめでいただきました。
蒸しかたもすごく良いと思います。

あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの明石鯛の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
女将さん手作りのデザートは,相変わらずレベル高いですね。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
久しぶりに西明石の「菊水鮓西店」に伺いました。
おまかせで握って頂きました。

明石鯛
スミイカ
車海老
タコ
蒸しあわび
ウニ
北海道産です。実に濃厚な味わい。

福井産天然ブリ
のどくろ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
〆鯖
穴子新香巻
自家製味噌の味噌汁
抹茶のくずプリン


車海老は生か茹でたものかを選べます。
やはり車海老は茹でたほうが,甘みと香りがありますね。

明石産の鰆は,今年食べた鰆では1番で,かなりの素材力を感じました。
皮目だけを炙っています。

福井産天然ブリは脂が上質であり,きれいで旨みがあります。

あなごはフワッとして,脂のノリがいいですね。
甘ダレの上には岩のりをのせているのですが,素晴らしいセンスです。

のどくろは自家製味噌を焼いたパウダーをかけています。
上品な脂とスモークされた香りで驚きます。

穴子新香巻は風味が良く,図抜けています。

ごちそうさまでした。


(再訪)
菊水鮓西店さんに伺います。

あいかわらずに私たちに気遣い,優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
高級寿司屋に行くと必要以上に固くなり緊張してしまい,撃沈してしまうこともありますが,
ここはアプローチから人懐っこい笑顔,とても話しやすい店主なので,他のお客様も交え,会話もはずみ,
とても楽しい時間を過ごせると思います。


本日のお料理。
肴:
淡路産もずくと淡路産ウニ。
マコガレイの肝
鯛・ひらめ・鰆のカラスミ

握り:
マコガレイ
車海老
スミイカ(ハリイカ)
タイラギ
天然ヒラマサ
明石タコ
サヨリ
蒸穴子・塩山椒
蒸穴子・煮詰め
由良産ウニ
トリガイ
伊豆産金目鯛
鯛の白子軍艦巻き
あなごと大根巻き寿司
デザート(3品から1品選べます)

どれも美味しいのですが、なかでもマコガレイ(アマテガレイ),
肝も煮つけていますが,フレッシュと固さも香りも変わりません。
マコガレイの寿司ネタも味わいは深く奥行きがあります。

カラスミは鯛・ひらめ・鰆のカラスミを3種類も作っています。
大きい真子ですね。
どれも良いのですが,鰆のカラスミが図抜けています。
寿司にあう日本酒,そして日本酒に合う肴をよく考えています。

天然ヒラマサも脂のノリは少ないですが,いいですね~。
サヨリ、鯛の白子にも感服しました。

こちらのお店はいわゆる江戸前ではありませんが,江戸前にヒントを得た独自の仕込みが光ります。
隠し包丁を入れたり,煮込んだり・・・と大将の魚の持つ旨味を引き出す卓越した工夫が素晴らしいと感じます。
煮あなごの丁寧さ,熟成させて旨味を増したネタ,ナラのチップでスモークした金目鯛,
すべての鮨が素材の持味を十二分に引き出されたものになっています。

鯛の白子などは昆布ダシで,旨味と濃厚さが伝わります。
シャリの良さ,シャリとのバランスも私は好みです。
本当に旨いものを追及する店主の心意気を充分感じることでしょう。
店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

酒2合とビールで11,500円ですので,大阪や神戸の寿司店と比較しても良心価格だと思います。
店主がお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。


(主レビュー)
西明石駅にほど近い菊水鮓西店さん。

カウンター10席、テーブル席8席の小さなお店です。

ご夫婦で切り盛りされています。

菊水鮓西店となっていますが,明石の菊水鮓さんとは、本支店関係ではないということでした。

店主柏木延浩さんは,菊水鮓本店さんのご親戚と聞きました。また,他の菊水さんとも遠いもののご親戚のようです。

店内は店主と奥さまで十分な対応ができる規模のお店です。清潔感溢れ,こじんまりとした雰囲気があります。

寿司屋にありがちな,緊張しすぎることなく,くつろいだ気分にさせてくれます。接客も良く,会話も上手です。

店主は食材や仕込みなどに関して,抜群の知識と見識を持っています。

味に関するこだわりも素晴らしいと思います。

ネタケースやメニューが無いために,おまかせで握っていただきました。

まずはきちんと本わさびをさめがわですりおろしてくれます。

鯛は熟成させており,旨味が引き出されています。徳島や四国で天然鯛を食べていますが,これは旨いと思います。やや硬い感はありますが,旨味のバランスがいいです。

大きい車海老は生ではなく,ボイルしたもので,身がしっかりと,旨味かつ甘みがあります。

スミイカ(ハリイカ)は,仕込みよく,包丁で細工しています。いい歯応えと甘みがあります。

赤貝は山口産でしたが,観音寺産や徳島産の上物にも劣らない素材でした。赤貝の身は握りで,赤貝の肝はひもと軍艦巻きにしてもらいましたが,身も肝も赤貝はあわびより数段美味しいと思います。

ただし,赤貝は回転寿司では赤貝と呼んでいる南米のサルヴォア貝や韓国産では食べれないので,良い国産のフレッシュでないと難しいと思います。

たいらぎ貝もさすがだと思います。

カワハギは和食店でも肝が大きいのと,一般的にはあまり天然との区別がつきにくいので,養殖モノが多いのですが,ここは天然モノです。比較して旨味があるように感じました。

伝助穴子の炙りは,もともと大味で固めの感はありますが,煮こみかつ焼きで上手く提供してくれます。

ウニはミョウバンを感じず,濃厚な味わい。

あなごは蒸しあなごを2種類,塩山椒と上品な煮つめでいただきました。蒸しかたもすごく良いと思います。

トロは大阪・神戸・明石あたりで,このレベルのトロが食べられたら文句はないでしょう。

あなご新香巻は,明石といえば、穴新巻とのことでしたが,こちらのあなご新香巻は、風味、食感、味、絶品です。焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

デザートは奥さん手作りで抹茶ムースとトマトのコンポートでしたが,和食店や寿司屋では考えられないレベルの高さです。

ちなみにトマトのコンポートは梅酒で煮るそうです。

店主のお任せに委ねられる安心感があり、何が出るのかとの期待感もあります。

店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。江戸前の仕込みではありませんが,とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

店主のお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。

一見さんにも是非ともオススメしたい菊水鮓西店さんです。

  • (説明なし)
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8位

焼鳥YAMATO (北新地、大江橋、西梅田 / 焼き鳥、鳥料理、創作料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2021/11訪問 2021/11/20

鶏の熟成のバランス感の良さ,料理提供までに試行錯誤を繰り返すプロフェッショナルな店主 " 焼鳥 YAMATO "

今回は焼鳥系を堪能したいと思って,
" 焼鳥 YAMATO " さんへ伺います。

8,800円のおまかせコースのみになりましたが,
それに希少部位系や白トリュフごはん追加で,
+αの値段設定になります。
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」から別店へ,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんがいらっしゃいます。
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

白ワインは,
2019 アルザス コンプランタシオン ブラン マルセル ダイスなのですが,
リースリングをはじめとして,
アルザス、ドイツ系さらにはピノ・ノワールも含む13種の混植混醸です。
ラスに注ぐととろみのある液質に驚かされる。
立ち香は熟度の高い洋梨で複雑な滋味があふれています。

*前菜
・神戸御影のマモンエ・フィーユのカナッペ
・吉田牧場のカチョカバロ×広島 三国屋の二番海苔
・オメザンベーカリー 黒胡椒のラスクに比内地鶏の生ハムにキャビア
・照り焼きバーガー
・岡崎おうはん手羽×韮×水晶文旦

*サラダ
・久保田農園のベビーリーフサラダ 鶏皮のクルトン載せ

*お造り
瞬間冷凍熟成を施した岡崎おうはんのてっさ風

*焼物
・大和肉鶏の泡身×柚子のジャム×柚子の陳皮
・えっ!これ鮪的なささみ
・ソリレス ハワイの溶岩塩と鶏油にローズマリーで

*箸休め
・季節の彩り野菜

・串焼き
・新解釈のねぎま×あけがらし
・2種類の手当てをしたもも肉×名人の柿×デュカ
・丸ハツ×馬告

*逸品
・黒王かぼちゃのポタージュ~柚子とアカシヤの蜂蜜

・串焼き
・ちょっと美味しい普通のねぎま
・肝×珈琲オイルパウダー
・酢〆の伊勢赤鶏のささみといろいろな紫蘇

*スープ
飛来幸地鶏とプレノワールの清湯

*ごはん
・鶏そぼろと白トリュフご飯

*デザート
・ミルクジェラートとマスカット

今回の感想は
かなりの遊びごころがありつつも,
ダイナミックな食材の組み合わせでした。
想像すらも出来ない創作系ではあるのですが,
逸品も串焼きも的を外してはいませんでした。

神戸御影で絶大な人気を誇るフランス菓子店,
『マモン・エ・フィーユ』のビスキュイでカナッペを作ったり,
吉田牧場のカチョカバロに三国屋の海苔なのですが,
しっかりと均一に肉厚で美しい色艶で磯の香りがほのかに漂って,
口に含むとさくっとした心地よい歯触り,そしてとろけるのです。
まさに海苔の味わいとはこうなのだろうと感心するのです。

オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガーは,
竹炭を加えて真っ黒なバンズにしています。
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

いろいろな部位をいただきました。
串焼きと考え抜いた食材や調味料の組み合わせは,
メニューと写真を参考にしていただければと思います。

ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。

10月からフィンガーライム処理の鶏があるということで,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。

ここで言うフィンガーライムとは,
柑橘とかでは無くて,
今まで熱処理で羽を捌いていたのを,
手処理で抜いたものです。

再訪は4ヶ月ぶりくらいになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

料理は今までに好みの単品主体でも,
何回かはおまかせでも頂いていますので,
今回は今まであまり食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・養老豆腐
おろした薯蕷(山芋)を使う料理を,
養老というそうです。
山芋のなめらかな食感が伝わるような,
不思議な食感で上品な味わいが広がる1品です。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側は桜チップでスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・ニューハンプシャー(種鶏)のペタ,ももの炭火焼き
羽色は赤栗色でアメリカのニューハンプシャー州で
改良された卵肉兼用種の種鶏なのですが,
今まで食べた種鶏と違って,硬くなり過ぎずに
驚くほどジューシーで驚きました。

・トリュフ入り鶏のスープ
鶏ガラや鶏肉を煮込んだスープは,
鶏肉から出るうま味が加わり,
トリュフの香りとともに相乗効果となっています。

・比内地鶏せせりのフィンガーライム
通常とは味わいが繊細に違っています。
首まわりの部位で,一羽からわずかしか取れないですし,
よく動く部分で身が締まっていて弾力があります。
もも肉よりも脂身が多く、弾力があるため,
噛めば噛むほど肉汁が出てとても美味しいです。
比内地鶏のせせりのコリっとした歯応えと,
脂の旨みを初めて味わった時は感動ものでした。
これも同じせせりなのか!?みたいな・・・。

・プレノワール手羽先
フランス原産の純粋黒鶏プレノワールは,
鶏肉の世界基準といわれる,
フランス農水相の「ラベル・ルージュ」の認証を受けた黒鶏です。
脂質が少なくて,肉のきめが細かいとですね~!!
加熱すると旨みが増しますし,
コクがあり,皮膚も非常に薄く柔らかです。

・柚子麩とよもぎ串
生麩の代表とも言える「柚子麩」,
よもぎ麩とでこれは和食感覚でイケると感じました。

・鳴門金時
・ささみからすみ
・肩肉
・大和肉鶏うちもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)もも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・せぎも
・みかわ
・つくね
ささみは前々回はささみわさび海苔巻きでしたが,
今回は珍味のからすみを載せています。
いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。


今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は8ヶ月ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修業行をしてから,
かわぐちで10年修業をされ,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんはが目の前で,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
いつもと違った感じでと,
6,000円のおまかせでお願いしました。

・ポテトサラダ

・近江シャモ造り
(ひざ軟骨,むね,ささみ,ソリレス,ずり,きも)
驚いたのはひざ軟骨の造りです。
想像した軟骨の固さは無くて,
ぷにゅっと言う感じで口の中でとろけていきます。
骨髄なのでしょうか??
骨が砕けた時に,ほんのり甘い味が広がり旨いです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・熟成鶏のからすみ
これも珍味としていいというか,
からすみっていう感じですね。

・近江シャモ10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き など
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)むね肉を皮巻きで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・ささみわさび海苔巻き
・プレノワール(フランス原産)二の腕
・特製つくね
・比内地鶏ソリレス
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ちょうちん
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せぎも

・鶏スープ
・フルーツズッキーニ

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。



最近はなかなか伺えずじまいだったので,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は2年ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
今回は今まで食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・利休麩(大徳寺麩),皮ポン酢,玉子カステラ
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・比内地鶏10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)さんかく
・プレノワール(フランス原産)すそもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ヒップ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)腰の皮
・プレノワール(フランス原産)ねぎま
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ふりそで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)みかわ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)胸骨

・鶏スープ
・炭火焼野菜(蓮根,かぼちゃ)

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

小椋さん,ありがとうございました。
そして,ごちそうさまでした。



今回もどうしても伺いたかった,
新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南のほうに店はあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュランにてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,
今日は2次会利用のために軽くいただきます。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)皮つきせせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン) はつ
・大和肉鶏 親(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ヒップ(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 うちもも(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ひざなんこつ(1ヶ月熟成)

大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
飛来幸地鶏は,
宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」だそうです。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,一番魅了されたのが,
松風地どりも身に関してはそうなのですが,
「名古屋コーチン」でした。

比内地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

前回訪問してから,
1年8か月ぶりなのですが,
素材,熟成,焼き方が大きく進化したのは驚きでした。
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。

(再訪)
"焼鳥 YAMATO" さんに伺います。
2年ぶりの更新アップになります。
写真24枚追加しました。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュラン2016にてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

・生湯葉・養老豆腐・厚焼き玉子
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・地鶏のするめ
メニューにあったので迷わず注文しました。
ここのオリジナルの「地鶏するめ」は,
鶏ささみを天日に干しているのではないでしょうか?
かるく炙っていただくのですが,酒肴として抜群に美味しいですね。
こういうひと工夫されたものが,いろいろあるのが嬉しいです。
"するめ"のように手でこまかくさいているのがいいですね~!!。

・白肝のスモークと25年物のバルサミコソース
肝は醤油漬けにした後に,桜チップで燻製にしています。
そこに25年熟成のバルサミコのソースのこだわりです。
バルサミコを煮詰めての完熟感,渋みや深い甘みに,
白肝のほのかな燻香が見事に寄り添っています

・皮つきせせり
皮はバリリと香ばしく、ブリッブリの肉質。
噛むほどに旨みが増してきます。
こちらも皮の香ばしさが堪んない。

・熟成シャモの骨付きモモ焼き
近江シャモなのですが,それを熟成させており,
アミノ酸・イノシン酸等旨み成分をしっかりと感じます。
味・コク・歯ごたえなど、どれをとっても一級品ですね。
寝かせることで旨みが増し,身質が柔らかくなっています。
ひとくち食べれば豊かなコクが広がり,
噛めば噛むほど旨みが増してくるのです。
肉質を特にあげるならば,歯ごたえやしっかり感はありますが,
軍鶏みたいに固くありませんし,脂は少なめでしょうか。

・福岡県合馬産筍炭火焼
・長崎産のアスパラガス炭火焼
炭火で焼く筍はアクが少なくやわらかな筍でしたし,
香り高く,甘く美味しいですよ。
炭のなかで焼き芋状態のアスパラ、遠赤効果が素晴らしいですね。
相変わらずのふっくらでジュワジュワ感がたまりません。

大和肉鶏や近江シャモのそれぞれの部位は
同じ肉でも,こうも味わいや脂の広がりが違うのかと,
関心させられっぱなしでした。
さらにはひと皿ごとに素材の組合せの発見も多々ありました。

チュイルやサブレは,"マモン・エ・フィーユ"
パンなどは "オメザン" さんとのことですし,
"焼鳥 YAMATO" さんとのコラボが素敵だと感じました。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。
器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。
私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。


(再訪)
「焼鳥YAMATO」さんに伺います。

和を感じさせる空間に割烹スタイル的な雰囲気で高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。

今回は造りなど,前回食べていなかったものを注文してみます。

鶏料理は軍鶏などもありますが,串焼き(焼鳥)のメインは大和肉鶏です。あとは伊勢赤鶏もあるようですが・・・・・・・・。

大和肉鶏は鶏肉として定評のある「名古屋種」の雄と卵肉兼用種の「ニューハンプシャ種」の雌を交配した一代雑種の雌を母鶏として美味しいとされる「シャモ」の雄を父鶏にもつ三元交雑種の高品質肉用鶏です。

ブロイラーの約2倍に当たる120日をかけて飼育します。長期間の飼育で肉質は引き締まった中にも適度な脂肪を含んでおり,しっかりとした歯ごたえと,噛めば噛むほど口の中で広がる旨味が特徴ですね。

日本酒は永楽などで飲ませていただきましたが,器はやはり素敵です。また,ここの日本酒は十字旭日や不老泉や大治郎など,香り系があまりなくて,熟成感のある米の旨みを感じるものなどが多いので気に入っています。

鶏にも,日本酒にもワインにも,精通しています。串打ちや焼きもいいですし,全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。店主の志しの高さを感じます。

大和肉鶏の丸ごと一匹の燻製がとてもいいと感じました。ツマミにいただきましたが,こういう手間暇かけているのも素晴らしいですね。

でも,ここで松風地鶏なども食べてみたいと思います。

場所柄もあり、お客さんはとても品のいいかたばかりです。カウンター席はワインが多いかなぁ・・・・・・・・。

次回はいろいろな手間暇かけた一品を少しずつおまかせで食べようと思います。


(主レビュー)
JR北新地駅から,徒歩5~6分でしょうか。

新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

エレベーターで5Fに上がり, 扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,高級感あふれる店構えです。

扉を開けて店内に。店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。入って左手奥個室席があります。真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

ミナミの人気焼き鳥店「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,鶏肉屋で10年の修行をしてから,かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,4業者から仕入れ分けた野菜を使った料理の数々です。

カウンター席に案内されます。店内は思っていたより広いです。カウンター席の後ろにもテーブル席があります。
 
ちなみに,この日私が座らせていただいたお席は焼き場の丁度斜め前で店主とお話しさせていただくのには,いい場所でした。

メニューを見ると,肝のムース,鶏白子のポン酢,ずりのえんがわあぶり焼きや蒸し焼きにした野菜をチーズやバルサミコ酢とバターなどを煮詰めたタレでいただく「季節の焼野菜」など,独創的な料理が並びます。

まずは松露黒麹のロックを軽く飲みながら,つきだしは,だだちゃ豆・小松菜・玉子のカステラです。玉子のカステラも江戸前寿司的に作っています。

白肝のスモーク トマト添え ヴァルサミコソース,なかなか手に入らない白肝をスモークにしてヴァルサミコソースとは美味い組み合わせです。白肝のスモークした味もなかなかのものです。良いトマトも光ります。

日本酒は広島の竹鶴にして,フザンダージュしたプレノワールの焼霜,熟成鶏のカラスミ風に合わせます。

特に最も上質なもも肉を軽く炙り,3部位に分けていただくフサンダージュをしたプレノワールの焼霜は稀少な逸品です。

さて,「熟成肉」は牛肉とか魚ではよく聞く言葉ですが,フランスでは雉などは,腐敗直前まで置いて熟成させる習慣があります。ただ,鶏は原則的に新鮮なほうがいいといわれています。他の焼き鳥屋さんでも熟成肉という言葉を使っているところは少ないかと思います。普通の鶏肉よりも歯ごたえと旨みがアップした感じです。ジューシーさは少し損なわれている気もします。劇的な変化は感じませんでしたが,美味しいことは間違いありません。

熟成鶏のカラスミ風,酒粕に漬け込んだ熟成鶏を大根で挟み,まさにカラスミ風ですね~。純米無濾過生原酒に合う,これもできの良い一品でした。

次に日本酒は島根県出雲の十字旭日ですが,この徳利や盃も,辻村塊さんの伊賀焼です。和食器がとてもきれいで上質です。この新地の高級感あるスタイリッシュな空間を,さらに演出してくれます。力強い意志と初々しいけれど決して未熟ではなく,堂々とした形と焼き上りの造形美からは才能の大きさを感じさせます。そういえば,店名の名付け親でもあり,ロゴにもなっている「YAMATO」は,辻村塊さんの父親の辻村史朗先生作です。

燗酒のあとは,米の旨みを感じる能登の白菊をいただきました。

串焼きはツムラの河内鴨(合鴨),伊勢赤鶏・大和赤鶏です。朝挽きということもありましょうが,せぎも,ハラミ,極みのねぎまも満足します。やはり火の入れ方や通し方が素晴らしいと感じました。つくねはミンチ的な食感ですね。河内鴨は心臓やせせりを使った,十分に味わいある串焼きです。

吉田牧場のカチョカヴァロもあったのでいただきます。焼くとお餅のように膨れ上がります。食べると,ものすごい弾力感に驚くとともに,かみ締めるたびにチーズの濃厚な香りが口いっぱいに広がります。うまみの濃縮されたチーズでした。やはり吉田牧場のチーズは満足します。

鶏には造詣の深い店主です。全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。器もお酒に関しても語らしたらとまらない感じです。日本酒や焼酎やワインもよく知っています。焼酎は500円,日本酒はしっかりした純米吟醸が1合600円という良心的な価格です。店主の志しの高さが素敵ですね。

店主のお話を聞くと,京都の和食店にも頻繁に通われているということです。「未在」,「桜田」,「草喰なかひがし」,「和ごころ泉」さん なども行きつけだそうです。店主はこういうところで研鑽しているのも頷けます。

北新地の夜景を楽しみながら,お酒とともに美味なる大人の夜を満喫できる一軒です。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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9位

アニエルドール (阿波座、本町、西大橋 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2014/06訪問 2014/09/05

フレンチの伝統的料理とは異なり,独自の洗練された料理 アニエルドール

阿波座から徒歩3分,
うつぼ公園近くにある「アニエルドール(Agnel d'or)」さん。

このあたりは大好きな「エテルニテ」さんがある近くです。
アニエルドールさんといい,オシャレな店が多いようです。

ここはビストロノミーとうたっています。
カジュアルなレストランを意味する「ビストロ」と美食を意味する「ガストロノミー」を掛けた造語で,
つまりはカジュアルな雰囲気の中で本格的なフレンチを味わえるということだそうです。
レベル高いフレンチがカジュアルに楽しめます。

木を意識したナチュラルモダンな店内ですね~。。
オフホワイトの壁,白木のテーブルなどカフェのような空間。
明るいイメージであり,やはり最近できたフレンチレストランということを意識させます。
通路を通り抜けると,まずキッチンで,店主にご挨拶。
その奥に客席があり,意外な構成です。
ライブ感あふれるフルオープンのキッチンです。

明るい店内はテーブル10卓ほどで思ったより小さいので驚きます。
シェフを含め3人の男性はソフトな対応で心地良く過ごせます。
カジュアルな雰囲気で,本格的フレンチを提供したいという気合や思いがひしひしと伝わります。
店内は女性のお客さんでいっぱいですね。

店名の「アニエルドール(Agnel d'or)」とは,
13~15世紀に発行された貴重なフランスの中世金貨の名前です。

神戸の現・アノニムの加古シェフの元で修業されており,
その後,4年間フランスのレストランを修業された実績があります。
店主は藤田晃成さん。

そして新しい料理(進化したフレンチ)を産みだしています。
リヨンで知り合った若き料理人・田川さん(サービスも担当)と共に,
男ばかりのスタッフ3名で,店は走り続けています。

ランチコースはアミューズ・前菜・主菜・デザート・ドリンクで2000円。
前菜,主菜,デザートは2種類より選べます。

(アミューズ)
・鮎のムース アスパラとハーブアイス仕立てのパウダー

(オードブル)
・カツオのマリネ 温卵のせ トマトと甘唐辛子の煮込みピペラード
・牛テールのテリーヌ 南瓜ムースとミモレットと紫マスタード添え

(メイン)
・真鯛のポワレ キヌアと桜海老 海老のビスク
・イベリコ豚肩ロースのロティ イカスミソース スパイスパン粉

(デゼール)
・ココナッツのパンナコッタ ライムのアイス
・チョコレートのチュイル 柑橘のアイス

フレンチレストランでもいわゆるミシュランに登場する店の伝統料理とは異なります。
素材の質の大切にしながらも,
クラッシクな料理の進化を感じさせるもので,料理は軽くもしっかりとした料理です。

雰囲気はカフェレストラン的な、ビストロフレンチですが,
提供される料理は,存在感があり,けっこう手がかかっています。

藤田シェフの仕事ぶりを見ていましたが,
丁寧に時間をかけた,繊細な盛付けと味わいです。
皿にはアートのように美しく,華やかなビジュアルです。
素材やソースの味・食感が重なり合い,
口の中で溶け合う至福の瞬間を,存分に感じることができます。

ボリューム的にはさほど大きくありませんが,
どのお料理もよく手がかけられていて,洗練されています。
ちょっと野菜が少ないように思いますが,見事な料理です。
2000円という群を抜いたコスパです。

ほとんどの料理が画になる彩りとセンスあふれる味わい。
それぞれの食材とソースが織り成す旨味とテイスト感が際立っています。

スタッフの人数が少ないのか,提供には少し時間がかかります。
ざっと2時間弱くらい。
優雅に流れる時間に身を任せ、
ゆったりランチを楽しめる素敵なお店でした。

トータルバランスの優れた料理を,
心地よく,カジュアルな雰囲気とビストロ価格で提供しています。
今後の進化も楽しみなフレンチです。
再訪したいと思います。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

じどりや 穏座 (小野、堅田 / 鳥料理、焼き鳥)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2014/08訪問 2014/09/01

淡海地鶏を知り尽くした店主川中さんの じどりや 穏座

(今回)
滋賀県はJR湖西線堅田駅からタクシーで。
じどりや 穏座 さんで,大将川中高弘さんと向き合って,気合いの夜を。

いただいたのは「淡海地鶏食べ尽くしコース」(3800円)。
要予約・1日6名指定限定のカウンター席のみ、なかなか予約がとれないのが難点です。
雌雄の淡海地鶏を頭の先から足先までいただけるというマニアックな内容です。


1品目:琵琶湖産オンリーの ゴリ・海老豆・たてぼし
つきだしというか八寸にでてきそうなものばかりですが、日本酒の肴になる一品です。
よく吉兆ででてきますが,これだけ小さいゴリは初めてです。

2品目:玉ねぎ・じゃがいものヴィシソワーズ ほうれん草のソース
フレンチの手法なのですが,玉ねぎ・じゃがいもはピューレ状になっています。
ほうれん草の味がきちんとしますし,フレンチ・イタリアンレストラン顔負けの一品です。

3品目:黒オリーブパン、ササミジャッキー・ハツとモモ肉・肝・白子のスモーク
アップルチップで燻製しています。燻製後にローズマリー塩でもんでいます。
生の黒こしょうペーストにオリーブオイル。物凄く味の密度が高く、
凝縮された旨みにびっくりします。香りの高さも申し分無しですね。

4品目:鶏と山形産マッシュルームのコンソメスープ
生でも食べられる山形産マッシュルームのチキンコンソメスープです。
ダシ取りが丁寧ですばらしく,きれいなスープです。

5品目:雄鶏のとさかのなまこ風
鶏冠(トサカ)部位を酢に浸した一品。コリコリ感とやや滑りを感じる舌触りは正になまこ。
味わいもいいですし,食感も楽しめる部位です。

6品目:つきだし六寸
バジルシードと地元野菜のピクルス,鶏味噌とモモ肉,雌そぼろの玉子焼き,
雄モモのゴルゴンゾーラソース,ささみときゅうりとモロヘイヤの山芋和え,雌食道の湯引き
創意工夫とチャレンジ精神を感じる六寸です。
店主は日本料理も食べ歩いているので,淡海地鶏の日本料理版六寸という感じでしょうか。
バジルシードと地元野菜のピクルスは、暑い夏には酸が弱いと思います。
鶏ももは味付けを工夫して食べさせてくれますし,あいかわらず鶏味噌もいいですね。
これは11日目の熟成だそうです。
地鶏卵もミンチもレベルが違いますし,雌そぼろの玉子焼きは感動します。

6品目:鶏のお造り8種盛り
今回のメインの1皿のお造り盛り合わせ。店主手作りの藻塩、伊豆の本わさびで食します。
醤油は彦根産たくみやさんのもろみ醤油です。
部位は腿肉、胸肉、ささみ、砂ずり、心臓、白肝、白子、脾臓の計8種類。
もも肉は雌でひざから上のソリレスの周辺です。

当然ながらどの部位も鮮度抜群で其々の食感・味わいを最大限に発揮しています。
中でも白肝、白子、脾臓の3種類は抜群の旨味があります。
白肝は淡海地鶏のフォアグラという感じで、もう濃厚という言葉では表現しきれない,
ねっとりとした味わいと舌触り。
白子、脾臓もプルンとした滑らかさと独特の風味が今まで味わった事無いレベルです。

7品目:雌手羽先の塩焼き山わさびと香川産かめびし醤油のフリーズドライ
カリッと焼かれた手羽先。炭の匂いを移さない様にヒーターで焼いています。
電熱ですが、じっくり焼かれており、手羽の皮の脂が良い感じですね。
しっかりした歯応えが堪りません。程良い固さと弾力が絶妙のバランスを保っている良質さです。
旨味の濃さが半端無いので、焼きの味付けは藻塩のみで発揮します。
添えられている山わさびと香川産かめびし醤油のフリーズドライがまた合います。
山わさびのツンとした刺激と醤油の円みが肉質と見事に調和しています。

8品目:サラダ・オニオンドレッシング掛け
ボール一杯に持ってこられて、たっぷりあるのですが、
キュウリ、レタス、キャベツを玉葱の風味香るドレッシングで、サラッと入ります。

9品目:雌モモ肉の唐揚げ ユーリーソース
塩麹に漬け込んだ雌モモ肉、ももひざ軟骨の揚げ物に赤と緑のピーマンを中華のユーリーソースで。

10品目:鶏モツの甘辛煮
希少部位も含めた甘辛煮。部位は雌鶏冠、きんかん、卵管、白肝、脾臓も,
きんかんはプニョプニョとした弾力ある食感,いままで食べたきんかんの中では一番でしょうか。
キンカンも噛み潰すと濃密な味が口いっぱいに広がっていきます。甘辛ながらいい味付けです。

11品目:ぼんじり焼き 佐賀県産柚子胡椒添え
鶏の尾羽の付根に当る部位でじわっと焼いていきます。
かなり脂の強い部位ですが、しつこさの無い上質さが感じられ意外なまでにスッキリした後味です。
むしろ旨味のみが広がると言っても良いですね。

12品目:まつばの塩焼き
鎖骨肉「まつば」、鎖骨についた肉はササミに似た淡白な味わいと食感ですね。

13品目:モモ肉の焼きしゃぶ
軽く湯引きして、焼き上げています。淡海地鶏の脂は強く感じるのですが、
湯引きすることでサラッとさせて、うまく調和させています。これも歯応えが良いですね。

14品目:ハラミのタレ焼き
横隔膜のホルモン的な食感と脂の旨味が楽しめます。

15品目:卵掛けご飯
米は滋賀県長浜市高月産こしひかりのたまごかけごはん
まずはこしひかりのみで藻塩でいただいて、後でお楽しみの卵を投入します。
ネギをかけると自家製淡海地鶏のむね肉を鶏節を投入します。
見た目は魚類の削り節みたいですが、淡海地鶏のむね肉を用いた削り節です。
旨味成分(特にイノシン酸)が多くて、そのまま食べても美味しい。
こちらも大将の趣向が凝らしてあります。
鶏節とコーチン卵と彦根の醤油で。
白飯に卵の濃厚さと鼻に抜ける風味が一体感となり素晴らしい。

16品目:群馬ひもかわうどん
つけ汁は魚介では無く、鶏の醤油ダシです。

17品目:バニラのドライフルーツマンゴーと栗東いちじくのピューレ添え
ドライフルーツマンゴーと栗東いちじくのピューレがとてもいい出来なのですが,
バニラもバニラビーンズを使用して欲しいです。

総評
“じどりや 穏座”さんについては,感想は前回の前半と後半で述べていますので,それ以外で。
4ヶ月後の再訪でしたが,メニュー構成はかぶります。
鶏料理ゆえ,得意メニューや淡海地鶏のおすすめメニューになるので,仕方ないと感じました。
それでも再訪したくなります。
神戸市住吉や松山市内で淡海地鶏を扱う食べログ高評価店がありますが,そこにも伺いましたが,
淡海地鶏がこんなにも違うのか・・・・と感嘆します。

養鶏場・鶏肉屋も経営していますし,淡海地鶏がさばきたて,その中で鶏の選別もできますし,
県外の店では直送の時間もかかるからでしょう。
塩・醤油にさえこだわり,手作り藻塩など・・・・。
焼酎やウイスキーのロックはオーセンティックなBARみたいに球形の氷まで作ります。

普通の割烹でも手を抜くわさびは伊豆産のほんわさびを使用しています。
日本酒や有名焼酎はだいたい一杯500円。
割烹系和食店も見習うべきでしょう。

来店するお客さんへのご主人の美味しく食べて貰いたい心意気、
そしてホスピタリティーあふれる、そのおもてなの心を堪能するだけでも、
このカウンターに座る価値があります。


(前回)
“じどりや 穏座”さん。
            
JR湖西線の堅田駅から、タクシーで約10分。
とても交通の便の良いところとは言えない場所にあるにも関わらず、とても人気のお店です。

そんな、“じどりや穏座”さんに、気の合う仲間でお邪魔させていただきました。

かしわの川中という養鶏場と直販店のオーナーが、8年前に敷地内に作った鶏料理専門店。
              
田舎の住宅街のお洒落な一軒家レストラン、そんな感じの入口ですね。
中から温かい光がこぼれてきます。

穏座とは一番最後に辿りつく「安住の地」を意味します。

淡海地鶏を飼育、販売されている「かしわの川中」さんの直営店です。
淡海地鶏は、フランス原産の地鶏と日本在来鶏種であるロードアイランドレッドから。
できるだけストレスの無い環境で大切に育てます。市販されている鶏肉は生後60日ぐらいで出荷されているようです。こちらは120日経ったものを出荷します。

「毎日でも食べられる癖の無い旨い脂と適度な歯ごたえ」がモットーの淡海地鶏に仕上げるため飼育期間を平均120日とすることで、雌は脂が乗り、卵を産み始め雌らしく、雄は肉が締まって雄らしくなるそうです。とうもろこし主体の良質飼料に海老粉などを加えることで癖の無い旨い脂となります。

容姿的には、特に雌は真っ黒の羽毛(首から胸にかけて白や茶色が混じるもの有)、鉛色の脚が特徴です。
淡海地鶏の淡海(たんかい)の由来は、地元堅田出身の喜劇役者「志賀廼家淡海(しがのやたんかい)にあやかり命名したとのことです。JR堅田駅前には、松竹新喜劇藤山寛美贈の志賀廼家淡海の碑があります。

ここでは淡海地鶏の雄雌食べ比べや部位もこだわりますので、肉質は
<雄>雌に比べて肉の弾力歯ごたえがあり、脂は少ない。もも・むねの大きさは雌の約1.5倍。
<雌>もも肉は黄色い脂が良く乗っていて適度な歯ごたえ、むね肉は繊維の細さとしっとり感が特筆。


「じどりや穏座」の「掘りごたつ席」と「カウンター席」とはまったく違います。いったい何が違うのか。これについては、既に多くの皆さんが書かれていますが、簡単に言うと、「団体とお子さん連れ」は掘りごたつ席で、「地鶏塩焼きコース」や「淡海地鶏の水炊きや鶏しゃぶコース」や「地鶏すき焼きコース」「地鶏鶏鍋コース」。6人までなら、カウンター席で「淡海地鶏の鶏づくしコース」が食べられるというわけです。カウンター席は6席のみ。更には、カウンター席は全て同時に料理が出るため、「18時、もしくは18時30分に全員同時スタート」です。

また、忘れてはいけないのは、カウンター席に座ると、大将である鶏を知り尽くした店主 川中さんのトークも聴けるという、最高の限定6席です。大将はとても話しやすい方で、最初からどんどん話しかけてきますので、初訪問でも躊躇せず大将とお話することをオススメします。

「じどりや穏座」のカウンター席に来たら、料理はもちろん、大将とのトークを楽しまないともったいないと思います。

最初のお酒。大将はワインにとても詳しいし、日本酒や芋焼酎の品揃えにもこだわりがありますので、極度のお酒好きにはたまりません。

カウンター席でのみ食べられる「淡海地鶏食べ尽しコース」は、が鶏好きにはたまらない、淡海地鶏のあらゆる部分ほとんど全てを堪能できるという夢のようなコース。しかも、こちらもコース料金は「3800円」とは感動します。


1品目:琵琶湖産オンリーの いさざ・海老豆・たてむし
つきだしというか八寸にでてきそうなものばかりですが、日本酒の肴になる一品です。

2品目:黒オリーブパン、ムネ肉・ささみ・モモ肉のスモーク
アップルチップで燻製しています。燻製後にローズマリー塩でもんでいます。ルッコラをあしらい、生の黒こしょうペーストにオリーブオイル。物凄く味の密度が高く、凝縮された旨みにびっくりします。香りの高さも申し分無しですね。

3品目:淡海地鶏の胴ガラともみじをパリパリに焼いた香味野菜のスープ
鶏ガラでも選別して、胴ガラともみじ。玉葱・人参・じゃがいもが入っており、優しい奥深いスープです。

4品目:雄鶏のとさかのなまこ風
鶏冠(トサカ)部位を酢に浸した一品。コリコリ感とやや滑りを感じる舌触りは正になまこ。味わいもいいですし、食感も楽しめる部位です。

5品目:つきだし六寸
ブッシュキャビアと地元野菜のピクルス・鶏味噌とモモ肉・雌そぼろの玉子・ささみと筍のマグロのジュレ・モモ肉の北海道白糠産チーズ和え・モモ肉タレ風味です。鶏ももは味付けを工夫して食べさせてくれます。ささみもいいですね。

6品目:鶏のお造り8種盛り
今回のメインの1皿のお造り盛り合わせ。店主手作りの藻塩、伊豆の本わさびで食します。
部位は腿肉、胸肉、ささみ、砂ずり、心臓、白肝、白子、脾臓の計8種類。当然ながらどの部位も鮮度抜群で其々の食感・味わいを最大限に発揮しています。中でも白肝、白子、脾臓の3種類は抜群の旨味があります。白肝は淡海地鶏のフォアグラという感じで、もう濃厚という言葉では表現しきれない、ねっとりとした味わいと舌触り。白子、脾臓もプルンとした滑らかさと独特の風味が今まで味わった事無いレベルです。

7品目:雌手羽先の塩焼き
カリッと焼かれた手羽先。炭の匂いを移さない様にヒーターで焼いています。電熱ですが、じっくり焼かれており、手羽の皮の脂が良い感じですね。しっかりした歯応えが堪りません。程良い固さと弾力が絶妙のバランスを保っている良質さです。旨味の濃さが半端無いので、焼きの味付けは藻塩のみで発揮します。添えられている山わさびと香川産かめびし醤油のフリーズドライがまた合います。山わさびのツンとした刺激と醤油の円みが肉質と見事に調和しています。

8品目:サラダ・オニオンドレッシング掛け
ボール一杯に持ってこられて、「みんなでシェアするのか」と思ったら1人前でした。たっぷりあるのですが、キュウリ、レタス、キャベツを玉葱の風味香るドレッシングで、サラッと入ります。

9品目:雌モモ肉の唐揚げ
塩麹に漬け込んだ雌モモ肉、ひざ軟骨の揚げ物に赤と緑のピーマンを中華のユーリーソースで。

10品目:鶏モツの甘辛煮
希少部位も含めた甘辛煮。部位は雌鶏冠、きんかん、卵管、雄のせぎも
きんかんはプニョプニョとした弾力ある食感,いままで食べたきんかんの中では一番でしょうか。キンカンも噛み潰すと濃密な味が口いっぱいに広がっていきます。甘辛ながらいい味付けです。

11品目:ぼんじり焼き 小笠原の塩と佐賀県産柚子胡椒添え
鶏の尾羽の付根に当る部位でじわっと焼いていきます。
かなり脂の強い部位ですが、しつこさの無い上質さが感じられ意外なまでにスッキリした後味です。むしろ旨味のみが広がると言っても良いですね。

12品目:まつばの塩焼き
鎖骨肉「まつば」、鎖骨についた肉はササミに似た淡白な味わいと食感ですね。

13品目:モモ肉の焼きしゃぶ
軽く湯引きして、焼き上げています。淡海地鶏の脂は強く感じるのですが、湯引きすることでサラッとさせて、うまく調和させています。これも歯応えが良いですね。

14品目:ハラミのタレ焼き
横隔膜のホルモン的な食感と脂の旨味が楽しめます。

15品目:卵掛けご飯
米は滋賀県長浜市高月産こしひかりのたまごかけごはん
まずはこしひかりのみで藻塩でいただいて、後でお楽しみの玉子を大将にどばっと投入してもらいます。
こちらも大将の趣向が凝らしてあり、出されたのが白飯と卵黄のみ、コーチン卵と彦根の醤油で。白飯に卵の濃厚さと鼻に抜ける風味が一体感となり素晴らしい。

16品目:稲庭うどん

17品目:ドライフルーツのマンゴーとヨーグルト 栗東のいちじくのピューレ

珠玉の料理を創作し提供してくれたご主人。近江しゃもや名古屋コーチン、淡海地鶏などの養鶏と、鶏肉屋さんの かしわの川中を営業している実績と強みが感じられます。長年の経験から一番旨みがのったと判断できる日齢に達した時に出荷するので最高の状態で食べ手の口に入ることになります。

淡海地鶏の全ての部位(頭のてっぺんから足の先まで)をいろいろな調理法で堪能できるのはもちろんのこと、手作り藻塩などの調味料さえにもこだわり。大将のトークと美味しいものに対する探究心にも本当に感心させられます。高級地鶏ではない淡海地鶏を実に美味しく食べさせてくれます。ただ、コース後半のぼんじりあたりから、淡海地鶏の脂感を強く感じてしまいます。

見事な仕事ぶりは鶏の調理に限らず、お酒への思いと造詣の深さも。ここはある種の完成形というか、料理と空間とサービスの調和が素晴らしいと感じます。テーブル席に座っても、高い天井と広いテーブルでもホントに変わるんですね。来店するお客さんへのご主人の美味しく食べて貰いたい心意気、そしてホスピタリティーあふれる、そのおもてなの心を堪能するだけでも、このカウンターに座る価値があります。


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