酒野夢蔵さんのマイ★ベストレストラン 2017

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酒野夢蔵の酒場放浪記

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1位

御料理 光安 (二条、二条城前 / 日本料理)

12回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥10,000~¥14,999

2022/05訪問 2022/05/05

リピートを繰り返しても毎回刺激と満足をさせていただける,よくよく考え抜いた料理でおもてなしの心が一品一品に表れる ” 日本料理 光安 ”

この間は自粛もしていましたので,
なかなか更新できずに申し訳ありません。
これも昨年12月に伺った分をアップさせていただきます。

京都に来ています。
何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・真鯛出汁の聖護院かぶらのすり流し椀
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・氷見の寒ブリと聖護院大根
氷見の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
大黒しめじ,人参葉,紅芯大根,安納芋,海老芋,姫人参,白人参,宿儺かぼちゃ。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
大黒しめじは本しめじなのですが,
通常のしめじよりもプリっと大きく,
食感もプリッとして,コリコリのような気もします。
宿儺(すくな)かぼちゃは,
自然の甘味がしっかりと有り、南瓜の青臭みもありません。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・間人産セコガニの鍋仕立て風の椀
間人産セコガニは内子と外子も入っていました。
鍋には聖護院かぶらとそのすりながしと合わせています。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
セコガニと相性がいいと思います。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感です。
外子はぷちぷちした歯ざわりがいいですね。
内子は成熟していない卵で,
ねっとりしていて味が濃く,
歯ごたえはしっかりしています。

・淡路産天然とらふぐの白子焼き
天然での白子ですが,なかなか大きかったですね。
白子は養殖の白子とは,焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は,濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。
九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。

・三重県答志島産釣り鰆の幽庵焼き
答志島近海では曳き釣り漁という釣糸を海に流して,
船を走らせながら獲る漁法でサワラを漁獲するそうです。
釣りゆえに身の状態が良いのがわかります。
トロ鰆というか脂が乗って,
中トロのような,味わいで格別に美味しく,
身は上品で、嫌みのない味わいです。
幽庵焼きで身にも皮目に味が染みこんでいます。

・自家製からすみと根付きセリの炊き込みご飯
自家製からすみと根付きセリとはとても嬉しいです。
最大の特徴は、セリが根付きであること。
この根っこから,いいダシと強い香りが出るんです。
セリの魅力はなんといっても独得のほろ苦さと香りの強さ。
良質なセリは胸のすくような香りがするんですよ。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・柚子葛湯

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

日本酒はいろいろいただきました。
写真を参考にしていただければと思います。

・味来とうもろこしの冷やし寄せ
蓮の葉の上に,
裏漉ししたトウモロコシをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
余計なお味付けをされていないので,
とうもろこしの優しい甘みを感じて美味しいです。
また,味来(みらい)トウモロコシは,
果実のように甘みが強く,旨さが凝縮されています。

・真鱧の焼き霜 杉板の香り ちり酢で
淡路産真鱧は小さめですが,フワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
皮そのものがとても美味しくて,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
賀茂茄子,オクラ,青イチジク,ルビンストマト
インカのめざめじゃがいもです。

・丹後産黒アワビと芋茎の椀
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
丹後産の黒アワビですが,柔らかいですね~!!
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・淡路産赤ウニの飯蒸し あおさ海苔と
北海道産バフンウニや紫ウニも確かに美味しいのですが,
若干の苦みを有すために,苦みがなく,甘みが強い,
淡路の由良産のものとは差が生じてしまうように思います。
これほど甘く,上品なウニは味わったことがないように感じました。

・オコゼの酒蒸し
目は飛び出し,顔はデコボコ・・・。
そんな風貌の姿からは想像しにくい美味しさです。
食べた感想は,ふっくら煮つけた身はホロホロと言う感じではなく,
プリップリと言った感じで,その食感が楽しめます。
特にお腹の脂の乗った身が不思議な弾力があって,
とっても美味しかったです
クセのない,上品な白身ですし,ひれにはゼラチン質がたっぷりと。
煮付けとの相性もいいようです。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊かで清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。


・琵琶湖産天然うなぎの炭焼きと黒枝豆のごはん
養殖ウナギの腹は白いのですが,
天然ウナギの腹は黄色っぽく表面にはラードのような脂が付いていますね。
違いがわかるような気がします。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
ふっくらと口の中いっぱいに広がります。
皮が柔らかく,脂が乗っているわりには,
さっぱりした味が何とも言えません。
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・餅麩の抹茶ぜんざい

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
京山科茄子もそうですし,その他の京都の野菜など,
図抜けていた淡路産真鱧,
琵琶湖産天然うなぎ,有田川の天然鮎,
素材へのこだわりが半端無いのです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

京都に来ています。
何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・真鯛出汁の聖護院かぶらのすり流し椀
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
大黒しめじ,人参葉,紅芯大根,安納芋,海老芋,姫人参,白人参,宿儺かぼちゃ。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
大黒しめじは本しめじなのですが,
通常のしめじよりもプリっと大きく,
食感もプリッとして,コリコリのような気もします。
宿儺(すくな)かぼちゃは,
自然の甘味がしっかりと有り、南瓜の青臭みもありません。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・天然クエのしゃぶしゃぶ風椀
これから美味しい時期を迎えるクエ。
しゃぶしゃぶ風ということで,火加減が絶妙でした。
クエの旨みも十分に感じました。
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるようなお椀でした。

・香住産セコガニのクリスマス仕立て
これには驚きました。
セコガニの内子と外子でクリスマスツリーに仕上げています。
その下には赤大根で,X’mas感が満載です。
外子はぷちぷちした歯ざわりがいいですね。
内子は成熟していない卵で,
ねっとりしていて味が濃く,
歯ごたえはしっかりしています。

・琵琶湖産ホンモロコの炭火焼き
京料理の高級食材でもあるホンモロコ,
身のしっかりして,張りもあり,目が澄んでいますね。
炭火で焼いたその味わいは,琵琶湖の王様と呼ばれるぐらいに,
骨も硬くなく身の淡白すぎない旨味が凝縮されていて,
思わず「美味しい!!」とつぶやいてしまいました。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・みかんの葛湯
トロリとしたくず独特の口当たりがおいしい。
体の芯から温まる甘酸っぱい和スイーツです。

今回は驚きのX’mas感でもてなししてくれました。
店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

京都に来ています。
昼過ぎまでのどしゃぶりの雨も夕方にはあがっています。
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・京山科茄子の煎り浸し
山科なすは山科地区で古くから栽培され続けてきた茄子です。
食感や風味などの特性はしっかりと,
肉質も水分が多く柔らかいので,加熱調理すると出汁を良く吸い,
とても柔らかくとろける感じになります。

・真鱧の焼き霜 ちり酢で
淡路産真鱧は小さめですが,フワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
皮そのものがとても美味しくて,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・広島産ジュンサイと羅臼産エゾバフンウニの冷やしよせ 井戸水のジュレ
蓮の葉の上に,広島産ジュンサイと,
羅臼産エゾバフンウニをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
初夏の時期より季節限定の生じゅんさい,
この時期しか流通しない貴重なものです。
広島の山奥で採取された天然ものは、ヌメリも味も一味違います。
初夏を感じる涼しげな味ですね~!!
国産の中でも一級品と言われ,京都の一流料亭御用達なのです。
余計なお味付けをされていないので,
エゾバフンウニも優しい甘みを感じて美味しいです。

・おこぜの薄葛仕立て 変わり椀
目は飛び出し,顔はデコボコ・・・。
そんな風貌の姿からは想像しにくい美味しさです。
クセのない,上品な白身ですし,ひれにはゼラチン質がたっぷりと。
お椀との相性もいいようです。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
ルビンストマト,賀茂茄子,オクラ,
インカのめざめじゃがいも,蓮根です。

・琵琶湖産天然うなぎの炭焼き
養殖ウナギの腹は白いのですが,
天然ウナギの腹は黄色っぽく表面にはラードのような脂が付いていますね。
違いがわかるような気がします。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
ふっくらと口の中いっぱいに広がります。
皮が柔らかく,脂が乗っているわりには,
さっぱりした味が何とも言えません。
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・宮津産天然トリガイ
天然なので小さめながらも,
肉厚で甘みがあり,食べ応えも味も超逸品です。
お聞きすると,漁ができる期間も5~7日ぐらいだそうで,
数も少なく、関東や関西の料亭などからもひっぱりだこで,
なかなか手にはいらないそうです。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・有田川産天然鮎の土鍋ごはん
高級な天然鮎が贅沢にもたくさん入っていました。
鮎には香気があり, 天然の鮎でいっそう風味が引き立っています。
内臓の苦みをみを感じながらも,ウマさが全然違います。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと鮎の香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・羊羹の薄どまり

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
京山科茄子もそうですし,その他の京都の野菜など,
図抜けていた淡路産真鱧,
琵琶湖産天然うなぎ,有田川の天然鮎,
素材へのこだわりが半端無いのです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
京都に来ています。
令和の冬の京都はいつもより暖かく感じました。
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・熟成ゆりね椀
ゆりねは熟成で,とっても甘く仕上がっています。。
栽培する農家が極端に少ないのも,この栽培の難しさが一つの原因。
味は抜群に良いのに栽培数が少ないため,なかなか市場に出回りません。
そういう意味で「奇跡のゆりね」と呼べるかもしれません。
八方地の出汁の効いた椀は,
しっかりと熱めで,まずはこの椀で刺激を感じます。
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・明石産ひらめ造り
エンガワも添えています。
これを食べてみると,
ヒラメの旬は間違いなく冬だと感じます。
冬のヒラメは産卵前で栄養をしっかり蓄えており,
造りにした時の食感と旨み,風味がいいのです。
天然ヒラメの歯ごたえはなんともいえないものがあり,
また,ヒラメの縁側のコリコリした食感もいいのです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
今回は特に八寸らしさを感じました。
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
くわい,紅芯大根,海老芋,ヒラタケ,栗海老芋,金時人参,人参葉です。
今回はきれいな彩りが素敵です。
伺ったのが12月第3週ということで,
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・津居山産セコガニと小蕪の小鍋仕立て
津居山産セコガニは内子と外子も入っていました。
鍋には聖護院かぶらとそのすりながしと合わせています。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
セコガニと相性がいいと思います。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感です。

・自家製からすみ
京都産の青大根を添えています。
自家製からすみはしっとりと,ねっとりと。
塩分の中にもコクがあり,
まろやかな甘みすら感じる,
あとを引く旨味が感じられます。

・マナガツオ幽庵焼き
マナガツオには独特の香りがありますが,
身自体はクセがなく,繊維感が少なく柔らかいです。
幽庵焼きで身にも皮目に味が染みこんでいます。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・能登産のどぐろ炊き込みごはん
具材は「のどぐろ」のみなので,香ばしい風味があり,
のどぐろの味がシンプルに味わえる炊き込みご飯です。

・紅マドンナの冷やし葛よせ

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
日本酒は京都久美浜の玉川にも伺われており,
あとは驚く食材を探求して,
いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

IZNM師匠,
今回も遠路はるばるとありがとうございました。

店主さま,
ごちそうさまでした。



梅雨入りもして,令和の夏の京都は,
” 日本料理 光安 ” さんへ,
IZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせで15,000円(?)程度でお願いしました。
ひょっとすると,もう少し高い値段かもしれません。

・トウモロコシの冷やしよせ 井戸水のジュレ
蓮の葉の上に,
裏漉ししたトウモロコシをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
余計なお味付けをされていないので,
とうもろこしの優しい甘みを感じて美味しいです。

・真鱧の焼き霜 ちり酢で
真鱧は大きくフワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・境港のホンマグロ大トロ
今年も境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まりました。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でして,
醤油のジュレと山葵でいただきました。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
静岡産皮をむかれたトマト,賀茂茄子,インカのめざめじゃがいも,
新たまねぎ,蓮根,トマト,オクラです。

・三重産アワビの椀
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
三重産の赤アワビですが,柔らかいですね~!!
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊かで清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・熊本産海鰻の白焼き
川の鰻もいいのですが,
「鰻の中の鰻」は,やはり天然の海ウナギかなと思います。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
かなりサラッとした脂で,川魚特有の臭みもありません。
海なのでエビや魚介を食べて育っているので,
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・若狭産甘鯛の土鍋ごはん
高級な若狭の甘鯛が贅沢にもたくさん入っていました。
皮に香気があり,身との間に脂があるのでしょう。
甘鯛は柔らかすぎない歯ごたえで,かむと甘みとうま味が広がります。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと甘鯛香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
実山椒のアクセントといい,そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・波照間島の黒糖の葛よせ
波照間島の黒糖は鮮やかで色も濃く,
風味の良さが吉野葛に馴染んでいます。
ミネラルたっぷりで,味は少しの苦味があり,
ビターな大人味の黒糖でその風味がとてもいいのです。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
徳島で小ぶりののどぐろが能登産以上だったとのこと,
徳島産野菜も気に入ったのがあったそうで,
徳島にも来られるそうです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

IZNM師匠,
今回も遠路はるばるとありがとうございました。

店主さま,
ごちそうさまでした。



二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
今回は祇園又吉さんに続き,
京都冬慕情編で,渚ゆう子じゃないけれど,
IZNM師匠と再訪を決めました。

4月からは昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせで15,000円程度でお願いしました。

飲み物は自家製柚子ジュース,
ビールはエビス瓶ビール,
日本酒は山形の上喜元,岐阜の醴泉の蘭奢待です。

・聖護院かぶらのすり流し
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
人参葉,紅芯大根,海老芋,海老芋,金時人参,白人参,里芋。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・雲子と九条ねぎの小鍋
これも素敵な料理です。
鱈の白子を鍋に入れることで,九条ねぎの良さと相まって,
一段と旨味が増しています。
九条ねぎは柔らかく,甘くて風味のよい青葱でした。
これは他の葱にはない「ぬめり」があったのですが,
このぬめりに、香りと甘さが凝縮されています。
あんかけ鍋なので,
アツアツをふうふうと食べるのがいいですね~!!

・琵琶湖産ホンモロコの炭火焼き
京料理の高級食材でもあるホンモロコ,
身のしっかりして,張りもあり,目が澄んでいますね。
炭火で焼いたその味わいは,琵琶湖の王様と呼ばれるぐらいに,
骨も硬くなく身の淡白すぎない旨味が凝縮されていて,
思わず「美味しい!!」とつぶやいてしまいました。

・淡路産天然とらふぐ,その白子と九条ねぎ焼き
とらふぐの身はぷりんプリッとした感覚です。
白子は養殖の白子とは焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は,濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。
九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・香住産ズワイガニとそのカニ味噌の炊き込みご飯
カニは鮮度が命ですから,
獲れたてを美味しく召し上がることができました。
そして,身のつまりがいいですね~!!
かに味噌はクセがなくウマいです。
このかに味噌では今までの中では一番かも。

ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさとズワイガニの香ばしさ,
そしてダシと醤油の塩梅,
カニ味噌のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・みかんの葛湯
トロリとしたくず独特の口当たりがおいしい。
体の芯から温まる甘酸っぱい和スイーツです。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
今回はIZNM師匠と再訪を決めました。

4月からは昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

IZNM師匠と堀川五条で車に乗り込んで,向かうのですが,
スマホナビでは二条城方面から裏方向に案内されて,
行き止まりになってしまいました。
二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は昼のおまかせで10,000円でお願いしました。

飲み物は自家製柚子ジュース,
日本酒は長野の大信州,岩手の日高見です。

・じゅんさいの冷やし葛寄せ
じゅんさいは水面下にある新芽で,ゼリー状のぬめりに覆われていて,
つるんっとした喉越しとぷるぷるの食感があります。
この「じゅんさい」の食感の冷やし吉野葛のとろみがなんとも爽やか〜!
暑い日にはつめたく冷やした「じゅんさい」で,
お酒を楽しむのもいいですね。
ビールもいいけど,なんだか日本酒が飲みたくなるお味です。

・境港のホンマグロ大トロ
今年も境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まりました。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でして,
醤油のジュレと山葵でいただきました。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜は皮をむかれたトマト,
酢蓮根,オクラ,とうもろこし,賀茂茄子,いんかのめざめです。

・三重産アワビのすまし汁
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。

・淡路島の岩もずく、明石のタコ
岩もずくは色みは黒っぽいというより深みのあるグリーン。
一度食べたら忘れられない!
「天然岩もずく」の美味しさに心打たれました。
天然の岩もずくは糸のように繊維が細く,
繊細ながらしっかりと存在感のある食感と上品な香りがあります。
口に入れた瞬間に磯の香りが広がり,
そのとろみと口当たりのなめらかさに圧倒されます。
これまで食べてきたものとの違いを感じました。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・甘鯛の土鍋ごはん
高級な若狭の甘鯛が贅沢にもたくさん入っていました。
京料理や関西で「ぐじ」と呼ばれる甘鯛のうち,
若狭湾でとれた500グラム超えの大物を「若狭ぐじ」と呼ぶのです。
皮に香気があり,身との間に脂があるのでしょう。
甘鯛は柔らかすぎない歯ごたえで,かむと甘みとうま味が広がります。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと甘鯛香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
実山椒のアクセントといい,そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・おうすの抹茶寒天
濃厚な抹茶は鮮やかで色も濃く,
風味の良さが寒天に馴染んでいます。
底にはぜんざいもあって,抹茶寒天ぜんざいですね。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
京都に伺った今回も再訪を決めました。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のコースで少々アップ(値段はたぶん17000円程度)をいただきました。

麦焼酎は青一髪,芋焼酎は佐藤黒,
日本酒は島根の裏月山,秋田の真人です。

・真鯛とゆり根のかぶら蒸し
日本料理では冬の蒸しものの定番のかぶら蒸し。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙で,真鯛の食感をウマく感じながら,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・白甘鯛の昆布〆を煎り酒で
白甘鯛は甘鯛ながらの脂が乗って美味しいですよ!
しっかりとした身,皮と身の間には,
うっすら脂肪の層が入り如何にも上質な身だ。
食感はもちっとした中にしっかりと噛み応えがあり,
ふわっとした昆布の香りの後に濃い甘みが感じられました。
甘鯛のグズグズとした柔らかい身を
一切感じさせない気品高い昆布〆なのでした。

・天然とらふぐ白子と九条ねぎ焼き
養殖の白子とは焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は、濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。

九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。
後で市場のかたに聞いたのですが,
生の天然の本鮪の大トロが取れる腹上(はらかみ)と
呼ばれる部位よりも高いそうです。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
菜の花,海老芋,にんじん,さつま芋,
紅芯大根,里芋,黒しめじ。

黒しめじとはもう何年ぶりでしょうか。
香りというか,香りも味わいも違います。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・ハマグリとせせりのもち米雑炊
美しさにため息を漏らしてしまいます。
ハマグリとせせりのもち米雑炊とは考えましたね。
ハマグリは肉厚でぷりっぷり,生姜がいい風味を出しており,
ふっくらとして柔らかく,ジューシーな甘さがあるのです。
多少とろみがありますが,出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさに,
ため息でした。

・自家製からすみと聖護院大根
ねっとり感もあのカラスミ独特の熟成したような臭いもあり,
塩加減もちょうど良かったです。
聖護院だいこんは,甘味が強くとろけるような食感で,
冬の味覚の代表です。

・マナガツオと青首大根
白身で肉質はやわらかく,味もあっさりしていますが,
マナガツオ独特の香りがあって,
甘味と旨味がしっかりしていて美味い。
身の味もすばらしいが,やはりこの香りが身上なのだろう。
何とも例えがたい香りなのだが,
これこそがマナガツオだ!という感じで心地よいのです。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・香住産ズワイガニとそのカニ味噌の炊き込みご飯
カニは鮮度が命ですから,
獲れたてを美味しく召し上がることができました。
そして,身のつまりがいいですね~!!
かに味噌はクセがなくウマいです。
このかに味噌では今までの中では一番かも。

ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさとズワイガニの香ばしさ,
そしてダシと醤油の塩梅,
カニ味噌のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・まとひょう(みかん)の葛湯

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
(※加筆修正いたしました。)
今回は二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
前々回,前回もよかったので再訪を決めました。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

今回は厨房手前の入口に近い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のコース(15000円:税別)をいただきました。

・和ぐるみのくず豆腐
東北地方にもともとある,日本固有の和グルミ。
現在はくるみのほとんどが,カリフォルニア産か中国産です。
和グルミの葛豆腐はやっぱりおいしいです。
ナッツとしてのコクのある深い味わいがあります。
しかし,しつこすぎる感じは全くといっていいほどないです。

・明石鯛の昆布〆
実は今が旬の明石鯛。
上品なうまみとプリプリの食感があります。
昆布〆ながらも,身がきりっと引き締まり,
脂乗りが良いのです。

明石の料理屋さんから聞きましたが,
明石の漁師さんは,一晩水槽で『活け越し』し,一切のストレスを取り除き,
水から出した魚が暴れないうちに一瞬で魚の頭を手かぎで刺して『活け締め』,
『神経抜き』という処置を施すからでしょう。

・新潟産のどぐろの焼き霜。
のどぐろの身はフワッとしています。
焼き色がついて香ばしく,身はしっとりです。
本わさびが甘く感じてしまいます。
やはり,脂のノリや旨みがひと味違いますね。
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです。

・野菜の吹き寄せて
ここは野菜にこだわりがあり,とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の吹き寄せは,華やかなヴィジュアル。
高山の宿儺(すくな)かぼちゃ,海老芋,天然舞茸,
島根県安来産いちじく,とうもろこし,銀杏。

天然舞茸とはもう何年ぶりでしょうか。
秋の香りというか,香りも味わいも違います。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
宿儺かぼちゃは,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
はぁ~!旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったのですが,
今回はかぼちゃ,とうもろこしが特に至福の味かも・・。

・熊本産天然すっぽん鍋
すっぽんは日本料理店では養殖物が殆んどで,
温泉地などで養殖が行なわれています。
「すっぽんの味は?」と聞かれても,養殖と天然では違いますし,
天然でも違いますので,答えるのに苦労します。
これは,一度食べてもらうしかないと思います。

時間をかけてじっくりと煮込むことで,
スープに溶け込んで最高の出汁になり,
しかも女性が喜ぶ良質のコラーゲンです。
すっぽんの肉はしっかりとした歯ごたえ。
まったく臭みはなく,噛めば旨みが溢れ出てきます
鍋のスープの旨さには脱帽しました。
皮下脂肪と腕肉は滋養たっぷりの濃厚な旨み。
なによりこのスープの旨みがたまりません。

・安曇川の子持ち鮎塩焼き
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。
びっくりしたのが,ヒレが開かれた状態で焼かれていること。
どうやって焼いてるんだろう~。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・岩手産松茸と鱧の炊き込みご飯
味覚の秋到来ですよね。
新米・新サンマ・栗など魅力的な食材が登場します。
なかでも,松茸は秋の味覚の王様。
日本人だけが好む極上の香りでしょうか。

松茸は産地ごとに異なりますし,
旬の時期も短いのが特徴です。
それゆえ希少価値が高いけれど,
その味と香りは「キノコの王様」と称されるほど格別です。
この岩手産松茸は,味と香りがいいですね~!!
やっぱり鱧松というか,鱧の出汁も存在感があります。

薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと松茸の香り,そしてダシと醤油の塩梅,
松茸の食感と味のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・羊羹のうすどまり
・信州コンコードぶどうジュース

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
前々回,前回もよかったので再訪を決めた,
” 日本料理 光安 ” さん。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの☆☆もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるので,わかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

古民家を改築したもので,外観はなかなか年期が経過しています。
暖簾はなく,目立たないですし,表札も控えめです。
築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回はお昼のコース(10000円:税別)をいただきました。

・京都産塚原産筍と淡路産わかめ
当然に八方地の吸い地もいいのですが,
今年の塚原産白子筍は抜群ですね~!!
食べごたえがあり,柔らかく甘い筍でした。

・太刀魚の焼き霜 ちり酢ジュレ
鮮度がよく,良い歯ごたえがあります。
直前にバーナーで炙り,焼き霜造りにしています。
塩の扱い方がダイナミックですし,
身の中に眠った脂が引き出され,
程よく皮が焼けた香ばしさが美味しいです。

・大分産天然トリガイ 醤油ジュレ
天然モノなので小さいのですが,
やわらかくて,最後の歯ざわりもなんともいえないのです。
肝ごとなのですが,これが素晴らしいですし,
肉厚の歯ごたえと,噛んでいくうちに広がる甘み,
季節のおいしい贅沢を感じました。

・こだわり野菜の盛り合わせ
(五郎島金時サツマイモ,ほおつき,吉野わらび,トマト,新豆)
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品です。
毎回思うのですが,野菜への尊敬とこだわりがあります。
五郎島金時は粉質ではあるのですがパサパサではない,しっとりホクホク。
トマトは爽やかで心地よい酸味があり、新玉ねぎは優しい甘さ。
ほおずきは酸味と甘みのバランスが良いのです。
野菜の美味しさを存分に感じられる一品となっています。
 
・三重県桑名産はまぐり椀
ヤマトハマグリという種類ですね。
身が大きくふっくらしていて甘いのです。
はまぐりの本来の美味しさがわかります。
ぷりぷりした弾力性と,
真ん中のぷしゅーとなるはまぐりの味とだしの味が絶妙です

・金目鯛焼き
金目鯛を焦げ目が強いほどダイナミックにあぶっていました。
身はきれいでほど良いというか,
脂のノリが素晴らしいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。
そばがきは柔らかく,そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。

・桜えびとグリーンピースの炊き込みご飯
旬のフレッシュな桜えびの炊き込みご飯です。
薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと桜えびの香り,そしてダシと醤油の塩梅,
グリーンピースの食感と味のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・吉野葛と小豆の冷製抹茶仕立て

厨房も近いのですが,それほど騒がしさはありません。
会話もゆくりとできますし,美味しい料理と向き合えます。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。
京都で15000円前後の日本料理店ではがっかりすることが多いのですが,
ここはしみじみと美味しいと納得してしまいます。

奥さんの細やかな接客も心地良く,
ご主人とまさに二人三脚でお店をなさっています。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。
適度な非日常性がありながら,日常の心地よさもあります。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧な仕事,繊細な味加減を楽しむに相応しい空間と言え,
料理と空間とに一体感があります。
こういう満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

ごちそうさまでした。

(再訪)
前回かなり良かったので再訪ということで,
” 御料理 光安 ” さんに伺います。

昼と夜、2組しか予約が取れないお店です。
二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあり,
築150年の織屋を改装されています。

5ヶ月ぶりの更新アップになります。
写真39枚追加しました。

初回にこの店で感じたことを書いていますので,
感じたことはダブルかもしれませんが,
参照にしていただければ幸いです。

奥のお部屋に通されました。
人数に関係なく,1部屋には1組のみ。
2部屋しかないため,お客は2組に限られます。
お部屋から厨房がちらりと見えますし,
ライトアップされた「中庭」も見えますので,
景観がいいので心も和みます。

・聖護院かぶら すり流し
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感。

・能登産天然寒ブリ 辛味大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。
穂紫蘇のつぼみは,飾りじゃなくて食べられます。

・野菜の八寸
  :こかぶら,金時人参,ヒラタケ,紅芯大根,
   にんじん葉,安納芋,海老芋
冬野菜の八寸,天ぷらというか,素揚げにした野菜。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
はぁ~!旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったのですが,
海老芋が特に至福の味かも・・。

・鱈白子と九条ねぎのあんかけ鍋仕立て
これも素敵な料理です。
鱈の白子を鍋に入れることで,九条ねぎの良さと相まって,
一段と旨味が増しています。
九条ねぎは柔らかく,甘くて風味のよい青葱でした。
これは他の葱にはない「ぬめり」があったのですが,
このぬめりに、香りと甘さが凝縮されています。
あんかけ鍋なので,
アツアツをふうふうと食べるのがいいですね~!!

・鯨の鹿の子(あご)
鹿の子とはクジラのアゴを覆っている部位で,
アゴの付根部分だそうです。
脂が乗り,口の中で旨味が広がります。
とにかく文句無しに美味しいです。

・マナガツオ幽庵焼き
脂ののったマナガツオです。
ふっくらとしたやわらかなマナガツオの焼物。
たぶんですが,醤油,味醂,酒の漬けダレに,
柚子の柑橘類をいれて香りをつけています。
ほんのりと柚子が効いた味が何とも言えません。

・カラスミと青味大根
ねっとりとして優しい味です。
レベルの違いを感じました。
酒のつまみは数々ありますけれど,
カラスミはこりゃもう最高の酒肴ですね

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がホント美味しいこと!!
これもここの名物そばがきの白味噌仕立てです。

・香住蟹釜めし
香住蟹は紅ズワイガニです。
土鍋のカニ釜めしの蓋を明けたとたんに,
蟹の風味が広がりノックアウトです。
蟹身のふっくらした食感と,
濃厚な蟹味噌の味わいが相性良くて,
まさにごちそうごはんです。

・柚子の葛湯
柚子のくず湯で 風邪予防にもバッチリです。
柚子の味が濃厚なくず湯でほっこりしました。

いや~!!
今回も大満足な料理でした。
どれもこだわりを感じますが,
野菜にこだわりがあり,
美味しい野菜を食べれます。

野菜などの旬のモノは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わえることができます。

店主の「丁寧な仕事がしたい」という思いから,
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。

奥さまは丁寧な接客ですし,
個室を貸切で,静かな中でゆっくりといただけます。

料理は心が和む滋味豊かな日本料理ですし,
見た目がシンプルながらも,
あちらこちらに創意工夫がほどこされた味わい深い料理。

何か月待ちの予約をしてでも,
訪れる価値ありの素敵なお店です。

ごちそうさまでした。


(初回)
今回は二条城近くの町家に移転された,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
フォロワーのmisspepperさんのアップで,
どうしても伺いたかった日本料理店でした。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるので,わかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労しました。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

・茄子の煎りだし
茄子は揚げていますね。
茄子の味が濃くて,口に入れるとトロトロ。
味付けは醤油と生姜を使用されていますが,
これは今まで食べたことの無い絶品なものでした。

・真鱧の焼き霜。
真鱧は大きくフワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・季節野菜の冷製ジュレ仕立て
ここは野菜にこだわりがあり,とても美味しい野菜を食べられます。
イタリアンを思わせるような,華やかなヴィジュアル。
眩しさに目がくらみそうです。
ジュレのお味 が優しいのでお野菜の旨みを味わえますし,
暑い日には冷たい食感も心地いいのです。
旬の野菜はインカのめざめ,オクラ,トウモロコ,和歌山のイチジク,
あとは冬瓜が入っています。
関西では和歌山がイチジクの名産地のようですね。

・あわびの椀
全て器が違っていて,素晴らしいの一言につきます。
アワビはとても素材の良いモノです。
身はほのかに甘く,食感は固すぎず,軟らかすぎないですね。
中からアワビの香りと旨みが染み出しますし,
口中にはまったりとしたうまさが充満します。

・蕎麦がきの白味噌仕立て(椀)
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,わらか~い蕎麦がきが入っています。
いい白みそを使用されていますので品のいいお味です。
それにしてもこの「椀」も美しいこと。

・卵黄の味噌漬け
外にはとろっとした出汁が入っていて,
この柔らかいゼリーのような出汁が美味しくて。
卵黄の味噌漬けは,辛すぎずにさすがのお味でした。

・安曇川の鮎塩焼き。
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。
びっくりしたのが,ヒレが開かれた状態で焼かれていること。
どうやって焼いてるんだろう~。

・穴子の炊き込みご飯
この穴子炊き込みご飯が絶品なのです。
アナゴが好きな人は多いのですが,
これは大人気になるのではないでしょうか。
これ以上の品を他店で頂いたことがないと
思えるほどウマいのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

帰り際に,店主の光安さんとお話しさせていただいたのですが、
とっても謙虚で穏やかな方でした。

ごちそうさまでした。


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2位

T.N (県庁前、花隈、元町(JR) / イタリアン、ワインバー、イノベーティブ)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999

2019/12訪問 2020/01/10

一見シンプルに見えるものの,素材を引き出す力を感じるし,実に丁寧で手間暇かけた料理 " TN ristorantino della strada "

今回はIZNM師匠とともに,
硬派なイタリアンで伺いました。
" TN ristorantino della strada " さん。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。
もともとは " モンテ " さんがあったところですね。

シェフ中野通さんは徳島県小松島市出身,
神戸のオリエンタルホテルや西宮「リストランテ ペペ」,
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASOで3年間経て,
2015年3月に開店されています。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニにいらっしゃいましたね。

ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。
店内は4人掛けテーブル席が4卓ほどですが,
2人で1卓を使用させてくれますので,
ゆったりと時間を過ごすことができます。

さて,話は変わりますが,
食べログやブログ的には,
同じ店を何度もと思われるかしれませんが,
イタリアンやフレンチ,日本料理店や割烹であれ,寿司屋さんでも,
まずは,気に入った1〜2軒の店にしぼり,
浮気はせずに,飽きるまで伺うことをおススメします。

いろいろな高級店に行きたい気持ちはわかります。
しかしながら,絞り込んだ店の四季折々の旬や素材を追うことで,
その店の真価もわかると思うのです。

都会のミシュラン☆☆☆や食べログ高得点の高級店の各店に1度行くことでは無く,
回数を重ねることで,一歩突っ込んだ深いイタリアンや日本料理の魅力を知ることや,
わかることも多々あると思います。
それこそが客上手になり,店から選ばれる客になることなだと思うのです。
X’masランチは8,050円です。
ミネラルウオーター(805円)と,
ワインはペアリング(4,600円)でお願いしました。

・パン
パンは自家製フォッカッチャと全粒粉の丸い自家製パン。
バターはホイップバターです。
空気を含んだフワフワですね~!!

・ヒラメと昆布
北海道の噴火湾産のヒラメを軽く熟成させて,
旨味を引き出してから細切りにしています。
白菜は昆布,ライム,青紫蘇で浅漬けにして,
白菜のシャキッとした食感と,
熟成した平目のねっとりした味わいがいいですね。
モザイク仕立てと言うか,
タルタル仕立てのようなイメージです。
上にあしらった花びらがきれいですね。

・アワビと九条ネギのジェノベーゼ トレネッテ
パスタはトレネッテ,
リグーリアの伝統的な平打ちパスタで,
一般的にはリングイネとして通じているものだが,
トレネッテはリングイネより厚くて,
それよりも太くてムッチリとしている。
これ合わせるのは,もちろんペスト・ジェノヴェーゼでしょう。

みずみずしいフレッシュバジルです。
爽やかなバジルの香りと濃いめの色あいが冬を感じますし,
バジルの風味を最大限に引き出したジェノベーゼソースです。
トレネッテのむっちりとした食感とどごしが最高です。
九条ネギとの組み合わせの妙を感じました。

・真鯛と蕪
明石産真鯛をポワレして,
蕪のピューレを使い,柚子を入れて,
ヴァンブランソースで仕上げています。
真鯛はふわっと,でも身はしっかりと,
ヴァンブランソースはクラシカルに仕上げていました。

・尾崎牛とトリュフ
宮崎のみで味わえるこの牛はこだわり抜いた生産方法であり,
ひと月の出荷数がわずか30頭足らずだそうです。
尾崎牛の肉の甘みと香りを存分に感じましたし,
口にすれば,とろけるような味わいのこの肉質です。
これに黒トリュフをたっぷりとかけていただきました。
この黒トリュフはフランスのペリゴール産でしょうか?
独特な匂いというか,優雅な香りをもっています。

・トマトソースと24か月熟成のパルミジャーノチーズのスパゲッティーニ
中野シェフのスペシャリテですね~!!
スパゲッティーニの茹で上げは完璧です。
シンプルなソースだけに,トマトもそうですし,
ハイクオリティのパルミジャーノチーズが素晴らしいのです。
料理の味を消してしまわない優しい味わいでした。
このトマトソースとの相性は抜群で,チーズ好きにはたまりません。

・ドルチェ ミスト
(カタナーラ,マスカルポーネのパンナコッタ,シュトーレン)
X’masバージョン仕様になっています。
ヴィジュアルも華やかでいいですね~!!

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

神戸ではミシュランにも掲載された,
食べログ高得点の有名イタリアン店もあるのですが,
こちらが良いように感じました。

そして,ペアリングのワインは5種類ですが,
昼は3000円ですが,これがウマくて,お得感満載なのです。
ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。

シェフとソムリエにすべて委ねてしまえるのも,
優柔不断な私にはぴったりでしょうし,居心地がよかったです。
2時間にわたるシェフの独演会と,
ソムリエ&メーテルドテルの選び抜いたワインを堪能し,
幸せな気持ちに満たされました。

ごちそうさまでした。


今回は限定20食で,
ジビエ尽くしコースがあるということで,
" TN ristorantino della strada " さんへ伺いました。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。
もともとは " モンテ " さんがあったところですね。

シェフ中野通さんは徳島県小松島市出身,
神戸のオリエンタルホテル
西宮「リストランテ ペペ」(現在は北新地の il PePe
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASOで3年間経て,
2015年3月に開店されています。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニにいらっしゃいましたね。

ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。
店内は4人掛けテーブル席が4卓ほどですが,
2人で1卓を使用させてくれますので,
ゆったりと時間を過ごすことができます。

さて,話は変わりますが,
食べログやブログ的には,
同じ店を何度もと思われるかしれませんが,
イタリアンやフレンチ,日本料理店や割烹であれ,寿司屋さんでも,
まずは,気に入った1〜2軒の店にしぼり,
浮気はせずに,飽きるまで伺うことをおススメします。

いろいろな高級店に行きたい気持ちはわかります。
しかしながら,絞り込んだ店の四季折々の旬や素材を追うことで,
その店の真価もわかると思うのです。

都会のミシュラン☆☆☆や食べログ高得点の高級店の各店に1度行くことでは無く,
回数を重ねることで,一歩突っ込んだ深いイタリアンや日本料理の魅力を知ることや,
わかることも多々あると思います。
それこそが客上手になり,店から選ばれる客になることなだと思うのです。

値段もけっこうするのですが,席も埋まっていました。
お客さんもグルメで食べ慣れた方が来ていますね。

ワインは2010年のクローズエルミタージュ(7,700円)。
TNジビエ尽くしコースにはペアリングワインが無いということで,
かなり手ごろな価格でした。
シラーの銘醸地であるローヌ地方北部でも,
トップクラスのワインを産み出すエルミタージュ。
そんなエルミタージュの丘を,
囲むように存在するのがAOCクローズ・エルミタージュです。
このワインは色が濃く,カシスやフランボワーズの香りで,
口中でシラーの素晴らしく繊細なアロマが,
丸くなめらかに表現されていました。

*TNジビエ尽くしコース(17,600円)
・キャビアとカリフラワーのフラン,
 丹波猪のリエット,エゾ鹿のプレザオラ
キャビアとカリフラワーのフランは,
フランス産野生の雉のコンソメをベースにしており,
とラトビア産キャビアを載せています。
ロブションのカリフラワーとキャビアのムース コンソメゼリー寄せを
ヒントにしているのでしょうか??
キャビアとカリフラワーのハーモニーがいいですね~!!

丹波猪のリエット,
リエットとは肉をラードなど脂と一緒に煮込んでペーストにする,
フランス・ロワール地方などの郷土料理です。
クミンを効かせて,サブレに挟んでいます。
このコクは豚肉で作るよりおいしいかもしれません。
けっこう,おいしそうな香りがたまりません。
とろける脂が魅力の丹波猪肉がいいと思います。

エゾ鹿のプレザオラ,
ブレザオラとは塩漬けにするのが普通ですが,
ワイン漬けしたモモ肉などの柔らかい部位を,
熟成させてつくる生ハムのようなものです。
ネットリと旨味が凝縮されてます。

・フランス産野生の雉とフォアグラ あんぽ柿のモスタルダ
きじ肉の味は,脂質の少なさと味の淡白さでしょうか。
それでもコクのある旨味とさっぱりとした口たりの良さ,
そのまろやかな風味は食鳥の王様かもしれません。
何というか,ホロホロ鳥のような感じがありました。
口の中でとろける,まろやかな食感と,
自然の濃厚な甘さが美味しいあんぽ柿と,
フォアグラ,モスタルダ(マスタード)で相性良しでした。

・スコットランド産ペルドロと冬トリュフ タリオリーニ
たくさんの黒トリュフは嬉しい限りです。
タリオリーニには,ピエモンテ風ラグーソースを絡めています。
肉の香りとコクはジビエとしては弱めですが、
ジビエ初心者にもおすすめできます。
ペルドロのラグーソースがあることにより,
いっそうペルドローの美味しさが引き立ちます。
程よく熟成されたものは,
野鳥の独特の香りとうまみがあります。

・北海道産ヒグマのロースト 安納芋とゴルゴンゾーラ
付け合わせは,安納芋にゴルゴンゾーラとハチミツソースですね。
肉は,筋繊維の太さがあるように感じました。
見た目は若いエゾシカ肉のような感じもあります。
味はごくごくあっさりしていて身もしっとり。
真っ白な脂身から旨みがジワッっと,染み出てきています。
赤身の肉はけっこう固く感じましたが,いくらでも食べられますね。

・北海道産真鴨の炭火焼きとポルベットーネ サルミソース
ポルペットーネとは「大きな肉団子」の意味。
鴨のハンバーグ風と言ってもいいかもです。
鴨肉はもちろん,肝も入っています。

日本で狩猟できる鴨類はマガモ,オナガガモなど多くの種類がありますが、
やはりマガモの雄は格別です。雌の地味さに比べ,
その美しいベルベットのような緑に輝く姿から青首と呼ばれ,
フランス語でコルヴェールと言えばご存知の方も多いでしょう。
この野生の鴨は,その美しい姿から想像も出来ないくらい,
濃い赤色の肉と血から溢れる薫りは,とてつもなく力強い生命力を感じます。
ローストされた胸肉はしっとり柔らかく,旨みがあります。

・エルダーフラワーのグラニータ
・ホワイトチョコレートのババレーゼ 苺と金柑
・プティフール

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

神戸ではミシュランにも掲載された,
食べログ高得点の有名イタリアン店もあるのですが,
こちらが良いように感じました。

ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。

シェフとソムリエにすべて委ねてしまえるのも,
優柔不断な私にはぴったりでしょうし,居心地がよかったです。
2時間にわたるシェフの独演会と,
ソムリエ&メーテルドテルの選び抜いたワインを堪能し,
幸せな気持ちに満たされました。

ごちそうさまでした。
今はX’masの前々日です。
皆さまのX’masは「ジングルベル♪ジングルベル♪」なのでしょうが,
私はクリぼっち,ドン・キホーテで買ったハンドベルで,
「シングルベル♬,シングルベル♬」と過ごすので,
おっさんずラブでIZNM師匠と伺いました。

" TN ristorantino della strada " さん。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。
もともとは " モンテ " さんがあったところですね。

シェフ中野通さんは徳島県小松島市出身,
神戸のオリエンタルホテルや西宮「リストランテ ペペ」,
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASOで3年間経て,
2015年3月に開店されています。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニにいらっしゃいましたね。

ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。
店内は4人掛けテーブル席が4卓ほどですが,
2人で1卓を使用させてくれますので,
ゆったりと時間を過ごすことができます。

さて,話は変わりますが,
食べログやブログ的には,
同じ店を何度もと思われるかしれませんが,
イタリアンやフレンチ,日本料理店や割烹であれ,寿司屋さんでも,
まずは,気に入った1〜2軒の店にしぼり,
浮気はせずに,飽きるまで伺うことをおススメします。

いろいろな高級店に行きたい気持ちはわかります。
しかしながら,絞り込んだ店の四季折々の旬や素材を追うことで,
その店の真価もわかると思うのです。

都会のミシュラン☆☆☆や食べログ高得点の高級店の各店に1度行くことでは無く,
回数を重ねることで,一歩突っ込んだ深いイタリアンや日本料理の魅力を知ることや,
わかることも多々あると思います。
それこそが客上手になり,店から選ばれる客になることなだと思うのです。
X’masランチは7700円です。

合わせたワインはペアリングで,
スパークリングはカモッシ フランチャコルタ ブリュット,
白ワインはシトラ トレッビアーノ,
赤ワインはトレ・ドネ ランゲ・ネッビオーロ,
レザレー・ド・カントメルル2011,ボルゴ・スコペートロッソ・トスカーナです。

・パンは自家製フォッカッチャと全粒粉の丸い自家製パン。
バターはホイップバターです。
空気を含んだフワフワですね~!!

*リボリータとトスカーナ風レバーペースト
鶏のレバーを風味よく煮つめたペーストを,
通常のバゲットでは無く,クッキーに挟んでと,
手の込んだアンティパストです。
イタリアでは適度に粗いペーストなのですが,ここはきめ細やかなモノです。
レバーなどのモツ類はポピュラーな素材です。
レバーペーストの味は,レストランごとに違っていますが,
これは特においしいのです。
コクがありながらも,なんかトロリとジューシーな感じもあります。

リボリータとは,トスカーナ地方の郷土料理で,
簡単に言うと野菜と豆とパンを煮込んだ料理です。
寒い冬にはやはりあたたかいものがいいですし,
チーズとインゲン豆や野菜の食感のハーモニーがたまりませんね。

・長崎産寒ブリと紅芯大根
冬においしい魚といえば,
すぐに名前が挙がってくるのが「ブリ」です。
特に冬に獲れる旬のブリを「寒ブリ」と呼びます。
長崎は平成27年のブリ類の水揚高日本一だそうです。
寒ブリはたっぷり脂が乗っていました。
これに紅芯大根と合わせて,からすみパウダーとイタリアンパセリのソースで。

紅芯大根はかぶのように丸型で中が赤い大根です。
わずかな衝撃でヒビが入りやすいなど,
栽培がとても難しく,デリケートな野菜です。

大根がパリパリでなんだか,いくらでも食べられちゃうんです。
ちょっとこってりした肉料理との組み合わせもいいし,
脂のある寒ブリと交互に食べても,さっぱり感が際立って良い感じです。
紅芯大根はそんなに辛味がないので,こういうお料理に合いますね~。

・トリュフとマッシュルームのタリオリーニ
タリオリーニのパスタの上には,
嬉しいことにたっぷりのトリュフのスライスです。
ソースはマッシュルームと黒トリュフを合わせていて,
加熱しているので,トリュフのあまりにも魅惑的な香りが漂っています
タリオリーニは幅2~3ミリほどの平打ちパスタで,
食べると噛みごたえがあり,ソースとのからみ,のど越しもいいですね。

・真鯛と蝦夷あわびのリゾット添え
真鯛の皮はサクッとカラッと。
ウマい淡白な味わいと、皮のパリパリ感を活かしていますし,
身はふわっと焼き上がっています。
ヴァンブランソースもいいと思います。
旨味を凝縮させたあわびのリゾットは,米の炊き上げ感もいいですし,
肝ソースの香りが凄くて堪りません。

・尾崎牛の赤ワインのリストレット
最高の和牛と評される「尾崎牛」,
ジューシーなうまみのあるやわらかい赤身が口の中に広がりますし,
脂身が少なくヘルシーで,旨みもあり,食べた後の満足感もあります。
添えているごぼうや金時人参の煮込み方がいいですし,
これがとても美味しいのです。

・トマトソースと24か月熟成のパルミジャーノチーズのスパゲッティーニ
中野シェフのスペシャリテですね~!!
スパゲッティーニの茹で上げは完璧です。
シンプルなソースだけに,トマトもそうですし,
ハイクオリティのパルミジャーノチーズが素晴らしいのです。
料理の味を消してしまわない優しい味わいでした。
このトマトソースとの相性は抜群で,チーズ好きにはたまりません。

・ドルチェ ミスト
X’masバージョン仕様になっています。
ヴィジュアルも華やかでいいですね~!!

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

神戸ではミシュランにも掲載された,
食べログ高得点の有名イタリアン店もあるのですが,
こちらが良いように感じました。

そして,ペアリングのワインは5種類ですが,
昼は3000円ですが,これがウマくて,お得感満載なのです。
ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。

シェフとソムリエにすべて委ねてしまえるのも,
優柔不断な私にはぴったりでしょうし,居心地がよかったです。
2時間にわたるシェフの独演会と,
ソムリエ&メーテルドテルの選び抜いたワインを堪能し,
幸せな気持ちに満たされました。

ごちそうさまでした。
前回2回ほどランチで良かったので,
夜にこそ伺いたいと再訪を決めました。

" TN ristorantino della strada " さん。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。
もともとは " モンテ " さんがあったところですね。

シェフ中野通さんは徳島県出身,
神戸のオリエンタルホテルや西宮「リストランテ ペペ」,
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASOで3年間経て,
2015年3月に開店されています。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニ神戸北野にいらっしゃいましたね。

ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。
店内は4人掛けテーブル席が4卓ほどですが,
2人で1卓を使用させてくれますので,
ゆったりと時間を過ごすことができます。

さて,話は変わりますが,
食べログやブログ的には,
同じ店を何度もと思われるかしれませんが,
イタリアンやフレンチ,日本料理店や割烹であれ,寿司屋さんでも,
まずは,気に入った1〜2軒の店にしぼり,
浮気はせずに,飽きるまで伺うことをおススメします。

いろいろな高級店に行きたい気持ちはわかります。
しかしながら,絞り込んだ店の四季折々の旬や素材を追うことで,
その店の真価もわかると思うのです。

都会のミシュラン☆☆☆や食べログ高得点の高級店の各店に1度行くことでは無く,
回数を重ねることで,一歩突っ込んだ深いイタリアンや日本料理の魅力を知ることや,
わかることも多々あると思います。
それこそが客上手になり,店から選ばれる客になることなだと思うのです。
夜の料理は8800円です。

*前菜
前菜はシェフの遊び心を感じる,
シャレた演出です。

・生ハムのムース
昔らしい骨董品やカバンのようなケースに入っています。
ビー玉の上に生ハムをムースにして,
揚げた春巻を巻いています。
生ハムによって塩気が違いますし,
それにより,ムースはコクと塩気があり絶妙です。
オードブルにはいいですね~!!
これに合わせる食前酒は,巨峰とソーテルヌのカクテルです。
これがバッチリなんです。

・田舎風パテ
これはさらにコルクを敷き詰めた上に載せています。
パテ・ド・カンパーニュとは,フランスの田舎風パテ。
昔のフレンチにはこういうメニューがよくありました。
食感が思ったより柔らかいですね。
けっこう旨味はありますし,柔らかさがまた良いですね。
合わせる食前酒カクテルは白ワインに生姜にリンゴ酢です。
ソムリエ&メーテルドテルの江田さんの感性が光ります。

・トマト飴
お祭りの屋台にあったリンゴ飴が原点なんでしょうね。
シェフらしくトマト飴で表現しています。
トマトは水っぽい生食用のトマトとはひと味違う,
とろりと濃厚な味わいでした。
完熟トマトの甘酸っぱいシゲキでのどをうるおす感じです。
合わせるカクテルはミントとレモングラスです。

・剣先イカとブロッコリー
黒いのは海苔では無く,烏賊墨のチュイルです。
剣先イカの火入れが素晴らしいのです。
生では無いのですが,火入れを感じない生感を感じます。
甘みとウマみをより感じられる半生でしょうか。
大蒜のエッセンスとバージンオイルがいいのです。
ブロッコリーは青っぽい香りや味わいを残したピューレに。
柚子のヴィネグレットが剣先イカとブロッコリーにマッチしています。

・タンシチュー
今日はけっこう寒かったのですが,
そんな日にこそ,食べたい料理が登場しました。
柔らかくトロトロに煮込んでします。
添えられたのは,なめらかなジャガイモのピューレ。
まさに王道な美味しさです。

・秋茄子とウニのタリアテッレ
秋茄子のひと手間が素晴らしいです。
皮をむいて,揚げ茄子にし,
シチリアの白ワインでとろける程に煮込んでいます。
ウニとバジルとイタリアンパセリのペーストも感じます。
タリアテッレを合わせて食べると,
ピスタチオの食感とほのかな酸味がいいですね~!!

・甘鯛のクロッカンティッシモ ポルチーニ茸のクレマ
甘鯛を鱗付きのままサクサクに,
ウマい淡白な味わいと、皮のパリパリ感を活かしていますし,
身はふわっと焼き上がっています。
旨味を凝縮させたクレマとポルチーニ茸の香りが凄くて堪りません。

・猪のドルチェフォルテ
どんぐりをたっぷり食べて育った,
長崎の対馬の野生の猪をハーブと共に60℃で2時間ローストしているそうです。
干し葡萄,ナッツ,バルサミコ,チョコレートを使っていました。
やや固いのですが,しっかりした肉質で野性味あふれる猪です。
食べるとウマみが口の中に広がります。

・トマトソースと24か月熟成のパルミジャーノチーズのスパゲッティーニ
中野シェフのスペシャリテですね~!!
スパゲッティーニの茹で上げは完璧です。
シンプルなソースだけに,トマトもそうですし,
ハイクオリティのパルミジャーノチーズが素晴らしいのです。
料理の味を消してしまわない優しい味わいでした。
このトマトソースとの相性は抜群で,チーズ好きにはたまりません。

・ホワイトチョコレートと洋梨
フランスのホワイトチョコレート「イヴォワール」だそうです。
洋梨のピューレとコンポスタを合わせております。
カカオのチュイルとベゴニアやミントで,
ハーブの苦味と酸味と香りでさわやかにしてくれました。

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

神戸ではミシュランにも掲載された,
食べログ高得点の有名イタリアン店もあるのですが,
こちらが良いように感じました。

そして,ペアリングのワインは5種類ですが,
夜は4000円ですが,これがウマくて,お得感満載なのです。
ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。

シェフとソムリエにすべて委ねてしまえるのも,
優柔不断な私にはぴったりでしょうし,居心地がよかったです。
2時間にわたるシェフの独演会と,
ソムリエ&メーテルドテルの選び抜いたワインを堪能し,
幸せな気持ちに満たされました。

ごちそうさまでした。
前回伺って良かったので,再訪を決めました。
" TN ristorantino della strada " さん。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。
もともとは " モンテ " さんがあったところですね。

シェフ中野通さんは徳島県出身,
神戸のホテルや西宮「リストランテ ペペ」,
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASOで3年間経て,
2015年3月に開店されています。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニ神戸北野にいらっしゃいましたね。

ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。
店内は4人掛けテーブル席が4卓ほどですが,
2人で1卓を使用させてくれますので,
ゆったりと時間を過ごすことができます。

・前菜盛り合わせ
最初に提供された盛り合わせには驚きました。
円形状に何種類のオードブルを少しずつ配置してあり,
見た目もきれいで,さらに嬉しくなりました。

桃のヴィシソワーズ,カプレーゼ,パテ・ド・カンパーニュ,
亜麻仁牛低温調理ハムのリンゴソース,とうもろこしのフリット パルミジャーノのせ,
フォアグラのムース バルサミコソース,稚鮎のエスカベッシュ,
カツオのニンニクバーニャカウダ,海のフラン グリンピースソース

どれも手間暇かけていますし,
桃のヴィシソワーズやパテ・ド・カンパーニュ,
フォアグラのムース,海のフランなどには,
他店との違いを感じますし,食べ慣れた方はシビれてしまいます。
最初のアミューズとしても食べたいものですし,
多めにすれば,オードブルとしてもいいのです。

・ボタン海老のアボカド ジェノベーゼの冷たいフェデリーニ
この暑い,蒸した時期には冷製パスタがサイコーですよね。
爽やかなバジルの香りと色あいが涼を感じますし,
バジルの風味を最大限に引き出したジェノベーゼソースは,
みずみずしいフレッシュバジルはレモンバジル,シナモンバジル,スイートバジルなど4種類,
ボタン海老,アボカドを彩りよくトッピングしています。
細めのパスタ フェデリーニ は、つるんとしたのどごしが最高です
食感も素晴らしいですし,この冷たさが半端なくウマいんです。
組み合わせの妙を感じました。

・淡路産黒鯛 トマトとミントのケッカソース
淡路産の黒鯛は皮目をパリッと,
身は驚くほどふっくら焼き上がっています。
完熟のフレッシュトマトとミントの冷たいケッカソースは,
さっぱりとすっきりとさせてくれます。
やっぱりこういう暑い日と梅雨に合うんです。

・福島産牛肩ロースのブラッサート
徳島産ちいたけ(椎茸),インカのめざめを添え,
じゃがいものピューレを牛肩ロースの下に敷いています。
ブラッサートは牛赤身肉の蒸し煮なのですが,
福島産の牛豚肩ロース肉を上質な赤ワインで
4時間以上は煮込んでいるでしょうか。
お肉はホロホロでお箸でスッと切れるほど。
赤身の香り旨味が素晴らしく,脂の口溶けもよいのです。
凝縮された旨みと,しっとりとした口当たりが上品な一品です。

・トマトソースと24か月熟成のパルミジャーノチーズのスパゲッティーニ
中野シェフのスペシャリテですね~!!
スパゲッティーニの茹で上げは完璧です。
シンプルなソースだけに,トマトもそうですし,
ハイクオリティのパルミジャーノチーズが素晴らしいのです。
料理の味を消してしまわない優しい味わいでした。
このトマトソースとの相性は抜群で,チーズ好きにはたまりません。

・カルピスのセミフレッド グリオットチェリーのブレア
セミフレッドもグリオットチェリーも大好きなので,
たまらない組み合わせです。
セミフレッドは、イタリアの冷たいお菓子です。
「セミ」は半分,「フレッド」は冷たいと言う意味で,
カルピスとクリームを冷やして固めた,
アイスクリームのようなデザートですが,
アイスクリームとも また違った食感があります。
グリオットとは,チェリーをキルシュと言うお酒に漬け込んだものです。
全ての味わいが際立つ驚きの1皿でした。
色合いが女子好みですし,女性に好まれること間違いなしいです。

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

そして,ペアリングのワインは5種類ですが,
昼は3000円ですが,これがウマくて,お得感満載なのです。
ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。

シェフとソムリエにすべて委ねてしまえるのも,
優柔不断な私にはぴったりでしょうし,居心地がよかったです。
2時間にわたるシェフの独演会と,
ソムリエ&メーテルドテルの選び抜いたワインを堪能し,
幸せな気持ちに満たされました。

ごちそうさまでした。
今回は新規開拓してみます。
" TN ristorantino della strada " さん。

場所はJR元町より北へ徒歩15分,
市営地下鉄県庁前駅より北へ徒歩7分,
閑静な住宅街に佇んでおり,
相楽園西北のすぐそばに位置している,
隠れ家的な本格イタリアンです。

シェフ中野通さんは徳島県出身,
神戸のホテルや西宮「リストランテ ペペ」,
東京代官山にあるミシュラン☆も獲得した,
リストランテASO」で3年間経て,
2015年3月に開店されました。

ソムリエ兼メーテルドテルの江田顕伸さんは,
神戸の名店ラ メゾン ドゥ グラシアニ神戸北野にいらっしゃいましたね。

私は " TN ristorantino della strada " さんを,
AVVYやMeets,あまから手帳などの
グルメ雑誌に掲載されたことから知りました。
店主が四国,徳島出身の方なら行くっきゃありません。

さてさて,満を時して期待の店へ伺います。!
ひと目でそれと分かるスタイリッシュでモダンな建物。
「カ・セント」に似ているのかなぁと感じました。

・前菜盛り合わせ
最初に提供された盛り合わせには驚きました。
円形状に何種類のオードブルを少しずつ配置してあり,
見た目もきれいで,さらに嬉しくなりました。
チェリートマトとモッツアレラ,春キャベツとニンジン,
丹波鶏のカポナータ,ジャガイモのブレア,フォアグラのパテ,
ホタルイカとインゲン豆,サクラマスのサワークリーム添え,アスパラのフランなど,
どれも手間暇かけていますし,
最初のアミューズとしても食べたいものですし,
多めにすれば,オードブルとしてもいいのです。

・竹の子のムニャイア 桜海老とピゼッリ
含め煮にした竹の子をバタームニエルしており,
香り高い筍とフレッシュな桜海老と
ピゼッリ(イタリアングリーンピース)を使い,
ディル,エストラゴン,セルフィーユを添え,
クリームソースで仕立てています。
火の通し方,食感も素晴らしいですし,
組み合わせの妙を感じました。

・熊本産浅利と空豆のタリアテッレ
思いっきり直球勝負のパスタですね。
旬の食材ふたつを併せた,春の味のパスタです
細長いリボン状で厚さ1ミリ,幅は8ミリほどでしょうか。
空豆はほのかな青臭さを楽しめ,
あさり火を通すことで深みのある味わいになっていました。
少し潰した空豆と浅利の旨味が自家製タリアテッレに
しっかり絡んでシンプルながらも美味しいのです。

・広島県亜麻仁牛 赤ワインリストレットソース
亜麻仁牛ウチモモをローストして,
ビーツとカブのピューレ,
赤ワインを濃縮させたソースでを添えています。
肉はウマくて,ほどよい硬さで食べやすいですし,
色あいもいいですし,赤身の香り旨味が素晴らしく,
脂の口溶けもよいのです。
ソースとの相性はバッチリですね~!!

・トマトソースと24か月熟成のパルミジャーノチーズのスパゲッティーニ
スパゲッティーニの茹で上げは完璧です。
シンプルなソースだけに,トマトもそうですし,
ハイクオリティのパルミジャーノチーズが素晴らしいのです。
料理の味を消してしまわない優しい味わいでした。
このトマトソースとの相性は抜群で,チーズ好きにはたまりません。

・苺のガスパチョとマスカルポーネのムース
色合いが女子好みですね~!!
今の春を感じさせる苺のガスパチョ。
いちごの酸味と甘みにマスカルポーネのコクを加えた滑らかムース,
全ての味わいが際立つ驚きの1皿でした。

主役の料理はもちろんのこと,
脇役の野菜まで実に美味しかったです。
そして,季節感を感じる繊細で誠実な料理です。

質の高い素材を駆使し,またハーブの使い方も上手で,
素材の持ち味を引き出しているのです。
一見シンプルに見える料理なのですが,
実に丁寧で手間暇かけているのです。

そして,ソムリエの江田さんの料理に合うワインのチョイス,
そのエレガントなサーブには感激してしまいました。
本当にイタリアンの “ リストランテ ” が少ないと思いますので,
神戸を選ばれたことは正解ではないでしょうか。

ごちそうさまでした。


  • ヒラメと昆布
  • アワビと九条ネギのジェノベーゼ トレネッテ
  • 真鯛と蕪

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3位

鮓 きずな (京橋、JR野江、野江内代 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2017/06訪問 2017/06/18

日本酒に合うアテやツマミと一品料理,握り寿司の流れが素晴らしい!! " 鮓 きずな "

今回お伺いしたのは,
" 鮓 きずな " さん。

なかなか予約が取りにくいという人気の寿司屋さんです。
場所は京橋,ちょっと下町イメージのエリアにあります。
ここは土地勘がないのですが,商店街から少し入っており,
周りは静かな住宅地です。
マンションの1階にひっそりと構えていました。

18時からと20時45分からの2回転。
18時ジャストに店のシャッターが開き一斉入店します。
中に入ると,12席ほどのカウンターがあり,
店主の近藤さんが威勢よく迎えてくれました。

和紙が張られた壁に柔らかい間接照明が灯されて,
とても落ち着ける空間でした。
店主にお聞きすると,32歳で独立して,
現在41歳とのこと。

こちらの料理は基本的にはおまかせで,
食べられない魚等を聞いてくださり,
最初はアテを色々とお出しいただき,
頃合いを見てお寿司を握ってくださいます。

ドリンクは恵比寿ビール,
日本酒は鷹勇,旭菊,凱陣の遠野産亀の尾をいただきました。

・愛媛産ヒラアジの押し寿司
シャリに大葉が入ってるのでさっぱりといただけます。
さらに木の芽もいい香りです。
脂の強い鯖と違って,あっさりした押し寿司なのですが,
鯵の押し寿司もホントにウマいと思います。
ツマミで呑む前に酢飯を腹に入れる。
この流れもいいかも~!!

・鳴門産あわびとハマグリと海苔の椀

・お造り:アマテガレイ,明石産真鯛,鰆漬け,太刀魚漬け,スミイカ
お造りは有田焼の陶板の上に供されます。
白身とスミイカはすだち,塩と醤油で食べ比べます。
アマテガレイ(マコガレイ)には,肝添えと柔らかな酸味のポン酢ジュレの2種で。
夏の白身として関東でも重宝されていますが,
たしかにサラッとした旨味が素晴らしく,ましてこのカレイは最高です。
エンガワも切れの良いウマ味があり,香りも良いですね。

明石産真鯛は今の時期ながらも,ねっとりとした食感,
スミイカ(ハリイカ)はサクッとした歯切れのよい食感です。
徳島産の太刀魚のヅケには青ネギを刻んだもの,
淡路産鰆のヅケには和がらしが薬味として添えられる。

・明石産の真蛸。
開店時間に合わせて,茹で上がったものと,
柔らか煮の冷ました真蛸の2種です。
茹で上げた真蛸はほんと凄い香りですし,
ボイルだけとは思えない存在感ですし,
火の通し方も秀逸なのです。
また,やわらかさを通り越した,違う次元の柔らか煮。
こういう蛸の食べ比べもいいですね~!!

・愛知県産イワシのコンフィ(オイルサーディン風)
8時間もオイルで揚げたというか,煮込んだイワシ。
オリーブオイルですると,ずっしり重い味になるので,
米油を使用しています。
いわしの皮がピッカピカで,骨も感じないくらいやわらかく,
とってもウマいです。

・対馬産焼き穴子
香ばしく焼かれた穴子の旨味が口の中いっぱいに広がります。

・鰆のからすみ

・鳴門産蒸しあわびと肝のリゾット仕立て
地味ぃ~な色合いなのですが,
これがすごいリゾットなんですよ。
アワビの肝ソースのリゾット。
もちろん上に乗っけてあるのは,
徳島鳴門産の蒸しあわびです。
火が通ったものはコリッとモチモチの中間くらいでとても美味しいです。

・長崎産剣先イカと秋田産ジュンサイ
・ホンマグロのなめろう風

・仙鳳趾牡蠣
けっこう大きくて,身がパンパンでした。
ミルキーな風味があり,濃厚で磯の風味も感じました。
工夫された薬味でさらにウマくなっています。

・青森産糸もずく
「もずく」と言えば沖縄もずくを思い浮かべるのですが、
でも青森にも「もずく」はあるんですね。
歯ごたえといい,まろやかさといい ,これが本物なんですね。
酸味が爽やかなジュレがしっかり絡みます。

・椎茸の茶碗蒸し
椎茸と太刀魚だったと思います。
何しろ椎茸が素晴らしいというか,
魚を打ち負かすというか,そんな感じです。

※握り寿司
・カワハギの昆布〆の肝挟み
肝を挟んだ昆布〆のカワハギから始まります。
古米を使用していると思われる,
パラパラのシャリは熟成させた赤酢を使っています。

・銚子産金目鯛
・淡路産小鰺
・ホンマグロ赤身ヅケ
・ホンマグロ大トロ

・天草産こはだ
天草のコハダはかなりの手間ひまをかけていますね。
しっとりとした絶妙な〆加減にビックリしました。

・天草産才巻海老
・愛知産トリガイ

・北海道産噴火湾のバフンウニ
このウニは粒も大きく甘くとろけるような口どけを感じます。
濃厚な甘さの中にある爽やかな磯の香りがたまりません。

・煮ハマグリ

・対馬産煮あなご
これほど肉厚の煮穴子が,
あっという間にとろけるほどのトロトロ加減です。
甘さ控えめの濃厚な詰めもいいのです!

・厚焼き玉子
白身魚と芝海老が入ったスフレ状の厚焼きでした。
ねっとりとか,ベタッとせずに,
これこそがカステラ風です。

・トロ沢の手巻き寿司
・アオサ海苔の赤だし

店主やスタッフさんの立ち振る舞いや動きがとてもいいと思います。
一品料理や寿司にも,仕込みや手間暇もそうなのですが,
流れにしても,とても考え抜かれています。
あちこちの日本料理店や寿司屋さんを食べ歩かれており,
その研鑽さ,前向きの姿勢がり,向上を繰り返しているのです。

そして,店主は明石産や淡路産,
播磨灘の天然の魚にこだわるのがわかります。
店主自ら,毎日明石まで行っているのでしょう。
明石でも,大阪では絶対に流通しない,
そのレアな絶品素材を独自のルートで仕入れているのです。
その絶品素材を美味しさを最大限に引き出す仕事をされているのです。

寿司に関しては,旨味は強いけど,
あとから来る,すえた匂いが少し気になります。
しかしながら,このパンチのある個性的なシャリに
負けてしまうような繊細なネタは,造り等で提供しているのです。

このお店の凄いところは,
素材の凄さや味わいもそうなのですが,
その驚くべきコストパフォーマンスの高さです!
料理は13000円です。

ごちそうさまでした。


  • カワハギの昆布〆の肝挟み
  • 淡路産小鰺
  • ホンマグロヅケ

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4位

菊水鮓 西店 (西明石 / 寿司、海鮮、日本料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥15,000~¥19,999

2020/09訪問 2020/09/08

江戸前寿司をベースに上質素材をオリジナリティ溢れる創意工夫した仕込み,おもてなしの気持ちが伝わる " 菊水鮓西店 "

前回の明石では元祖の " 菊水鮓 " さんに伺ったので,
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年ぶりの再訪になります。

明石駅近くの "菊水鮓" さん," 明石菊水 " さん,
西明石駅近くの " 菊水鮓西店 "さんと,
もともとは菊水鮓さんが本家で,
親戚関係で新店へと暖簾分けしていったようです。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は相模灘,宗玄などです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。
ワインはスペイン白ワインでした。

*酒肴
・真蛸の卵
・明石鯛
・真蛸造りを隠し包丁で
・真蛸柔らか煮
・真蛸吸盤
・シロトリガイ
・メクリアジ

*握り寿司
・鱚
・車海老
・ミナミマグロの昆布〆
・剣先烏賊
・淡路産赤ウニ
・あなご
・あなご山椒
・カワハギ
・ホンマグロトロ
・真蛸
・あなご巻き寿司
・赤だし


酒肴というか一品として提供された,
真蛸の卵や吸盤,柔らか煮は,
日本酒のアテにいいですね~!
吸盤はさっと湯引きしても生感覚です。
真蛸の造りは隠し包丁で生ながらも,
なんとも柔らかい食感が凄いです。
シロトリガイは形はほとんどトリ貝です。
黒っぽいトリ貝に対して,この貝は白っぽいですね。
柔らかい触感で甘みと旨みがあり,確かにウマい。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

生ウニに関しては,
淡路島由良産の赤ウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ赤身の昆布〆も,
昆布が馴染んで相性がいいと思います。
境港産本マグロ大トロはとろける味わいでした。

車海老は茹でて甘さを引き出しています。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。
大阪から明石にやって来ました。
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
5ヶ月ぶりの再訪になります。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は香川の凱陣純米山廃オオセトです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

*酒肴
・あなごハラス
・アオリイカエンペラ
・あこう(キジハタ)
・北寄貝を昆布出汁で煮て
・鰆焼霜
・スミイカゲソを酒煮
・ヒラメ昆布〆
・めくり鰺(ヒラアジ)

*握り寿司
・新イクラ
・サヨリ
・生車海老と茹で車海老
・ホンマグロ中トロ
・アオリイカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・カワハギ
・めくり鰺(ヒラアジ)酢〆
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・あなご新子巻き寿司
・赤だし

酒肴として提供された,
あく抜きを北寄貝も美味しいですし,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のある鰆の焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

境港産本マグロ中トロ,
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
中トロながらもとろける味わいでした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。

" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
今回は初参加のIZNM師匠と共に,
私にとっては半年ぶりの再訪になりました。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は明石の大和鶴,京都久美浜の玉川アイスブレーカー,
徳島の芳水高垣木純米吟醸でした。

*酒肴
・あなご肝煮
・造り(明石鯛,マコガレイ,つぶ貝,蒸し真蛸)
・真蛸吸盤
・あなごハラス醤油つけ焼き
・マナガツオ焼き霜
・舞鶴産生トリガイ
・真鱧白焼き
・赤だし

*握り寿司
・鱚昆布〆
・生車海老と茹で車海老
・ミナミマグロ(インドマグロ)漬け
・剣先イカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・明石真鯛
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・カワハギ肝のせ
・境港産本マグロ大トロ
・蒸し真蛸
・〆鯖
・あなご新子巻き寿司

*デザート
・抹茶くず練りプリン
・みかんのパンナコッタ
・びわのコンポート

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
あく抜きをしっかりしたつぶ貝,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のあるマナガツオの焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

今回は舞鶴産生トリガイ,
活の殻付きトリガイと言えば,
最近は地方の和食店では,
ほとんどみかけなくなりました。

京都舞鶴産や宮津産の丹後の殻付き活トリガイは,
その大きさと肉厚な身質,味の良さなのですが,
最近は本当に生のトリガイの価格が高いため,
2~3万円越えの食べログ高得点の高級日本料理店や
超高級寿司店御用達になってしまいました。

トリガイ特有の黒々としたきれいな色ですね~!!
これらはかなり大きく身も肉厚です。
噛むほどに舌の上で広がる甘味と磯の香りが最高です。

握り寿司では,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

剣先イカは海の波風と言うか,
東海道五十三次のしぶきのように隠し包丁を入れて,
さっと火を通しています。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニと由良産生ウニ,
この2種を揃えての握りとは驚きました。
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ(インドマグロ)のヅケ,
ミナミマグロの赤身には,ホンマグロに比べ,
脂感がありますし,味わいが濃いのが特徴ですね。

境港産本マグロ大トロ,
境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まっています。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年半ぶりの再訪になりました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

*酒肴
・なまこ
・マダコの頭
・ヒラメエンガワ
・からすみ
・新いかなご炙り
・ホンマグロムナビレ炙り
・真牡蠣スモーク
・太刀魚

*握り寿司
・さより
・インドマグロ昆布〆
・北海道産ムラサキウニ
・蒸しあなご(山椒)
・蒸しあなご(バラ海苔)
・かわはぎ肝載せ
・サツキマス
・マダコ
・ホンマグロ中トロ
・平貝
・サゴシ酢〆
・穴子新香巻

飲み物はキリンクラッシクラガー瓶ビール,
日本酒は地元明石の大和鶴,
大震災前は福島,今は山形の磐木寿,石川の宗玄にしました。

日本酒に合わせて,酒肴的なものをお願いしたのですが,
これがすこぶる良いのです。
なまこは内幕を外して柔らかく,
からすみはしっとりとしています。

いかなごは関西では,
一番は早く春を告げる海の食材として珍重されています。
炙った新いかなごは独特の風味とうまみがあります。
ホンマグロの胸鰭は,筋肉質で脂感がたまらないですね。
真牡蠣は燻製していますが,
牡蠣の濃厚な味わいがより一層引き立っていました。
太刀魚はきれいで味わいも抜群,
造り(刺身)でこんなのは食べたことがありません。

*握り寿司
サヨリは11月から5月に旬を迎えますが,
この時期は香り高く上品な味わいで,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

スミイカは塩にひと手間かけられていますし,
スミイカらしい食感が楽しめました。

インドマグロは北海道産昆布と明石の海塩で,
鮮やかな色を保ちながら,ねっとりとした旨みの濃い身質,
余分な水分をカットして,旨みが口の中でトロッと広がります。

ムラサキウニは北海道を代表する美味しいウニの1つ,
味も濃くて,甘みも強いように感じました。

サツキマスは本来の天然遡上のモノです。
脂が豊富で,しかもその脂がでサラッとしているので,
とても美味しいです。

さごしを美味しく食べるなら,なによりも刺身なのですが,
刺身感覚で酢〆をして,ウマく仕上げていました。
さごしはクセのない上品な味わいで,
皮と身のあいだに旨味があり,皮の歯ごたえと
身のやわらかさが楽しめます。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
穴子新香巻は〆はやはりこれだと思います。
こちらの穴新は具だくさんで,風味がいいのです
塩山椒ともう一品はバラ海苔,今回はありませんでしたが,
煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

1年ぶりの更新アップになります。
写真28枚追加しました。

今回は雨の平日の夜,
西明石駅周辺も閑散としていましたが,
満席御礼となっていました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・酒肴
あなご肝
マコガレイ
マコガレイ肝
真鯖

白トリガイ
ツバス,ヒラマサ,カンパチ(天然)

・握り寿司
車海老
スミイカ
蒸しあわび
車海老
真蛸
由良産生うに
北海道産すじこ
ぼうぜ(エボ鯛)
〆鯖
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(バラ海苔)
ホンマグロ大トロ
穴子押し寿司

・デザート
みかんのパンナコッタ

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
さっと湯引きしても生感覚のマコガレイの肝
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

変化球では三陸産の白トリガイ。
旬は終わりのようですが,形は似ていますが,
食用となる足はトリ貝が紫色なのに対して,
白~薄黄色をしています。
味はトリ貝に似ていますが,肉厚で甘味があり,
トリガイよりもソフトな食感でクセが少なく食べやすく,
少し柔らかめで美味しいです。

鰆は2.4キロものでしたが,脂のノリが素晴らしいのです。
そして,天然のツバス,ヒラマサ,カンパチの食べ比べです。
天然ヒラマサは徳島産なのですが,徳島では食べたことがありません。
どれも素材の抜群さがありましたが,
その中でも天然ツバスの脂のノリと上質さがあり,
ツバスのイメージを覆しました。

握りでは,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。
夏から秋は,まだその卵巣や白子に栄養を摂られていない時期なのでしょう。

由良産ウニのきれいな白さとウマさに感激しました。
あっさりと上品な甘さがあります。
キタムラサキウニのような感じでしょうか。

車海老はやっぱり茹でたてに限ります。
甘みと香りが違います。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
明石でお寿司と言えば,
有名老舗店 ”菊水鮓” さん。
創業明治30年から続く老舗のお店です。
明石菊水 桜町本店さんや,
菊水鮓西店さんも,
有名なお鮨屋さんですが,親戚関係のようですね。

やっぱり,西明石の " 菊水鮓西店 " さんに伺いました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも代表的な佇まいです。

1年10か月ぶりの更新アップになります。
写真26枚追加しました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回もおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・明石真鯛,天然ツバスの造り
 スミイカ,真鯛皮
 蒸しあわびの肝,ひも
 マダコの真子のスライス
 真鯛の胸鰭
 
・握り寿司
スミイカ
蒸しあわび
車海老
由良産生うに
北海道産すじこ,
明石産真鯛
マコガレイ
〆マイワシ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
天然ツバス
ホンマグロ中トロ
穴子新香巻

自家製味噌の味噌汁
小豆のデザート

酒肴として提供された 真鯛の胸鰭,
蒸しあわびの肝,蒸しあわびのひも,
マダコの真子のスライスも絶品でした。
こういう手間ひまかけた酒のアテが素晴らしいのです。

今回は天然ツバスの脂のノリと上質さ,
由良産ウニのウマさに感激しました。
あなごは蒸しあなごを2種類,
塩山椒と上品な煮つめでいただきました。
蒸しかたもすごく良いと思います。

あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの明石鯛の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
女将さん手作りのデザートは,相変わらずレベル高いですね。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
久しぶりに西明石の「菊水鮓西店」に伺いました。
おまかせで握って頂きました。

明石鯛
スミイカ
車海老
タコ
蒸しあわび
ウニ
北海道産です。実に濃厚な味わい。

福井産天然ブリ
のどくろ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
〆鯖
穴子新香巻
自家製味噌の味噌汁
抹茶のくずプリン


車海老は生か茹でたものかを選べます。
やはり車海老は茹でたほうが,甘みと香りがありますね。

明石産の鰆は,今年食べた鰆では1番で,かなりの素材力を感じました。
皮目だけを炙っています。

福井産天然ブリは脂が上質であり,きれいで旨みがあります。

あなごはフワッとして,脂のノリがいいですね。
甘ダレの上には岩のりをのせているのですが,素晴らしいセンスです。

のどくろは自家製味噌を焼いたパウダーをかけています。
上品な脂とスモークされた香りで驚きます。

穴子新香巻は風味が良く,図抜けています。

ごちそうさまでした。


(再訪)
菊水鮓西店さんに伺います。

あいかわらずに私たちに気遣い,優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
高級寿司屋に行くと必要以上に固くなり緊張してしまい,撃沈してしまうこともありますが,
ここはアプローチから人懐っこい笑顔,とても話しやすい店主なので,他のお客様も交え,会話もはずみ,
とても楽しい時間を過ごせると思います。


本日のお料理。
肴:
淡路産もずくと淡路産ウニ。
マコガレイの肝
鯛・ひらめ・鰆のカラスミ

握り:
マコガレイ
車海老
スミイカ(ハリイカ)
タイラギ
天然ヒラマサ
明石タコ
サヨリ
蒸穴子・塩山椒
蒸穴子・煮詰め
由良産ウニ
トリガイ
伊豆産金目鯛
鯛の白子軍艦巻き
あなごと大根巻き寿司
デザート(3品から1品選べます)

どれも美味しいのですが、なかでもマコガレイ(アマテガレイ),
肝も煮つけていますが,フレッシュと固さも香りも変わりません。
マコガレイの寿司ネタも味わいは深く奥行きがあります。

カラスミは鯛・ひらめ・鰆のカラスミを3種類も作っています。
大きい真子ですね。
どれも良いのですが,鰆のカラスミが図抜けています。
寿司にあう日本酒,そして日本酒に合う肴をよく考えています。

天然ヒラマサも脂のノリは少ないですが,いいですね~。
サヨリ、鯛の白子にも感服しました。

こちらのお店はいわゆる江戸前ではありませんが,江戸前にヒントを得た独自の仕込みが光ります。
隠し包丁を入れたり,煮込んだり・・・と大将の魚の持つ旨味を引き出す卓越した工夫が素晴らしいと感じます。
煮あなごの丁寧さ,熟成させて旨味を増したネタ,ナラのチップでスモークした金目鯛,
すべての鮨が素材の持味を十二分に引き出されたものになっています。

鯛の白子などは昆布ダシで,旨味と濃厚さが伝わります。
シャリの良さ,シャリとのバランスも私は好みです。
本当に旨いものを追及する店主の心意気を充分感じることでしょう。
店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

酒2合とビールで11,500円ですので,大阪や神戸の寿司店と比較しても良心価格だと思います。
店主がお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。


(主レビュー)
西明石駅にほど近い菊水鮓西店さん。

カウンター10席、テーブル席8席の小さなお店です。

ご夫婦で切り盛りされています。

菊水鮓西店となっていますが,明石の菊水鮓さんとは、本支店関係ではないということでした。

店主柏木延浩さんは,菊水鮓本店さんのご親戚と聞きました。また,他の菊水さんとも遠いもののご親戚のようです。

店内は店主と奥さまで十分な対応ができる規模のお店です。清潔感溢れ,こじんまりとした雰囲気があります。

寿司屋にありがちな,緊張しすぎることなく,くつろいだ気分にさせてくれます。接客も良く,会話も上手です。

店主は食材や仕込みなどに関して,抜群の知識と見識を持っています。

味に関するこだわりも素晴らしいと思います。

ネタケースやメニューが無いために,おまかせで握っていただきました。

まずはきちんと本わさびをさめがわですりおろしてくれます。

鯛は熟成させており,旨味が引き出されています。徳島や四国で天然鯛を食べていますが,これは旨いと思います。やや硬い感はありますが,旨味のバランスがいいです。

大きい車海老は生ではなく,ボイルしたもので,身がしっかりと,旨味かつ甘みがあります。

スミイカ(ハリイカ)は,仕込みよく,包丁で細工しています。いい歯応えと甘みがあります。

赤貝は山口産でしたが,観音寺産や徳島産の上物にも劣らない素材でした。赤貝の身は握りで,赤貝の肝はひもと軍艦巻きにしてもらいましたが,身も肝も赤貝はあわびより数段美味しいと思います。

ただし,赤貝は回転寿司では赤貝と呼んでいる南米のサルヴォア貝や韓国産では食べれないので,良い国産のフレッシュでないと難しいと思います。

たいらぎ貝もさすがだと思います。

カワハギは和食店でも肝が大きいのと,一般的にはあまり天然との区別がつきにくいので,養殖モノが多いのですが,ここは天然モノです。比較して旨味があるように感じました。

伝助穴子の炙りは,もともと大味で固めの感はありますが,煮こみかつ焼きで上手く提供してくれます。

ウニはミョウバンを感じず,濃厚な味わい。

あなごは蒸しあなごを2種類,塩山椒と上品な煮つめでいただきました。蒸しかたもすごく良いと思います。

トロは大阪・神戸・明石あたりで,このレベルのトロが食べられたら文句はないでしょう。

あなご新香巻は,明石といえば、穴新巻とのことでしたが,こちらのあなご新香巻は、風味、食感、味、絶品です。焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

デザートは奥さん手作りで抹茶ムースとトマトのコンポートでしたが,和食店や寿司屋では考えられないレベルの高さです。

ちなみにトマトのコンポートは梅酒で煮るそうです。

店主のお任せに委ねられる安心感があり、何が出るのかとの期待感もあります。

店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。江戸前の仕込みではありませんが,とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

店主のお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。

一見さんにも是非ともオススメしたい菊水鮓西店さんです。

  • (説明なし)
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5位

焼鳥YAMATO (北新地、大江橋、西梅田 / 焼き鳥、鳥料理、創作料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2021/11訪問 2021/11/20

鶏の熟成のバランス感の良さ,料理提供までに試行錯誤を繰り返すプロフェッショナルな店主 " 焼鳥 YAMATO "

今回は焼鳥系を堪能したいと思って,
" 焼鳥 YAMATO " さんへ伺います。

8,800円のおまかせコースのみになりましたが,
それに希少部位系や白トリュフごはん追加で,
+αの値段設定になります。
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」から別店へ,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんがいらっしゃいます。
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

白ワインは,
2019 アルザス コンプランタシオン ブラン マルセル ダイスなのですが,
リースリングをはじめとして,
アルザス、ドイツ系さらにはピノ・ノワールも含む13種の混植混醸です。
ラスに注ぐととろみのある液質に驚かされる。
立ち香は熟度の高い洋梨で複雑な滋味があふれています。

*前菜
・神戸御影のマモンエ・フィーユのカナッペ
・吉田牧場のカチョカバロ×広島 三国屋の二番海苔
・オメザンベーカリー 黒胡椒のラスクに比内地鶏の生ハムにキャビア
・照り焼きバーガー
・岡崎おうはん手羽×韮×水晶文旦

*サラダ
・久保田農園のベビーリーフサラダ 鶏皮のクルトン載せ

*お造り
瞬間冷凍熟成を施した岡崎おうはんのてっさ風

*焼物
・大和肉鶏の泡身×柚子のジャム×柚子の陳皮
・えっ!これ鮪的なささみ
・ソリレス ハワイの溶岩塩と鶏油にローズマリーで

*箸休め
・季節の彩り野菜

・串焼き
・新解釈のねぎま×あけがらし
・2種類の手当てをしたもも肉×名人の柿×デュカ
・丸ハツ×馬告

*逸品
・黒王かぼちゃのポタージュ~柚子とアカシヤの蜂蜜

・串焼き
・ちょっと美味しい普通のねぎま
・肝×珈琲オイルパウダー
・酢〆の伊勢赤鶏のささみといろいろな紫蘇

*スープ
飛来幸地鶏とプレノワールの清湯

*ごはん
・鶏そぼろと白トリュフご飯

*デザート
・ミルクジェラートとマスカット

今回の感想は
かなりの遊びごころがありつつも,
ダイナミックな食材の組み合わせでした。
想像すらも出来ない創作系ではあるのですが,
逸品も串焼きも的を外してはいませんでした。

神戸御影で絶大な人気を誇るフランス菓子店,
『マモン・エ・フィーユ』のビスキュイでカナッペを作ったり,
吉田牧場のカチョカバロに三国屋の海苔なのですが,
しっかりと均一に肉厚で美しい色艶で磯の香りがほのかに漂って,
口に含むとさくっとした心地よい歯触り,そしてとろけるのです。
まさに海苔の味わいとはこうなのだろうと感心するのです。

オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガーは,
竹炭を加えて真っ黒なバンズにしています。
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

いろいろな部位をいただきました。
串焼きと考え抜いた食材や調味料の組み合わせは,
メニューと写真を参考にしていただければと思います。

ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。

10月からフィンガーライム処理の鶏があるということで,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。

ここで言うフィンガーライムとは,
柑橘とかでは無くて,
今まで熱処理で羽を捌いていたのを,
手処理で抜いたものです。

再訪は4ヶ月ぶりくらいになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

料理は今までに好みの単品主体でも,
何回かはおまかせでも頂いていますので,
今回は今まであまり食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・養老豆腐
おろした薯蕷(山芋)を使う料理を,
養老というそうです。
山芋のなめらかな食感が伝わるような,
不思議な食感で上品な味わいが広がる1品です。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側は桜チップでスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・ニューハンプシャー(種鶏)のペタ,ももの炭火焼き
羽色は赤栗色でアメリカのニューハンプシャー州で
改良された卵肉兼用種の種鶏なのですが,
今まで食べた種鶏と違って,硬くなり過ぎずに
驚くほどジューシーで驚きました。

・トリュフ入り鶏のスープ
鶏ガラや鶏肉を煮込んだスープは,
鶏肉から出るうま味が加わり,
トリュフの香りとともに相乗効果となっています。

・比内地鶏せせりのフィンガーライム
通常とは味わいが繊細に違っています。
首まわりの部位で,一羽からわずかしか取れないですし,
よく動く部分で身が締まっていて弾力があります。
もも肉よりも脂身が多く、弾力があるため,
噛めば噛むほど肉汁が出てとても美味しいです。
比内地鶏のせせりのコリっとした歯応えと,
脂の旨みを初めて味わった時は感動ものでした。
これも同じせせりなのか!?みたいな・・・。

・プレノワール手羽先
フランス原産の純粋黒鶏プレノワールは,
鶏肉の世界基準といわれる,
フランス農水相の「ラベル・ルージュ」の認証を受けた黒鶏です。
脂質が少なくて,肉のきめが細かいとですね~!!
加熱すると旨みが増しますし,
コクがあり,皮膚も非常に薄く柔らかです。

・柚子麩とよもぎ串
生麩の代表とも言える「柚子麩」,
よもぎ麩とでこれは和食感覚でイケると感じました。

・鳴門金時
・ささみからすみ
・肩肉
・大和肉鶏うちもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)もも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・せぎも
・みかわ
・つくね
ささみは前々回はささみわさび海苔巻きでしたが,
今回は珍味のからすみを載せています。
いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。


今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は8ヶ月ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修業行をしてから,
かわぐちで10年修業をされ,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんはが目の前で,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
いつもと違った感じでと,
6,000円のおまかせでお願いしました。

・ポテトサラダ

・近江シャモ造り
(ひざ軟骨,むね,ささみ,ソリレス,ずり,きも)
驚いたのはひざ軟骨の造りです。
想像した軟骨の固さは無くて,
ぷにゅっと言う感じで口の中でとろけていきます。
骨髄なのでしょうか??
骨が砕けた時に,ほんのり甘い味が広がり旨いです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・熟成鶏のからすみ
これも珍味としていいというか,
からすみっていう感じですね。

・近江シャモ10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き など
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)むね肉を皮巻きで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・ささみわさび海苔巻き
・プレノワール(フランス原産)二の腕
・特製つくね
・比内地鶏ソリレス
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ちょうちん
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せぎも

・鶏スープ
・フルーツズッキーニ

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。



最近はなかなか伺えずじまいだったので,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は2年ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
今回は今まで食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・利休麩(大徳寺麩),皮ポン酢,玉子カステラ
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・比内地鶏10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)さんかく
・プレノワール(フランス原産)すそもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ヒップ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)腰の皮
・プレノワール(フランス原産)ねぎま
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ふりそで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)みかわ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)胸骨

・鶏スープ
・炭火焼野菜(蓮根,かぼちゃ)

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

小椋さん,ありがとうございました。
そして,ごちそうさまでした。



今回もどうしても伺いたかった,
新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南のほうに店はあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュランにてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,
今日は2次会利用のために軽くいただきます。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)皮つきせせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン) はつ
・大和肉鶏 親(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ヒップ(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 うちもも(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ひざなんこつ(1ヶ月熟成)

大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
飛来幸地鶏は,
宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」だそうです。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,一番魅了されたのが,
松風地どりも身に関してはそうなのですが,
「名古屋コーチン」でした。

比内地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

前回訪問してから,
1年8か月ぶりなのですが,
素材,熟成,焼き方が大きく進化したのは驚きでした。
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。

(再訪)
"焼鳥 YAMATO" さんに伺います。
2年ぶりの更新アップになります。
写真24枚追加しました。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュラン2016にてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

・生湯葉・養老豆腐・厚焼き玉子
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・地鶏のするめ
メニューにあったので迷わず注文しました。
ここのオリジナルの「地鶏するめ」は,
鶏ささみを天日に干しているのではないでしょうか?
かるく炙っていただくのですが,酒肴として抜群に美味しいですね。
こういうひと工夫されたものが,いろいろあるのが嬉しいです。
"するめ"のように手でこまかくさいているのがいいですね~!!。

・白肝のスモークと25年物のバルサミコソース
肝は醤油漬けにした後に,桜チップで燻製にしています。
そこに25年熟成のバルサミコのソースのこだわりです。
バルサミコを煮詰めての完熟感,渋みや深い甘みに,
白肝のほのかな燻香が見事に寄り添っています

・皮つきせせり
皮はバリリと香ばしく、ブリッブリの肉質。
噛むほどに旨みが増してきます。
こちらも皮の香ばしさが堪んない。

・熟成シャモの骨付きモモ焼き
近江シャモなのですが,それを熟成させており,
アミノ酸・イノシン酸等旨み成分をしっかりと感じます。
味・コク・歯ごたえなど、どれをとっても一級品ですね。
寝かせることで旨みが増し,身質が柔らかくなっています。
ひとくち食べれば豊かなコクが広がり,
噛めば噛むほど旨みが増してくるのです。
肉質を特にあげるならば,歯ごたえやしっかり感はありますが,
軍鶏みたいに固くありませんし,脂は少なめでしょうか。

・福岡県合馬産筍炭火焼
・長崎産のアスパラガス炭火焼
炭火で焼く筍はアクが少なくやわらかな筍でしたし,
香り高く,甘く美味しいですよ。
炭のなかで焼き芋状態のアスパラ、遠赤効果が素晴らしいですね。
相変わらずのふっくらでジュワジュワ感がたまりません。

大和肉鶏や近江シャモのそれぞれの部位は
同じ肉でも,こうも味わいや脂の広がりが違うのかと,
関心させられっぱなしでした。
さらにはひと皿ごとに素材の組合せの発見も多々ありました。

チュイルやサブレは,"マモン・エ・フィーユ"
パンなどは "オメザン" さんとのことですし,
"焼鳥 YAMATO" さんとのコラボが素敵だと感じました。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。
器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。
私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。


(再訪)
「焼鳥YAMATO」さんに伺います。

和を感じさせる空間に割烹スタイル的な雰囲気で高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。

今回は造りなど,前回食べていなかったものを注文してみます。

鶏料理は軍鶏などもありますが,串焼き(焼鳥)のメインは大和肉鶏です。あとは伊勢赤鶏もあるようですが・・・・・・・・。

大和肉鶏は鶏肉として定評のある「名古屋種」の雄と卵肉兼用種の「ニューハンプシャ種」の雌を交配した一代雑種の雌を母鶏として美味しいとされる「シャモ」の雄を父鶏にもつ三元交雑種の高品質肉用鶏です。

ブロイラーの約2倍に当たる120日をかけて飼育します。長期間の飼育で肉質は引き締まった中にも適度な脂肪を含んでおり,しっかりとした歯ごたえと,噛めば噛むほど口の中で広がる旨味が特徴ですね。

日本酒は永楽などで飲ませていただきましたが,器はやはり素敵です。また,ここの日本酒は十字旭日や不老泉や大治郎など,香り系があまりなくて,熟成感のある米の旨みを感じるものなどが多いので気に入っています。

鶏にも,日本酒にもワインにも,精通しています。串打ちや焼きもいいですし,全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。店主の志しの高さを感じます。

大和肉鶏の丸ごと一匹の燻製がとてもいいと感じました。ツマミにいただきましたが,こういう手間暇かけているのも素晴らしいですね。

でも,ここで松風地鶏なども食べてみたいと思います。

場所柄もあり、お客さんはとても品のいいかたばかりです。カウンター席はワインが多いかなぁ・・・・・・・・。

次回はいろいろな手間暇かけた一品を少しずつおまかせで食べようと思います。


(主レビュー)
JR北新地駅から,徒歩5~6分でしょうか。

新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

エレベーターで5Fに上がり, 扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,高級感あふれる店構えです。

扉を開けて店内に。店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。入って左手奥個室席があります。真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

ミナミの人気焼き鳥店「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,鶏肉屋で10年の修行をしてから,かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,4業者から仕入れ分けた野菜を使った料理の数々です。

カウンター席に案内されます。店内は思っていたより広いです。カウンター席の後ろにもテーブル席があります。
 
ちなみに,この日私が座らせていただいたお席は焼き場の丁度斜め前で店主とお話しさせていただくのには,いい場所でした。

メニューを見ると,肝のムース,鶏白子のポン酢,ずりのえんがわあぶり焼きや蒸し焼きにした野菜をチーズやバルサミコ酢とバターなどを煮詰めたタレでいただく「季節の焼野菜」など,独創的な料理が並びます。

まずは松露黒麹のロックを軽く飲みながら,つきだしは,だだちゃ豆・小松菜・玉子のカステラです。玉子のカステラも江戸前寿司的に作っています。

白肝のスモーク トマト添え ヴァルサミコソース,なかなか手に入らない白肝をスモークにしてヴァルサミコソースとは美味い組み合わせです。白肝のスモークした味もなかなかのものです。良いトマトも光ります。

日本酒は広島の竹鶴にして,フザンダージュしたプレノワールの焼霜,熟成鶏のカラスミ風に合わせます。

特に最も上質なもも肉を軽く炙り,3部位に分けていただくフサンダージュをしたプレノワールの焼霜は稀少な逸品です。

さて,「熟成肉」は牛肉とか魚ではよく聞く言葉ですが,フランスでは雉などは,腐敗直前まで置いて熟成させる習慣があります。ただ,鶏は原則的に新鮮なほうがいいといわれています。他の焼き鳥屋さんでも熟成肉という言葉を使っているところは少ないかと思います。普通の鶏肉よりも歯ごたえと旨みがアップした感じです。ジューシーさは少し損なわれている気もします。劇的な変化は感じませんでしたが,美味しいことは間違いありません。

熟成鶏のカラスミ風,酒粕に漬け込んだ熟成鶏を大根で挟み,まさにカラスミ風ですね~。純米無濾過生原酒に合う,これもできの良い一品でした。

次に日本酒は島根県出雲の十字旭日ですが,この徳利や盃も,辻村塊さんの伊賀焼です。和食器がとてもきれいで上質です。この新地の高級感あるスタイリッシュな空間を,さらに演出してくれます。力強い意志と初々しいけれど決して未熟ではなく,堂々とした形と焼き上りの造形美からは才能の大きさを感じさせます。そういえば,店名の名付け親でもあり,ロゴにもなっている「YAMATO」は,辻村塊さんの父親の辻村史朗先生作です。

燗酒のあとは,米の旨みを感じる能登の白菊をいただきました。

串焼きはツムラの河内鴨(合鴨),伊勢赤鶏・大和赤鶏です。朝挽きということもありましょうが,せぎも,ハラミ,極みのねぎまも満足します。やはり火の入れ方や通し方が素晴らしいと感じました。つくねはミンチ的な食感ですね。河内鴨は心臓やせせりを使った,十分に味わいある串焼きです。

吉田牧場のカチョカヴァロもあったのでいただきます。焼くとお餅のように膨れ上がります。食べると,ものすごい弾力感に驚くとともに,かみ締めるたびにチーズの濃厚な香りが口いっぱいに広がります。うまみの濃縮されたチーズでした。やはり吉田牧場のチーズは満足します。

鶏には造詣の深い店主です。全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。器もお酒に関しても語らしたらとまらない感じです。日本酒や焼酎やワインもよく知っています。焼酎は500円,日本酒はしっかりした純米吟醸が1合600円という良心的な価格です。店主の志しの高さが素敵ですね。

店主のお話を聞くと,京都の和食店にも頻繁に通われているということです。「未在」,「桜田」,「草喰なかひがし」,「和ごころ泉」さん なども行きつけだそうです。店主はこういうところで研鑽しているのも頷けます。

北新地の夜景を楽しみながら,お酒とともに美味なる大人の夜を満喫できる一軒です。


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6位

旬味 泰平 (福井城址大名町、足羽山公園口、福井 / 日本料理、海鮮)

5回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2021/05訪問 2021/05/08

選び抜いた上質な素材,クオリティの高さと安心感がある名店 “ 旬味 泰平 ”

福井に来ています。
福井市内の割烹系和食店の中では,
やはりリピートしたいと思って,
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・鱈の真子照り焼き
・スナップエンドウとじゃがいも和え
・ナバナ,ココナ
・いくらおろし

・自家製天然岩海苔佃煮
養殖ではなく,天然モノの「あおさ」は,
全国的にもとても希少です。
天然の「あおさ」は岩に自生することから「岩海苔」なのですが,
あおさの磯の良い香りを飛ばしすぎないように,
絶妙な火加減で炊き上げていますね。

・自家製からすみ
濃厚な風味と珍しさから,高級食材として食されているからすみ。
塩分が効いているので,スライスするだけでよい酒肴になります。
ねっとりとした歯ごたえ,濃厚な味わいですし,
日本酒の香りが口の中に広がります。

・造り盛り合わせ
(越前産バイガイ,鬼エビ,能登産サヨリ,赤いか,越前産ヒラメ,舞鶴産メジマグロ)
今回の造りはおまかせで盛り合わせをお願いしました。
素材はどれも図抜けています。
バイガイはアクが無くて旨みがしっかりとしており,
今まで食べたのとは違っています。

鬼エビは日本海では有名な海老で,
殻がトゲだらけで鬼のような強面な見た目ですが,
甘み,旨味が濃厚で,ぷりぷりの歯応えが堪能できます。
頭に入っている味噌も,甘く濃厚です。
頭を焼いて,香ばしい味噌の香りを楽しむこともできます。
このオニエビは漁獲量が大変少なく貴重なエビなので,
「幻のエビ」と呼ばれることもあるようです。

・能登産サクラマス造り
冷凍の輸入サーモンの刺身と比較すると,
春から初夏にかけて日本海でとれる桜鱒(サクラマス),
見た目も味も素晴らしい高級魚なんだそうです。
脂がのっているのにしつこくなく,とても上品な感じです。
いくらでも食べられちゃいそうな・・・
このサクラマスにはまりそうな予感~。

・越前産バイガイ炙り焼き
バイガイもそれなりに美味しい貝だけど,
いつも関西や四国で食べてるのとは全然違うのです。
アクが強い貝などでよく荒塩でアク抜きをしているのでしょう。
身は柔らかく癖が無く上品ですが,しっかりとした旨味があります。

・筍炭火焼
朝掘りタケノコを食べやすい大きさを選んで,
炭火で炙るだけなのですが,筍の香ばしい香りがして,
シャキシャキした食感でとても美味しかったです。
天然塩をふっているのか,焼くとタケノコから出る水分と混ざり,
ミネラル分が増してより美味しかったと思います。

・だし巻き玉子
裏メニューのだし巻きです。
たまたま常連さんが注文していたので,
ここでは食べたことが無いので,オーダーしました。
砂糖を感じない,関西風のだし巻きです。
出汁の感じが良くて,ふわふわでプルンとした食感です。

・ホタルイカと原木椎茸のバター炒め
生ホタルイカはそのまま食べても美味しいですが,
原木椎茸と共にバター炒めで一手間加えています。
イカの焼けた香ばしいいい匂い,
ホタルイカのもつ甘さがバターの塩気で引き立ってます。
コクのあるバターしょうゆ味が後を引くウマさでした。

・能登産猪炙り焼き
いつもは武生産なのですが,今回は能登産でした。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・山菜天ぷら(こごみ,タラの芽,ふきのとう)
こごみ,タラの芽,ふきのとうなどの山菜の天ぷらは,
サクッとした歯触り,ほろ苦い後味,そして野性味あふれる香りがあります。
色・香り・風味を損なわないよう衣は薄めにつけて,
短時間で揚げているのでしょう。

・鯖棒寿司

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
ただし,今回でも2万円越えと,
値段はけっこう高くは感じるかもしれません。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。


今回もやっぱり伺いたかった
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・牡蠣の塩辛3年モノ
前回食べて美味しかったので,牡蠣の塩辛を頼みました。
3年モノだそうですが,牡蠣はぷりっぷりです。
烏賊の塩辛のような味わいですが,
塩のみの味付けだそうです。

・造り盛り合わせ
(若狭産寒ブリ,長崎産クエ,石川産のどぐろ,
石川産甘エビ,カワハギ,ヒラメ,サクラマス,越前産バイガイ)
今回の造りは初めておまかせで盛り合わせをお願いしました。
素材はどれも図抜けています。

若狭産ののどくろは,脂のノリや旨みがひと味違いますね。
脂た~っぷりの白身がとても美味しいのです。

脂ののった能登産の天然「寒ブリ」は冬場の高級魚ですよね。
ブリの最も美味しい12月から2月でしょうか。
天然寒ブリは今まで食べたブリよりも上質な脂を感じます。
しっかりした歯ごたえと上品でコクがある脂,
臭みのない天然の香りなどを感じます。

バイガイも美味しい貝だけど,
アクが強い貝などでよく荒塩でアク抜きをしているのでしょう。
身は柔らかく癖が無く上品ですが,しっかりとした旨味があります。

・武生産野生猪焼き
店主からおススメの武生産野生猪焼きをいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・たらの白子醤油焼き
新鮮な真鱈の白子ですね。
香ばしい醤油の香りと,白子の繊細でクリーミーな味わい,
舌の上でトロッと溶けていく食感が絶妙です。

・北海道産きんき煮付け
赤い宝石といわれる高級魚で,
市場でも目がとびあがるくらい非常に高値で取引され,
主に高級料理店で使われる事が多い魚です。
このキンキは一目瞭然でとても美しく輝いています。
体色は鮮やかな赤色をしていますね。
良質で豊潤な脂のノッた味わいで,
旨味のある上品な味の魚です。
脂のり,身の引き締まりがありました。
そして,煮付けにしてみても,
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです。

・和風コロッケ
あわびの殻に入れて揚げてくれています。
この手作りコロッケがなかなかの優れものです。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
ただし,今回でも2万円越えと,
値段はけっこう高くは感じるかもしれません。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。



今回もやっぱり伺いたかった
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・すなっぷえんどうポテト添え,バイガイ照り焼き
バイガイは甘辛く照り焼きにするとウマいんですね。
コリコリ感の中にも弾力性のある柔らかさがあり,
口の中で美味しさが広がります。

・若狭牛とわらびのやかた巻き
こちらの方ではおせち料理に登場するとのことでした。
若狭牛も美味しいですね。

・源助大根ふろふき
元を見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
煮たり,揚げたりするとウマさが違います。
こういうふうに揚げたり,
煮た後の醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

・赤いか,能登産サヨリ造り
・若狭湾戻りスマガツオ

・能登産天然寒ブリ
脂が徳島の天然ブリとは全然違います。
脂が上品で程よいノリなのです。
高等葱が添えられていますね。
寒ブリは何といっても冬の日本海の王様。
北陸の冬と言えば寒ぶりの季節ですよね。

・越前サワラ柚子香焼き

・武生産野生猪鍋
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。

クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。
猪肉は煮込めば煮込むほど柔らかくなります。
普通は肉は煮込むほど堅くなりがちなのですが,
しし鍋は煮立っていてもおいしくいただけます。
ここの味噌味のスープが薄めで絶妙なのです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。
昨日は平日でしたが,父母との永平寺参りです。
また芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,お気に入りの
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

2ヶ月ぶりの更新アップで失礼したします。
写真17枚追加しました。

奥行きのある京町屋を思わせる店内。
お店の雰囲気は昭和レトロな印象です。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

料理は基本的にその日のメニューがあります。
メニュー表には,季節モノや地のモノが
びっくりするほどの盛りだくさんであり,
日本酒にもこだわりも感じます。

驚いたことに花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人と男性2人でまわしています。

お料理は一皿はそんなに量があるわけではありませんが,
選び抜いた上質な食材をひとつひとつ丁寧に作っています。
そんな贅沢なひとときを,かしこまらずに頂くことができる貴重なお店です。
日本酒は地元福井の一本義,常山をいただきます。

・牡蠣の有馬煮

・福井産天然クエ造り
紀伊水道や玄界灘の「本クエ」とは,
出場が違いますので,味わいも違います。
熟成されていて,身がとてもきれいですね。
なかなか捕ることが出来ないため,
幻の魚と呼ばれ,高級魚となっています。
そのグロテスクな見かけとは違い,
脂の乗った美しい白身は上品で深みのある味わいで,
ゼラチン質がたっぷり含まれた皮や胃も出してくれました。
アラの味は一度食べると忘れられない味なのです。

・天然とらふぐ白子醤油焼き
見事な白子が入っていました。
卸しているのを見ている時から,
美食のオーラは目を通して,
感じずにはいられませんでした。
この眺めだけは,惚れ惚れしてしまいます。
天然の白子は,弾力感があり,
濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいでした。

・源助大根
もとを見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
煮たり,揚げたりするとウマさが違います。
こういうふうに揚げたり,
煮た後の醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

・和風コロッケ
あわびの殻に入れて揚げてくれています。

・あんきも
「あんきも」は,もはや定番の肴になっています。
和食系の店では季節になると,
だいたい「あん肝ポン酢」がありますね。
茨城産が有名ですが,アラスカ産やボストン産では良いモノが多いでしょうか。
中国産もけっこう多いんですよ。
これは福井産だということです。
脂のノリは,身が所々ピンクなのがいいのです
これは脂がノっていて,鮮度がいいのでウマいです。

・のれそれ
春の訪れを感じる土佐の海の珍味,のれそれ。
海の妖精を思わせるその正体は穴子の稚魚です。
見た目は透明で薄切りにしてあり,
喉ごしの良い食感で歯ごたえがあります。
どこまでも淡白でほんのわずかな甘味を感じます。

・鯖へしこ
「へしこ」は店主の出身である福井県の名物ですが,
大量に揚がるサバを保存する方法が保存食「へしこ」です。
ちなみに「へしこ」とはサバを塩漬けして糠で漬けたもの。
しかしこういう本物と出会うと,これはヤバい,ウマい, 
口の中でとろける塩辛さも程よいと,
今までのイメージを根底から崩されるものだと思います。
で,あまりの美味しさに惚れ込んでしまうでしょう。
鯖がやはり瀬戸内や徳島とは違うと感じました。

・自然薯

・さくら鱒寿司
鱒寿司とは,桜鱒(サクラマス)を発酵させずに,
酢で味つけした押し寿司のひとつです。
富山の駅弁・お土産で一番の人気となった「ますの寿司」。
天然国産のサクラマスにこだわっているところが嬉しいですね。
天然モノはそもそも数が多くないこともあり,
現在天然国産サクラマスを使っている所は多くはありません。
やっぱり伝統の製法では,天然のサクラマスでなければと・・。
サクラ鱒のうまみがご飯に逃げず,魚のうまみをそのまま味わえました。
酢でよく締めてありますが,絶妙にうまみが残り,
さっぱりとした酸味がなかなか良いのです。


・吸い物のお椀

出汁がとてもきれいで上品です。日本料理の原点の八方地の出汁,
このベースは主体が鰹出汁・薄口しょうゆ・味醂ですが,
店によっては合わせる調味料が違い,独自の八方地の出汁を作り上げます。
ここの出汁はやはり,他の和食店との実力の違いを感じます。
やはり,店主の杉田泰英さんは京都の日本料理店にいらっしゃたとか。
この八方地はいろいろな料理のベースとなります。
どんな素材にも仲良くできて,引き立ててくれます。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
これだけのスタッフと内観,器を考えると,値段は高くは感じません。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

福井で板前割烹でお酒をという場合はここではないでしょうか。
こんな素晴らしいお店があったんですね~。
また来たいと思わせてくれました。

ごちそうさまでした。

(再訪)
福井にやって来ました。
ということで,お気に入りの
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

1年ぶりでしょうか。
写真14枚追加しました。
この店に関することは前回以前に書いていますので,
参照していただければ幸いです。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名だった垚川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・バイガイ葱ぬた
・氷見産寒ブリトロ造り

・小浜産のどくろ造り
今回の福井県小浜産ののどくろは,
脂のノリや旨みがひと味違いますね。
赤むつのことですが,
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです
最高級といわれる新潟産にも負けないくらです。
のどぐろはかなりの高級魚としても知られています 。

・牡蠣と天然なめこの吸い物
天然なめこがあったので,即オーダーしました。
味、香りとも良く,牡蠣の風味とあいまって,
原木なめこよりも本当に美味しいです。
採れたてのなめこだからでしょうか。
味噌汁に入れるのが好きな私ですが,
これだけ大きいと煮物にもいいでしょう。

・武生産野生猪鍋
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
武生産の野生の猪(ぼたん)肉は,
柔らかくて旨みたっぷりです。
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・水魚(げんげ)天ぷら
店主から水魚は「げんげ」と教えられ注文しました。
近年になって,流通が速くなり,
割烹や料亭で天婦羅や唐揚げとして提供されはじめたことで,
これまであまり口にすることがなかった
ゲンゲの味わいが知れわたるようになりました。
雑魚の中の雑魚として扱われてきた「下の下(げんが)」が,
幻の魚(げんげ)と呼ばれるようになりました。
骨まで柔らかいのでそのまま食べることができます。
カリカリとあげられた衣はサクっとした食感。
噛むとフワっとした白身の食感と共にげんげ独特の風味が鼻を抜けます。
味わいは淡泊でクセがなく,いくらでも食べられそうです。
ぷるぷるとゼラチン質,豊富なコラーゲンが含まれています。

おまかせコース料理のみの押しつけでは無く,
好きな一品料理や酒肴を注文できるのがいいのです。

お料理も丁寧ですし,技術もあります。
そしてオーダーしてから提供されるまで,
一品一品に気合が入っているのがわかります。
割烹として,福井では唯一
“ 旬味 泰平 ” さんだと感じます。

ごちそうさまでした。


(再訪)
昨日は平日でしたが,父母との永平寺参りです。
また芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,お気に入りの旬味泰平さんに伺います。
1年ぶりでしょうか。
写真12枚追加しました。

・鰆寿司・水菜辛し和え
・福井産クエ・福井産のどぐろ・佐渡の寒ブリ
・源助大根醤油焼き
・牡蠣のからすみ焼き
・野生鴨と葱のつけ焼き

お酒は生ビール2杯,一本義純米,
伝純米吟醸を燗酒でいただきました。
まずは鰆寿司と水菜辛し和えなのですが,
あいかわらず最初の一品から気合が入っているのがいいですね~!!
クエ造りも玄海灘の長崎などにはかないませんが,上質な素材です。
今回の佐渡の寒ブリ,地元産のどぐろもかなり良いいとは感じました。

今回,特に気にいったのが源助大根と牡蠣のからすみ焼きです。
もとを見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
こういう煮たあとの醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

前回は牡蠣の塩辛も良かったのですが,
牡蠣のからすみ焼きも感動しました。
牡蠣と共に自家製からすみをまぶして焼き上げています。
こういうのには初めて出会いました。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

ごちそうさまでした。


(再訪)
父母との永平寺参りの続きです。
芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,前回時でお気に入りの旬味泰平さんに伺います。
日本酒は福井の常山純米酒と伝心(一本木)の純米吟醸を。

・うるい・かずのこ
あいかわらず,最初の1品から気合いが入っていますね。
酒にも合います。

・牡蠣塩辛 
メニューを見て,めずらかったので,
牡蠣の塩辛を頼みました。
3年モノだそうですが,牡蠣はぷりっぷりです。
烏賊の塩辛のような味わいですが,
塩のみの味付けだそうです。

・天然寒ヒラメ・真イカ・氷見産天然寒ブリ・カツオ・甘海老造り
今回は盛り合わせでお願いしました。
ヒラメは1キロ超えのものです。
ヒラメは冬の白身魚の代表格ですが,これは別格ですね。
真イカは隠し包丁が入っていますが,
ねっとりと美味しいですね。
氷見産天然寒ブリも脂が上品で程よいノリです。

・あんこう一味焼き
あんこうを何度も付け焼きにして,
一味をまぶしています。
あんこうは骨付きですが,
ゼラチン質のぷりぷり感がたまりません。
晩秋から厳冬までがおいしいと思いますが,
これは絶品です。

・小女子(こおなご)と山菜の天ぷら
小女子は「いかなご」のことですが,体が小さく,可愛いらしいです。
春を告げる一品ですね。
晩秋から冬にかけて生まれた3~4ヶ月の稚魚の新子(しんこ)です。
徳島や瀬戸内海では2月末から5月頃まであたりでしょうか。
最もウマいと言われている時期ですし,
山菜との相性も良く,写真を見てもらってもわかるのですが,
揚げ方もとてもよく,絶品でした。

・武生産野生猪鍋
前回の野生の鴨がもう入荷しないとのことで,
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
ボタン鍋とも言われ,見た目は豚のバラ肉と似ています。
豚肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
猪肉は煮込めば煮込むほど柔らかくなります。
普通は肉は煮込むほど堅くなりがちなのですが,
しし鍋は煮立っていてもおいしくいただけます。
ここの味噌味のスープが薄めで絶妙なのです。

・菜の花からし味噌,スズキ真子煮
つきだしでだされましたが,酢味噌では無くからし味噌とは面白い発想ですね。
それほど辛さは感じません。
スズキの真子煮は照り焼き風にしていますが,
この真子煮が味わい深く,酒の肴にぴったりなのです。

・氷見産天然寒ブリ
脂が徳島の天然ブリとは全然違います。
脂が上品で程よいノリなのです。
高等葱が添えられていますね。
寒ブリは何といっても冬の日本海の王様。
北陸の冬と言えば寒ぶりの季節ですよね。
雪の舞う荒波の日本海で「ブリおこし」と言われる大きな雷が鳴ったとき,
驚いたブリが富山湾に逃げ出します。
氷見では,もう一段階厳しい目利きがあります。
硬直前の魚こそが下処理の技が活きる氷見の醍醐味です。
氷見の寒ブリが日本一美味しいと言われるのも当然ですね。

・上庄芋あっさり煮
秋~冬,そして春先頃までの美味しい食材の一つが里芋です。
福井県大野市上庄地区の「上庄里芋」は,全国区の人気を誇るブランド里芋です。
静かでのどかな山里で豪雪地帯なので,晩夏~秋にかけては寒暖の差が大きく,
その温度の差が作物を美味しくすると言われているそうです。

・天然野生鴨と葱の照り焼き
伝統の坂網猟で捕った野生の鴨が食べられます。
鴨の猟は冬の3ヵ月間だけだそうで,
年間200羽前後しか捕れないそうです。
弾力性に富み,個性はありますが臭みがない,
その肉は鮮やかな赤色で,滋味と言うべき深い味わいがあります。
とくに脂身がおいしいですし,肉質のきめが細かいですね。

・シラウオから揚げ
これから旬を迎えるシラウオ。
シラウオは生きているときは透明ですが,
加熱すると白色になるとてもきれいな魚です。
シラウオの唐揚げは,私が個人的に一番好きな白魚料理です
噛めば噛むほど旨みを感じますし,酒の肴にもぴったりです

・赤甘鯛かぶら蒸し
冬の定番料理と言えば「かぶら蒸し」ですよね。
甘鯛の上に蕪の卸した物をのせて蒸し,あんをたっぷりとかけた料理です
白身の柔らかい肉質で,脂肪分が少なく淡白な味です。
ふわふわに蒸し上げられたかぶらに,欠かせない甘鯛(ぐじ)。
その上からかけられた銀あんにわさび,
このなんとも言えない絶妙のハーモニーです。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
これだけのスタッフと内観,器を考えると,値段は高くは感じません。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

福井で板前割烹でお酒をという場合はここではないでしょうか。
こんな素晴らしいお店があったんですね~。
また来たいと思わせてくれました。
次回もお邪魔します。

ごちそうさまでした。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

菊鮨 (大野城、白木原 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2017/07訪問 2017/07/21

握り寿司の形状は美しく端正,前半は米酢のシャリ,後半は赤酢のシャリを使い分ける “ 菊鮨 ”

今回は春日市にやって来ました。
“ 菊鮨 ” さん

JR博多駅から大野城駅へ,
そこから徒歩10分ほど,
春日高校近所の住宅街にあります。

外観からも田舎ながらも,
しっかりとした高級感が漂います。
銀杏の木材を使用した一枚板のカウンター。
お座敷もそれからカウンター席も,とても趣きがあります。
寿司店ならではの凛とした空気がいいですね!

34歳の若き店主の瀬口祐介さん。
爽やかな笑顔が素敵ですね。

店主との話の中でお聞きしてみると,
博多の高玉さんなどで10年修業した後,
モナコの五つ星ホテルメトロポールモンテカルロで
和食の副料理長を務められたそうで,
かのジョエル・ロブション氏やアラン・デュカス氏と共に
王室アルベール公の挙式で鮨をふるまっています。

・北海道産煮蛸とオクラの梅醤油
梅醤油はとろみをつけています。
こんなに柔らかく,甘みがあり,しかも温かい煮蛸なのです。
関西や四国などの高級鮨屋でも,
年間通して供されるだが,甘み,柔らかさ,温かさを考えると,
どれかが欠けているのですが,それがありません。

・梅餡の茶わん蒸し
蒸し暑い夏には梅の風味でさっぱりと,
出汁の風味といい,柔らかく滑らかですし,
絶妙な固まり加減でした。
梅の酸味が食欲を増す一品でした。

*握り寿司
・赤甘鯛
やや水分の多い身質なのですが,
昆布締めにせずに水分を抜いています。
白身で脂肪が少なく,肉質が柔らかいのですが,
甘みがあり非常に美味しいです。

・五島列島のイサキ
脂のノリも素晴らしいですし,
歯ごたえのある食感と臭みのない身の質、
そして旬のイサキの味は最高です!

・〆鯵
鯵は塩で締め,酢洗いにしてあります。
薬味は使わず,生姜の絞り汁を少しかけています。
脂ののった鯵もこういう良さでさっぱりと食べられます。

・鱚
水出しした昆布出汁と塩で締めていました。
夏らしい旬の上品な軽い味わいで,水分が多いので,
いかに水分を抜くかで味が変わってくるのですね。
やっぱり,この時期のキスは脂が乗って,
美味しいですね。

・天草産こはだ
こはだは天草の専属漁師さんから仕入れています。
かなり強めの〆加減で酸味も強めです。

・ハガツオ
ハガツオは1週間寝かせてから漬けにして,
直前に皮目を炙りたたきにしてあります。

・穴子
厚みのあるふっくらとした穴子,
きめの細かい身が持つ優しい食感。
ふわっと消えていく穴子の身。

・厚焼き玉子
カステラのように表面は濃いめの焼き色ですし,
中身はしっとりふわふわの食感でした。

握りの形状は美しく,端正です。
シャリは酢を立たせており,やや硬めの仕上げです。

前半は米酢のシャリ,後半は赤酢のシャリを使い分けており,
そして,赤酢のバランスも後半は強くなっていきます。
赤酢のシャリに〆た光物を合わせられるところも目を引きました。

ネタはかなり上質の素材を仕入れています。
寿司に対する仕事の方も個性的であり,
今ハヤリの熟成を駆使しておられます。
物腰の柔らかさがあり,向上心と柔軟さがある店主ですし,
寿司のさらなる進化がまた楽しみです。  

お昼のおまかせ鮨は5000円弱とリーズナブルなのに,
それぞれしっかりと仕事がしてありますし,コスパの良さに驚きました。
現在,若手の鮨職人の活躍が素晴らしい福岡だと思いました。

ごちそうさまでした。

  • 赤甘鯛
  • 五島列島のイサキ
  • 対馬産真鯵

もっと見る

8位

鮨 十兵衛 (日華化学前、福大前西福井 / 寿司)

2回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥6,000~¥7,999

2017/12訪問 2017/12/20

福井にある新進気鋭の2代目若大将が握る江戸前寿司 “ 鮨 十兵衛 ”

(初回)
福井市の文京にある
“ 鮨 十兵衛 ”さん。
前2回は夜伺ったので,
今回は昼に初めて伺いました。

福井大学の近くなのですが,
近所には焼き鳥で有名な “ おやじのげんこつ ” さんがあります。
老舗寿司店2代目が
2013年10月に新築オープンした寿司店です。

杉の木目を生かした扉など,
外観から高級感のあるシャレた佇まいですね~!!
店に入って,カウンター席に座りましたが,
ヒノキの一枚板のカウンターが目をひきます。

カウンター席と小上がりがひとつで,
余分なものは一切排除した店内です。
白木のネタケースがカウンターと一体化し,
真新しいスッキリとしたカウンターで,
こだわった肴や一品料理や丁寧に握られたお寿司を頂けます。

すし善本店で修業した2代目若大将の塚田哲也さんが主体となり,
先代の親父さんもサポートしています。
接客や気配りも親子鷹というか,共に図抜けています。
また,私の大好きな “ 旬味 泰平 ”さんとも懇意にされているようです。

*昼の握り寿司コース
・ヒラメ
寿司のネタの王道という感じです。
冬が旬できれいな脂,
白身のほんのりウマ味があります。

・剣先イカ
塩と酢橘で。
細かい隠し包丁でねっとりとしています。

・マグロ赤身ヅケ
ねっちりと甘み強く,
その後に鉄分と酸味が広がります。
これも軽く熟成をかけているようです。

・サヨリ
冬から春にかけて旬を迎えるこのサヨリ。
鮮度は抜群!脂肪がほとんどなく,
あっさりとした上品な味わい。

・寒ブリヅケ
ヅケのバランスがいいし,
シャリの酸味と辛子の風味と
熟成されたようなブリの甘味のバランスが素晴らしい。

・鰆のさっと炙り
さっと炙って,竹炭塩をのせています。
脂のノリもよく,クセがなく,
一味違うウマさで納得の味でした。

・甘エビ
なかなかここまでウマい甘海老はありません。
ねっとりトロトロ感だけでなく,
ぷっつり切れる食感もあります。

・〆鯖
しっかりめに〆て,淡い旨味が凝縮しています。
食感はしっとりしており、中々良い仕事。

・ホンマグロ中トロ
熟成させて,しっとりしてきており,
ちょうどいい食べ頃に握ってます。

・エゾバフンウニ
ムラサキウニよりも,
バフンウニの方が赤みが強いというか,
オレンジ色に近い濃い黄色でしょうか。
濃厚で甘味が強いのが特徴で,
海苔が美味しくパリパリです。

・セイコガニ(香箱ガニ)
味は濃厚で甘味があります。
みその旨味が広がり,
外子と甲羅の中に入っている内子(卵)も絶品なのです。

・こはだ
かなりしっかり〆の古典的なこはだです。
旨味は弱いですが,こういう仕事にほれぼれします。

・煮あなご
対馬産の穴子もウマい!
築地の有名店から仕入れてます。
福井から月イチで築地に顔出しをしているそうです。

・吸い物
中は海苔ですが,この食感がなかなかいいのです。

福井産越前や三国の魚のみならず,
長崎や対馬の魚も主体的に仕入れています。
ネタはいずれも上質ですし,ハズレがありません。

その日のオススメの造りもそうですし,
タコの柔らか煮,越前ズワイガニやカニ味噌,からすみなど,
日本酒に合う一品や魚も考えてくれています。
握り寿司は小ぶりではありますが,酢飯は適温です。

ガリは甘みがやや強めだですが,
旨味と辛味のバランスが優しくて良いです。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
赤酢の場合はすえた匂いになることがありますが,
ここはそういうことがありません。

またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

シャリとネタのバランスがいいのでしょう。
ヴィジュアルが良く,洗練された,
きれいな握りを提供してくれます。

奇をてらった感じはなく,
寿司屋さんとしては真っ当な正統派であり,
上品で高いレベルだと思いました。
素材の旨味を最大限に引き出されているとは思います。

造りや一品料理の醤油やポン酢などもレベルが高いと思います。
握り寿司に関しては,全てのネタに煮きり醤油などを使用しますので,
そのままいただけるのも,江戸前寿司という感性でしょうか。

店主の向上心はとどまることを知りませんし,
お客様を料理や寿司と心でもてなしてくれます。
今回は昼ながらも,とても良かったです。

ごちそうさまでした。
(今回)
福井市文京にある創業40年という寿司店
“ 鮨 十兵衛 ” さんに伺います。

10か月での更新アップになります。
写真27枚追加しました。

店内はヒノキの一枚板でこしらえた長く美しいカウンター
カウンター席には厳選されたネタ,
包丁と大きなまな板,シャリが入ったおひつ,
そして神棚が見えるだけで,
余分なものは一切排除した店内です。

*造り等
・ヤイトハタ
鹿児島産だそうです。
味はアズキハタ(あこう)系,
脂のノリが想定よりもバッチリです。

・ボタン海老
店主が札幌にいただけに,
ボタン海老がホンモノで違います。
ぷりぷりとした歯ごたえと,
濃厚でとろける甘さが最高に美味しい。
ボタンエビは生で食べてこそ美味しいエビです。
一般的にボタンエビと呼ばれているエビは
実はボタンエビではなく,実はトヤマエビです。
本物のボタンエビが獲れなくなったからでしょう。
鮮度は抜群ですが,比較して非常に高価で,
東京都内の高級なお寿司屋さんか料亭ぐらいでしか,
見かけることはありません。

・ツブ貝
ツブ貝の風味と食感,
後から来る甘みが堪りません。

・〆鯖
九州産だそうですが,
脂の強さが半端ありません。

・鰆

・太刀魚塩焼き
神奈川県小柴産,
肉厚で脂がのりすぎています。
全国から仕入れて比較したそうです。
びっくりするほどのふくよかさと,
サッパリの脂とねっとりの脂。

・鱈白子茶碗蒸し
舌の上でゆっくり溶けていく白子が格別。
極上でクリーミーでクセのない新鮮な鱈の白子を使って,
繊細なダシの風味でシンプルに頂くのがおすすめです。

*握り
・ヒラスズキ
冬が旬できれいな脂,
白身のほんのりウマ味があります。

・シマアジ
天然シマアジはやはり違います。
口の中に入れた時の甘みと,
天然ならではの脂を感じます。

・大間のマグロ中トロ
大間の160kgモノとのことです。
大とろのちょっと下の部分,
熟成させて,しっとりしてきており,
ちょうどいい食べ頃に握ってます。

・サヨリ
冬から春にかけて旬を迎えるこのサヨリ。
その中でも太くて大きな個体を『かんぬき』と呼びます
鮮度は抜群!脂肪がほとんどなく,
あっさりとした上品な味わい。

・アオリイカ
塩と酢橘で。
細かい隠し包丁でねっとりとしています。

・大間のマグロ赤身
・大羽イワシ
・甘海老

・エゾバフンウニ
ムラサキウニよりも,
バフンウニの方が赤みが強いというか,
オレンジ色に近い濃い黄色でしょうか。
濃厚で甘味が強いのが特徴で,
海苔が美味しくパリパリです。


・氷見産寒ブリ
シャリの酸味と熟成されたようなブリの甘味のバランスが素晴らしい。

・対馬産穴子
穴子もウマい!
築地の有名店から仕入れてます。
福井から月イチで築地に顔出しをしているそうです。

・玉子(ツマミ)

若き主人は塚田哲也さんです。
北海道の「すし善」で修行され,
実家の鮨屋継ぐも、全てを哲也流に変えています。
器,ネタ,シャリ,主人の所作振る舞いが素晴らしいと思います。
マグロは福井でもっと本物の旨いマグロを
広めたいということがわかります。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

日本酒に合う酒肴がなかなか良いのには驚きました。
福井では素晴らしい,目を見張る高級寿司屋さんではあるのですが,
今回,個人的に感じたことは,全国区の素材であり,
地産というか福井産がほとんど無かったことです。
半分程度は入れて欲しい気がしました。

ここはおまかせコースが安心できるのですが,
同じ福井市の旬味泰平さんという割烹がありますが,
寿司屋さんとは同じようにはなならいのはわかりますがが,
板場に焼き方や煮方など5人ほどいらっしゃり,
さまざまな素材をいろいろな調理で好きなお好みを注文でき,
自由闊達な雰囲気で食を愉しむ良さもあったら良いような気がします。

ごちそうさまでした。


(初回)
福井市の文京にある“鮨 十兵衛”さん。
福井大学の近くなのですが,
近所には焼き鳥で有名な“おやじのげんこつ”さんがあります。
老舗寿司店の2代目が2013年10月に新築オープンした寿司店です。

マイレビのつよぽんさん,良い夫さん,B型アウトローさん,食いしんぼりんさも
伺っている評価の高い店です。
私も遅くなりましたが,やっと伺うことができました。

杉の木目を生かした扉など,
外観から高級感のあるシャレた佇まいですね~!!
店に入って,カウンター席に座りましたが,
ヒノキの一枚板のカウンターが目をひきます。

白木のネタケースがカウンターと一体化し,
真新しいスッキリとしたカウンターで,
こだわった肴や一品料理や丁寧に握られたお寿司を頂けます。

代代わりして,すし善本店で修業した34歳の若大将が主体となり,
先代の親父さんもサポートして,握っているようです。
接客や気配りも親子鷹というか,共に図抜けています。
また,私の大好きな “旬味 泰平”さんとも懇意にされているようです。

小上がりも6人ほどの予約が入っており,
カウンター席も満席状態で人気のようでした。
地元の方が主に接待等で使われているようです。

・真タコの柔らか煮と菜の花
・越前活ズワイガニとカニ味噌
・造り(バイガイ・メジマグロ・真鯵・ガサ海老)
・対馬産のどぐろの塩焼き
・真鱈白子の茶わん蒸し
・からすみ味噌漬け
・玉子(玉)
・握り寿司
 (アラ・真イカ・サクラマス・甘海老・ホンマグロ中トロ・エゾバフンウニ・
  サヨリ・ホンマグロ赤身ヅケ・こはだ・煮あなご)

福井産,越前や三国の魚のみならず,
長崎や対馬の魚も主体的に仕入れています。
ネタはいずれも上質ですし,ハズレがありません。

その日のオススメの造りもそうですし,
タコの柔らか煮,越前ズワイガニやカニ味噌,からすみなど,
日本酒に合う一品や魚も考えてくれています。

つまみをいただきながら,握りに移行する楽しみがありますね。
握り寿司は小ぶりではありますが,酢飯は適温です。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

シャリとネタのバランスがいいのでしょう。
ヴィジュアルが良く,洗練された,きれいな握りを提供してくれます。
奇をてらった感じはなく,寿司屋さんとしては真っ当な正統派であり,
上品で高いレベルだと思いました。

ネタが新鮮だけではなく、光りものや煮もの、蒸しもののネタ、
要するに「仕事をしたネタ」をきちんと真っ当に提供していることもそうですし,
気の利いた酒肴と江戸前寿司を貫く姿勢に評価したいと思います。

江戸前とか言うのですが,
そもそもは冷凍技術も流通手段も発達していない時代に,
魚介類が新鮮なうちに,加熱して「煮る」,酢や塩で「締める」,
醤油やたれなどに「漬け込む」というものでしたが,
現在に至っては,いわゆる「仕事」を施し,
生よりもその魚介類の旨味を凝縮させる工夫の結果,
素材の旨味を最大限に引き出されているとは思います。

造りや一品料理の醤油やポン酢などもレベルが高いと思います。
握り寿司に関しては,全てのネタに煮きり醤油などを使用しますので,
そのままいただけるのも,江戸前寿司という感性でしょうか。

あと要望とすると,
昆布〆などの握り寿司や厚焼き玉子が欲しいのと,
日本酒などの酒代がやや高過ぎるように感じます。
ここの立地では,飲むことを考えると,
タクシーとかが必要になるので,
酒代はサービスの大衆感覚でいいのではないかと思いました。

でも,とても良かったです。
ごちそうさまでした。


  • ヒラメ
  • 寒ブリヅケ
  • ホンマグロ中トロ

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9位

魚正 (大雲寺前、新西大寺町筋、東中央町 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2017/08訪問 2017/08/03

岡山の歴史を感じさせ,この店のオリジナリティが溢れる個性的な握り “ 魚正 ”

今回は岡山市内の老舗寿司屋さん
“ 魚正 ” さんに伺います。

30年以上前は「西の横綱」と称されていたと思います。
陶芸家の人間国宝の故/藤原雄さんが紹介されていたこともあり,
先代のお父さんの味が忘れられないこともありました。

外観は建物は重厚な日本家屋ですし,
寿司店と言うよりも料亭に近い感じです。
入口は2つあり,向かって左側の方がカウンター席のドアになります。

扉を開けると,
高級感のあるあざやかな朱塗りのカウンターに目がいきます。
数寄屋作りで,ご主人の仕事が非常に見やすいしつらえである。
品の良い生け花や土牛の画がさりげなく飾られています。
主人は丁寧なのですが,とても緊張感が漂うのです。

*ツマミ
・もずく
・稚鮎

・真鱧
皮がやや硬いものの,旨味は非常に強いです。
定番の梅肉和えは梅の主張が少なくしています。

*握り寿司
・あこう
瀬戸内が誇る高級白身魚のアコウ(アズキハタ)。
甘みが非常に強く,微かな酸味が爽やかで,固有の香りが心地良い。

・鱚
夏らしい旬の魚で,水分が多いので,
いかに水分を抜くかで味が変わってくるのですね。
やっぱり,この時期のキスは脂が乗って,
美味しいですね。

・煮ハマグリ
三重県桑名産の煮ハマグリ。
蛤の火入れは強すぎず,
煮ツメは旨味がしっかりあります。
すんごいぶりぶりの身。
ハマグリの何とも言えない味がお口いっぱいに広がります。

・ままかり
岡山を代表する小魚ままかり。
イワシに似たような魚ですが,
ママカリとはサッパという魚のことだそうです。
珍しいのですが,これは甘酢で〆ています。
サッパ特有の香りを嫌味なくしており,
旨味を凝縮する事に成功している。

・愛媛県今治産赤ウニ
ミョウバンの味はありません。
塩水パックなのでしょう。
今治の雲丹は瀬戸内でも淡路の雲丹と並んで有名です。
甘みが強くて,独特の香りがあります。

・真鯛
思ったよりも,甘みがあります。

・車海老
使用している車海老の素材がいいですし,
火入れがとても良いのです。
車海老の甘みと香りを引き出しています。

・岡山産手長ダコ(ツマミ)
岡山でしか食べられないそうです。
身は柔らかく,外側がとろりとするような火入れでした。

・車海老潮汁
普通の寿司屋さんなら,
車海老の頭は炙って塩で提供されるのですが,
ここは吸い物(潮汁)なのです。
この出汁が独特であり,
千切った海苔,ワサビもきいています。
心地よさでじんわりと体に吸収されていきます。
先代から出しているそうで,
このセンスの良さがうかがわれます。

・椎茸(ツマミ)
・ホンマグロトロ
・ホンマグロ赤身
・カタクチイワシ
・マコガレイ
・芽ねぎ

・ヤリイカ
この剣先イカは水分があって身の柔らかさがあります。
隠し包丁も見事で,ねっとりと甘みがあります。
このヤリイカの食感が好きです。

・真鯵
一貫巻きといいましょうか,見た目にとても驚きます。いたが、
食べてみて,驚愕いたしました。
めちゃ!ウマい!!
軽く〆ていますが,鯵のウマ味と甘みがとびぬけていますし,
ホンマグロトロのように脂が乗っているのです。
とは言うものの,上品な脂質なので,後の余韻がいいのです。

・あなご
これまた一本巻きのような個性的なフォルム。
出す前に再度,炭火で炙りなおされた穴子がポイントです。
これこそが,この店の歴史を感じさせます。
厚みのあるふっくらとした穴子,
きめの細かい身が持つ優しい食感。
ふわっと消えていく穴子の身。

・玉子
目の前で焼かれるこの店オリジナルの玉子焼き。
江戸前寿司の厚焼き(カステラ風)とは,
まさに対極にあるのですが,ホッと安らぐ味わいです。
こういうのもいいですね~!!

岡山に良質な寿司屋さんが多いのは,
瀬戸内の小魚にめぐまれただけでなく,
この店がけん引して,
かつ常に全国規模で脚光を浴びたことによるのでしょう。

ここの主体は瀬戸内の素材を用いた,
オリジナリティある個性的な握りです。

シャリは地方ならではの甘さがありながら,
酸の強さも出しています。
シャリの温度はやや低めで,粘度が弱いので,綺麗にほどけます。

ビールテイスト飲料を1本,
料理と寿司をこれだけいただいて,
会計は8,000円を越えたでしょうか。
店の外観も相まって高額だと思われがちなお店かもしれませんが,
とてもコストパフォーマンスの良さが光りました。

ごちそうさまでした。

  • 煮ハマグリ
  • 車海老
  • 真鯵

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10位

焼鳥 市松 (北新地、渡辺橋、大江橋 / 焼き鳥、創作料理)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2017/12訪問 2017/12/12

串と創作一品で味わう比内地鶏コース “ 焼鳥 市松 ”

大阪に戻ってきました。
今回はどうしても行きたかった,
北新地の串と創作料理で味わう比内地鶏,
“ 焼鳥 市松 ” さんに伺います。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南のほうに店はあります。
松の模様が描かれた暖簾が目印で,
高級感溢れる佇まいとなっています。
隣は2回ほど伺った北新地 弧柳さんがあります。

店内はL字のカウンター席は8名がゆったりと座れる広さですね。
奥には4名用の半個室があります。
お店はとても上品でおしゃれな雰囲気で,
おしぼりからもすごくいい香りがして,
細かい気遣い心づかいが随所に感じられるお店でした。

料理は比内地鶏コース6500円のコース一本のみ。
その後,物足りなければ,
単品メニューを追加できます。

比内地鶏を含めて,
その他の食材にも徹底的にこだわり,
全国の産地を訪れる店主の竹田英人さん。
素朴で力強い料理を心がけながら,
創意工夫を凝らしています。

・リコッタチーズのおでん
豆腐のように見えるこちらは,
なんとリコッタチーズのおでんです。
お出汁は和風で優しいのですが,
温かいリコッタチーズの風味がとても豊かで香り良く,
不思議な味わいなのですが、日本酒 竹鶴にピッタリです。
この豆腐が単なる自家製というだけではなく,
程良いねっとり感があり、独特な仕上がりになっているのです。

・比内地鶏むねのさっと湯引き
芽ねぎをあしらい,エスプーマ醤油,
白い粉はごま油のパウダー,本わさび,
フィンガーライムを添えています。
これはプチプチとキャビアみたいな食感でありながら,
ライムのような酸味があり,面白いアクセントになります。

・ねぎま
絶妙に炙られた「ねぎま」は,
葱の持つ青味と香りが,口の中でジューシーな鶏肉と合わさります。
鶏と葱の相性をあらためて感じました。

・ずり
ずりとは鶏の筋胃で,
コリッとした食感がいいですね。

・卵管(玉ひも)
雄鳥だけにある部分で鶏の卵巣についている卵管です。
鮮度が命の玉ひもは,朝びきした鶏の玉ひもを使用。
茹で過ぎると硬くなるため,さっと霜降りしたものを,
さっぱりとおろし醤油でいただきます。

・もも肉の風干し
風干しでも,ジューシーで鶏本来の美味しさです。
ぷりっぷりのモモ肉ですし,
脂肪とゼラチン質が豊富でコクがあります。
脂の多い皮面は,パリッとしっかり焼き上げ,
中はふっくらとした肉質でした。

・ヤマノイモ
・北海道産白ネギの焼き浸し

・肝の低温調理と毛馬胡瓜
60℃で20分間煮込んだ肝の低温調理。
とろけるほど柔らかな肝に毛馬キュウリの粕漬をのせています。
うっとりとしてしまう程のとろとろ食感と濃厚さは,
完璧な火入れです。
こだわりの一品でいい食感です。

・霧島ロイヤルポーク
・河内鴨と胡麻ペーストのあんかけ
・柿の酢漬け
・せぎもサンチュ
・しなのい大根

・つくね
鶏オンリーのつくねですが,
肉を感じさせる食感がいいのです。

・皮
・はつ

・ちょうちん
これは素材がとてもいいですね~!!
こんなちょうちんは初めてです。
鶏の卵巣の中で卵の形になる前の卵黄の部分が「きんかん」,
また卵が産卵されるまできんかんが通ってくる輸卵管(ゆらんかん)や
卵巣の部分などが「ひも」です。
口の中に入れてひと口噛むとトロッとした卵黄が溢れてきます。
ひもはホルモンのような感じで,歯ごたえがありますが淡白な味です。
卵黄のトロッとした甘みとタレの甘辛さが絡まって,
淡白なひもがとても味わい深いものでした。

・鶏ごはん

・鶏スープ
シンプルな比内地鶏の出汁からできたスープ。
醤油と塩でシンプルな味付けにされており,
優しく胃に滲み渡り〆のスープにピッタリです。

・フルーツの盛り合わせ
・煎り番茶

赤提灯の焼鳥屋,居酒屋の串物という概念から掛け離れ,
サラリーマンのおじ様達が集う聖地としてではなく,
鶏肉を用いたヘルシーな料理として,
女性たちがこぞって訪れたくなるような店です。
事実,女性客の二人連れも多かったのです。

焼鳥に関しては,
個性的な一手間が施されており,
素材を活かす緻密で精妙な火入れテクニックも合わさって,
レベル高い仕上がりになっています。

男性スタッフ3名の気配りや接客がとても素晴らしいです。
そして,店主は焼き場の前で,
じっくりと1本1本の串に全神経を集中させ、
壷の中から振り上げる塩をふるのですが,
気持ちが良く,真剣さが伝わります。

すべてにこだわりを感じますし,
お洒落をして行きたくなる焼鳥屋さんです。

ごちそうさまでした。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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